2024年6月15日 (土)

ようやく終わりが見えて来ました。

長い事作業をしていたものが、ようやく最終段階に入り、わずかで終わりです。

大きなやり直しを1回と、軽いやり直しを2回で、やっと刃物が落ち着いてくれました。

こういう事はたまにありますが、自分が思っているよりも、今までの事例は増えています。

これは私の基準が厳しくなった事も理由ですが、状況の改善にはそれくらいの可能性も考え、段取りを組んで行かないといけないという事でもあると思います。

内容的には、かなり難しい設定を多く含む作業なので、致し方ないと思う反面、技術的な苦労やコストも考えると、内容を変更しないと難しいと思う部分も出てきてしまっています。

刃物分野に完全なものは無いとしても、基準に届かない状態では、私が作業する意味についての疑問も出てきますし、どうでも良い訳では無く、結果を求めてご利用を頂いているケースが多いので、それに準じた内容の維持は、最優先にしていかなければというのがあります。

そこまでではない方には、他に選択肢もご用意していますし、最上を望んでいないのであれば、納期や金額も抑えられますから、その差がどうしても出てしまう事は仕方がない事なのでしょう。

ご利用のハードルは上がりますが、そもそものハードルは高い部分があると思いますので、今更だとおっしゃって頂ける部分はあると思っています。

 

2024年6月14日 (金)

厳しいようですが・・・

たった一つの事や、ひとくくりの事すら出来ないのであれば、プロとしては使い物になりませんし、向いていないと思います。

何年やっても、急にそこから伸びる事はありませんので、ある程度の年数で見切りを付け、諦めた方が良いでしょう。

職人や一流のプロと呼ばれる人が、ずっと出来ない人生で来て、何十年後に急に良い腕になる事などあり得ません。

そんな話を、一流のプロの方と、先日お話していました。

分野ごとに必要な事は違いますが、出来ない事を言い訳には出来ないのは同じだと思いますし、狭い範囲の事であればなおの事です。

それがいつ出来るようになるのかで、人生は決まってしまいます。

いつもお話をするように、技術は才能社会ですから、才能が無いと難しいです。

それっぽい形にするだけでは、それをプロの仕事と呼ぶ事は出来ませんし、そこに価値を見出してくださる方は少ないと言われています。

そして、ただの作業員で終わるか、職人になるかは、本人や周りの人の環境です。

多くの人が関わる仕事で、一人でも劣っている人がいたら、その仕事は悪い結末を迎えます。

管理出来ない上司や社長の元では、自分の成長はありませんし、その人達を基準に仕事をする以上は、それを超える事も出来ません。

そもそも越えられる能力があったら、多分そこにはいないはずです。

 

2024年6月13日 (木)

研ぎの確実性は簡単にあげられます。

研ぎで成功率が低い方の特徴としては、砥石の面直しが確実に出来ていない事が多いです。

ブロック塀のブロックに金剛砂を合わせて擦りつけて・・・や、大きなグラインダー砥石のようなものに金剛砂を撒いて・・・は、過去から良く行われている方が多いのですが、この辺りは精度とは無縁の修正になります。

私も色々と過去に苦労をしながら、なんとか砥石の修正をもっと良くしたいと思い、様々な方法をやってきた側ですから、それは現代における面直しとしては、精度のせの字にも被らないようなレベルでしかありません。

そんなはずはない!型で作られてるんだぞ!とおっしゃる方も、過去の複数いらっしゃいますが、それらの製品の初期の面精度のレベルもそうですし、そのブロックや砥石の面の管理は、どのように行うのでしょうか?

私が問題視しているのはそこです。

大きく精度がズレる可能性があるものに対し、直しが出来ない修正方法は、例え初期にどんなに精度が高くても、直ぐに精度落ちしてしまいますから、その面を信用する事は出来ません。

修正専用の砥石というものも販売されていますが、これらブロックや砥石と同じ部類の考えになります。

また、上級者は除外しますが、砥石を複数擦り合わせて行いそのまま研ぐ場合や、同じように複数擦り合わせたものを修正用砥石のように使う方法等の場合、その面が確実に直ったとの見込み違いも多くありますし、片側のズレが大きいものを擦り合わせた際に、どうしても全く同じ面の構成にする事は難しいというのもあります。

修正用の砥石は、荒く密度が低い荒砥物で直そうとすれば、早く終わるのは確かにあるのですが、その砥石の面も早く崩れますし、ほとんどの修正用砥石と言われるものは、硬すぎて修正力が上がらず、結局はいつまで経っても直らないというのもあります。

それらをクリアし、楽に精度良く修正が可能なのは、シャプトンの砥石修正器です。

シャプトン社は、良質な砥石の製造を熱心に行って来ただけではなく、砥石の修正も早い段階から重要視して製品化するなど、砥石だけをただ売るのではなく、正しく修正された砥石で、正しく確実に研いで貰おうという考えがあるメーカーです。

過去から販売が続くロングセラーの「なおる」は、砥粒を撒いて、水と合わせて砥石を修正する板で、直りの早さと目立ても同時に出来るので、特に荒砥~中砥(中仕上げ手前まで)に効果が高いです。

仕上げ砥石類には別売りで粒子がかなり揃った細目パウダーを使えば、表面を光沢のある面一に仕上げられます。

たまに面の確認をし、精度がズレて来たと思ったら、メーカーに送って直しをお願いする事も可能ですし、ご自身で精度の高い版をお持ちの方は、そこに荒めの耐水ペーパーを貼り付け、丁寧に擦ってあげれば、また精度は戻す事が可能です。

ダイヤモンド砥石で面管理が確実に出来る方は、精度を良くしたダイヤモンド砥石で、水をかけながら擦り続ければ、それだけで面を直す事も可能です。

まだこれでも管理が・・・とおっしゃる方には、電着ダイヤを高精度に作った「空母」がおすすめです。

こちらは元々、鉋や切出小刀や鑿など、平面研ぎに対しての販売として、片面は刃物の修正、片面は砥石の修正にと、両面の構成で作られており、平面に直った刃物と平面に直った砥石の融合で、精度の高い研ぎを実現する形です。

必要なのは水だけで、シャプトンの砥石との相性良く作られています。

私は両面とも、砥石の修正に使ってしまっていますが、刃の黒幕など、シャプトン製の砥石サイズに丁度合うので、重厚感のある砥石台としても非常に有効です。

寿命は相当長いので、たまに研いで面修正を行う程度であれば、5年以上確実に持ちます。

毎日のように研ぎで使う方でも、一日中ずっと砥石の修正をしているような方でなければ、3年くらいはもつでしょう。

寿命を迎えた電着面は、再電着を依頼する事も可能なので、初期投資は高めですが、その後のコストはかなり抑えられます。

そして、過去に販売された硝子砥石専用の修正器として販売されたのが「硝子修正器」です。

こちらは片面の設定ですが、高精度な硝子面を有効に使い、電着ダイヤ修正器としていて、これらの中では精度が一番高いです。

空母の砥石修正面と比べ、寿命はさほど変わらない程度と思いますが、空母は重量があるので砥石の上で動かしての修正は向きませんが、こちらのガラス修正器は軽量なので、必要に応じて砥石の上で動かす事も可能です。

こちらは再電着は出来ませんが、購入後は水のみ必要と考えると、かなり楽で価格も抑えられて、おすすめしやすいです。

色々と使い方に相性もありますので、ご相談を頂ければと思います。

いずれも必要な修正器として、当方ではずっと販売をしてきていますが、それ以前のユーザー時代からも、信用のある修正器として使ってきていますので、間違いない製品と言えますし、現在も私の仕事の中で、精度の高い作業に合わせ使っていますので、その辺りも信用頂ける材料かと思います。

砥石の面修正専用品の、「硝子修正器」と「空母」と「なおる」の販売はこちらで行っています。

2024年6月12日 (水)

分かっていても認めたくないのでしょう・・・

日本刀研磨の多くは、現代では色々な加工方法が行われており、機械加工や薬品も使われています。

一流とされる研師の仕事では、それらは無いだろうと言われていますが、安い研磨関連だと両方使われているのは当たり前とも言われています。

そうでなければ、わずか数万で最上級作業や上級作業とほぼ同じ事をやっていたら、コストがどう考えても合いません。

売れない研師は、品評会で名誉ある賞を取らない限り、知名度は上がりませんし、高い仕事の依頼は来ませんから、生活の為に安い研磨を受けていますが、それを勉強だからといって、何も使わずに手作業だけでやっているとしたら、いくらなんでも安すぎます。

ただ、こういったお話に関しては、研磨をする側は理解していたとしても、利用するお客様側は認めたくない部分があり、日本刀研磨は伝統的な技術だから機械など使うはずがない!とおっしゃる方も中にはいらっしゃるようです。

そうはいっても、刀工が行う鍛冶押しでも、機械加工は行われている場合がありますが、それを隠さずに行っている方も多くいらっしゃいます。

日本刀研磨においての機械加工は、下地作りに良く使われ、場合によっては仕上げの途中まで行われる事もあり、刃文や地を多く出す為には、下地や仕上げ研ぎが終わった後、薬品を使っている例も多いです。

その先で上手く仕上げを行うと、薬品を使った事は分からないと言われていますが、あまりにも凹凸がはっきり出過ぎていたりすれば、薬品を使っている可能性は高いと思います。

日本刀を見て使う範囲だけだと、分からない事も多いかもしれませんが、私は研ぐ事が仕事で、刃物の状況を直接見ていますので、匂いも感じ取っていますから、薬品の存在を確認できます。

中和すればある程度は分からなくなるのだと思いますが、それでも残る部分があり、その上から仕上げの加工を行っても、研いだ時に匂いが出てきますので、それは明確に分かります。

しかし、これらを悪く言っているのではなく、昔は出来なかった事が今出来ると思えば、それも良しと考えていますので、最高レベルの美術品や、それに近いレベルのものに対する作業以外は、それで良いと思っています。

結局仕上がりだけを見る人が多く、その刃物がどういう加工をされ、何を意図しているのかは分からないので、最終的な見た目だけの判断をし、綺麗だから大丈夫と思うのです。

それは他分野の刃物でも、仕上げだけで判断する方が多いので、同じ事だと思います。

何もかもを疑っていては、良い物も悪く見えてしまう事はありますが、加工を正しく知って利用するのであれば、それはむしろ良い事だと思っています。

当方では、過去に何度か記載をしましたが、おまかせ研磨に関しては、大きく加工が必要な場合は、機械加工を加えています。

(※薬品については、意図したものとしてお客様に求められない限り、当方では使用する事はありません。)

現在は、機械加工の幅を減らし、手作業率が上がっていますので、欠けや大きな形のズレの修正範囲のみに限られますが、使用をする事はあります。

その後、手研ぎに入って、磨きと刃付けを行い、それと並行して拵の修理も行っていますが、価格を抑える為には必要な部分であり、上級の研磨との差を付けています。

更に上級の研磨だと、精度を上げる為の特別な研磨も行っていますので、色々な部分で良さを引き出す作業が含まれているので、それ以上に差があるとも言えます。

機械加工を適当に行えば、かえって悪い状況になる可能性は高いので、もちろん上手い下手は出てきますが、私は機械での加工を他の刃物類でも多く行っていますし、それをベースにした手研ぎでの高精度研磨を確立していますので、頑張っても手作業で必要な精度が出せない方よりは、明らかに私の機械加工の方がレベルは高いはずです。

当方の日本刀研磨は、美術品に対して行う研磨ではなく、実用品に対して行う研磨ですから、それが問題になる事もありませんし、必要性能をより引き出しやすくなるのであれば、むしろ歓迎される方が多いと考えています。

他刃物類でもそうですが、手作業を売りにしていても、それ相応の結果が出る研ぎばかりではありませんから、機械加工も加えつつ、手研ぎの良さをプラス出来れば、それは良い事だと考えます。

そもそも、機械加工が一切行えない状況で、難しい直しは行う事が困難ですから、総合的な技術として幅広く見れば、機械加工も必要不可欠と言えるでしょう。

現在のおまかせ研磨でも、内容を考えるとかなりお得だと思いますが、まだ安く出来る方法はないか?とのお話は稀にあります。

これ以上落とすと、当方での加工技術を明確に発揮できなくなる部分があり、折角のご利用であればと思う所はありますが、現代における価格の上昇を考えると、誰もが安くある事で助かるのは十分に理解出来ます。

そこまで落とすとなれば、「使い物になる」というのが必要な要素になるので、それ以下にならないようにしなければなりません。

その辺りに対応できる形で、どこまで抑えられるかは分かりませんが、新しい研磨サービスを検討していますので、完成までお待ちください。

機械加工率が高いものにはなると想定しますので、研磨自体の価値が上がる事はまず無いと思いますが、実用性能を極端に落とすような事無く、低価格で短期納期の加工をご用意し、実用としてのご理解のある方に、色々な負担なくご利用を頂ける形を作れればと思っています。

あくまでも実用として、使えない研磨でお代を頂くつもりはありませんので、その辺りは十分に結果を残して出来るかどうかが、重要な部分だと考えています。

もし低価格で短期納期の研磨が完成した場合、現状のおまかせ研磨に関しては、グレードアップをするか、廃止になる可能性もあります。

その辺りは、実際に当店の研磨をご利用頂いているお客様から、ご意見を頂戴出来ればと思います。

今後も色々な企画をし、このように幅広く対応をと思っていますので、研磨の際には是非当店のご利用をご検討して頂ければ幸いです。

様々な状況説明や、必要項目の内容をお話し、お見積りを作成していますので、実際にご利用を頂ければ、現状を知り回復が可能な範囲が多くあると思います。

 

2024年6月11日 (火)

上手く作業をしては駄目です

技術は学ぶ事が大変で、レベルが少し上がるだけでも、かなり苦労をする事ですが、更に身に付ける事はもっと大変になります。

技術の作業を学ぶ事は、こうすればいい、こういう場合はこうやればいいと、人から教わった事をただ覚えても、それをただやっただけにしかなりません。

私が良くお話をしているのは、上手くやるのではなく、自然にそちらの方向へ向かう技術の大切さです。

上手くやる事を考えると、やらされているような形だけの技術になり、その中の意味合いなどが消えてしまいます。

必要な要素である意味合いが消えた技術は、そこから得られる良さは格段に落ち、取り繕った形だけのもので、それは技術とは呼べないと思います。

良く言われる「味」とは、そういうものでは無いと考えています。

ですから、自然にそうならない構成で出来ている技術は、そもそもそれ自体に価値があるのか?という疑問すら感じる事もあります。

毎回、条件が異なる中での技術は、どう構成をしていくのかで、最終結果が大きく変わります。

それは経験によるものであったり、それ以外に方法が無い場合もありますが、多くの場合には、やり方は初期段階で複数の枝分かれがあり、最終的な状況の想定に合わせ、十分な選択肢はあります。

そんな中でただまとめあげて完成させるのではなく、それぞれの選択が必要であったとしても、それをただこなすのではなく、必要な物事をしっかりと含めながらやっていくと、自然に必要な形が決まっていくものです。

これ以外に方法が無いという場合でも、こうすればいいんでしょ!とただ加工をしたものには、凄さを感じないものです。

なんというか、冷たい感じが出ている刃物は、私は好きではないですし、それに手を伸ばして使おうとは思えません。

ただ意気込んで作られたとか、そういう事ではなく、その辺りは考えやその先を見込んだ事が含まれているかなので、そこまで見えるようになって、ようやくプロの領域に入るのだと私は考えます。

私が日頃、手をかけてやる部分がありますが、それは基礎の構成の部分です。

その時点で、仕上げでは誤魔化せない重要な部分が決まります。

技術における重要な要素を理解せず、ただ加工をしたものは、性能を発揮出来ませんから、一番重要なのはそこだと考えています。

私が良くお話をしている、仕上げで誤魔化すとは、そういう部分が欠けているに関わらず、それっぽく見せた状態を指します。

この辺りをご理解頂いている方は、新品の刃物を購入し、こうじゃないんだけど・・・と悩まれ、当方に加工の依頼をされるケースが多いです。

構成が難しい形状の想定をご希望になる方も稀にいらっしゃいますが、それが無理であればお受け出来ません。

可能であってもマイナスが多くあれば、やめた方が良いとお話をします。

丁度良い所は、刃物の使い手側にいないと、良し悪しが分かるモノではないので、それを理解しているからこその技術はありますので、ご相談頂ければと思います。

内容が細かくなれば、特注扱いになり、金額と納期が増えますが、ご満足頂ける刃物へと、変化させる事が出来ると思います。

 

2024年6月10日 (月)

必要なモノを厳選して揃えましょう!

刃物や砥石は、数多く手に入れて管理をすると、かなりの高額になります。

私自身も勉強や研究の為に、素人時代に使った金額は、まあまあな金額がする車で言うと何台分に相当するか分からないくらいです。

それだけの苦労をして、今の知識と技術を得ました。

どこかに就職をすれば、勉強や研究の資金が無くても、仕事の中で教えて貰えて、学ぶ材料も与えて貰え、それで学べるかもしれませんが、自分で懐を痛めて学ぶ事をしないので、どうしてもお客様が購入や利用して下さる事の重みを、なかなか理解できないと思います。

私が良くお話をする、「刃物や砥石の使用者側」とお話をしているのは、ほとんどの範囲に関しては、お金を全て自分で捻出し、それを使って来たからこそ言える事で、単純にその金額が高い安いだけで見ていない部分があります。

どんなに良い製品であったとしても、他に1万円で売っているものがあれば、10万円のモノを購入する場合、もちろん躊躇します。

違いがどうあるのか、何が売りになっているのか、それを購入する事の意味があるのか、3万円のあの商品ではダメなのか、と。

そういった感じで、誰よりもその重さは理解しています。

自分がこうして何かを提供する側になり、利益も上げなければならいので、金額は抑えたいと思う部分がありますが、他より何倍も時間とお金を使う技術に関しては、止む無くそういった金額にするしか無いのです。

話を戻しますが、私がおすすめする技術や商品は、必要範囲の物として考えると、購入して良かった!損をしなくて済んだ!と思えるような、おすすめの商品をメインとしています。

だからこそ、商品を簡単に増やさないのです。

自分が購入して、これは使い物にならなかった・・・と思えば、それが売れ筋だったとしても、販売品には含められませんし、安心して販売出来ないと判断をすれば、取り扱い項目から減らします。

私は仕事に関しては、私情による判断はせず、かなり厳しい目で見ています。

実際には表に出すよりも、それ以上の厳しい目を持っていますので、こだわりが強いお客様に対しては、素直に細かい範囲も含めた利点と難点をお伝えさせて頂き、ご納得頂ければという形で、ご提供をしています。

それでご利用が無ければ、残念だと思う気持ちはもちろんありますが、それでも良し悪しを知らずに購入してしまい、後で後悔を与えてしまうような事になるのは、どうしても避けたいという思いがあります。

どこで購入しても同じ商品だったとしても、意味のある購入をして頂きたいという思いがありますので、ご質問には極力お答えしています。

技術のご利用や、ご購入の際には、とにかく色々と購入をしてみるのも、良い勉強にはなると思いますが、予算が限られる話ですから、必要範囲をまず定め、それらをまとめてか順に購入し、環境を整えてしまった方が、無駄な出費は絶対に無いと言えます。

中途半端に色々な物に手を出してみて、これじゃない!あれじゃない!とやっているうちに、これが揃っていれば・・・の物は、とっくに何回分も購入出来た金額を超えている事でしょう。

それが冒険で面白いと思う方であれば、楽しみの一つとしてアリだと思いますが、予算を無駄にする事無く、良い環境にしたいと思うのであれば、それぞれをまとめて考えて購入し、不足分を追加する考えで良いと思います。

そうする事で、初期投資は高くなっても、大きな無駄は相当省けますし、余計なストレスにもなりません。

現代では、どうしても気に入らなかったら、オークションや売買サイトで売ってしまうという手もありますが、使った金額をきっちり回収できる訳ではありませんし、余計な手間もかかりますから、無駄を減らすという意味では、良い購入方法の一つでは無いかと思います。

購入や技術の利用には、色々とポイントがありますので、それらを知っていくと、良い組み合わせが見つかると思います。

 

2024年6月 9日 (日)

見抜く力

刃物の状態を見て、何が原因でこうなったのか、ほとんどの事は分かります。

色々な目線で見て判断する部分と、自分の正しい研ぎで砥石に当ててみれば、なおの事で一目瞭然です。

新品でも使用中のものでも、状況が良くならない原因は基準にあります。

その基準がどこにあり、何を考えて作られたのかを読めるようになると、結論が見えてきます。

私の技術は、基本に忠実な部分と、改良を加えて別物にした部分がありますが、必要精度の範囲は除外していませんので、明らかなズレは研ぎで直ぐに出ます。

本来当たらないはずの場所に研ぎが当たったり、当たるはずの場所に当たらなかったり、研ぐ量で調整をしてもしきれないものは、基本構成に問題がある事は確実と言えます。

ですから、作業をする人の技量や安定は、そこで表面化するとも言えるでしょう。

完全ではないにしても、仕上げ砥石をほんの少しだけでも当てて確認をしていれば、そういう事にはならずに済むはずなのですが、とりあえずやっておいた!のような作業物が多いのは、本当に残念です。

業種によっては、一流の腕を持ち合わせるまで、仕事は手伝い程度までしか出来ず、重要な仕事はやらせないという物事もありますが、練習させないと結果が出せないからと、無理に出来ない人にやらせて、それを製品化している例があり、その手の状況があると、明らかに製品の質が落ちますから、直ぐにそれは分かります。

もし同じ人がやっているなら、機械の整備や部材の管理が悪かったり、作業に慣れた事で、大丈夫だと錯覚をし、手抜き状態になっている可能性もあるでしょう。

ある程度のバラツキは、どうしても出てしまいますが、明らかに違いが出るとすれば、そういった部分だと思います。

必要な性能を決めるのは、基本の部分ですから、その基本を生かす為には、基準を最低限度は守る必要があります。

 

2024年6月 8日 (土)

性能を感じてください

当方の刃物研磨は、実用で刃物を使う事を十分に理解していますので、そこから必要な要素をしっかりと生かしつつ、研磨を行っています。

ただ作業が出来るという事ではないので、その差は大きいとお客様におっしゃって頂けています。

色々な研磨を今まで開発してきて、全体的に見て、十分な領域にはあると思います。

条件によって、結果は異なりますので、絶対とは言い切れませんが、刃物が持つ性能を実用とどう絡めて行くのかは、当方の得意としている範囲です。

研磨や研ぎは、少し何かが出来た程度では、熟知したとは言えません。

様々な刃物が持つ、それぞれの性質や原理と理論を知り、それを刃物に生かした作業が出来てこそ、成り立つモノだと思っています。

見た目がそっくりでも、中身は大きく違う事もありますので、良くお伝えをしているのは、見た目に騙されない事という所です。

実際に使ってみて、何かが違うという所から入り、ある程度の知識や技術を得て来ると、これが多分おかしいという形まで見えてきます。

その辺りまで来れば、見た目での違いの判別も出来るようになるでしょう。

細かい歪がどうとか、そういう部分ではなく、もっとはっきり見えるものが沢山ありますので、まずはそこから見て感じて判断が出来るようになりましょう。

難しい加工の場合、精度維持は相当困難になりますので、私は実用で必要な部分を残す事を優先しています。

あくまでも「実用」を大切にした研磨や研ぎですが、使って頂ければ良さが分かると思います。

 

2024年6月 7日 (金)

実用刀というジャンル

日本刀の真剣は、現代においては美術品扱いで製作されています。

しかし、居合、抜刀、試斬、に使用するものに関しては、実用品扱いです。

その実用品としての日本刀は、美術品とは求められるものが異なるので、それに合わせた研磨や拵の設定が必要になります。

日本刀は、過去に構成を考えられた形が今も残っており、その製造の材料は玉鋼と決まっており、工程も独特です。

色々な決まり事を経て、日本刀は登録が許され、誰でも所持する事が出来ますが、登録証と日本刀に合わせ、所持者の変更が必要な事が特徴です。

それ以外は、常識の範囲内であれば、特に何か困るような事はありません。

日本刀における実用刀は、どのように研いで使うのかで、性能が大きく変わります。

私自身、過去に腕のある方から、試斬を教えて頂き、実際に色々な斬り方を試せるくらいまでは、十分に勉強をさせて頂き、実用に向いている研ぎとは何なのかを模索してきました。

極力軽く、そして正確に斬れる刃は、体の負担を減らし、次の動作に移る際に、無駄な力が入っていないので、楽な動きになると思います。

斬れない状態で必死に斬ろうとして、余程の腕が無いと斬る事は出来ません。

まともな試斬で刃筋確認をしたり、大会に出て成績をと思えば、使いやすい状態の日本刀の状態にしておく必要性があります。

稀に、振り回して使うので、適当に研ぎでも大丈夫とおっしゃる方もいらっしゃいますが、それは初期の基本形状があり、少し研いだくらいでは形が崩れず、なんとか使えているだけであり、そういった研ぎではまともに斬れるようなものではありません。

多くの日本刀は、実用としてみると、研ぎの構成がおかしい部分が多く存在しているので、その調整をしつつ、斬れる刃を付けるのが私の仕事です。

安く済ませる方法もありますが、最低限度の必要な要素を無視した研ぎでは、まともに斬れませんので、その状態で必死に斬ろうとして、どんどんフォームを崩す事や、無駄な力を入れて振る癖を付けない為にも、早めの対策を行ってください。

当方で行う日本刀研磨は、「居合抜刀用面精度研磨(斬れ味重視)」と、「居合抜刀用面精度研磨(通常の磨き)」と、「おまかせ研磨」があります。

居合抜刀用面精度研磨は、私が色々な刃物の研磨の研究をしてきた事を盛り込んだ特別な研ぎで、面の研ぎ方により精度を作り出すのが独特で、それとの組み合わせとして、拵の修理や調整も実用刀に合わせた設定を行えるようになっています。

その中でも斬れ味重視は、斬り損じをしないレベルの上級者向けの設定となっており、過去最高の斬り込みや斬り抜けを実現しています。

居合抜刀用面精度研磨の通常の磨きでも、十分な実用レベルは体験頂けると思いますので、そちらをご選択ください。

まともな研磨をと思う方は、これらの居合抜刀用面精度研磨をご選択ください。

なお、順番待ちがありますし、作業自体も1~2カ月程度は必要となるケースがありますので、混雑具合に合わせて納期がそれなりに必要となります。

おまかせ研磨は、内容の指定やご要望はお伺い出来ませんが、拵の簡易修理から入り、歪取りや修正研磨、仕上げ研磨までを、使える性能に持って行く、比較的簡易的な作業を総合的にまとめたお手頃な内容で、納期は混雑無しで1~2カ月としています。

しかし、ご依頼が多く重なると、意外と納期が長くなる事もありますが、これ以上は簡略化をした内容にするつもりはありませんので、試斬専用でとにかく使える状態にする事を目的としつつ、最短納期が狙える研磨も現在開発中です。

こちらに関しては、ほぼ完成していますが、あとはどのような形で、おまかせ研磨との違いを出していくのかが、まだ検討の段階となっております。

このように当方では、レベルや求められる内容に合わせ、幅広く対応が可能なので、様々なお客様がいらっしゃいます。

実用刀というジャンルをご理解頂けるのであれば、ご希望に沿える範囲が必ずあると思いますので、是非ご利用ください。

 

2024年6月 6日 (木)

今年は良い発見が多くあります

研究の部分に関しては、ここ数年、特別に意気込んでやっている訳ではないので、理由は全く分かりませんが、非常に良い発見が多くあります。

その発見は一人で満足しているような事ではなく、これを知って実際に実技として表現が出来れば、かなり良い方向へ変わるという技術です。

色々な方面から情報は頂いていますが、当たり前にその手の事が行われているというお話は無く、それに近い結果のものはないようです。

信用出来る方面からの情報筋は、色々な意味で非常に助かる事が多いです。

あとは、道具を一部変えた事で、仕上がりがかなり良くなった範囲も完成しました。

こちらは予想と見込みから完成出来た内容なので、努力によるものですが、これの発展も更にいけそうなので、少し先にはなるとは思いますが、そちらも完成させたいと思います。

 

2024年6月 5日 (水)

現代刀がおすすめです

実用刀として日本刀を使用する、居合、抜刀、試斬、の範囲に関して言えば、現代刀をおすすめしています。

古い刀の場合、今までどのような使い方をされてきたのかが分からず、製造の構造も読めない場合がありますので、性能や寿命も読みにくいです。

絶対に使わない方が良いのは?と良くご質問がありますが、私がおすすめしないのは、新々刀期のごっつ過ぎる日本刀であったり、古刀と呼ばれる室町期のものなどです。

新々刀の中でも、体配的に使える物はもちろんありますが、全体的に肉厚で重さも重く、そもそも切断に向いていない形状です。

また、一般刃物に良くあるように、そこから削って薄身にする事が出来る構造とは限りませんので、使えなくなる可能性もありますので、そこから改善をするにしても、攻められる限界がありますから、現代における実用には向きません。

また、古刀に関しては、皮鉄量が明らかに少ない物が多く、腰のしなりについても弱く、くの字に曲がりやすいなどの理由もありますので、切り損じた場合の直しも難しくなります。

それ以外でも、現代刀以外は、基本的におすすめをしない声は多くありますが、歴史物として重要な物でもありますし、時代によっては人を斬っている可能性があったり、飾りのように作られていて性能が良くない物もありますから、色々な意味を考えると、現代刀は安心して使えるという部分が大きいでしょう。

現代刀でも性能の差は幅広くありますが、使えないという事はあまりないと思います。

そして何より、現代刀を購入して使用する事は、今後の時代に日本刀文化を引き継ぐ為に、刀工さんや研師さんが食べていく道を作る事になりますし、そういった意味では貢献も出来ると考えるからです。

是非、現代刀を購入して、日本刀業界を残せるようにしていきましょう!

実用刀ではなく、美術品としての日本刀となりますが、当店で販売中の刀が現在は一振りありますので、宜しければこちらから是非ご覧ください。

 

2024年6月 4日 (火)

現状ではまだ復活は難しいです

過去に開催をしていました、「研ぎ教室」の件についてですが、今でもたまにお問い合わせを頂きます。

ご希望の最中地点をレベルに合わせた設定として、個別指導として行っていた研ぎ教室は、当時は色々な範囲の方々からご利用を頂きました。

研ぎ方をただお教えするのではなく、初期段階での状態の改善をしてから、最低限度はまともな状態を知っての研ぎを行う事や、砥石の使い方として砥石の種類や特性、砥石の面修正や保管管理など、それらも含めてお伝えをしていました。

あの時、ご利用になられた方から、改めての利用予約の事や、ご利用になられなかったけれど、是非行きたいと思っていたという方、以前の開催は知らなかったけれど、やって貰えるか質問をされている方など、結構注目を頂いているようで、ありがたいと思いますが・・・。

開催につきましては、現状の状況ですと、難しいとしかお話出来ません。

まず、場所をあける事が出来ないというのが、一番大きな問題点ですし、コロナ以降、狭い領域で近い対応を行う事も、好ましい状態とは言えません。

また、機材や道具など、現在はお見せ出来ない内容も増え、それを毎回片付けられる程、スペースの確保も出ない事もあります。

もちろん業者さんに関しても、作業場へ立ち入る事は、通常はお断りをしています。

他にも色々と理由はあるのですが、一つ解決をしたくらいでは、開催できます!とは言える状態ではない事を、改めて記載しておきます。

この辺りは、ご期待に沿える活動が出来ずで、本当に申し訳なく思いますが、ご理解とご了承を頂ければ幸いです。

 

2024年6月 3日 (月)

こんな事があるのか・・・

最近良くある仕事の中で、硬度が高すぎて研げず、磨きもまともに入れる事が難しい刃物があります。

それらを手にした方達が、まともに実用品として使えるとは思えません。

耐摩耗性が高いからといって、必ず永切れするとは限りませんし、研ぎきれない刃物は、結局性能を出せませんから、それではその刃物は生きて来ません。

機械や砥石を駆使し、作業をする側からして、そう感じるくらいですから、本当に軽く考えてそういうものを購入すると、後で大きな後悔をします。

これは使い手側の腕に頼る部分ではないので、製造側が一方的にそれを良い製品として、思い違いをしているだけでしかありません。

私はそこそこ指先に力を込められるタイプではあると思いますが、手がしびれるくらい磨いて磨きが入らないのは、本当に大きな問題です。

早くそれに気付いて、改良をしないと、後でとんでもない事になるでしょう。

それぞれの鋼が持つ性能は、必要以上にいじってはいけないという部分もあるので、生かせる範囲を越えない事が必要です。

直接ご意見を出来る関係であれば、こういった事は見逃さずに伝えますが、そうではない場合には何ともできません。

ご購入されてお使いになられているお客様が、直接声を上げて改良の必要性がある理由を伝えてあげましょう。

それでも伝わらないようであれば、他のメーカーに早く切り替えた方が良いと思います。

良い方向への改良は誰もが受け入れてくれると思いますが、いわゆる改悪になってくると、多くは勘違いしちゃったんだな・・・と、見切りをつける例が多いそうですから、そういう声が届くうちでなければ・・・。

 

 

2024年6月 2日 (日)

思っているよりも1はとてつもなく大きな数字です

刃物の研ぎの事は、素人時代から検証や研究をしてきていて、色々な方達とお話をしてきています。

そんな中で出て来る数字は、「μ(ミクロン)」や「n(ナノ)」のお話が特に多いです。

そういった研究を重ねている方達とお話をすると、一般的な考えやそこまで見えていない人達からすると、頭がおかしくなってくるような数値かもしれません。

しかし、それくらいの領域でモノを見ていないと、刃物は良くならないというのが現状です。

多くの事は、情報として出ていませんから、始めて聞いた時には、本当に驚きました。

もうかなり前のお話なので、細かい時期は忘れましたが、そこまで必要とされず、言われもしていなかった時代に、そういった研究はもうかなり進められていました。

私はそれを早くから知り得たので、研ぎの持つ責任という部分に関して、十分に理解しながら、研ぎの研究をしていました。

本格的に何かの刃物に対し、良い刃というものは何か?!と追及していくと、荒い刃の中にも良し悪しがあり、超細かい刃の中にも良し悪しがありますが、特に難しくなっていくのは細かい方です。

極限の細かさをただ求めるのではなく、刃が揃う事が重要ですが、それが可能な砥石は本当に少なく、研いでいると刃にばらつきが出てしまう事もあり、結果として使える砥石は限られていましたが、それは現在でも同じです。

あとは使い方により、かなり違いも出て来るのですが、数値や細かさだけではなく、砥石が持つ性質にも着目する必要がありますし、本当に難しい世界です。

ほとんどの人には目に見えず、数字も意味が分からないで終わるような範囲ですが、これを理解するのとしないのとでは、研ぎに対しての考えは大きく変わります。

分かりやすい所で言うと、同じ刃物に対し、同じ下地研ぎを段階的に行い、最後の砥石だけを変えて検証したとしましょう。

そこまでやれば、確実に違いが分かるので、あとは研ぎの時間で調整をするなど、どこまで刃が安定するのか、その辺りでの判断が限界です。

そして、何かの対象物を切ってみて、切れ味が良いと考えるのが、一般的な範囲での検証の限界です。

私が行うのは、それに似たような形ではありますが、そもそもそこまでの流れで、砥石を変えてどう違いが出るかは、切るまでもなく、研ぎ目でほとんど分かりますので、これは無理だろうなと思うと、その砥石での研ぎは大体失敗しています。

何で判断するのかは、細かくお話をするのが難しいのですが、砥石と刃物が起こす振動や、引っ掛かりのある粒子による研ぎの違和感、水と研ぎ汁の関係、刃物が持つ光沢や濁りの関係等、その他も色々含めて、意外と判断基準は多くあります。

ですから、それらをクリアした時点で、切れ味が良いのは当然という頭から入りますので、よく切れるかどうかというのは、そもそもその時点でもう見ていません。

どう切れるのかが大切であり、それが切断物の違いに対して、刃がどう作用するのかを表す大事な部分です。

言われてみると、そういう感覚があったかな・・・と思う方はいらっしゃると思いますが、切れ味の中にも、硬い感じや柔らかい感じがあります。

これは、刃が硬いか柔らかいかでおっしゃる方もいますが、決してそういう事ではありません。

刃の性質と砥石による研ぎの傷目の関係で、刃がどのように作用しているかの問題です。

実際に同じような刃物の中でも、やわかめの刃物が硬い切れ味に感じ、硬めの刃物が柔らかい切れ味に感じる事もありますから、刃物硬度の意味ではない事が言えると思います。

切れた時に無理やり切っている感覚と、そこにある何かをほぐすように切っていくような感覚もありますし、何事も無かったかのように切っていく感覚もあるでしょう。

これらの表現は、色々沢山ありすぎて、その時になってみないと分かりません。

それこそ人が持つ感覚の部分で、良い研ぎとは何かを考えていくと、現状で思う限界地点は、細かさの話ではないと思っています。

どうすればそういう研ぎが可能なのかは、刃物を使う側にしか分からない事なので、それを理解して研ぎを行える為にも、私は刃物をそれなりに使えるようにまずしていました。

いつかこういった研究結果を、発表出来る時が来るかもしれませんが、細かくまとめる時間も無いので、だいぶ先のお話にはなるでしょう。

分かる人にしか分からない刃物の性質や研ぎの事は、本当にそれを求める方にお届けしたいと思っていますし、ある意味では極論的な部分でもあるので、普段の研ぎではそれらは含めた研ぎを行いません。

そうはいっても、そこに通ずる道筋の研ぎは含めているので、ある程度は感じられる方もいらっしゃるようですし、なんだかよく分からないけど、切れ方が他と違う感じがする・・・のような言われ方をした事があるので、全く除外している訳では無いと言えるでしょう。

私が行う実用研ぎは、こういった研究も行いつつ、安定化へと繋げられるようにしています。

本格的な細かい調整まで含むと、自分で所有をして、毎回のように使っているような、慣れている刃物の研ぎは無いので、まず性質判断からしなければなりませんし、時間とコストがかなり大きくかかりますから、簡単にはお受け出来ませんので、ご理解とご了承を・・・。

 

2024年6月 1日 (土)

今までいくつか解明した刃物の特性と解決方法

刃物の研ぎを良くする為であったり、どうしても結果に繋がらない場合に、刃物の性質が関係している場合があります。

刃物自体の性質の問題は、どうしようもないという形で、諦めるケースがほとんどです。

もちろん、ギリギリまでやれる事はやりますが、それ以上は無理という意味です。

もっと上があるのに、その刃物では出来ない理由は、製造過程にある場合と、鋼材にある場合があります。

いずれの場合も、購入した以降は、どうしようもない部分の話ですから、多くの方は諦めていました。

中には、その解決方法として、今までより良い結果になるよう、性能の引き上げが可能なものも、いくつか発見していますから、それらに関しては、刃物や砥石の研究をしてきた事が、大きく生かされています。

総合的な勉強や研究をしてきたからこそ、そういった解決方法が見つかった事で、一部だけの事に対し、知識と技術があるだけでは、まず見つけられないような内容と言えるでしょう。

私の持っている知識や技術は、ほとんどが表には出していません。

出す必要が無い事ですし、出す機会も無いですから、今後も出す事は無いでしょう。

ただ、今後の仕事として、刃物の研磨などを考えている方に対し、有料で色々な事を講習をする場合には、必要に応じて解放はしていきます。

私のお付き合いの中で、ほんの僅かな範囲の方だけは、知識や技術の交流をしていますので、そういった話をする事はありますが、実際にその知識と技術を完全に持ち合わせていないと、説明をされたところで理解は出来ないような内容がほとんどなので、その内容がどれだけ凄い事なのかは、多分分からないと思います。

砥石も色々なタイプがあって、ピンポイントでこれを使わないと・・・と言うような、本当にたまたま見つかった結果もありますから、あまり偉そうには言えないのですが、それでも世に解決策が出ていない事を考えると、大きな発見であろうものは、いくつか存在していますので、そういったものを今後も見つけ、いつかそれを理解出来る人達が現れたら、生かしてもらう場面もあるかと考えています。

上手い下手で解決されてしまうような、刃物の世界の技術には、色々な研究の成果である事は多くあります。

本当に細かく見ていくと、それはとても難しく、良く分からない世界になっていきますが、それに関しての原理と解決が見つかると、どうしてその刃物はこうであったのか・・・と言うのも、なんとなく繋がって行きます。

逆に、最初から構成を理解していた事により、解決策を見つけた例もあり、この辺りは一般的な研ぎ屋の研究レベルでは無いと、一部で賞賛を頂いています。

それでも私は、ただの研ぎ屋として、良かった!助かった!と言って貰えるような、そんな仕事を続けて行きたいと思っています。

以前に何度もありましたが、こんな小さな研ぎ屋が、なんでこんな事を知っていて、こんな事が出来るのか?と。

その手の言い回しは、人に話すと失礼な言い方だとおっしゃる方もいらっしゃいますが、私はそうではないと思っています。

実際にこんな小さな規模でやっている者が、そんな事を出来るとは誰も思わないでしょう。

しかし、良く考えてみてください。

企業などに就職をすれば、その領域の中で、それ以上の知識や技術を持つものが、育つはずはありません。

しかし、むしろ個人で小規模で、誰にも決められた流れが無い仕事や勉強をするからこそ、そういった知識や技術を学べて、色々な事を全て一人で出来るのです。

面白くて大いに役立つ知識と技術は、お客様からも頂く事がありますが、それでもお客様と共に育てて来た、研磨や研ぎの世界となっていますし、使い手側も使う知識や技術を得られますし、良い事が多くなります。

私は素人やプロとブログで枠組みを書く事もありますが、それは分かりやすく分けた話であり、実際の所は素人がプロを遥かに越えるような知識や技術をお持ちの方もいらっしゃいますから、負けるわけにはいきません。

年齢や性別も関係なく、出来る人の意見はしっかり受け入れていますし、優れた知識や技術は、いくらでも受け入れをしていますので、頑固なように見えても、かなり柔軟な頭は持っている方だと思います。

 

2024年5月31日 (金)

切れ味だけでも、永切れだけでも

刃物の研ぎにおいて、良く言われる切れ味や永切れですが、これに関して皆さんはどうお考えでしょうか?

切れ味を優先すれば、永切れは悪くなりますし、永切れを優先すれば、切れ味は悪くなります。

これはどの刃物でも、基本的には同じ考えた方で良いと思います。

分かりやすい所で、包丁をベースにしてお話をしていきますが、刃物の性能によっても、設定が可能か不可能かが変わってきますので、ここでお書く内容は、良くある一般的な範囲となる、中級の中の中間的な所をベースに考えた内容だと思ってください。

瞬間的な異常とも言える切れ味に憧れる方は、結構いらしゃるようですが、色々な刃物の中でも、包丁は鋭角気味な設定の刃物になりますので、切れ味を以上に感じるという事は、刃物にとって大きな負担であり、場合によっては損傷の可能性が非常に高い事を示します。

特にまな板を相手にし、刃物は自由に動かせて切れる刃物ですから、その使い方の具合によっても結果は天地の差が出ます。

私が良くおすすめするのは、切れ味と永切れのバランスを持たせた範囲に収めるところです。

一切硬い物を切らず、まな板にも当てず、コジるような使い方もしないのであれば、切れ味に振っても良いかもしれませんが、正直な所、そこまでしなくても、十分な切れ味は感じられるはずです。

むしろ刃を薄くし過ぎて、研ぎがまともに入らず、砥石から避けてしまうような状況になると、まともな刃が付かない上に、その時点での強度不足は確定していますので、何も良い事はありません。

また、刃の強度ばかりを考え、永切れ優先とされるお話もたまに聞きますが、それだと食材へのダメージが出て、綺麗に美味しく食材を生かして料理をする事が難しくなります。

ですから、刃先ばかりを鈍角に研ぐようなやり方は、良くない状態と言えます。

プロ用の設定の多くは、比較的薄身に研ぎを行うケースが多いのですが、それは毎日研ぎを行う事も踏まえ、とりあえず1日刃が持てば良いという考えがあるからです。

それに対し、家庭用の場合、毎日研ぐ習慣は一般的ではありませんから、個人の考えにもよりますが、1週間~1ヵ月程度は、なんとか使えるくらいの状況を維持できないと、だいぶ苦労が増えるでしょう。

いつでも良い状態を維持したい場合、研ぎ器を使う方も未だに多くいらっしゃいますが、あれは刃先を潰すような結果になりますので、使えば使うほど、どんどん刃がおかしな形状になり、しかも研ぎ器が毎回確実に当たらない切っ先とアゴ付近は、削れずに残って行きますので、早い段階でまな板にまともに当たらない刃にもなります。

無理のない形で管理をしていくには、砥石でしっかりと研ぐ事や、色々とズレが出て来る前に、歪取りや削りでバランスを保ちつつ、手研ぎでの研ぎを行う事が理想です。

色々な加工方法がありますので、ご相談ください。

 

2024年5月30日 (木)

研ぎにくいものが増えすぎました

年々、刃物の硬度が上がりすぎていて、良いと言われているから買ったけれど、研ぎをまともに行う事が困難であったり、今までは出来ていた仕上げが出来ないという声は多いです。

その手の問題は、当方でも十分に把握をしており、ダイヤモンド砥石をおすすめするなどして、回避を促してたいます。

しかし、根本的な問題として、切れ味や刃持ちに焦点を置き、研ぎについてをある意味では無視するような製品が増えると、研ぎをまともに行えず、かえって性能を生かせない事態になっている事も事実です。

ネットで色々な評価を見ていると、結局は研ぎやすく良い刃が付くものを!という声が多いので、扱いやすいという部分を残す事は、高い割合で必要であると思っています。

普段の研ぎは軽く刃先だけとし、数か月に一度は専門家の所に出して、面から削り直して貰うなど、そういった扱いでその手の刃物を購入するのは、十分に意味はあると思いますが、ご自身で研いで使えそうもないという判断のものは、そもそも購入をしない方が良いと思います。

使う砥石によっては、研ぐ事はそれなりに容易には出来ても、仕上がりでの差の問題はどうしても出てしまいますので、繊細さを生かして研ごうと思った場合には、何倍もの労力をかけなければならない可能性があります。

粉末鋼だから硬いとか、そういう時代でもなくなりましたから、購入時に研ぎが一般的な砥石で可能かどうかくらいは、確認をして購入なさってください。

手に負えなくなった刃物が、中古市場に多く流通し始めると思いますが、その裏側の確認は良く行ってください。

専門家が中古として販売をしても良いという判断をした製品と、知識や技術が無い人達が売りに出しているものでは、かなり大きな差がありますから、製品へのあこがれだけで購入をすると、無駄で大きな出費となる可能性は多くあると思います。

色々な方達を研ぎについてのお話はさせて頂いていますが、結局手が伸びるのは、研ぎやすくて切れ味が出やすい刃物という所に落ち着きます。

上手く研ぎきれずに性能が出せないような製品は、ストレスを抱える事になります。

砥石メーカー各社様は、頑張って高硬度刃物対応の良質砥石を、一日でも早く出してください。

刃物と砥石の背比べは、高硬度刃物対応の部分で見ると、長きに渡って砥石が置いていかれています。

 

 

2024年5月29日 (水)

出来る事を増やしていきます

出来る知識と技術があるのに、その環境が無くて出来ないという部類のものは、考えてみると意外と数が多く、そんな話をしていると、勿体ないと言われます。

出来るのにやらないなんて、やりたくても出来ない人もいるんだから・・・と。

確かにその通りかもしれませんが、それらをやる為には、お金と時間が掛かったり、スペースが必要な場合も多く。

今ある延長線上で出来る事には、やらな理由があったりしますが、それ以外の新しい範囲の事の場合、やろうと思えばやれる事は確かにあるのは事実です。

私は一つの事だけでは満足できず、飽きっぽい性格な所もありますので、色々と幅広く見て聞いて学んできましたが、それが今の幅広い割にはかなり深いと言って頂けている結果には繋がっていると思います。

実際は更に幅も広く、本当は深い部分もあったりしますので、それを一人でどこまで広げられるのかでしょう。

まだやれる事や知ってる事があるの?と、色々とやり取りを詳しくしている関係の方からは、驚かれる事もありますが、興味本位で手を出してみる事は多いですし、知識の一つして一応知っておこうと覗いてみて、ハマってしまった事等もありますので、なんだかんだと広く深くの所は多くなってしまいました。

今後、今までの延長線上ではない範囲は、可能性を広げていくことも、本格的に進めてみようかな?と、少し考え始めています。

もしかしたら、それをやってくれる所を探してました!とおっしゃる方も、中にはいらっしゃるかな・・・と。

私個人の刃物の為だけなら、色々やっている事もあるのですが、そうである事を知り、それやってくださいよ!と言われる事もあるので、色々考えてもっと面白くなる世界の広げ方をしたいと思っています。

私は商売だからとか、利益優先で物事を考えた事は無いので、もっとこうすれば儲かりますよ!とか、これをやればお客様が増えるのに!と言われても、正直大きくは反応をしてきませんでしたし、それは今後も変わりないでしょう。

皆が刃物や砥石や研磨を通じ、今まで知らなかった世界の広さや深さを知って、楽しみや喜びに繋がればというのが、何よりも大切だと思っていますし、どれだけの範囲や方々に対し、社会貢献ができるのかというのを、出来る範囲で表現をしていく事も、重要だと考えています。

つまらない事や、大した事のない当たり前に、無駄な大金や大切な時間を使いたくないと私自身は考えますから、必要だと思って頂ける事を、優先的に行っていきたいという思いもあります。

小さなただの研ぎ屋で、なんだか色々やってるな・・・程度に思われている部分があると思いますが、ここに行けば何とかなるかも!と思い、是非このブログを見たなら、当店を覚えておいてくださいね。

今後まだまだ色々と変化をして行きます。

 

2024年5月28日 (火)

考え方や実行の違い

技術関連の企業や事業所でも、業界に密接はしているように見えるけれど、内容は一流のプロからすれば、何かおかしい事が重なっているという事が・・・。

技術は古い技術もあれば、新しい技術もありますが、それがどういった場面で認められているのかです。

趣味的範囲であれば、何かにおける責任はありませんが、これが世に出る商品や、世に出る技術の場合、その業界に対しての責任問題にもなります。

良い悪いの判断は、最終的にはお客様が決定するものであるとされてはいますが、業界での評判というのもかなり大切ではあると思います。

だいぶ悪い意味で目を付けられている企業も、結構噂で耳にしますが、妬みなどが関係しているのかと思えば、どうもそうではない事が多いようです。

無理に同業から好かれる必要は無いと思いますが、必要範囲の基本的流れだけは、やはり崩してはいけないというのは必ずあり、そこを悪い意味で注目されてしまっているようです。

当方で行っている技術の多くは、オリジナルや完全オリジナルのものですが、基本の部分は絶対に外さないようにしていますし、そこからのアレンジによる味付けのようなもので、それが違いとなるようにしています。

細かい部分を見ていくと、不足はあると思いますが、実用という部分に関して言えば、かなりの高評価を頂いておりますので、その声を信じて堂々とおすすめをしています。

それぞれの仕事や技術に対し、一部のみをそれぞれが行い、何かの完成形にするケースがほとんどですが、私は個人ですから、全ての事を一人で一貫して行います。

その為、一つずつの作業の意味が、繋がりになっていますので、良く評価をしてくださる方のお話では、まとまりがあるという形のようです。

メーカーなどの企業にように、大金を使った宣伝を行ったり、一年中営業をかけ続けるような、時間やお金は一切ありません。

今までそういった事には0円で、宣伝に繋がるかもしれないブログを書く程度のみですが、それでもなお、こうして続けて来れているのは、それだけの評価を頂けている事にあります。

色々な所へ研磨や研ぎの依頼をし、それでもご満足を頂けなかった方からは、特に大きな評価を頂いておりますが、私個人が元々そちら側の刃物を使う人間でした。

当時、自分では解決できない刃物に対する問題点を、一流と言われる企業に技術の依頼をしても、満足の結果にはなっておらず、ここまでしか出来ません・・・と。

金額の問題であれば、もっと出しますから!と伝えても、うちで受けられるのは・・・で終わってしまっていました。

結局どうしたかと言えば、思う条件を全て満たす事は出来なくても、必要な部分を優先的に加工をし、それで使い続ける事をしていました。

当時、機械や道具も種類が少なく、出来る事は僅かではありましたが、その僅かな範囲には強いこだわりはあって、それを見て触った方達が、驚きの声を上げてくださったり、黙り込んでしまったのは、今でも覚えていますので、意味を理解し、加工や使用を理解している人からすれば、ここまで人の手だけで出来るものなのか・・・と思われたのでしょう。

今は機械や道具も増え、思う形に近いものが、だいぶ出来るようになりました。

元々、原理や理論を考えるタイプだったようで、色々な方とお話をする中から、そういった部分からくる見解や検証、色々なテストや研究には、重要な部分が含まれるという事が分かり、それらを生かす形で色々な開発をしてきました。

一部の技術は、人から教わった物も入っていますが、それらもそのままで使うのではなく、内容を解体して解明に繋げ、結果の為にやり方を変えているもので、現在は100%そのままのものを使っているケースは、一切ありません。

結果的には近い物になっている事もありますが、色々な部分で多くの違いがあり、それの組み合わせになりますから、かなり設定も異なってきます。

一番の違いは、やはり過去から重要視をしている手研ぎの部分で、それを基準にした機械加工を行っていますから、機械加工の時点で作りが異なります。

それに関しては、今のところ、相当の違いがあると、業界の方からもおっしゃって頂けています。

全体の状況の為に、細かい事は除外する事もありますが、現状ではそれが難しいという判断をしていますので、致し方ないと思っています。

どうしても綺麗な方向にするのが世の中ですが、綺麗さに隠れた不足まで、多くの方が見ていませんし、見えていません。

そこは解決済みなので、かなりの強みとして頂けていますが、どうやって綺麗さとの融合を完成させていくのかが、今後の課題だと考えています。

そこまでやれない理由は、金額の部分ですが、実際にそこまでやるとすれば、どれだけの方が利用できるのか?と思うと、ごく少数派になってしまいます。

少数で高額の仕事が出来る事は、理想的だとおっしゃる方も多いようですが、私は少しでも多くの方に、実用におけるストレスを無くす事や、刃物の性能と研ぎの重要性を理解して頂く活動を、出来る限り優先したいと考えていますので、そういった仕事を優先する事は難しいと考えています。

私の手のかけ方をご存じの方からすれば、安すぎないか?と心配される事もあるくらいです。

作業は早くて綺麗で上手く終わらせれば、一番無駄が無いと良く言われますが、微調整を加えなければ到達できない範囲の為に、最短を取る事は残念ながら不可能ですから、そこまで到達していないので、そこで出来ているという判断をしているものでしかありません。

実際に、完成された製品や研ぎは、位置関係がおかしいものがほとんどで、そういった部分を理解している方達からすれば、分かりやすく表現をすると、とても気持ちの悪い物なのです。

色々なズレに気付くレベルの方達からすれば、何があろうと避けたい状況のものが、世の中の常識ですが、それ以上必要無いのではなく、やれるのであればやってあげたいという思いが強くあります。

色々と経験をし、絶対に大手には出さないとおっしゃっている方も多く、結局その都度作業する方が変わる可能性が高い事や、作業時間で区切られてしまうようなやり方では、技術は思う結果にはならないというのがありますから、結果だけの為に行う事を避ければ、出来るはずもありません。

個人の好みに合わせた研磨や研ぎも、個人間であれば十分に可能ですが、細かい話を含めて行けば、作業をする人が直接話をしない大手では、加工する人に伝わる訳もありません。

顧客管理と言われる部分は、営業や事務がそれらを把握し、お客様と直接のやり取りや受付を技術がやりませんので、思う形にする事はそもそもまず無理です。

そういった部分は、対話と加工を一人で行う部分に、大きな意味があると思っています。

規模でカバーできない範囲は、どうしても出てきてしまいますし、最短での仕事も難しいですが、かなりの割合の方々が、出して良かったとおっしゃって頂いており、リピーターになって頂けている率もかなり高いので、少しずつ範囲は広まって来ていますから、私はこの形を崩したいとは思いません。

扱いに困らない刃物へと変化させ、定期的に細かい調整を続ければ、ずっとストレスなくお使い頂ける形になる部分が多くありますので、どこでどうお金や時間をかけるかだと思います。

刃物を購入したり、研磨や研ぎに出して、その時だけの出費で済ませようとすれば、必ず不足が生じますので、刃物と向き合う場合には長い目で見て、良い時間をどれだけ多く使えるのかを考えてみてください。

実用品は芸術品ではありませんので、芸術を求めた結果、性能を多く潰してしまっているケースがかなり多いので、その辺りへの理解も増えれば、研磨や研ぎの世界は今以上に使い物になる製品が増えると考えています。

お客様がただ良い刃物を望み、私が良い研磨や研ぎを行っても、何も生まれるものはありませんから、一緒になって良い形を完成して行かれるように、お互いに意見や努力をし、結果を造り上げていかれればと考えています。

 

2024年5月27日 (月)

終盤からのやり直し

先月から作業をしているある刃物は、刃がボロついてしまい、今月上旬からやり直しをしています。

出来れば早めにと思い作業を頑張って進めていましたが、適当に作業をして出す訳にはいきませんので、もう少しお時間を頂いて少しでも良い状態でお渡しをしたいと思います。

この刃物だけにずっと時間をかけられないので、こういった事があると、予定通りにはなかなか進められません。

この手の状態だと、さすがにそろそろ落ち着くとは思いますが・・・。

今回は大きく削り落とすような加工ではなく、調整をしていく部分が大きかったので、大丈夫だろうと思っていましたが、刃物はそんなに甘くはないという事ですね。

 

2024年5月26日 (日)

真面目にやっています

当方のブログを見て、色々とご興味を持って頂く事が多くあります。

HPにも必要以上に記載をするようにしていますが、細かいお話になると、ブログの方が書いているでしょう。

その内容を見て、刃物や砥石や研ぎに対し、真面目に向き合っていると判断をしてくださるのは、とてもありがたい事です。

私自身が刃物を使う側にいた事もあり、実用という部分を特に重視していますが、使用者側にいないと分からない事や、実際に必要な要素を盛り込める部分もありますので、その辺りは堂々とおすすめをしています。

また取り組みに関しても、様々な業界の方々とお付き合いを持ち、分野における発展であったり、これからのご興味を持って頂ける為にも活動をしています。

そういった取り組みを知り、色々とご協力をしてくださる方々もいらっしゃいますので、本当にありがたいと思っています。

構想としては色々と持ち合わせていますが、私一人では出来ない事が多く、そのお話に賛同を頂き、一緒に活動を出来る例もありますから、決して個人の範囲では終わらず、やれる事はそれなりにあると考えています。

お客様 への対応としても、実物を拝見し、刃物の実際の状態を素直にお話しますので、気分を害される方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、余計な気遣いをして真実を伝えないようなやり方だと、本質的な部分をご理解頂けませんし、その後の作業のご説明をしても、その必要性をご理解頂けないと考えています。

そういった信用のおかげで、当方は今まで潰れずにやって来れていますので、今後も真面目に取り組んで参ります。

 

2024年5月25日 (土)

仕事の中での発見

以前に同じような現象があり、解決が難しいと判断をしたケースがありました。

今回も同じような現象の刃物が相手でしたが、過去の頭には無かったやり方でやってみたら、それは回避できました。

相当難しい範囲の事で、お客様からお話を伺っている限りでは、一般的には高確率で断られるケースだと思いますから、これは強みに出来そうです。

それと合わせ、完成済みの仕上げ方で仕上げを行えば、かなりレベルが高い仕事になります。

この手の内容は、結構色々とあるのですが、組み合わせ次第で良くも悪くもなるので、それを見つけ出すのも結構難しいです。

良くあるパターンの仕事でやるのであれば、何ら問題は無いのですが、冒険をすればするほど、場合により、見た目の問題で安い仕事に見えてしまう事もあります。

実用の結果だけを見て貰えるのであれば、もっとレベルを上げる事は可能なのですが、結局仕上げの問題で下げざるを得ない事もあるのは、非常に勿体ないと思う所です。

最上級が100だとして、仕上げの問題を含めた場合では、どんなに頑張って時間をかけても90行けば良い方です。

その10を大きいと見るか、小さいと見るかで、実用品としてどこまで望むのかは変わって来ると思いますし、その10が必要無いと思う方が多いのか、その10が分からないのかは何とも言えませんが、どうしても見た目を優先する人が多いのは間違い無いでしょう。

 

2024年5月24日 (金)

メールの対応について

ここ最近は、メールのお問い合わせややり取りが多く、返信までのご時間を頂く場合がございます。

何か特別な事でもない限り、新規でのお問い合わせや、必要な内容のやり取りには、返信を行っております。

2営業日以内には、ご連絡を行うよう、極力時間を割いておりますが、それにより作業が全く進まなくなる日もあります。

それ以上長くなる場合もありますが、どうぞご了承くださいませ。

 

2024年5月23日 (木)

刃物の寿命について

刃物を購入し、どのくらいの年数使えますか?と聞かれる事がありますが、お答えするのは難しいです。

その刃物をどのように使うのかで、寿命は大きく変わるからです。

使用量や使い方により、研ぎの頻度も変わりますし、研ぎ方によっても、刃持ちや使用に影響が出ますので、色々な事が関係して、刃物の寿命は大きく変わってきます。

とにかく寿命をと考えると、使用の面での不便さやストレスを我慢する事になるでしょう。

道具はむやみに減らす必要は無いと思いますが、寿命よりも快適に使う事に意味がありますから、如何に便利でストレスなく使うのかを考え、気持ち良くご使用頂きたいと私は考えます。

 

2024年5月22日 (水)

切れ味は出ますか???

低級の格安刃物で最高の切れ味を!と頑張っていらっしゃる方は、稀にいらっしゃるようです。

それは可能かどうか、ご質問を頂いた事があります。

答えはNOです。

まず、低級の格安刃物には、レベルの高い鋼は使われません。

その時点で何をどうやっても、組織が良くなって、硬度も理想になる事はありません。

そして、製造の技術レベルも、特別に手の込んだやり方をしている訳ではなく、どこの誰が作っているのかも分からない物ですから、あくまでもその形をした刃物もどきです。

本当の意味でのレベルの高いものを触った事がある方なら、刃物が持つ組織の意味もご理解がある事と思います。

また、低級刃物で切れ味を何となく出せても、刃持ちは一切期待出来ません。

刃角を付けすぎたとしても、刃は持ちませんし、切れ味も出ませんので、組織の問題は致命的です。

なお、どうしても頑張って、そういった刃物に少しでも細かい刃付けをしたい場合、想定よりも何倍~何十倍(?)もの細かい砥石が必要になります。

硬度が低い事により、砥石の影響を強く受ける為で、これはどうしようもない部分です。

あとは、砥石の攻撃性が低く、粒子が揃った砥石を使う事で、ある程度は整える事が出来るとは思いますが、良質なものを知る方が満足するレベルには、到底追い付かせる事は出来ません。

この手のお話を出す事自体、あまり意味がないふざけた事だと思われてしまうと思いますが、良質な刃物を知る意味で、その実験は有効な部分はあります。

しかし、その時間を良質な刃物の研ぎや使用の勉強に回した方が、正直無駄は無いと思います。

 

2024年5月21日 (火)

最近多いご依頼

刃物の研磨でご依頼が増えているのは、仕上げにこだわった内容です。

特に今年に入ってからは、割合的に増えており、オプションとしての追加が多いと感じています。

内容によりますが、年々進化させてきたモノもありますから、必要に応じてご利用を頂ければと思います。

やりすぎと思われるような内容は、当方ではご用意をしていませんので、全体的に控えめです。

ただ、用途の細かい内容や、お仕事でお使いになるモノの場合、通常よりも設定レベルを上げてありますので、価格の割にはかなりご満足は頂けるでしょう。

色々な加工を業者さんに依頼した事がある方は、金額が高くて諦めた事も多いと思いますが、私も過去にそういった経験があります。

格安と言える程ではないかもしれませんが、基本精度をなるべく落とさないままで、その仕上げ方を導入していますので、そういう使い勝手に影響を及ぼさないのも、当方でそういった加工を行う事の特徴と言えますし、そこまでやっての価格になるので、決して悪くは無いと思います。

手研ぎと機械作業の融合により、精度確認と最終結果を作り出していますので、機械作業は機械作業で、手作業は手作業と分け、後に面や歪が大きく合わないという事は無いので、その点は大きな売りとなる部分だと考えています。

単純に金額だけを見ると、他では価格の表記が無かったりで、高いと感じる事もあるかもしれませんが、実際に色々な所でのご利用経験がある方のお話だと、受けてくれないか、受けてくれても驚く金額の請求がされるというお話を聞いていますので、実際はそんなに高いという領域には無いと言われる事が多いです。

あとは実際に何度かご利用を頂き、好みに合うかどうかなど、その辺りも体験して頂いてからの判断をと思います。

当方のHPでは、色々と細かい説明を書いている事も多いので、その辺りも読んで頂ければと思います。

過去に多くを語る職人は・・・と言われていた時代もあるそうですが、近代ではまともな事を喋れない職人は、そもそも相手にされないというのもありますし、その話から知識や技術を判断する基準にもなると思いますので、色々とご相談を頂ければと思います。

技術の細かいお話に関しては、秘密事項も多くありますので、お答えできない範囲がありますが、その辺りは特別な知識や特別な技術を守る意味でもありますので、どうぞご理解とご了承を頂ければと思います。

 

2024年5月20日 (月)

どうしても取れない欠け

タイトルを見て、そんなはずはないだろ!と思った方には申し訳ありませんが、そういう欠けが存在しています。

欠けの取り除き方は、普段通りの研ぎ方で研いでいき、自然に取れるのを待つ場合と、欠けを無くすために刃を潰すように削り落とし、そこから刃の再生をしていく方法があります。

どちらでももちろん取り除く事は出来ますが、後者の方が確実性は高いです。

ただこれをやると、刃先ばかりを必死に研いで刃を戻そうとして、刃角がおかしい事になる場合もあるので、一般の方にはおすすめをしません。

話を戻しまして、取り除けない欠けについてですが、欠けの脇から新たな欠けが発生したり、取り除けたと思ったら、内部から欠けが発生してくる場合もあります。

いつどこでその欠けが止まるかは、やって見なければ分からない事で、わずかな量で収まってくれれば良いのですが、5mm削っても駄目な場合もありますし、1cm削っても駄目な場合があります。

刃物はどんどん小さくなっていくので、どこまでやるかですが、取り除ける所までといわれれば、多くを削らなければならない場合もあります。

例えば包丁の場合でこれが起こると、食材に欠けが入ってしまう可能性があり、大変危険です。

研ぎでのバリとなる「刃返り」を残す事すら、当然危険な事になりますので、そういった処理が出来ない人が研いだ包丁で、料理をしてもらいたくはありませんね・・・。

また、欠けではなく、サビによる浸食が酷く、どこまで削っても、その浸食が取れない場合もありました。

原因は不明ですが、何らかの影響により、鋼と地金の合わせ材の隙間に入り込み、それが奥の方まで進んでしまい、いくら削ってもサビが出続けるという現象に遭遇した時は、どこまで行けば落ち着くのか?と考えながら、長い時間格闘をしました。

通常の使用では、そうなる事はまず無いと思いますが、今考えてもあのサビの異常さは、理解に苦しみます。

欠けの話から、サビの話まで少ししてしまいましたが、欠けもサビも取り除かなければならない部分になりますので、放置する事なく、早めに修復のご依頼をなさってください。

状況とご希望内容次第で作業内容は変わりますが、良い結果になるように考えて行かれればと思います。

 

2024年5月19日 (日)

砥石がどれだけ重要なのか

私は過去に、刃物と砥石と研ぎの勉強をしていて、刃物は変えずに砥石を変えてから、研ぎが大きく変化した事を覚えています。

その先で、今ある刃物での限界を感じ、レベルの高い刃物へと変更をした時、今までの刃物ではもうこれ以上は無理な状態であり、それが刃物の限界だった事も知りました。

ですから、使いこなすという事は、どういう状態を指すのか、その辺りはかなり把握をしてきています。

何でもかんでも、良い物を買えば良いとは思っていませんが、道具の性能により、今までの限界を遥かに越え、性能を発揮できるという環境を作り出せるという事です。

最上級である必要は無いかもしれませんが、それなりのレベルから始め、それよりも上を使えば、それまでの勉強次第で、その差は明確に分かると思います。

刃物も砥石も、その道具が持つ性能がありますし、それらの相性もありますので、そういった部分を良く考え感じながら、良い結果になるようにお使い頂きたいと思っています。

何を求めるのかにより、必要性能が変わりますから、その辺りも含め、色々な組み合わせを考えてみてください。

まともな知識と技術を持つ人に聞かないと、この手の事は分かりませんので、なんとなくそれっぽい人に聞いてそれを信じてしまうと、方向性を誤ってしまいますので、ご注意ください。

 

2024年5月18日 (土)

硬質刃物の為に是非!

硬質刃物の割合が増えた近代では、過去からある人造砥石では、研ぎがまともに出来ない事も増えました。

単純に鋼材が硬い傾向になった事や、過去とは違うとは違う技術の進歩により、熱処理が確実に行いやすくなった事などもあるかと思います。

あとは、過去からあるような、たまたま硬くなってしまった系の物もありますから、色々考えると一概には言えません。

硬度だけではなく、耐摩耗性や靭性の影響だと述べる方もいらっしゃいますが、結果論として研ぎが硬くて出来ないという、ただそこの問題だけで、私は十分硬いと判断をします。

過去からダイヤモンド砥石の研究には、幅広く多くの時間を費やしてきましたが、一長一短であるというのが現状です。

100点を付けられる場面もあるのですが、用途が合わないとそこに意味は無い事もあります。

使い方も色々とあって、その辺りも把握をして使うのとそうではないのとでは、だいぶ結果が異なります。

何があろうと、ダイヤは地球上で一番硬い素材なので、刃物相手だと削る事は十分に出来ますが、その中でも色々と性能があり相性もありますから、そういった部分の事は、ある程度知っておいた方が良いでしょう。

この先は更に硬いものが増えると予想していますので、早いうちからダイヤモンド砥石の性質や性能を知っておくと、その時が来ても困る事は無いと思います。

当方で現在販売しているのは、「NSK工業のダイヤモンド砥石」です。

扱いに困りにくい、レジンボンド系のダイヤモンド砥石ですが、よくあるタイプとは異なり、研ぎ滑りが明らかに少なく、研ぎの目も安定しています。

幅広く#も販売されていますし、用途に合わせて扱いやすい設定を作ってあるのも特徴です。

過去から販売されているダイヤモンド砥石の多くは、一定の設定品のみで、相性が合わないというケースも多くありましたので、こちらの製品ですと、好みや結果に合わせ、使い勝手や仕上がりの違いを表現できます。

今まで何度もご紹介をしていますので、ご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、初めての方もいらっしゃると思いますので、改めてご案内を貼っておきます。

こちらからHPの販売ページに飛べますので、是非ご購入をご検討ください。

 

2024年5月17日 (金)

どんな砥石を買えばいいですか???

これから研ぎを始めようとなさっているお客様から、砥石の購入や面直しについて、ご相談を頂く事は多いです。

どんな刃物に対し、どんな研ぎを行いたいのかで、おすすめ出来る商品はだいぶ変わりますが、当方で販売中の砥石や砥石修正器の範囲で、かなりの領域をカバーする事が出来ます。

刃物の形状、鋼材、硬度、靭性、耐摩耗性、砥石の荒さを含めた段階的な研ぎについて、研ぎに求める作業効率、初期段階で臨む内容と将来の発展性、予算、等が検討すべき内容には含まれると思います。

色々細かくて面倒に思うかもしれませんが、適当に買って使おうと思っても、必要な条件が合わなければ、それは使えないもので終わってしまう可能性が高いです。

そうならない為に、必要な道具をどうやって選べば良いのか、まともなご説明とアドバイスをお伝えし、安心してご購入頂けます。

また、当方でご購入を頂いたお客様には、必要な内容の最低限度の範囲までは、使い方のご説明やその他アドバイス等も、無料で行っています。

その説明やアドバイスが欲しくて、当方でご購入頂く方も少なくはありません。

知識や技術のお話だけが欲しい方の対応は、当方では行っておりませんので、あくまでも当方での購入を前提とした内容として、お話をお伝えください。

 

2024年5月16日 (木)

使う人の気持ち

最近は良く料理をする機会があり、包丁を多く使っています。

そこで出て来るのは、満足でもあり不満でもあります。

安めの包丁からそれなりに高い包丁まで、所有品は使っていますが、テストで使う程度の場合と、本格的に使う場合でも、少し考え方の違いも出てきます。

錆の事や刃持ちの事は、特に使用へ大きく影響する範囲でもありますから、その辺りは普段使いには非常に重要な事だと感じています。

研ぎ方一つでもかなり性能に変化は出ますので、その辺りはもちろん注意をしていますが、それ以前の問題として、機械で研磨され、製品化されている状況において、そもそもの不足な部分が多いのは非常に問題です。

このレベルでプロが満足するのか?と思えば、それ以外の選択肢が無かったり少ない事に影響をされているので、使用者側にあるからこその設定というのは、今後大切にしていきたいと思っています。

それを使いこなす為には、日頃の管理は当然大切ですし、傷みが明確に出る前に研ぎを行い、いつでも良い条件のままで使用する事も必要になるかと思います。

良い状況を保つ事で、使用のストレスが無くなりますが、出費はそれなりに増えますから、そこをどう考えるのかという問題はあります。

お客様の考えとして、長期的に安定した性能の維持と維持費の削減をというものがあれば、それも今後は検討したいと思います。

それをどう形にするかは、今後の焦点にはなるでしょうね・・・。

 

2024年5月15日 (水)

こんな事が出来たらいいのに

今までの私の刃物への考え方は、実用性能一択でした。

それは今でも変わりません。

ただそこに、何らかの面白みがあっても良いかな?とは思っています。

ただ単純に切れて使いやすい事ですら、凄く難しい事ですから、そこまででも十分すぎる状態にあると思いますが、もっとオリジナリティが欲しいとも考えます。

色々と仕上げの選択肢を増やす事もそうですが、刃物をお使いになる方が、その物への愛着をより一層お持ち頂ける事にも、繋がる何かを作れればと思っています。

色々と模索をしていますが、一つは形に出来そうなので、準備が出来たらご案内をと思います。

 

2024年5月14日 (火)

買うなら早めに

製造の終わった製品は、値上がりをします。

元々の出回った本数が少ない刃物は特にです。

通常販売の時は10万円以下だったものが、後に30万円以上になって売られていた事もありました。

世の中で注文自体が減っている新作の日本刀分野は、今後の新しい製品や使用量の少ない在庫は、どんどん減っていくと考えています。

いわゆる美術刀も同じで、鑑賞用の日本刀というものも、状態の良いものは減っていくと思います。

欲しいと思ったら、いずれ手に入らなくなるか、値上がりする事が多いですから、いつか安くなったら・・・では間に合わないと思った方が良いでしょう。

 

2024年5月13日 (月)

大丈夫そうです。

先日入手した、新しい仕上げに対する部材は、まだ完全にはテストは完了していませんが、予想よりかなり良いと感じています。

この商品の別タイプの物もありますが、思い切ってそちらも購入して、更に幅を広げようかと思うくらいですから、当たりの範囲に入ると思います。

問題は金額が安くはありませんから、そこをどう見るかだと思います。

仕上げはこだわれば、当然高くなってしまうものなので、そこにコストが乗って来るのは仕方がないと思いますが、その為だけにこれを使うと、かなり高くなるでしょう。

違う系統の仕事でも、これが使える範囲を多く用意する事が出来れば、通常より高いというレベルで収まるとは思います。

使い方に工夫をすれば、使える可能性もあるので、色々とやってみたいと思います。

 

長い道のりです

色々と新しい事をやろうとするにも、その内容によっては、長い年月がかかります。

予定通りに進む事ばかりではありませんし、予想外の問題に直面する事もあり、妥協をするか、諦めなければならない事もあります。

予算と人員を考えると、個人の範囲で行うのは、かなり無理がある事の方が多く、その中では相当投資をしてやっている方だと思います。

一瞬で解決して終わる事もあるので、毎回苦戦している訳ではありませんが、かなりの割合で苦労をしています。

どこかの真似事をするのであれば、お金の問題だけで何とかなる事が多いようですが、オリジナルでとなると大変です。

 

2024年5月12日 (日)

たまにあります

刃物を研磨したり研いでいくと、刃がボロボロで上手く刃付けが出来ないものがあります。

これは意外と割合的には多い気がします。

特に多いのは鋼の包丁ですが、これは組織がボロボロな感じがしますから、研ぎでどうにかなるものではありません。

研ぎが進む、落ち着くものもあれば、そのままの物もあるそうなので、購入して研いで使っておかしいと思ったら、購入先にご相談される事をおすすめ致します。

購入して間もない事や、使用感が見られない状態で、研ぎがまともな範囲だと判断をされれば、まともな所での購入の場合、返品や交換は出来るはずです。

そういう面でも、安心安全なお店からの購入をしましょう。

相手の存在が分からないオークションや、落札系のサイトでの購入だと、ノークレームノーリターンとなっている事がほとんどなので、こういった性能の問題に関しては、クレームで返品は出来ないと思った方が良いです。

相手が良い方で、良く分かっていない場合には、返品できる場合もあるかもしれませんが、それは稀なケースです。

何事も安く済まそうとすると、その分、多くのリスクを背負う事になる事は、十分に考えて利用しましょう。

私もその手のサイトは使う事がありますが、リスクが大きい系統のものは、絶対にそういったところでは購入しません。

 

2024年5月11日 (土)

どこまでやるのか

刃物の研磨の際に、仕上げ方をどうしたら良いのか、悩まれる方が多くいらっしゃいます。

特注で作成の際には、ヘアライン、梨地、木砥、磨き、鏡面、完全鏡面、など、色々な仕上げがあります。

他にも細かく見ていくと、色々な仕上げがありますし、業界によってもそれらは異なります。

仕上げにこだわり過ぎると、金額はどんどん上がっていきますし、管理も難しくなります。

あまりにも適当な仕上げにすれば、見た目は汚らしく感じてしまう事もあるでしょう。

その辺りは個人の好みによりますが、購入で気持ちが少し興奮気味の事もあると思いますので、将来性も考え、落ち着いて考えましょう。

誰でも新しいものの注文は嬉しいものですが、そこで冷静になる事が大切です。

 

2024年5月10日 (金)

おもちゃと道具

刃物などの道具は、おもちゃではありません。

おもちゃのように楽しむのは良いと思いますが、おもちゃレベルの製品では困ります。

道具としての存在は必要でも、おもちゃとしての製品を道具とする事は難しいです。

良し悪しを色々と理解すると、この問題も理解して来ると思いますが、安いものは良いとしても、安すぎる物は買ったところで使い物にならないので、その辺りは十分にご注意ください。

 

2024年5月 9日 (木)

販売品の追加予定

現在、販売品を追加する為に準備中です。

順次ご案内をと思いますので、楽しみにお待ちください。

 

2024年5月 8日 (水)

やっと解決

大体ではありますが、2年くらいでしょうか。

一部の仕事で、凄く苦労をしている事があり、それに関する解決策を探していました。

何をやっても・・・という感じで、本当に苦労をしていて、途中で解決に繋がりそうな事もあったのですが、結局は相性の問題に悩まされ、70%の安定すらも難しい状態にありました。

そこまで私は気にしない範囲なので、そのままでも良かったのですが、お客様の為にと思うと、そうもいかない訳で・・・。

今回それが90%くらいまで安定させる事に成功しました。

今後この系統の仕事では、全体的に結果が良くなりますので、一安心といった所です。

これでまた一つ、レベルの高い上級の作業が堂々とおすすめ出来るようになります。

また、今回書いた件とは別のお話になりますが、以前に何度かお伝えをした仕上げ方の事で、改良に繋がりそうなものをとりあえず入手しました。

色々な作業でこれを試し、ご意見を集めてから、導入をと思いますので、まだお楽しみにとは言えませんが、可能性をお待ち頂ければ幸いです。

 

2024年5月 7日 (火)

一つの完成形

機械研磨としての一つの形が、最近完成しました。

これは元々完成していたのですが、完成と呼んでいいのか?と疑問が残っていたので、自分の中では完成としていませんでした。

しかし、お客様からのご意見で、かなり良いという評価が多く頂けましたので、合格枠に含める事にしました。

私が個人的に思う評価と、多くのお客様の評価では、多少違う事はもちろんありますので、最終的な結果はお客様の評価が多く集まってからにしています。

完全に一流と言えるようなプロの方からのご意見だけではなく、一般的なプロの方もいて、一般のお客様でも色々な知識や技術をお持ちの方も多いですし、いわゆる一般のお客様ももちろんいらっしゃいます。

どの領域の方からのご意見でも、それぞれに必要性がありますので、ご意見を頂けるお客様には本当に感謝しています。

今後いくつもの研磨や研ぎが、段階的に導入していくと思いますが、その都度で必ず公表をするとは限りませんので、「今回は」という感じでも良いので、良かった悪かったを色々と細かくお伝え頂ければと思います。

 

2024年5月 6日 (月)

一番難しい???

鏡面仕上げについて、色々なご意見があるのは承知していますが、私はずっとヘアラインや木砥仕上げをおすすめしてきました。

理由は過去に何度も書いてきましたので、割愛させて頂きます。

今回、鏡面について、最上位の技術と言われる部分を、紐解いていきたいと思います。

鏡面に求められるのは、下地削りから入り、仕上げ削り、仕上げ磨き、最終的な磨きと、それぞれで何段階もありますので、実際は工程を細かく見ていくと、10段階よりも更に超える事もあります。

その一段階ずつが、一瞬で終わる訳ではないので、大変ではあると言えます。

そのように、根本的な段階の大変さやコストであったり、時間が多く必要である事も、最上位の技術とされる部分です。

あとは、一般的な範囲ではそうもいきませんが、レベルが高い鏡面になると、全体的な精度も良くなり、綺麗な面になる事や、鏡面の度合いが上がる事にもあります。

ある程度のレベルからは、さほど違いは気付かれない事も多いので、如何に綺麗に揃えるかという部分が、非常に大切ではあると思います。

それらの完成度により、高い技術とも言われているのですが、私が実用として考える範囲では、マイナスの要素がかなり多いので、おすすめが出来ない要因となっています。

ですが、お客様がそれを選ぶ事は、好みによるものですから、特に否定をするつもりはありません。

当方では、鏡面までは基本的にはお受けしていませんが、「磨き」としている部分があります。

こちらは、鏡面の段取りと同じ系統にはなりますが、筋目は残っていて、表面的にヘアラインよりも、光沢がある状態になりますので、実用として考えれば、これでもやりすぎな部分はあると考えます。

しかし、必要とされる方もいらっしゃいますので、ご用意はしていますし、こちらであればいつでもお受け出来ます。

磨きでも色々なパターンがあり、和包丁や洋包丁は、磨きはかなり多めに行えますが、それ以外の刃物の磨きの場合、磨きにより身を多く減らす事を考えると、お受け出来ない場合も多いので、どの刃物の磨きとしてある部分でも、鏡面と同じ段取りで進めた磨きではない事を、ご了承ください。

ヘアラインも綺麗な筋目にはなりますし、そこから細かくなれば、かなり良い揃い方をしますから、思っていらっしゃるよりも、ご納得を頂ける仕上がりではあると思います。

このように、鏡面以外のおすすめは、色々ご用意がありますので、お好みに合わせて研磨の際にご注文ください。

手が込んだ作業は高く納期も長くなりますし身が余分に減ります!

それだけ覚えて頂けていて、それでもと思う方の場合には、問題なくお受け出来ます。

そのうちまた、新しい仕上げ目をご用意出来る可能性もありますので、完成したら今までの標準との比較についても、ご説明とご提案として出お話が来ればと思っています。

ちなみに、当方での一番人気は、ヘアライン仕上げです。

日本刀以外であれば、どの刃物でもヘアラインは有効的に使え、利便性も非常に良いです。

 

2024年5月 5日 (日)

研ぎ込んだら???

刃物の研ぎで同じ砥石を使うとしても、かなり余分に研ぎ込んだら特別に切れるようになりますか?と、過去に数名からご質問を頂いた事があります。

これに関しては、ほぼNOです。

的確に研ぎがされていれば、最小限度+余分に研ぐ程度で、ほぼその刃物と砥石での想定の研ぎ目にはなっています。

ただし、砥石をステップアップして使う際に、間隔を大きくあける方の場合、意味はあると思います。

私は過去から、砥石の#は遠くしないようにと、ずっとブログで書いて来ていますので、長くご覧頂いている方であれば、理由や必要性はご理解頂けていると思います。

例えば、#1000→#8000では、通常の研ぎ量で考えると、まずその研ぎ目にする事は不可能に近いです。

色々なメーカーや製品によりますが、4倍は相当きつくなるので、出来れば2倍までが理想です。

そうすれば、ほぼ確実に次の#へと安心して進められます。

2倍以内であっても、砥石修正を確実にし、同じ角度や同じ面で研げない場合、もちろん不足になりますので、その辺りは腕による影響も大きいでしょう。

研ぎ込む事で、ミスをカバー出来る部分はありますから、自分のいつものバランスとして上手く研げる量の想定より、少し余分に研いでおけば、自分の研ぎ技術の中での90点は超えられると思います。

ある程度まで繊細で細かい設定が出てくると、その何倍も難しくなりますから、その場合は違った部分での研究をしないと、思うような研ぎにはならないと思います。

単純に鋭い刃を付ける事は、実用刃ではありませんから、その辺りも理解しつつ、色々な事を試してみてください。

 

2024年5月 4日 (土)

微妙に変わった・・・

ある製品を仕事でいつも使用していますが、新しいものを買いました。

使ってみたら、微妙に変化が・・・。

作るごとに変わるような製品のタイプではないので、改良をしたのだと思いますが、希望する性能からは少し落ちたように感じてしまいました。

もちろん改良後の方が、良いと感じる方もいらっしゃるのだと思いますが、ちゃんと意見を集めて改良をしたのか、その辺りは不明です。

こういった事が多く、折角見つけた製品も、結局は他のものに変更する事があります。

長く同じものを作り続けてくれた方が、次回の注文も安心して出来ますし、バージョンを変えるのであれば、今までのはしばらく残しつつ、使用者からの意見集めをするとか、そういった事はやって頂きたいと思います。

私自身も色々な改良を導入する側ではあるので、ご意見はかなり集めて、それをなるべく生かすようにしています。

良くも悪くも、ご意見を頂ける事で、その先の方向性が変わる事がありますから、いつでも是非ご意見を頂ければ幸いです。

 

2024年5月 3日 (金)

色々とご意見を頂いた結果

私自身の研磨に関して、お客様からのご意見をいつでも集めていますが、新しく始めた内容に関しては、ご意見が集まるまでの時間はそれなりにかかります。

刃物によりその個数は異なりますが、このくらい集まればいいかな?と思った所での判断をします。

ちなみに、決まり事がはっきりしている刃物の場合、そういった変更はほぼ行いませんから、良かったか悪かったか程度です。

以前より悪くなる事はまずないのですが、ほぼ変わらない場合ももちろんあります。

そして、ちょっと良くなったのか、だいぶ良くなったのか、とんでもなく良くなったのかで、その変更の想定通りだったのかどうかが決まります。

過去から記載をしていますが、誰からのご意見でもそれを票数に入れる訳ではありません。

最低限度としてその刃物を使える方が、こういう状況でこの刃物をこう使った時に、こういう結果になるというお話を正確にしてくださる方のご意見は、その方のご使用状況が見えてきますので、だいぶ信ぴょう性が高いです。

状況からして通常の使用レベルであれば、絶対にありえないだろうというようなご意見もあったりしますので、そういった場合には、良くも悪くも除外をします。

刃物の質と研磨や研ぎがあり、それに使用をするのは人ですから、結果が人により大きく変わる事が多いです。

その為、その方とのニュアンスの違いや、言葉や表現の度合いからバランスを取るのは、かなり難しい部分があります。

何度もご利用を頂き、ご意見も頂いている方からのお話だと、この方の場合には・・・という頭が前提にありますので、当方としましては、かなり重要なご意見が集まります。

以前からずっとお話をしていますように、一度の研磨や研ぎでご満足を頂けてなくても、3回までは是非ご利用を!とブログでは書いて来ましたが、こういった感じで、言葉と実際に求められている内容を合わせる意味もあります。

角度や荒さなどを数値で表せられるなら合わせれば良いだけなのですが、そういった確実に誰が見ても同じ範囲とは違い、微妙な形状やバランスの事が関わってくると、想定とは異なる事も増えてきます。

そのままではお互いに損になってしまいますから、相違を合わせる事にご協力をと思います。

 

2024年5月 2日 (木)

もしかしたら解決するかもしれません

以前より機械の部材は色々と探していますが、昨年に廃盤になった商品の代わりが見つからず、だいぶ苦労をしていました。

代替品は決して悪くなかったのですが、それ以外の連携に相性の問題があったりして、こういう時に・・・と思う所がありました。

以前のものと比べ、同等の作業も出来なくなった事が問題で、他の製品に変えてそれがカバー出来るのであれば、それで特に文句は無かったのですが、なかなかそうもいかないのです。

各社が色々な製品を頑張って作っていますが、やはりそれぞれのオリジナルの性能の物がありますし、その一つが無くなる事は、非常に困る状況になります。

今回入手したものは、サンプル品ですが、これらのテスト具合によっては、色々と入れ替えが出来るかもしれません。

そうなると、厄介だった部分の回避や、他製品との連携が上手く出来て、過去と同じかそれ以上の状況は作れる可能性があります。

もちろんまだ現段階では、期待を持ちたいという所でしかありませんが、これらの問題が作業や技術に直接影響を及ぼしますので、結果の良い物をなるべく選びたいと考えています。

こういった加工に関する範囲は、お客様への影響が0ではありませんし、私自身の考えや結果で見ても、今まで上げて来た結果が落ちるのは残念な事なので、本当に重要な事だと思います。

 

2024年5月 1日 (水)

作業内容だけ変更しました!

日本刀研磨の項目で、いくつかを改良とし、内容を変更していますが、金額は変わっていません。

作業の段取りが変わった関係と、今までの傾向から得た作業時間の算出により、納期が少し伸びています。

年々、手が込んだ内容になっているので、作業開始後の納期は、どうしても長くなる傾向にあります。

なお、改良の箇所ですが、今までと比べ、結果は特別大きくは変わらないとは思いますが、常連様で何度も同内容でご利用を頂いている方には、分かる方もある程度はいらっしゃるでしょう。

技術的な事なので、具体的なお話が出来ずですみません。

 

2024年4月30日 (火)

本格志向

皆さんは何かに対して、本格志向な考えはお持ちですか?

それはご自身でやる事でも良いですし、お金を払って買ったり受けるサービスでも良いです。

私の場合、範囲は明確に限られますが、時間とお金の問題もあるので、ものには限界があるとは思いつつ、少しでも良い物に触れ、その世界を楽しもうという意識はかなりあります。

全く興味のない範囲の事は別ですが、それなりに興味のある事に関しては、結構お金も時間も使って来た方だと思います。

もしそういう性格でなければ、今の研磨や研ぎに関わる事であったり、刃物や砥石等の部分にも、あまり興味は持たなかったかもしれませんし、更にこだわって、どこかに頼んでそれが叶わないのであれば、自分でやってしまおう!とは思わなかったでしょう。

そういった意味では、本格志向の意識を持って何かに取り組む事は、違った道が開ける事もあるという事ですから、こだわって損は無いとも言えますね。

知識と技術が無いのに、ただ無意味にこだわりすぎて、勘違いで終わるパターンもありますから、その辺りは注意が必要でしょう。

 

2024年4月29日 (月)

用途にあった包丁を使ってください

包丁は色々な種類が販売されていますが、用途ごとに正しく使っていますか?

正しく作られているものである事を前提にお話をしますが、それぞれの包丁の設定は、用途に合わせて作られていますので、その中で研いで使ってください。

雑用に使う場合と、本当の意味での専門に使うのは、同じ包丁でも全く異なります。

分かりやすい所だと、刺身用の包丁とされる、柳刃や先丸タコ引きや切付型柳など、その辺りで見ていきましょう。

流石に魚を骨からで使う方はいらっしゃらないと思いますが、中骨部を取り除いたり、ハラスの骨をギリギリで取り除いたりする場合も、中には使う方がいらっしゃるようですし、そこまででは無いにしても、皮引きに使う方もいらっしゃいます。

それらは全てアウトです。

そんな事を言ったら刺身包丁の意味がないじゃないか!と思われた方は、それだと刺身包丁を傷める事を知ってください。

使い分けをされている方は、雑用の為のものと、刺身専用を用意されていますし、更に複数本のご用意をされている方も、本職では結構多いと思います。

刺身専用という意味は、柵取りが終わって、皮引きも終わっていて、本当に刺身を引くだけの状態を指します。

そこまでする理由は、他作業に使う事で、刃を傷めてしまい、刺身が綺麗に引けなくなる事を避ける為です。

そのくらいで差は出ない!とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、元の研ぎであったり、刺身に求める切れ方の質などの事もあるので、求めている部分がそこまででは無いからだと思います。

もちろん私個人としても、雑用の為の刺身包丁と、刺身を引くだけの刺身包丁は、しっかり分けて使います。

雑用の為のものは、刃持ちや性能より、研ぎ修理が楽な部類で、金額も高くはないものを回して、刺身専用の方には高品質で切れ味が良く出やすい包丁を使うのが一般的です。

他には、刺身専用はあくまで切れ味や切り口にこだわった包丁を用意して、雑用の為の物は、耐久性を重視する例も良くあります。

そのように分けるだけで、本当に快適で気持ち良く使えますし、色々な心配もないので、必ず分けてお使い頂きたいと思います。

少なくとも、欠けがあるものや、仕上げ研ぎも行っていないようなもので、刺身を引かないようにしましょう。

僅かにでも損傷がある包丁と、繊細に使うように研いで無傷の状態で切り比べると、切り口は雲泥の差になります。

まずは切れ味を知る事から始めると良いと思います。

 

2024年4月28日 (日)

ここ1年程の様子

過去から色々なお客様のご利用があり、中には長期に渡って継続的にご利用を頂いている方も多くいらっしゃいます。

ご新規の方でも、おまかせの内容であったり、細かいご指定を頂くものもあります。

色々と半年から1年くらいで、仕上げに対してのこだわり強いお客様からのお問い合わせが増えている気がします。

当方は、過去からずっとお話をしてきていますが、実用品としての刃物を、どう研磨するかや、どう研ぐかを重要視しており、見た目に関しては、そこまでのこだわりがありません。

もちろん、あまりにも酷い状況にはなりませんが、細かく調整をした見た目で揃えるような事は、出来たとしてもあまりやらず、表面を整える意味での加工までをベースとしています。

均等に揃えると、色目が綺麗に見えたり、バランス良く見えるのですが、それは荒目の物と細かいものだと、同じ精度で加工をしようとしても、どうしても飛び傷や傷の大小が出やすい為で、そこまで合わせようと思うと、部分的に強い磨きが必ず必要になるので、そこを責めると精度落ちする可能性もありますし、歪が増える可能性もあるので、見た目の為だけにそこまではやりたくないのです。

削りから磨きに入り、深い磨きに入って行けば、使用には関係ない範囲で、どんどん刃物は消耗しますし、均等に磨いていったとしても、先ほど記載をしましたように、バランスの問題で歪が出る可能性が十分にあり、精度が崩れていくと、また削りからやり直しになる事もあります。

折角作った実用の為の良い状態を維持できなかったり、無駄に減らす事になるのは、勿体ないと思う部分が強くありますので、当方では下地加工から研ぎに至るまで、極力刃物の負担を減らし、使いやすい状態をとご提案しています。

いわゆる磨きと称しているものは、通常の仕上げ目で良く使っているヘアラインから、細かく傷を取る加工を何段階も多く含め、そこから最後に何段階かの磨き入れをして、光沢を持たせた状態になります。

その時点で、かなり細かくはなっているのですが、光沢を出す事で、傷目はかえって荒く見えたり、目立ちやすくもなってしまいます。

周りが綺麗であればあるほど、少し荒目の筋があるだけで、非常に目立つのが原因です。

なので、磨きに関しては、光沢感が欲しいとおっしゃる方にだけ、おすすめをしています。

そのくらいの磨きでも、かなりなめらかであり、触る手が滑る感覚が強いので、研ぎの際に手を滑らせたり、反射で眩しくなってしまうくらいにはなっています。

その先に更に進めるようにすると、いわゆる鏡面があります。

これに関しては過去にも記載をした通り、鏡面系と鏡面がありますが、色々な理由で当方では基本的には鏡面系や鏡面の作業はお受けしていません。

こういった仕上げ目に関するお話は、ご興味がある方が多いようなので、また近いうちに、何か書こうと思います。

 

2024年4月27日 (土)

手研ぎという言葉が凄い訳ではありません

お客様の中には、ネットで検索をして、手研ぎというキーワードがあったから・・・という事で、ご依頼を頂くケースもそれなりにあります。

確かに現代では、機械研磨で機械刃付けというのが、かなり一般化していますし、それで充分な刃付けと見る方もいらっしゃるので、手研ぎに対する良さというのが伝わりにくいかもしれません。

機械研磨の良い部分は、短時間で加工が出来る事で、コスト面をかなり落とせる事にあります。

その為、サービス的な研ぎとされるものの多くは、機械研磨だと思った方が良いでしょう。

刃先までもちろん機械研磨です。

あとはもし手研ぎを加えるのであれば、刃先の小刃の部分だけを軽く砥石に当て、刃の具合を良くするといった程度になります。

それに対し、手研ぎの良い部分は、細かい設定が自由に出来て、部分的な研ぎムラが無くなり、必要な箇所に無理のない形で、必要な刃を付けられるという所です。

そして、微調整やご希望に合った内容も可能ですし、機械だと飛び傷を恐れて出来ないようなギリギリの角度設定なども、手研ぎでは可能な事もあります。

ただ、それは手研ぎの世界を熟知し、それを表現できる場合であり、ほとんどの場合、機械作業に手作業が勝てない時代になりましたから、必ずしも手研ぎが良いとは言えません。

単純にそれっぽい面にして、綺麗な目にすれば、綺麗な研ぎだと思われてしまう事もありますが、実際の実用の研ぎというのは、見た目で決まるものではないので、非常に難しいです。

面の構成や刃の形状など、機械では表現しにくい形になるのが研ぎなので、それを越えた性能を出せないと、全く意味はありません。

特に、日頃からお話をしていますが、見た目重視となる研ぎは、実用性を持たせるのが難しいので、その辺りをどう考えるかだと思います。

切れ味や性能と言っても、研いだ直後の一瞬だけ切れる研ぎは存在していますが、刃が一旦落ち着く所があり、その域から先での切れ味や刃持ちなど、その辺りが上手い下手としてはっきり出ます。

凄く切れる研ぎだというものを見せて頂いた事がありますが、その瞬間は確かに良くても、どう見ても刃持ちは全くしない設定でしたので、それは実用とは呼べません。

試しに、同じ刃物を用意して、設定を変えた研ぎを行い、試してみると良いと思います。

最上級に切れると思われている刃は、実用性能が無いので、そういう研ぎをしないだけです。

つまり、5段階評価の5を超える研ぎは、通常ではやってはいけない研ぎになります。

刃持ちばかりを考えると、それはそれで切れない刃になってしまいますが、刃持ちを考えない刃は、事実上で見ると切れる刃とは呼べません。

総合的な考えをその刃に含めて、それをまとめて使える刃と呼びます。

研ぎに慣れると、段々と超仕上げの細かさを求めたり、仕上がりの綺麗さを求めるようになりますが、それは一つの技術なので否定するつもりはありません。

しかし、全ての刃物がそれに属す研ぎをすれば良い訳ではなく、荒さや刃の性質を色々と調整し、場にあった刃を作り出すのが上手い研ぎだと考えますので、実用としての使用から学び、実際にプロがどう使うのかや、どういう刃を求めているのかを理解し、そこに当てはめていく事が、本当の意味での上手さだと考えます。

 

2024年4月26日 (金)

GW中の営業について

当店は毎年、GWやお盆のお休みはありません。

基本的には、年末年始以外と、出張や特別な用事が無い限り、家で何らかの仕事をしています。

今年もGWは特に休みらしい設定は無く、豆ねこの方が用事でお休みを頂く日以外は、店舗も通常営業となっております。

実際に豆ねこがお休みの日でも、私は裏で仕事をしていますので、メール対応に関しましては、出来る限りにはなりますが、順番で行っています。

最近はメールがある程度の数で重なったり、一通が長いメールになる場合なども多くありますが、作業の時間を優先としていますので、夜間や後日になる事もありますので、当方からの連絡があるまでお待ち頂ければと思います。

どんなに長くても、2営業日以内には、ご連絡は出来ています。

なお、当店の店頭対応につきましては、作業などの関係もあり、直ぐに手を空けて対応が難しい為、打ち合わせが必要な場合の店主対応や、プロの方の対応の場合、ご来店対応は予約制となっております。

一般刃物の家庭用の場合には、豆ねこが窓口となり、裏で状態の確認とお見積りをお作りし、その場で合わせて納期もお伝え出来ますので、特に打ち合わせの必要性が無く、おまかせで宜しければ、ご予約が無くても店頭をご利用ください。

ご予約による店主対応が必要な方は、事前に何の刃物の何のお話なのかを事前にメールでお問い合わせ頂き、その時点では対応が可能と判断をした場合、ご予約をお受け致します。

お荷物での対応につきましては、金~火曜の12₋16時内に到着がするように設定をし、安全で破損の無いよう、しっかりと余裕を持った箱を用意し、梱包を厳重にして入れ、着日が営業日であるかを確認の上で、発送を行ってください。

店舗休業日の受け取りは行っておりませんのでご注意ください。

 

2024年4月25日 (木)

加工方法の変更

出来る限り近いうちに、和包丁の裏鋤加工の方法に少し変更を加えます。

標準的な仕上げとした場合で見て、納品時の見た目はほぼ変わらないと思いますので、気が付かない方もいらっしゃるとは思いますが・・・。

独自の方法なので具体的なお話は出来ませんが、作業面で見ますと、最初の削り始めの部分から荒磨きの段階までが結構変わるので、これで最終的な裏の精度であったり、裏押しのやりやすさが変わると思います。

また、納品時の裏押し状態はあまり変わらない程度ですが、将来的な裏押しの維持がしやすくなると思います。

もちろん、形を維持しつつ、少しずつ減っていった場合で、砥石の修正レベルが低い方や、研ぎで形や面の状況が変わってしまう方の場合、この意味はないかもしれません。

実際に、色々とテストをしてきた段階では、元の状態が大体同じようなものを加工で直した場合、仕上がりの精度はこのやり方の方が、何割も良くなりましたから、かなりおすすめです。

特に当方でご依頼を頂く場合、使用中の物の研ぎ修理的扱いになりますから、柄が付いたままの加工を想定すると、色々と出来ない事が沢山ありますから、その中での技術開発は本当に難しいです・・・。

以前にも書いた事がありますが、裏鋤は浅めにというのが、過去から言われる良い方法であるという扱いでした。

ただそれは、ほんの一部の特別に上手い方が行った場合の結果の話であり、浅くて均一で、研ぎ進んでもそれを維持できるような計算が成り立っている場合ですから、現代ではほぼ無い事です。

裏押しに関しては、現代では裏研ぎが正解の表現になりますが、それを行う場合、それなりに研ぎが上手い方がやっても、裏押しがどんどんベタ化する例も多いので、私は多少深めをおすすめしている話も書いた事があります。

浅すぎても深すぎても、その意味合いが変わってきてしまいますが、浅すぎて研ぎで苦労をするよりは、少し深めの方が良いと考えています。

深くするにしても、もちろんそこまでやらなくても・・・と思う範囲はやりすぎですし、霞のような合わせ系の包丁だと、どこまで掘っても鋼がある訳ではないので、むやみに掘り続ける事は出来ません。

特にべた裏やべた裏気味になっている状態からだと、もう鋼の量がかなり少ない可能性があるので、そもそもが何度も直す事は出来ません。

そう考えると、色々と直しながら使う場合、本焼の有利さはやはりありますし、特にステンレス系や粉末鋼の本焼(正式には全鋼)のものになると、焼きの入ってる部位はほぼ全面になりますから、更に長く使えます。

例えば、10万の霞と15万の本焼があったとしたら、私は迷わずに15万の本焼を買います。

長年の事を考えると、決して損な買い物ではありませんので、色々と調整を加えながら、ストレスなく使っていきたい方は、本焼を是非購入してください。

いつか、本焼にしておいて良かった!と思う方が多くいらっしゃると思います。

裏研ぎの話ついでに、最後にそのお話をします。

裏がベタ化すると、裏の刃先に対し、まともに砥石が当たらなくなって、刃が出にくくなります。

表からの研ぎを主として、裏側は表側から出た刃返りの処理として、仕上げ砥石を当てるくらいで普段は済ませて、裏が無くなってきたら軽くだけ#2000~#3000の砥石で当て、その後に仕上げ砥石わずかにかける程度にしてください。

そのくらいのつもりでないと、綺麗な裏は維持出来ません。

少しでも研ぎ幅が増えたら、ベタ化してきたな・・・と思って頂き、それでももう手遅れの場合も多いので、直しを行いますから、ご依頼なさってください。

裏の研ぎは、少なすぎるかな?くらいの程度でも、多すぎる方がいらっしゃるので、慣らす程度との認識でどうぞ。

 

2024年4月24日 (水)

Gmailでのご連絡について

Gmailをご使用のお客様はかなり多くいらっしゃいますが、稀にメールが届いていないとおっしゃる事例がありますので、解説を致します。

同一人物からの返信が連続した場合、設定によりますが、表面上では、一つのメール扱いになってしまう事があります。

それを回避するために、スレッド化を解除する事をおすすめ致します、

それにより、メールが一回送られるごとに、一つのメールとなり、例えば3通送られた場合、同一人物でも3通のメール扱いになります。

私はスレッド化は解除してありますので、こちらに届いたメールは、それぞれ個別で確認を行っております。

詳しくはこちらからご確認と設定を!

 

また、メールフォーム前のメールについてのご説明ページに記載がありますが、メールの送信時には、毎回必ずでお名前のご記載をお願い致します。

他のお客様からのメールもそれなりにありますので、どなたからのメールなのか、メールアドレスだけで、一瞬の判断をする事は出来ません。

内容が書いてあるから!と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、同時期に同一の内容について、お話が進んでいるケースもあるので、残念ながらそれも判断基準にはならない事があります。

中には「〇〇の件でお世話になっている△△です。」と分かりやすくご記載を頂いている方もいらっしゃいますので、非常に助かります。

当方からのメールでは、最低限度のマナーとして、毎回少なくとも、ご挨拶とお客様のお名前をご記載をしてから、内容の記載を行っております。

 

2024年4月23日 (火)

加工をしてみたいですか???

刃物をご自身で趣味で作る方は、結構いらっしゃいます。

ブレード材となる鋼板を買ってきて、金属用の鋸でカットをし、成形をしてから、熱処理を加え、研磨をして、ハンドルや柄を取り付け整形と研磨後、刃付けをする流れです。

刃物の種類によっては、鞘やシース、箱なども作る事はあると思います。

それらの加工では、意外と安く済むのは、熱処理までです。

鋼材は刃物を買う事を考えれば、かなり安いですし、カットは手鋸だと相当大変ですが、切れない訳ではないので、時間と労力さえかければ出来ます。

そして、ハンマーと金床があれば鍛造は出来ますし、成形はヤスリで十分に行えます。

熱処理も炭やコークスを使い、上手く熱量さえ上げられれば、粉末鋼でもない限りは、焼き入れ出来る温度には上がります、焼き戻しはそこまでの温度ではないので、焼き入れが出来れば焼き戻しは出来ますし、油でも焼き戻しは出来ます。

もちろん、正しい温度で正確に焼き入れが簡単に出来るものではないので、何本~何十本を作って1本成功すれば良い!くらいに思っていれば・・・の話です。

絶対に成功させたい!と思う方は、業者さんで焼き入れを頼める所もありますので、そういった所にお願いすると良いでしょう。

そんな感じで、それらは毎回かかる細かい費用の分だけですが、研磨やハンドルや柄に関しては、専門的な機械が必要になります。

刃物の種類によっては、高額な研磨の機械がいくつか必要になる可能性がありますし、それに使う部材もかなり多く必要になります。

そして機械の部材は、それなりに高額な消耗品が多く、全ての用意するのは、趣味としては相当高い物になるでしょう。

以前も書いた事がありますが、研磨機械に関しては、使う為のコツがかなり必要ですし、一瞬で形が変わる可能性もあるので、だいぶ難しい部類になります。

研磨に関する機械や部材があれば、是非自分でやってみたい!という方もいらっしゃるかもしれませんが、その辺りは買っても役立たずに終わる可能性が結構高いので、ハンドメイドで頑張った方が良いかもしれません。

過去に時間で機械を使う場として、部材は自分持ちでとお話を頂いた事がありますが、部材は粗削りから仕上げ削りと磨きまで揃えると、総合で1万円では済まないですし、寿命の問題もあるので、練習的に使っていたら、あっという間に千円単位がじゃんじゃん飛んでいきますから、機械なら早くて安い訳ではない事は、十分にご理解を頂いておいた方が良いと思います。

また、機械を使うという事は、危ない事でもあります。

私はそういった怪我はありませんが、指を飛ばしてしまった人や、機械に刃物を巻き込んで、機械を壊した人なども、結構いるようですし、総合的なリスクも合わせて考えると、決しておすすめはしません。

技術職は器用さや安全への配慮は当然ですし、一度にいくつも神経を張っておける人でないと、刃物も機械も自分に対して色々と起こりうる可能性がありますので、気軽に考えるのは危険です。

超低速で回る水研機的な物でも、刃物の形がグチャグチャになったり、手を滑らせて自分の方に回って来る事もあるそうですし、これなら大丈夫という事は、何もないと思った方が良いでしょう。

それなりの覚悟と金額とをかけて、取り返しのつかない事になるより、一回ごとにお金がかかったとしても、失敗が無いように依頼をする形の方が、安心安全で安く確実だと思います。

その後、細かい調整に関しては、ご自身で希望する内容に合わせ、手作業でやれば安心安全です。

プロとしてやる道を選ぶのであれば、そんな事は言っていられませんので、頑張って色々な物を用意して、技術や知識も学んで、代金をお支払い頂けるようにならないといけませんが、趣味の場合には、楽しめる範囲で終わらせておくことも大事だと思います。

 

 

2024年4月22日 (月)

色が違う!!!

以前にお客様からご相談を頂いた内容を、ふと思い出しましたので、少し書こうと思います。

洋包丁を研いでいたら、ある部位だけ色が違って出ましたが、これは不具合品なのでしょうか?というものでした。

結論から言いますと、メーカーと製品名を聞いて、直ぐに分かりましたが、それは不具合ではありませんでした。

その理由は、ハンドル部の中心材となる金属をブレード材に溶接してあり、その部位よりハンドル側が変色して見えるものです。

ブレード材は高いので、少しでも安くする為だと思いますが、サビにくいステンレス材を包丁の途中から溶接してつけてありますから、材が違う事を考えると、研いだ場合の色目が異なります。

また、ブレード材からそのまま一枚通しで作成される場合も、中子にあたる部分からは、焼き入れをしない事が一般的ですから、そこを研げばやはり色目が変わる場合があります。

その理由は、中子は刃としては使わない部位なので、割れや折れを防止する意味でも、焼きが必要無い事や、ハンドル材を左右に取り付ける際に、穴開けをしてカシメやボルトで留めますから、その穴を開ける為には焼き入れは出来ないという事でもあります。

話を戻しますが、そのお客様が、なぜブレード材のツバ寄り部分を研いでいたかというと、刃先だけではなく、面ごと研ぎを行っていた為です。

刃先の段が強くなり過ぎると、食材が割れますから、洋出刃や骨スキでもない限り、段刃状態にならないよう、小刃の範囲までで研ぐのが適正です。

たまに面から研ぎ落とし、刃先に大きく鈍角な段が出来ないようにする事で、切り込みが良くなりますし、食材の割れを防げますので、非常に大切です。

しかし、かなり大変な作業になりますし、左右のバランスの事もあるので、普段から面の研ぎをやって慣れていない方は、いきなり出来るものでもありませんし、バランスを大きく崩すと、切れ方に悪影響も出ますので、そうなったら当方のように整形が出来る所にお出しください。

普段からそういった作業は多くお受けしていますし、お出し頂いて今より悪化するという事はありません。

ちなみに、機械で削ったり磨いたりする場面でも、溶接痕や材質の違い、熱処理のありなしが大体は見えます。

それを綺麗に磨いて仕上げられていると、あまり良く分からなかったりするだけなので、特に気にされなくて大丈夫です。

 

2024年4月21日 (日)

手の込んだ内容

ここ1か月半くらいの流れで見ますと、研磨でご依頼の内容は、当方で上級のものや内容を吟味したものでのものが、結構多くありました。

おまかせ内容や、簡易作業などを除き、通常の一般作業範囲で見れば、かなり十分と感じて頂けるとは思いますが、選択肢が色々とあると、上の方を試してみたくなるようです。

刃物がそれ相応で、使う腕の問題もありますので、必ずその性能差を実感して頂けるとは限りませんが、少なくとも作業内容の違いで、性能差は大きくでます。

レベルが0~10あったとして、当方で言う所の簡易作業が2で、通常のレベルが5だったとしましょう。

それを9までやったとします。

2と9の差は相当あるので、ここを分からない方はほとんどいないと思いますが、5と9でも結構差はありますから、そういった範囲での結果を体験したいという方や、それをキープする形で、ご注文を頂く事も多いです。

色々な物事がそうだと思いますが、上を知ると下には下がれない部分がありますよね。

違いが分かる方からすれば、金額や納期ではなく、作業の良し悪しでしかないので、自分の思う所がそこだと思えば、そこを選ぶしかないのだと思います。

普段の刃物使いで、我慢をされている方は、結構いらっしゃると思います。

それは刃物の基本性能であったり、研ぎの問題でもありますし、その辺りはそれなりの出費さえすれば、解決方法があります。

過去の刃物屋さんは、カード払いが出来ない所も多くありましたし、売ったら売りっぱなしだったような所も多くあったようです。

現代では、カード払いや電子決済なども可能になりましたから、分割という方法であれば、過去にはきつかった金額の物でも、かなり買いやすくなったと思います。

こんな話を書くと、高級品を売りつけて来るのではないか?、と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、以前からお話をしていますように、誰もが最高級品を買う必要はありません。

例えば、20万と25万の差はほとんどありませんから、その差が分かる方だけ買えば良いのです。

ただ、3000円で我慢していても、それはその刃物の基準以下の可能性が高いですから、せめて1万円~3万円にしましょう。

そして、それ相応の研ぎを入れてから、良し悪しを語りましょう。

最高級品と最上級品は意味が違います。

その辺りも色々と刃物を触ると、良く分かると思いますし、3万円でもかなりの高性能品もあります。

物事は試さないと分からない事が多いですし、自分がどこまで違いが分かるのかを知るのも、刃物や研ぎの分野ではかなり重要なポイントです。

最終的には、使い手の技量や保管管理問題が繋がるので、それも合わせて刃物を選ぶ基準にはなると思います。

まともな判断が出来る方にそれを相談し、ご自身にあった刃物を購入してください。

私は使い手側の考えが多くあるので、必要に応じての価値のあるものをおすすめしています。

ご自身の思っている範囲から見て、下側をおすすめしたり、上側をおすすめする事があると思いますが、それが客観的に見た場合の、一つの意見だと思って頂ければ、納得して頂ける範囲もあると思います。

 

2024年4月20日 (土)

一部研磨作業で、内容と金額を変更致しました。

色々と値上げ続きで、かなり利益が落ちていました。

これは円高続きと道具や部材の価格高騰の影響ですが、価格を維持する事が難しくなりました。

昨年の値上げの際には、さほど上げずになんとか頑張りましたが、作業コストを考えると利益が相当落ちてしまっていますので、ダイレクトに影響が出る範囲として、まずは和包丁と洋包丁の作業内容の一部で、金額を変更させて頂きました。

今後まだ、いくつかの刃物で、値上げをせざるを得ない状態ですので、ご了承の程、宜しくお願い申し上げます。

なお、一部作業に関しましては、価格の変更だけではなく、加工のレベルも合わせて上げてあります。

それを導入しなくても、十分な値上げとなる分、仕上げを上げても、価格の上げ幅は事実上落としてありますので、ご理解を頂ければと思います。

 

2024年4月19日 (金)

久しぶりに気になる刃物が・・・

仕事の関係で、刃物は日常的に良く触っていますし、新しい刃物の研磨をご依頼頂く事もあり、それなりに幅広く把握はしています。

しかし、いくつかは明確にこの鋼の製品!と表現できるものに、残念ながら遭遇していなくて、試しに色々とやってみたいと思っている鋼のものが、いくつか存在しています。

この製品は多分この鋼を使っているだろうな・・・と思われるものが、いくつかあるのですが、残念ながら高すぎるのと、サイズの選択肢が無く、いくらテストと言えども、その先に自分で使う事を考えたら、これは選べないな・・・というのがあり、結局手を出せずにいます。

勉強だと思えば、とりあえずその刃物を購入して、自分なりに研究が終わったら、人に譲るという選択肢もあると思います。

しかし私の場合、簡易テストの研ぎだけではなく、色々と削ったり磨いたりも試したいですし、主力として使った場合の実用テストも行いたいので、そこまで色々と触った物を、いくら綺麗にして状態を良くしたとしても、安いならと欲しがる人がいるのかというのは疑問です。

このように、テスト用の刃物があれば、良い研ぎの研究になりますし、その鋼が一般化してきたら、その時に対応できる内容が多い方が良いですし、出来る限りの知識と癖などを知っておきたいとは思っています。

大体の予測は出来ていますが、実際にどうなのか、やはり気になる所ではあります。

新しい鋼の多くは、ナイフや包丁の分野での導入が多いですし、鋼の種類によっては、国によって使われるラインナップも異なるので、世界規模で見ると、日本では一般的ではない鋼類も、経験はしておきたいという思いはあります。

 

2024年4月18日 (木)

またもや値上げの波が・・・

相変わらずの値上げですが、まだまだ続いています。

作業で使う機械の部材は、海外からの輸入に頼る部分が多く、また値上がりをしています。

先日は為替が154円に達しましたので、その影響ももちろん大きいのですが、それだけではなく、製品の値上げが関わっているようです。

開業当初から、海外品は使っていますが、当時と比べると物によっては、3倍くらいになっています。

また、国内品の部材でも、元々そこそこ高額だった部材は、ここ半年で2割弱上がっていました。

製品によっては、倍になってしまったものもあり、コストの部分はあまりにも大きすぎて、どうしようか悩んでいます。

上がったコスト分だけ、作業代金を上げれば、正直それで解決ではありすが、お客様からすれば、上がりすぎていると思う範囲もあるでしょう。

他の製品に変えれば、コストは大幅に下がる事もありますが、仕上がりや精度、作業効率が落ちるので、それで価値を見出して貰えるのか???

安ければ良いというお客様は、当方にはかなり少ないので、性能や仕上がりは非常に大事だと思っています。

当方がいくら見た目より性能重視での考えがあったとしても、もちろん最低限度以上の整えは十分にしていますので、そこを捨てて良いのか?と考えると、答えはNOになるでしょう。

例えば、仕上がりのレベルを変えたとしても、実は上級品を使う場合と、中級品以下を使う場合とでは、上級品を使う方が下地の見た目が不揃いでも、綺麗に仕上がります。

それだけ仕上げ能力が高い部分がありますし、そう考えると、中級以下を使った場合は、下地をそこそこ綺麗に頑張っても、あまりきれいにならないという事でもあるので、その作業差でのコストを考えると、幅は金額分よりもそこまでかけ離れていないのも問題です。

良い製品は、良い意味での力をそれだけ持っています。

今まで色々な製品を使い、そこから選んできたモノたちですが、全体的にかなりのコストをかけて、そのように導入をしています。

それも仕上がりの大きな違いとなっている要因ですから、作業代金だけを見ないで、実際の技術や仕上がりの部分も、見て頂きたいと思います。

今後の開発次第ですが、早ければ再来月くらいには、今までよりも細かい仕上がりの目を、一般刃物類でご用意出来るかもしれません。

それが成功したら、もう一段階上の仕上がりも導入するつもりですから、そうなったら一つの仕上げ方でも、今ある荒目と中目から、細目と超細目まで、かなり幅広く対応が可能になるかもしれません。

もちろん作業代金は、それぞれ段階的に上がる事にはなりますが、今までの仕上げより上を望んでいる方がいらっしゃれば、ヒットする部分は多くあると思います。

仕上がり目だけの話ではなく、精度や性能を落とさずに、どこまで仕上げられるかの問題もあるので、作業に使う部材探しだけではなく、総合的な技術開発も必要になるので、色々と研究は必要になります。

 

2024年4月17日 (水)

丁度話題に出ましたので・・・

つい最近の事ですが、お客様とのやり取りの中で、ヘアライン仕上げについて、話題が出ましたので、少しお話をと思います。

磨き作業の一つですが、線を揃えるように付け、それを仕上げ目とする事です。

加工のやり方であったり、刃物の性質、磨きの下地具合、磨きに使う機械部材、等によっても、見た目は色々と変わります。

それらをコントロールする事で、同じヘアラインだとしても、色々な仕上がりを作る事が出来ます。

包丁関連では、特に洋包丁で良く使われますが、荒目~中荒くらいがおすすめです。

また、和包丁の場合でも、汚れ落としや削り目の目を揃えたり、磨き作業としても使われます。

削りだけでヘアラインを作ろうとすると、可能ではあるのですが、表面はザラついて荒れますので、同じような荒さであっても、磨きでのヘアラインにする方が良いでしょう。

当方で可能なヘアラインは、大まかに見て、7種類くらいあります。

自分で気が付いていないだけで、今前やった事があるというだけのものを含めると、もしかしたらあと2種類くらいは追加出来るかもしれません。

これは下地の具合と、仕上げのやり方の組み合わせによるもので、刃物や鋼材や硬度などによって、使い分ける為に用意してあります。

ほとんどは決まった範囲でのみ、仕上げを行っていますので、ほとんど使わないものもあるのですが、相性の問題があるので、幅広く用意が必要です。

同じ#の物でも、傷の付き方が異なりますし、効率も全く違うので、効率重視か仕上げ重視か、それによって変える事ももちろんあります。

そんなに種類が必要なのか?と聞かれると、多分必要は無く、2種類くらいでも十分仕事としては使っていかれるでしょう。

あとは、ヘアライン+磨きの組み合わせで、違った表情を出す事も出来ます。

ヘアラインも磨きの一つと考えますが、別の磨きを組み合わせる事で、同じような目なはずなのに、違った表情を見せる事もありますので、それもやってみる価値はあると思います。

 

 

2024年4月16日 (火)

決まった原理の中に収めないといけない刃物

刃物の研ぎは自由です。

誰が何に対しどんな研ぎを行っても、それは個人の自由です。

しかし、仕事で刃物を扱う場合、どうしても基準のようなものがあり、その中で収めないといけない刃物も存在しています。

説明をしなくても、大体の想像が出来た方もいらっしゃうかもしれませんが、2枚刃ものには自由度はありません。

1枚刃の場合には、その研ぎが使い物になれば、なんとか使えてしまう場合もありますが、2枚刃の場合、合わさり方の問題があり、刃の作用の仕方もそれぞれの刃物で異なるので、その基準だけは避ける事が出来ません。

もしそれを無視してしまった場合、それは刃物としての役割を全く担えない状態になると思ってください。

なので、2枚刃に関しては、ご自身で何らかの加工を行わない事をおすすめ致します。

何となかるだろう!やってみよう!の結果、取り返しのつかない事になります。

それは直ぐにやってきます。

そうなってしまうと、大々的な修復が必要になるか、買い直しになる事もありますので、そのちょっとの思いが、後で大きな痛手を負います。

もちろん1枚刃でも、基準とされるような研ぎから外れれば、どんどんおかしい事になっていきます。

その主な原因は、砥石の面修正です。

研ぎを行う為には、砥石が必要で、砥石の面に合わせ、刃物は形を変えていきます。

これに関しては、研ぎのご依頼を頂いた時に、本来はこうなるはず・・・と思われる状態があるのですが、砥石の当たり方が明らかにおかしく面に出ますので、これは直ぐに分かります。

極端に低い場所があると、そこは当ててはいけない領域で、砥石が当たらない領域でもあったはずなので、その時点で研ぎの流れが良くない事は直ぐに分かります。

何事にも、決まり事が色々ありますが、最低限度の保持は、必ず必要です。

2024年4月15日 (月)

制限があると厳しいです

以前も同じような内容を書いた事がありますので、覚えている方もいらっしゃるかもしれません。

刃物の状態が悪く、研磨のご依頼を頂く際に、色々と条件がつけられてしまう事があります。

例えば、ここの面はこのままで一切触らないで!や、この面のここだけ削ってそれ以外は加工しないで!など、そういった感じのものです。

これらは一部の例ですが、一般のお客様だけではなく、業者さん経由の依頼でも、そんな感じで制限ありの場合もあります。

例えば、一切の歪が無い高精度で、そこだけを加工出来る例も当然ありますが、部分的加工を行うと、その部位だけを削る事で、他との位置関係がズレてしまうので、形がおかしくなったり刃線が崩れます。

また、反対側の加工だけで直せる場合もありますが、片側のみの加工を行うと、刃物は動きがあり、歪が出て来る場合もありますし、そもそも加工を禁止された面が、削りが必要な場合もあるので、それをスルーしての仕上げは、かなり無理があります。

元の状態が綺麗な面は、残したい気持ちも分かりますが、片面の加工だけであっても、磨きの段階で裏側に傷が飛ぶ事は普通にあります。

それらを含めて考えると、良い結果にならない可能性が高い事は、ご理解頂けるかと思います。

どうしてもの場合で、こちらからこうなりますよ!や、こうなっても責任取れませんよ!とお話をし、それを受け入れてくださるのであれば、そのようにしますが、やはり大体の場合は、ああやっぱり駄目だった!となり、作業をしている私自身も、結構残念に思う状態になりますので、そういった悲しい気持ちになる部分も・・・。

加工の面数が増えると、料金が上がるのが理由かもしれませんし、見た目を維持したいというのもあると思いますが、こういった理由からも、加工に制限がありますと、実用品としての状態を維持できなくなります。

歪取りをすれば、どうしても色々と小傷はつきますし、それを同じ面の中で慣らす程度は、少なくとも必要になります。

細かく調整が必要な歪取りをすれば、意図的に傷が入るやりかtをしないと、まともに効果が現れない場合もますので、それを削ったり磨いて表面を慣らす事も必要になりますし、むやみやたらに削ったり磨いたりしないとしても、必要な作業になります。

そもそも、歪取り自体、どこかに基準を作って合わせますが、それの影響により、反対側の面が一緒に動く訳ですから、その面の構成が今度は合わなくもなります。

初期状態から、色々と大きくズレがあり、それが致命的な場合もありますので、出来る限り直そうと思ったら、全体に手を入れる必要もあったりします。

歪問題は刃物にとって、実はかなり重要な部分で、基準が出ていない物は、もちろん良い方向にはいきません。

歪が出たままで研いで使われていたものは、歪取りで直すと、当たらない部位や、本来は当たってはいけない部位も出てきます。

こうして色々な事を考えて頂ければ、制限が実用品へのマイナスにしかならない事は、ご理解頂けると思います。

出来る範囲を定められた状況では、そこから正しくただ削って研いだとしても、かえって悪化させる可能性もありますし、むやみに寿命を縮めるだけでもあるので、その辺りも十分に考慮の上で、ご依頼の方向性を決めてください。

出来る限りならやりますが、状態が悪いものだと、そこそこであろうという所までですら、加工を終えられるか分かりませんので、お断りをさせて頂く事もあります。

研ぎにくい場合や使いにくい場合は、ただ刃が付いていないだけではなく、歪の影響や、研ぎで必要な要素を崩してしまっている事もありますので、それらの確認も含め、ご依頼を頂けると今の状況がどうなのか、知るきっかけになると思います。

これらが実用品への研磨や研ぎには必要な事です。

 

2024年4月14日 (日)

どちらがお好きですか?

刃物は色々なタイプが販売されています。

その中で、良くお話の話題になるのが、切れ味と永切れの関係です。

・研ぎが行いやすいが、永切れはさほどしないもの

・永切れはするが、研ぎはだいぶ苦労をするもの

この二つがあったとします。

あなたはどちらが好みですか?

一番の理想は、研ぎやすく、永切れする事ですが、そんな都合の良い話は、基本的には無いのです。

更に切れ味の良さも含まれると、研ぎと永切れがあり、それに+されて考えなければならないので、好みに近いものを探すのは、相当苦労すると思います。

私自身は、使い手側の意見も多く含まれますので、研ぎで苦労しすぎるものは、実用から遠のくと考えています。

研ぎが大変だと、ついつい手抜き研ぎをしてしまいがちで今回は忙しいから!とか大変だらか!と言い訳をしてしまう可能性も出てきます。

そうなると、段々と使い勝手も落ちてきて、自分で直すのも難しくなって、扱いに苦労しない物を手に取るようになります。

研ぎが楽だったとして、あまりにも刃持ちが悪すぎると、頻繁に研ぎが必要になるので、それもまた大変ではあります。

だからこそ理想を言えば、バランス良くある事なのだと思いますが、それもまた難しいのが現実です。

何かに特化させすぎれば、何かが失われますし、もしすべての理想を多く兼ね備えた物があれば、それは今度、金額の問題も大きく出て来る事になります。

理想論を言うときりが無いのですが、これは良い!とご自身で思う刃物があれば、いずれ無くなる可能性もありますし、年数を使って研ぎ続ければ、いずれ小さくなりますから、複数本を購入しておくことをおすすめ致します。

時代が変わって、必要無くなる事があれば、売りに出して違うものを購入すればよいので、今までの傾向からすると、あの時のあの刃物・・・と思った物は、後にレア化している事も多いですし、買っておいて損は無いと思います。

 

2024年4月13日 (土)

薄い刃が必要です

料理で包丁を使う場面として、硬い野菜があります。

かぼちゃ、レンコン、ニンジン、サツマイモ、等、この辺りは綺麗に切るのが難しいです。

良くあるのは、食材が割れてしまう事で、これは他の食材では起こらなくても、これらの野菜でははっきりと出る事が多いです。

野菜を沢山切った事がある方は、大体の想像が出来るかと思いますが、問題点は刃物の厚みです。

硬い野菜の場合、切断時に食材の押し開きが難しく、刃の厚がダイレクトに影響し、切断しながら割れていきます。

こればかりは、腕の問題や切り方の工夫でも、回避は出来ません。

硬い食材こそ、刃の厚みをしっかりと付け、角度も鈍角にしないと、刃が持たないと思っている方も多いと思いますが、食材を傷めてしまい、まともに料理に使えなくなる事を考えると、刃持ちは諦めて、そういった食材専用の研ぎが必要になるでしょう。

身をただ薄くするだけでは、もちろん強度が異常に落ちてしまいますから、薄くすれば良いという事でもありませんから、その設定はかなり難しいです。

しかも、刃とブレード全体で見て、左右のバランスが悪いと、片側に刃が動こうとして、それもまた割れの影響になります。

実際に使用の場面になった時に、色々気にしながら、三徳や牛刀などを使ってみてください。

他の野菜では問題がなくても、その辺りの野菜では、結構な違いが出て来ると思います。

お金をかけずに安心して使える環境を整えるとしたら、安い三徳や牛刀を購入して、それを改造して使うのが良いかもしれません。

そうすれば、通常の範囲の使用に十分使える設定の三徳や牛刀は、現状維持が出来ると思います。

 

2024年4月12日 (金)

ブログをご覧頂いてありがとうございます!

最近はお客様から、あまりネタにして頂けないブログですが、ブログの内容を見てのご連絡を頂きました。

時間が無い中で、なんとかこうして色々と書いていますから、読んで頂いて反応をしてくださるのは、本当に嬉しいです。

ブログは時代遅れで、今の時代は、SNSで画像とちょっとのコメントで十分!と、良く言われていますが、それでは伝わらない事の方が多くあるでしょう。

グダグダと長い文章を書いていたとしても、そこまで書かないと伝わらない事も多いです。

むしろそこまで書いても、まだまだ足りていないと思う方もいらっしゃるでしょう。

細かいお話がいくらでも出来るのが、刃物と砥石と研ぎの世界です。

その何とも面倒で難しい世界を、どのように簡単に考えられるようにし、確実に仕上げて行くのかは、今後の課題だと思っています。

環境を整え、道具を整え、技術を身に着けるとなると、どうしてもハードルは高くなりますよね。

難しいのは、高いレベルを望む事であったり、右も左も分からないからこそ、先が見えなくて難しいのです。

出来るようになると、なんであんなことで苦労してたんだろう・・・と、思うような事はあると思いますし、それは研ぎの世界でも同じです。

プロの目から見て100点を貰えないとしても、実用性能や機能性を高めた研ぎが出来れば、それは十分な評価に値すると思います。

そこに達するまででも、遠い道のりかもしれませんが、まともなその道の方から、色々な事を教われば、あとはご自身のセンスや才能の問題です。

年数もそれなりにかかると思いますが、進められる所までは一気に進めて、あとは気長に向き合いながら、改善をしていくしかないでしょう。

あとは、高額の加工機械を何台も持っていないと出来ない事はかなり多くありますし、機械があっても使いこなせなければ出来ない作業も多いので、そういったところまでは、なかなか難しいと思います。

 

2024年4月11日 (木)

どうしようもないです

新品で購入された刃物が、どんな研ぎ方をしても、刃先がボロつくという事で、見てもらいたいとお話を頂く事があります。

残念な事ですが、ほとんどの場合、熱処理や鍛造が良くない場合が多く、今現時点で刃先となっている範囲は、使い物にならないと思ってください。

内部までダメな場合もありますが、ひとまず刃先付近に期待は持てません。

特別ぶつけたとか、コジるような作業をした訳ではないし、新品状態で刃の性質が不安定な場合もありますので、こればかりは仕方がないです。

そこから欠けをひとまず潰し、更に数ミリ単位で減らしながら、刃先を薄くしていって、適正角での刃の具合を見ても、ポロポロと刃先がこぼれ落ちる感じがあれば、交換をしてもらうしか無いでしょう。

特に硬度に振り切った熱処理となっているのは、意図的な場合と、結果的にそうなっただけの場合と、色々あるとは思いますが、完璧な温度管理でもされない限りは、勘で作ればこういう事はあります。

それと、鋼のロットの問題で、良し悪しがあるのは有名な話なので、丁度悪い鋼に当たった可能性もあるかもしれません。

その後、誰かがおかしいと思って、その刃物を販売から省いていたとしたら、何も問題にはならないのですが、おかしいと思わなかったり、おかしいと思っても省かないで、バレなければラッキーの販売をしているとしたら・・・。

色々と憶測で考えてしまう部分もあるかもしれません。

しかし、事実はその刃物が物語っていますので、購入先に相談をし、もしかしたら交換や返品になるかと思います。

何をやっても駄目な場合、色々な加工を加えてみて、改善を試みるのも一つの手です。

それなりの量で削らないと、改善出来ない場合がありますし、そこまでやっても改善出来ない場合がありますが、何もしないで不満が残るより、やれる事をやった方が良いと思います。

製品は全てにおいて、完璧に作れる程、刃物の世界は甘くないですから、ある程度の範囲までは、そういうものだと思ってあげる必要もあると思います。

 

2024年4月10日 (水)

高得点

先日作業をして納品をしたものは、自分の中では高得点でした。

もちろん普段から、高得点狙いで作業を行ってはいますが、刃物の性能であったり、微妙な範囲の事などで、どうしても不可能な場合が多くあります。

ですから、高得点と堂々と言える作業が出来た時は、非常に嬉しいですし、お客様に安心してお返しが出来ます。

作業は早くやっても遅くやっても、結局は同じとおっしゃる方もいらっしゃいますが、そんな事はありません。

ほぼ同等に感じても、細かい所まで見て感じて、それを良い方向へ変えられるかどうかで、その先の良さが変わります。

全ての作業に対して、そういう時間と労力を使える訳ではありませんが、ご依頼の内容と代金と納期次第で、そういった事は可能です。

色々と作業を進めていくと、細かい所でもう少しこうしたい・・・が出てきますが、それを最後までやる事は、時間も利益の関係もありますから、どうしても出来ない事の方が多いです。

こんなお話をすると、普段は手抜きをしているとか、適当にやっているとか、勘違いでそう思われてしまうかもしれませんが、そういう事ではありませんので・・・。

 

2024年4月 9日 (火)

久しぶりに加工を・・・

ある作業で使う為のものを作りました。

特に決まっている訳ではないのですが、今回は木材と人工大理石を使い、2種類作りました。

過去の作成だと、良く使う材の端材として、朴(ほお)の木を使った事がありますが、今回は樫(かし)です。

かなり硬く、皆さんが知るところだと、木製ハンマーに良く使われますし、あとは玄翁やハンマーの柄材としても使われますね。

硬く加工が大変なので、機械カットと機械で削りを行いました。

人工大理石は樹脂系の高硬度ものですが、やはりこちらも、カットと削りは機械です。

30分くらいかかったと思いますが、無事に完成しました。

普段から作り慣れていれば、もっとは早く終わりそうですが、機械の準備から入って作業をしますので、結構時間がかかります。

今まで使っていた物は、使用で小さくなってしまったので、これでまた使いやすく、良い作業になってくれる事を祈ります。

無い道具は全て手作りですから、加工機械が無いと大変な事になります。

余計な負担体に与えると、重要な作業の時に感覚がおかしくなったり、動作が思うように出来なくなる可能性もあるので、なるべく負担をかけないように気を付けています。

 

2024年4月 8日 (月)

常連様の特権

通常のご依頼に対しては、HPに記載の内容までとなります。

それ以外のものは、ご要望があったとしても、あまりご提供は出来ません。

理由は様々ですが、ほとんどの場合、通常作業としていない事には、しっかりと理由があります。

それでも常連様からのご依頼で、金額や納期は任せるから特注でやって欲しい!と言われれば、お受けするケースはあります。

当方は色々な刃物の作業を取り扱っていますので、一種類の刃物だけを扱っている所と比べると、作業の準備や段取りとして、厳しい内容もあるのです。

その為、それらは出来たとしても除外し、通常の作業には含めていません。

稀にではありますが、作業可能な内容としてHPに掲示をしていないのに、当たり前のようにこの作業をとおっしゃる方もいらっしゃいますが、そういったケースでの対応は、基本的には行っていません。

まして初めてのご利用の場合ですと、当店の基本としてご提供をしている技術もご理解を頂いていないですし、それとの比較も分からないと思いますので、おすすめも出来ません。

ですので、明らかに常連様という範囲でご利用を頂いている方以外では、そういった形でのご依頼はお受け出来ませんので、予めご了承くださいませ・・・。

 

 

2024年4月 7日 (日)

日本刀研磨のお問い合わせとご依頼が増えています

コロナ期に入ってから、ご注文がかなり減ってしまっていた日本刀研磨ですが、ここ数か月で、お問い合わせやご注文が増えてきました。

以前はパンクするくらいの時期が何度かあり、ご注文をストップしていた事もありましたので、あまりご注文が無かったのは、正直寂しい感じもしていました。

当店の日本刀研磨は、オリジナルの技術を多く含め、斬る事に特化させています。

開発当初から、もちろん試斬を上級者から学び、練習も行いましたし、ご意見も多く集めました。

細かい改良や、大きな変更をしながら、現在の研磨に繋がりましたが、現状できる範囲としては、最上位まできています。

あとは、見た目を完全に捨てられれば、斬る事に対してもっと特化する事は可能ですが、それを依頼される方はいらっしゃらないと思い、封印しています。

刀身の性能にもよるので、絶対のお話ではありませんが、斬れる要素を潰してしまっている日本刀研磨は、非常に多くあります。

刃物で何かを切る為に必要な要素は、それぞれの刃物で異なりますが、日本刀の試斬で斬る為の要素は、色々な刃物の中でも、かなり特殊です。

大振りをする刃物の多くは、そこまで繊細さを求められない事もありますが、それはなんとなく勢いで行ける部分が多いからです。

しかし日本刀の場合、そこには斬り口や音、連続的な動作、決まった動きの中での斬と、今簡単に挙げただけでも、求められる範囲が決まって来るので、それを生かしつつ使える刃物とするには、色々な性質を重要視しないと、本当に良いとは言って頂けません。

今行っている「居合抜刀用面精度研磨」は、その範囲に十分入っています。

更に、斬れ味重視の場合、斬り損じをしないレベルの上級者向け作業として、特別枠の調整を行っていますが、そちらになると特に斬れ方が大きく変わります。

中には分からない方もいらっしゃるかもしれませんが、今までのご依頼に対しての常連様のご意見ですと、他研磨とは確実に違うというお声がほとんどなので、計算や設定はそれなりに合っていると言えるでしょう。

また近年では、「おまかせ研磨」のご利用も増えていて、色々な内容をおまかせでパック化してあります。

低価格と納期の早さを売りにしていますので、試斬専用刀や予備などには、ご利用頂くケースも多いようです。

ただ、メインとなる「居合抜刀用面精度研磨」が多く順番待ちとなっている場合は、お受け出来ない期間が出てきてしまいますし、他におまかせ研磨のご依頼が入っている場合、おまかせ研磨のみの順番待ちが出てしまうので、納期は早く出来なくなりますので、その辺りはご了承ください。

簡易研磨と私は表現していますが、それは居合抜刀用面精度研磨との比較であり、実用性能的には必要域より上にはしていますから、試斬で使えるレベルならそれでいいよ!とおっしゃる方は、そちらでも問題は無いと思います。

折角であれば、居合抜刀用面精度研磨をご利用頂き、当店の思う日本刀研磨をオリジナル化した範囲で、是非ご使用を頂きたいとは思っています。

日本刀研磨は、納期がそれなりに必要ですので、早い納品をご希望のお客様は、早いお申込みが最短となる事を踏まえ、まずはお早めにお問い合わせください。

HPの方に色々と細かく記載を行っていますので、そちらで内容をご確認頂きまして、不足を感じる部分や疑問がありましたら、お見積り前までにご質問をお願い致します。

 

2024年4月 6日 (土)

新しい切れ味

いくつかの刃物に対し、刃付けに使う砥石を変更しました。

使う砥石は色々あるのですが、鋼材や硬度によっては、今後はこれを使います。

今まで使っていた近い物と、何が違うのか?ですか、刃が確実に狙った角度で研げて、食い込みが強く、適度に荒さが残るので、刃持ちが良いというのが特徴です。

使う砥石により、色々と変化はありますが、最近テストした中では、今のところこれが幅広く高性能に感じます。

もう何年も前に使っていた砥石は、その当時は良いと思っていました。

しかし、色々と研究が進んだ事もあり、細か過ぎず荒すぎずの考えに変化が出てきています。

使い比べた方のお話だと、同じ研ぎ方とは思えないくらいに良いという意見もありましたので、私の思う狙いは当たっていたと思います。

特に常連様だと、こういった事には敏感な方も多いので、全体的な加工の変化もそうですが、刃自体の変化も、楽しんで頂ければと思います。

今後はもっともっと面白くなるように、私の思う研ぎの世界を発展させていきます。

 

2024年4月 5日 (金)

もっと研ぎを身近に・・・

・研ぎはやった事が無い!

・研ぎは難しい!

・研ぎの道具は何を買ったら良いのか分からない!

そんなお声は、日頃から多く耳にします。

実際に研ぎの世界は、刃物を使用するプロがいて、刃物を作ったり修理するプロがいるので、もちろん簡単ではありません。

しかし、最初から難しく考えたり、むやみにハードルを上げ過ぎるから、どんどん遠ざかっていくのだと思います。

まずはそこに刃物があって、砥石があったとすれば、その上を動かして擦ってみる所から始めてみてください。

もしかしたら、「とぎ」の”と”の字は分からなかったとしても、”「”くらいは感じ取れる何かがあるかもしれません。

そもそも、簡単の「と」の字を理解する事すら、もちろん簡単ではないので、理解して出来るようになろうとするのは、プロだけで良いと思います。

その砥石の上で刃物を擦って、それで刃がまともに復活できなくても、研ぐ事に通ずる行動はしました。

最初は本当にそれで良いと思います。

いつかその行動が、研ぎに繋がる事と思います。

0円でスタートをするのは、流石に無理があります。

ボロボロでどんな性質か分からない砥石があっても、それがどんな砥石で、どう研げば良いのか、もちろん分からないと思いますので、最低限度で良いので、道具は揃えましょう。

時間が許すなら、中荒砥石#800前後、中砥石(#1000~#2000)、中仕上げ砥石(#3000~#5000)の辺りで、横の繋がりのある範囲を買いましょう。

#は「メッシュ」と呼ばれますが、砥石の荒さの事です。

ただ、これは厳密な基準がありませんので、メーカーごとに表記と研いだ結果は異なりますので、その辺りは注意が必要です。

最初に#800を手にし、#5000で仕上げる事はほぼ不可能ですから、その場合には、#2000くらいにしましょう。

もし#1000を手にしたならば、#3000くらいを選びましょう。

そんな感じで、砥石の#が飛び過ぎないように、研ぎを行います。

また、砥石の面は、研げば崩れてきますので、面直しを使いましょう。

研ぐ時には、砥石の安定が必要なので、砥石台を購入しましょう。

大まかに見て、こんな感じで揃えていき、段々と必要に応じて、砥石などを増やしていくと良いと思います。

また、現在の刃物の状態が悪い場合、どんなにがんばって研ごうと思っても、プロですらそれはかなり厳しい条件です。

その場合、まずはプロにお願いをして、最低限度でも良いので、良い状態に直して貰いましょう。

それを基準にして、研ぐ事として行動をしていけば、いずれ研ぎと言える範囲になってくると思います。

こういった事が分からなければ、研ぎの専門家に聞いて下さい。

もちろんどこへ行っても、無料では教えてくれません。

道具を購入するついでに教えて貰えば、多少は無料で教えてくれるでしょう。

可能であれば、研ぎを教えて欲しいと伝え、有料でも良いので研ぎの初めだけでも良いので、最低限度は学びましょう。

あとは自力で頑張ってみて、ダメならまら相談や教えて貰うようにして行けば、想像しているよりも、出来るようになると思います。

凄い技術を学ばないにしても、それなりのレベルの方に学ばないと、そもそもの入り口が間違っていると、その先へはもう進めなくなる可能性がありますので、十分に注意してください。

変な癖がつくと、それが抜けるまでに、相当な苦労をするのは、プロの世界でも同じです。

色々とコントロールが細かく出来る方であれば、そういった問題は無いかもしれませんが、それは稀な方なので、大丈夫と思わない事大切です。

ご自身が楽しく出来る範囲から、まずは始めてみて、必要に応じて、色々と進めてみると良いと思います。

 

2024年4月 4日 (木)

少しずつ増やしていきます。

研磨のご依頼や、今後の新しい仕事で使えるように、新しい道具を探し始めました。

今までの物でも出来なくは無いのですが、より仕上がりを良くする事や、状態を揃えるなど、良い方向に技術の改善が少しでも出来ればと思っています。

当店のお客様の多くは、実用性能としての刃の性質を求めてのご利用が多いのですが、近年では特に、上級の仕上げを望むお客様が増えつつあるので、少しずつ段階的に、仕上げを変えて行こうと思っています。

今後色々とテストをし、それらが導入で来たとして、今までの仕上げと入れ替えにするだけの場合と、別項目として作る場合と、分かれるとは思いますが、良い方向に変わる事だけは確実にしたいと考えています。

以前より何度も、こちらのブログではお伝えをしていますし、お客様とのメールやご来店でのやり取りの中で、仕上げにこだわり過ぎると、実用性能が落ちる事が多いというお話は、今も考えとしては変わっていません。

細かく綺麗な仕上げにしていくと、微調整が良く出来て、綺麗に精度まで良くなると思っている方も意外と多いのですが、磨き込みの作業になってくると、当たらない部位を無理にでも当てなければならず、それが微妙にでもズレたりすれば、ほとんど削れないくらいの荒さであっても、大きなズレが生じる事があります。

また、傷のバランスが変わる事で、刃物の反り曲がりなど、歪としても出てしまう事がありますので、それを避ける意味もありました。

そうなるよりは、荒さをそれなりに残しても、丁度良い頃合いで収まる範囲が、私は良いと考えていますので、その先に行く事はあまり乗り気ではなかったのです。

しかし、お客様からのお声で、出来るなら是非というお話が比較的多くあり、技術的な問題ではなく、私の心情の範囲である事を考えれば、ご理解を頂いた中でのご利用であれば、問題は無いと考え始めた部分があります。

何の刃物にどのように導入するかは、今後の道具次第になりますが、比較的幅広く使えるようなものを選び、仕上げの調整に使えればと思っています。

 

2024年4月 3日 (水)

久しぶりに奥の方から引っ張り出しました。

私が過去に集めた機械の中には、木工用のものが結構あります。

刃物の加工としては直接的に必要な訳では無いのですが、色々と私が木材を使い、作業などで使う台であったり、保管用の箱を作ったりと、色々な事をやるので、いくつか購入しました。

そのうち、低価格の中古を購入し、部品をいくつか自力で交換して、通常通り使えるようにしたものとして、オートリターン超仕上げカンナがあります。

一般的に鉋機械として良く使われるのは、手で持って使う電気カンナですが、これは幅広い材や凹凸を大まかに取り除く用で、そこまで精度が出るものではありませんし、調整が非常に難しく、あまり色々な面で期待は出来ません。

また、木工で使われる電動のカンナ系だと、自動カンナと呼ばれるものもありで、板材や棒材などを機械の削り口に入れると、真っ直ぐゆっくり進みながら、面の凹凸を上手く削り出してくれる機械です。

残念ながら、安定してパワフルに削ってくれるので良いのですが、削り始めと終わりには、どうしても段が付いてしまうのと、削り方が縦回転の刃の為、削り痕が波をうつ事が避けられません。

その為、そのまま仕上げとするのは難しく、手鉋での削りや、サンダーで表面を慣らす必要があります。

しかし、超仕上げカンナは、フラット刃に材をそのまま当てる為、しっかり調整さえされていれば、鉋をかけたようなフラットな面となり、それなりに切れる刃の状態で使えば、そこそこの光沢まで出ます。

今回はその超仕上げカンナを出して、少し使ったというお話になります。

普段の仕事の中で、鉋を出してきて調整して手削りを行う事は、今はあまりなくなりました。

普日頃から頻繁に使っていない鉋は、刃や台の調整をそれなりの範囲で行うには、かなり時間を要するからです。

その時間があれば、他の仕事がもっと有意義に出来てしまうと考えると、致し方ない事です。

そういった場面で超仕上げカンナは、そのまますぐ使えて、一瞬で削り終わる状況が作れますから、かなり助かる機械です。

機械を裏から引っ張り出してきて、セットして最低限度の状況確認をして、実際に使用するまでが5分。

使用を開始して、一応満足の範囲に削り終わるまでが5分でした。

片付けは5分だったので、計15分という所です。

もしこれが、手鉋を久しぶりに出して、台調整と研ぎを行ってから削る場合だと、多分30~45分はかかっていたと思います。

削り時間は特に手より機械の方が断然速いし、疲れる事も全く無いので、本当に助かる機械です。

その削りで満足するのか?と聞かれれば、ちゃんとした削りを考えると、もちろんNOですが、調整不足の鉋で平面がしっかり作れないのであれば、それよりはだいぶましだと思っていますので、今回のように頼れる時は頼りたい機械だと思っています。

ちなみに、機械系の鉋はなぜ「鉋」と表記せずに、「カンナ」と表記するのか、疑問だとおっしゃる方もいらっしゃいました。

これは手道具の「鉋」に対し、機械ものは別物であるという観点から、「カンナ」と表示していると聞いた事があります。

なので、機械物の鉋の場合、鉋と同じ意味合いで表面を削るものであっても、カンナになるそうです。

手道具と機械では、色々と考え方も違う事がありますし、言葉は同じでも表記が違うというのは、面白い考え方だと思います。

 

2024年4月 2日 (火)

試してみませんか?

ご自身で思う研ぎが出来ない方は、何が不足なのかを理解できていない方が多いです。

それを見たり感じて、はっきりと判断出来るようになるまでは、レベルの高い方に見て頂いて、何が悪いのかを教えて頂き、自分に何が不足なのかを知る必要があります。

それを繰り返して受け入れていくうちに、自分にも同じような見える目や感覚が養われる可能性があります。

今までも良くお話をしてきている事ですが、誰かが出来る事に関しては、同じ人間なので自分にも出来る可能性があります。

しかし、才能の問題もありますので、その方の才能が特別に良いものであれば、成長をしても手が届く事すら難しいかもしれません。

だからといって諦めれば、そこで終わりですし、どこまで自分が得ようと思えるかでしょう。

最終的には誰かとの比較ではなく、自分との勝負になるので、結果が全てであると思ってやってみるしかないと思います。

自分で自分に投資をし、自分を信じてやってみない事には、未来はありません。

素人で終わるか、プロでも並で終わるか、一流と言われるまでになるか、天才と言われるか、それはやってみないと誰にも分らないと思います。

 

2024年4月 1日 (月)

原因はそれだけではありませんが・・・

研げていない物は切れません!

こればかりは、確実な答えです。

もちろんそれが原因だけではなく、研ぎはそれなりに出来ていても、刃物が悪い物だとどうしようもない事もあります。

ただ、基本的な部分はクリアーしたとして考えれば、研げていないから切れないのです。

研ぎが出来ていればと一言で言っても、問題はまだ沢山ありますが、ただ研ぐだけでは研ぎとは言いません。

刃物の形状やバランス、刃角や刃の荒さ、刃自体の形状など、それらが融合する事により、良い研ぎになります。

どうしてそんなに切れるのに、永切れするのでしょうか?と聞かれる事が良くありますが、それが良い研ぎに近いものになっているという証拠でもあると思います。

ただ砥石を使って擦っても刃は付きませんし、切断物や使い方による刃に必要な要素は異なるので、それを理解できない事には、改善点も見つからないと思いますし、簡単には改善も出来ないでしょう。

何十年やっても、それが理解できずに引退していく人の方が、多分多いと私は思っています。

使い方や原理と理論、それを考え実現する頭脳と技術の融合、そして刃物や砥石を見極められる力。

それらが一つ欠けても、まともな事を感じ取れる方に良かったと言って頂ける研ぎには、そう簡単にはならないと考えています。

特に手の込んだ研ぎのご依頼に関しては、毎回の研ぎが全て勝負になるので、色々と考えながら、色々と感じながら、色々と研ぎを変えて、結果に繋げるようにしています。

 

2024年3月31日 (日)

やる気はあります

昨年から、思うように進められていない部分が色々あって、情けないと感じてしまっている部分がありますが、刃物の研磨や研ぎに関しては、向き合う精神は全く衰えていません。

ただやる事が色々と増えてきていて、これ以上むやみにペースを上げる事も出来ないので、手数と仕事時間を増やせない事がネックになりつつあるというだけの事です。

望まれる事には、出来る限りでご期待に沿いたいと思いますし、色々とチャレンジもしてみたいのですが、環境的な限界もあります。

大体の事はやればそれなりに直ぐ出来るようになるので、そういった不安は無いのですが、投資にも限界がありますから、そういう話になってくると、規模による差は計測できないくらいの差がありますし、悔しい思いもあります。

やる気があるからこそ、そういう部分に直面するのだと思いますから、苦労をしてその先でようやく・・・というのも、喜びはより一層大きくなると考えれば、良い事なのかもしれませんね。

今後、新規で色々な仕事を始めていきたいと思っていますので、何をどれだけやって行かれるか、その辺りを頑張って模索していきます。

 

2024年3月30日 (土)

十分な勉強になりました。

ここ数年で学んでいた事がありますが、それが最近になって、明確に出せるようになってきました。

具体的なお話は避けますが、今まで私自身は考えもしなかった部分の勉強です。

時代の変化でどんどんその感覚を忘れてしまっていましたが、今まで以上にそれが出来るようになったと思いますし、勉強の効果は十分にあったと思っています。

今後、この部分に関しては、もっと必要になる事が増えていくと思いますので、より明確に成果を出せると良いのですが・・・。

 

2024年3月29日 (金)

幻の・・・

過去にメインで使っていて、今は販売されなくなってしまい他の製品に変えた、機械で使う部材が出て来ました。

探し物をしていて、たまたま見つけたのですが、過去の記憶が蘇ります。

これは本当に良かったものですが、次の注文をと思ったら、製品が無くなっており、最後の少しだけ取ってあったようです。

もちろん記念にという意味ではなく、何かあった時にどうしてもこれでなければ・・・という作業の為です。

結局少しは使いましたが、残りがあったのをそのまま保管し、今に至ったようです。

こういう製品は、無くならないでもらいたいのですが、良いと思うもの程、生産が終わってしまいます。

そう考えると、私が求めているものは、皆が欲しがらないマニアックな物なのでしょうか???

 

2024年3月28日 (木)

間違えて注文をしていました

ある商品で、普段使う消耗品の事なのですが、同メーカーの似た系統の商品と注文を間違えてしまっていました。

久しぶりに注文をしようと思い、製品のHPを見ていたら、ラベルが変わったのかと軽く考え、そのまま注文してしまいましたが別製品でした・・・。

気が付いたのがだいぶ経ってからだったので、返品交換は依頼せずに使います。

使うと言っても、普段使いは厳しそうなので、他の仕事で使おうと思います。

金額的には同等なので、使い勝手が同じレベルであれば、そのまま使っても良かったのですが、残念ながら相性の問題で使いにくいのです。

試しに買ってみて使えない事以外では、こういう事は滅多に無いのですが、久しぶりにショックな出来事でした。

注意力が落ちているので、気を付けなければなりませんね。

 

2024年3月27日 (水)

上手く研げない話

今まで数え消えれない程に書いて来た、研いでも切れない事や、上手く研げないというお話です。

まず最初に、上手く研げない方は、研ぎの環境を整えてください。

良質な砥石と砥石の修正器であったり、研ぎが安定する為の良質な砥石台。

そして、刃物の状態が悪いままでは、まともに研ぎは出来ませんので、一度プロにお願いをして、まともに研ぎが出来る状態に直して貰いましょう。

そこまで揃わないと、いつまで経っても良い研ぎは身につきません。

悪い条件が重なると、上手いプロの方であっても、まともな研ぎは出来ませんから、条件というのはとても大事な事です。

何が悪いのか分からなければ、砥石や修正器や刃物を持って、当店へいらしてください。

もちろん情報が知りたいとか、お話だけを希望の場合には、対応は出来ませんので、刃物や砥石の購入や、研ぎのご依頼をそれなりにしてくださいね。

知識や技術を得る為に、それなりの金額とそれなりの努力をしてきましたので、何もかもを無料でただお話やアドバイスをというのは難しいお話です。

 

 

2024年3月26日 (火)

プロスペック

刃物や砥石に関しては、プロスペックが存在しているのに、研ぎには無いのがおかしいという声もあります。

確かにおっしゃる通りで、研ぎ自体をプロ向けとしているものは、ほとんど無かったでしょう。

当方では開店当初から、プロ向けは別項目として作っている刃物もあり、それを珍しいとおっしゃる方が多数いらっしゃいました。

私の中で思う研ぎは、用途や使用条件で変えるものであり、刃物や使い手に合わせ変化させなければ、必要な性能は出せないと考えています。

研ぎは大まかに見ると、切れ味を優先させて刃持ちが良くないか、刃の強度を優先させて刃持ちが良いか、二通りに分けられます。

あとは、刃物ごとに決まりがある物もありますから、そういった場合には必要とされる決まりに合わせて研ぎます。

プロ用であれば、切れ味を優先するとか、刃持ちを優先するとか、そういう分け方はありません。

使用者の方が考える刃物とは何なのかで、その辺りは大きく変わってくるからです。

同じ刃物でも、用途によって研ぎを変えるのは良くある事ですから、それも合わせて考えれば、決まり事のある刃物以外では、基本的な自由度があると考えられます。

自由と言っても、あまり極端するすぎる事をやれば、刃物が傷むか、切断がまともに出来ないか、そういった事もあり得ます。

ですから、節度のある中でも両極端ではあるので、その辺りはしっかり把握しなければなりません。

お客様の好みにより、研ぎを変えるとすれば、その方が何を求めているのかという部分と、どこまで把握されているかという所を合わせ、近い範囲を探してそこに当てはめていきます。

人により表現や考えが形になると、思っていた物とは全く別物である場合に遭遇するので、その辺りは見定める必要性があります。

今の現状と比較し、どのくらいにしたいのかを見れば、ある程度は分かりやすいですし、どのくらいのズレがあるのかも把握しやすいですが、情報が少なければ少ない程、こうして欲しいと言われても、どの辺りなのかが読めない事もあります。

それを探りながら、何度顔出し頂く中で、そこへと近づける事は可能ですから、お客様に良くお話をするのは、3回は諦めずに出してくださいという部分です。

人の頭の中やその方の感覚まで、何もかもを把握できる訳もありませんし、一度で完璧に思う通りになる事は不可能に近いので、その辺りはご協力を頂きながら、ご希望に近づけられたらと思います。

 

2024年3月25日 (月)

昔だとかなり難しかった事が今では簡単になりました

過去の研ぎでは、簡単に細かく仕上げる事は出来ませんでした。

可能性があるとすれば、唯一、天然砥石だけだったでしょう。

しかし、人造砥石の性能が格段に上がった頃から、段々と細かい研ぎは人造砥石でも可能になり始め、今では人造砥石の方が細かい可能性も十分に出て来ました。

砥石の硬度や研磨剤である砥粒の硬度の問題だけではなく、刃物にどういう傷を付け、どういう刃が完成するのかが焦点ですが、目の揃いや細かさは、安定して人造砥石の方が出せると言い切れるでしょう。

その理由は、天然砥石は良し悪しが幅広くあり、外れ品が多い事にあります。

同じ山の似たような見た目でも、全く違った結果になる事が多く、刃物が不純物が多く出て傷だらけになることもありますし、そこまで頑張って仕上げた研ぎが、最後の段階で崩されてしまう事は、かなり辛い場面となります。

そうならない為にも、最初から最後まで無意味にならないように、確実な段階を踏んで仕上げまで進みたいと思います。

それが可能な砥石は、現代では完成されているので、あとは買うだけです。

わずかな範囲ですが、本当に可能にはなりましたし、全て揃えると高いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、確実という価値がそこにあるので、私は高いとは思いません。

それだけ揃えれば・・・という事は、買えばいいだけですから。

もちろん、個人の技量の影響はありますが、それは最低限度ある状態でなければ、そもそもの研ぎは完成できないので、最低条件はクリアしたという仮定です。

砥石の使い方や修正の方法、研ぎ方のポイントや癖などは、アドバイスする事が出来ますので大丈夫です。

 

2024年3月24日 (日)

勿体ないと思いますか?

ダイヤモンド砥石は数種類あり、電着ダイヤ、レジンボンドダイヤ、セラミックダイヤ、が主流です。

その他として、メタルボンド物もありますが、これは一般的に私達が使うダイヤモンド砥石とは無縁の内容なので、無かったことにしましょう・・・。

今回のお話のメインは、レジンボンド系のダイヤモンド砥石のお話です。

ダイヤモンド砥石は、表面に露出しているダイヤを使用し、刃物を研いで行きますので、ヤスリのようなものです。

一般の砥石は、硬度の高い砥粒(砥石の基本となる研磨剤の粉)が使われていますので、表面だけで研ぎ続ける事は難しく、使用中に新しく表面が再生を繰り返す事で、研ぎが行える仕組みです。

レジンボンドのダイヤモンド砥石は、目立てが必須の硬い物や、目立てが必要ない柔らかめの物もありますが、いずれ減りは少なくとも、全く減らない訳ではありません。

ですから、面直しや目立てを行う必要性は、少なからずあるという事になります。

その頻度に関して、良く議論される事がありますが、私はそれなりの頻度で必要であると思っています。

そうでなければ、気付かないうちに大きく形が変わってしまい、研ぎがズレてしまう事や、目詰まりのある砥面で効率が悪い状態が続くのは、損でしかないと思っているからです。

精度を待ったく気にしないにしても、面の使う部分と使わない部分がどうしてもできてしまうので、いずれ大きなズレに変わってしまい、あり得ない研ぎになってしまうのは確実です。

そう考えても、ダイヤモンド砥石の面修正は、勿体ないと思いますか?

効率と確実性の為にダイヤモンド砥石を使う方が多いと思いますので、それを勿体ないと思うのであれば、ダイヤモンド砥石は使う意味はあまりないかもしれません。

 

2024年3月23日 (土)

こだわりのポイント

私は気にしない事には、何一つと言えるほど気にしません。

しかしこだわりのある事に関しては、妥協はなるべくしたくないという思いが強いです。

刃物や砥石や研ぎの事ももちろんそうです。

技術に関しては当然ですが、使う道具やその使い方にも、かなりのこだわりを持ちます。

そうでなければ、レベルの高い研ぎは維持できません。

何事も腕さえあれば・・・という声もありますが、腕ではカバーできない事が道具にはありますから、そこは除外して考える事はしません。

実際に主要な道具である砥石一つにしても、適当なもので頑張って研いだところで、良い砥石を使ったそこそこの研ぎには勝てないのですから、間違いなく道具の違いが仕事のレベルに影響を及ぼすと考えています。

お客様が商品のご購入でご相談の時も、お話を伺ってその内容に近い物をおすすめしますが、それが予算オーバーでも、近いと思えばそれをご提案します。

ご希望の性能があるのに、それを避けて購入してしまえば、これじゃない感が出てしまい、結局は購入しなければ良かったになる可能性があるからです。

ですから、ご予算が2万円だとして、3万円になってしまうような場合は、遠慮なく内容でおすすめをさせて頂きます。

しかし、予算が3万円だとして、ご提案が20万になるケースもあります。

それに関しては、明らかに予算とご希望内容が合っていない事になりますので、その金額では買えませんと素直にお話をさせて頂きます。

ものを知ればその内容が簡単には手に入らないという事も、ご理解は頂けると思いますが、実情が分からない間はそういった事もあると思います。

 

2024年3月22日 (金)

影響はあるのか?

和包丁の裏鋤(うらすき)に関しては、かなりこだわりがあります。

大きな要の部分ですから、この加工がまともに出来ないというのは、絶対にありえない事です。

良い裏鋤とは、浅めで綺麗にと思われている方がいらっしゃいますが、それは過去の話になりつつありますが、それについて説明を致します。

浅めでギリギリのRで裏を作るのは、確かに利点はあります。

食材への食い込み時に、Rが深いと裏側は包丁は入ろうとします。

そうでなくても片刃である以上、負担がかかる鎬のある側から、平面(ここで言う平面は裏鋤は無しと考え裏押しの刃側と峰側の位置関係が平面という意味です)の側へ曲がって刃が入ろうとする性質がありますから、これは自然の事です。

更に、切断が開始されて直ぐ、裏の鋤が深く入っている場合、その深さの影響もあって、更に裏側へ刃が入ろうとする事もあるのです。

そして、裏押しを行う際に、鋤が浅ければ浅い程、軽い研ぎで押しの量を増やす事も出来ますので、裏押しが無くなってもすぐに復活しやすいというのはあります。

裏押しとは、現代でいう所の裏研ぎだと思って頂ければ分かりやすいでしょう。

もう一点、歪(ひずみ)に関して言えば、裏鋤が深い方が、歪が出やすい傾向はありますし、強度は多少強くなる可能性はあります。

そう考えると、浅い方が良いと思う方も多いでしょう。

ただ、本当に浅い裏鋤は、仕上げ砥石だけでも押し部が広がってしまう場合もありますし、綺麗に浅く鋤が成功している例はかなり少ないです。

また、裏鋤が浅い事で、使用が進むと、簡単にべた裏へと変わってしまう事が多いです。

気軽に研いで気軽に使おうと思っても、直ぐに調整や修正の時期が来るというのが、裏鋤が浅い事による影響です。

そう考えると、ある程度の深さは必要だと考える方も多いです。

私個人としては、それなりに深さがある方が、安心して使いやすいと考えています。

構造によっても良し悪しがありますので、色々と様子を見ながらの調整としていますが、本焼や全鋼であったり、鋼が十分にあるのなら、深めでの加工を推奨します。

将来性を考えるのであれば、浅めに調整をしても良いと思いますし、部分的な調整のみとして、全体を鋤き直さないという選択肢もあると思いますが、そういった事への理解がある業界ではないので、意味も理解出来ずに変な加工だと思われて終わるのかもしれません。

実際に色々と試した中で、それは一つの方法として、ありだと感じていますので、ご興味がある方はそれも視野に入れて頂いても良いと思います。

 

2024年3月21日 (木)

少し無理があります

刃物の状況が悪い場合でも、専門家に修理依頼を出さない方が結構いらっしゃいます。

自分で何とかしようとするのですが、そのほとんどは直らずに悪化します。

その理由は、それまでその刃物が悪化してきた理由が、ご自身の研ぎや使用の問題な訳ですから、いざ直そうとしてそう簡単に直せる訳もありません。

もしその技術を持ち合わせているのであれば、今まで悪化する方向へは来ていなかったはずですから・・・。

それを無理に直そうとして、更に悪化したり、削りシロを失ってしまう事も多いので、更に修理金額が上がり、修復レベルになり事も多々あります。

早め早めに様子伺いだと思い、研ぎにお出し下さい。

何も問題が無ければ、低価格で収まりますし、更に状態は良くなって戻ってきます。

 

2024年3月20日 (水)

花粉が・・・

毎年の事ですが、花粉症でやられています。

ここ数年は、ほとんど服用薬は使用していませんが、目薬と点鼻薬は必須になっています。

アレルギーの影響からか、他にも全身のかゆみなどにもやられてしまっています。

何とか影響なく、花粉の時期を乗り越えたいのですが、こればかりはどうしようも無いのでしょうね。

 

2024年3月19日 (火)

刃付け用として必須になるかもしれません

私の研磨と研ぎは、それぞれオリジナルが多いのですが、刃付け自体も実はオリジナルが多いです。

その刃付けに必須なのが、もちろんお決まりではありますが「砥石」です。

どの砥石を使うのかで、刃付けは大きく変わります。

荒さだけではなく、刃の性質も変わりますので、どういった刃が必要なのかを考え、刃の性質も考えつつ、使う砥石を変更しています。

大体の決まった砥石はあるのですが、必要な内容によって色々と変えられるようにしてあります。

色々とテストを重ねて来て、その都度で答えが違う事もありましたが、基本としてまずはこれというものは、最近定まりつつあります。

これ一丁あれば絶対に・・・という訳ではありませんが、かなり使えるものではあるので、常備しておこうと思います。

通常はテストを終えても砥石は残っているのですが、色々とやりたい事があって使い過ぎて、使用限界になってしまったので、改めて買い直しをします。

 

 

2024年3月18日 (月)

作業する側としては難しいけどかなり良いです

当店オリジナルの日本刀研磨である「居合抜刀用面精度研磨」に、オプションとして作ってあります「霞」ですが、こちらは仕上げ方に関する内容のオプションです。

これをやる意味は、表情として自然な刃文の姿を見られる事や、油の保持がしやすい事にあります。

刃部の油の保持は、意外と難しい問題で、ある程度の荒さと凹凸が必要です。

そしてその凹凸がある事で、斬り込みや斬り抜けの良さにも影響するなど、そういった意味もあります。

実際にテストとご意見から、そういった効果は見られていますので、無駄では無いと思います。

作業時間はかかりかかりますし、研ぎによる下地と磨きの下地を合わせるのが、かなり難しい作業です。

宜しければ、居合抜刀用面精度研磨と合わせ、ご利用を頂ければと思います。

 

2024年3月17日 (日)

どうしても駄目でした・・・

先日、ある刃物の研磨を行い、もちろん刃付けは手研ぎで行いましたが、良くない結果に終わってしまいました。

こういった場合、やり直しをする事も多いのですが、ほとんどは結果がほぼ変わりません。

それだけ安定して、一度の作業が出来ているという事になりますので、私としては安心なのですが、刃物の実情を知ってしまう方からすれば、残念な結果になると思います。

そういった場合、ある程度の所までは回避する方法はあるのですが、そういう時に限って、ご要望が回避方面では出来ない内容だったりしますので、素直にご報告をします。

お客様には常日頃からお話をしていますが、満足度が高くて本当に良いと言える刃物は、ほんの一部の商品だけです。

少し諦めも必要ですが、かなり満足する商品なら、そこそこの割合であります。

そのくらいだと思って頂くと、過度な期待を持たずに、刃物と向き合えるのではないでしょうか。

 

2024年3月16日 (土)

面倒でもHPを良くご覧になってください

当方のHPは、文章ばかりでつまらないと思います。

特に研磨や研ぎに関しては、もっと画像が多ければ・・・、動画が多ければ・・・、と思う方も多いかとは思います。

しかし画像ばかりを見ても、ご自身の刃物の作業をお出し頂き、それが本当に同じ状態になるとは限りませんし、あくまでも参考でしかありません。

しかも画像で見る状態と、実物を見る状態では、かなり違う事が多いですから、参考にすらならない可能性もあるのです。

それよりも文章を見て、想像して頂く事や、考えて頂く事を大事にし、あえて文章を多くしているという所はあります。

必要な情報や、注意事項など、それらをしっかりと読んで頂ければ、大体のパターンは収まります。

それでも不足な場合、ご質問を頂ければ、こちらからのご提案やその他お話もさせて頂きます。

必要な箇所は全てお読み頂く事で、お客様の質問や不安も少なくなると思いますし、メールでのやりとりの回数もかなり減らせるはずです。

また、専門用語はだいぶ減らして書いていますが、どうしても説明に必要になる範囲は、専門用語を使っています。

分からない場合には、ネットでその用語を検索頂けば、大体の言葉は出てきますので、違った言葉に変える事で返って分かりにくくなる事を避ける意味もありますので、どうぞご了承ください。

画像が無く言葉が多いと信用できませんか?

 

2024年3月15日 (金)

中古の刃物は状況次第です

中古で安く刃物を購入できたと喜ぶ方も多いようですが、その先の事を考えていますか?

新品で5万円の刃物があったとして、中古で3万円で買えたとしましょう。

それがそのまますぐ使える状態で、さほど消耗していないのであれば良いと思います。

しかし、刃物の大きさが極端に小さくなったり細くなったりしていて、しかも大きな修理や修復が必要だったとしたら、その研ぎ修理にいくらかければ良い状態に戻せるのかと思えば、実は新品を買った方が良い場合もあります。

私は古物も取り扱っていますので、お客様と価格のお話をする際に、その刃物の状態を考えて、掲示金額の事をお話します。

もちろん当方の場合にはレア品も多いので、単純に新品価格だけで考えるのはおかしいですが、それを買ってどのくらい使えるのかや、研磨や研ぎを行って使える状態で販売するのかでも、その価値は大きく変わりますから、それらも含めて考えなければなりません。

欲しいと思っても、作者が亡くなられており、新品の入手が難しい物の場合には、その刃物が存在していて手に入る事が、大きな意味を持つ可能性も十分にありますが、実用で使う場合には、こういった事も考えると良いと思います。

中古という言い方をすると、非常に悪いイメージを持つ方もいらっしゃると思いますが、そこに信用があれば問題はないでしょう。

売る人も買う人も、損をしないようなバランスを見て、丁度良い売り買いが出来るようにと思っています。

 

2024年3月14日 (木)

相当な努力が必要です

刃物の研ぎは難しいです。

私が研いでいる姿を見た事がある方は、多くの方が簡単そうとおっしゃいますが、それは私が慣れているからです。

刃物の状況を見て、それに合わせて砥石を選んで、まともな研ぎになるように、適切に研ぎを進めていると、あたかも簡単に出来るような錯覚に陥ります。

そこに到達するまでには色々な事を学び、安定して結果を出せるようにもしなければならず、決して簡単ではありません。

若い頃から長年に渡って、仕事で使う刃物を毎日のように研いできたプロでも、引退する頃になってもレベルの高い研ぎが出来るという訳ではありません。

それ相応の研究や努力をしなければ、似たような研ぎは出来たとしても、それはあくまでも似た研ぎであり、見た目の差が無いというだけになります。

実用という言葉は、安く簡単だと思われるかもしれませんが、実際に使って分かる性能を出す事は、とてつもなく大変な事です。

そういう範囲の事が分かるようになると、どこの誰に研いでもらうのか、考える事も出来るようになってくるかと思います。

金額でも年数でも名前でもなく、結果を見る事が大切です。

 

2024年3月13日 (水)

なまくらとは

刃物の世界では「なまくら」という言葉があります。

辞書で見ると、切れ味が悪い物という表現もされる事がありますが、刃物の世界でいうと、焼きが甘いものを指します。

簡単に説明をすると、硬度が出ておらず腰も弱くて、切れ味には直結しないダメな刃物という意味だと思ってください。

特に良く使われるのは日本刀分野ですが、なまくらは本当に存在します。

一応は刃文が出ているので、熱処理の形跡はありますが、それがはっきりと出ていなかったり、根本的な硬度が低く、歪取りで自由自在にふにゃふにゃと動く状況なので、直ぐに分かります。

厳密に言うと、炭素量が明らかに低く、素材の質が悪い場合や、素材の組み合わせや構造の問題などもあり、焼き入れは適切であっても、硬度が出ない場合もあるようですが、内容はどうであれ、腰の弱く簡単に手でも曲げられてしまうようなものは、なまくら扱いとなります。

なまくら系の日本刀は、美術研磨にすれば綺麗になるものもあるので、それらはそれなりの美術研磨に出して、飾っておくには良いと思います。

ただ、実用品としては明らかに危険ですし、使えない物だと思ってください。

ただの鉄と鋼では、全く違う性質でもありますから、その日本刀が鉄っぽい感じがしたら・・・。

 

2024年3月12日 (火)

傷まない???

包丁の切れ味で食材の味が変わると言われていますが、それは事実です。

切れない包丁で押し潰すように無理やり切ったような状態のものと、良い切れ味の包丁で優しく切った食材では、全く味も食感も違います。

一般家庭でのお話を前提としますと、特に分かりやすいのは、生野菜のサラダでしょう。

切って直ぐ食べるのも違いはありますが、少し時間を置いてからのものだと、特に違いは明確に出ます。

切れない包丁で切った野菜は、水が多く出てしまったり、切った断面付近は他の場所とは違い、ぱっと見でも色が違って見えます。

これはいわゆる褐変(食材の色が変化する事)ではなく、分かりやすく説明をすると、潰れた事により塩もみをしたかのような感じに見える状態になります。

それは包丁が切れない事で、食材に負担がかかった証拠です。

また、切れ味自体は悪く無くても、研ぎの刃角や刃物の厚みの影響によっても、それがダメージとなる場合もありますので、強度をそれなりに維持しつつ、切り込みや切り抜けが良い状態を作る事も大切です。

それらの計算は、経験によるものが必要で、研ぐ技術だけではなく、刃物を使う知識や技術も必要になるので、その辺りを熟知した人でなければ、気持ち良く使え、食材に負担をかけない研ぎは、なかなか完成できません。

もし全く同じ包丁を2丁お持ちであれば、別の研ぎをそれぞれに入れる事も可能なので、それで色々な食材を切って、お試しいただきたいと思います。

そうすると、それだけでも相性の事も少し分かると思いますし、気持ち良く使える包丁とは何なのかを、知るきっかけになるかと思います。

 

2024年3月11日 (月)

本物を使いましょう

刃物の世界は、刃物と呼べないようなレベルの物が非常に多いです。

安いからそれで良いという事ではなく、それが刃物として成り立っていない物が流通する事が、そもそも問題であると考えています。

ある刃物の名前が付いた商品があり、その名前の形をしていたら、それはその刃物だと思って購入すると思います。

しかしそれは形だけで、実際の性能は明らかに不足があり、まともに使えない事も多いので注意が必要です。

そういったものに出会ってしまった場合、研磨で改善を出来ますか?と聞かれる事がありますが、改善出来るケースも多々あります。

それは、研磨のレベルが低すぎて、刃物の性能を殺してしまっている場合です。

しかし、硬度や靭性の問題に関しては、直す事は出来ませんから、ダメな製品を引いてしまえば、それで諦めるしかないという事です。

良くあるのは、包丁類や日本刀類です。

簡単な硬度計測や、歪取りをしてみると、大体の情報は分かりますし、研いでみれば組織の状況もある程度まで分かりますから、ご心配な方は当方に研磨でお出し頂ければ、合わせて性能のお話もさせて頂きます。

知りたくない事も多いかと思いますが、ご自身で所有の刃物の事は、知って使えば有効な場合もあります。

 

2024年3月10日 (日)

奇跡の復活

仕事で使うプリンターは、使用用途別にいくつか持っていますが、そのうちの一つで文章系の印刷用として主力で使っているものが、先日急に壊れました。

前日までは普通に印刷出来ていたのに、翌日になって急に印刷がまともに出来ない状態になり、予兆が無かっただけに驚きました。

症状としては、黒が全く印刷されず、カラーも全体的に薄い状態で、色のミックスもおかしい感じでした。

この手の話になると、インク詰まりとか、インク残量の事が思い浮かぶかもしれませんが、インクはセンサーで管理されていますし、ほぼ毎日印刷で使う為、そういった部分は問題は出た事が無い機種なので、根本的な故障を疑いました。

しばらく再起動や掃除などを繰り返し、それでもおかしい状態が消えず、ネットで修理金額を見たら、状況に関わらず結構な金額が提示されていて、それならと諦めて買い直しを検討しました。

ある程度時間が経って、そろそろ買おうという所で、最後の悪あがきとして普通に印刷をしてみると・・・。

何事もなかったかのように、綺麗に印刷されていました。

一瞬唖然としてしまいましたが、無駄な出費に泣く事はありませんでしたし、その後は問題なく使えていますので、ひとまず今のところは大丈夫かな?と思っています。

 

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