刃物の性質
刃物はそれぞれの形に合わせ、名前が付いています。
例えば、三徳包丁と牛刀では、形が違いますよね。
最近では、剣型とされる三徳もあり、牛刀の小さいだけといった形もありますから、見分けがつかない事がありますが、用途が違う以上、基本的には別物です。
そういったお話はさておき、形に対する名前の事ではなく、刃物の名前に対しての性質のお話です。
その刃物が良いか悪いかというのは、つまりは性能を指していると思ってください。
どんなにその刃物の形をしていても、性能がそれに準じていなければ、その刃物の名前を語っただけのもので、その刃物の名前そのものには、基準が満たないと思って頂ければ、分かりやすいでしょう。
先ほどのお話のように、牛刀がそこにあって、その牛刀がどれだけ牛刀として活躍出来るのかは、性能次第という事です。
その性能をどう見極めるかは、研磨や研ぎでの性能が発揮出来る範囲がどれだけあるかや、実際の使用での扱いやすさや寿命など、それらも関わってくると考えています。
結構いらっしゃいますが、その形の刃物を僅かな数しか使用したり、見た事すらもない方で、しかも研ぎが出来ず、適当に使う事しか出来ない場合、その性能の見極めは、決して出来る訳ではありませんから、良し悪しを語るのは間違いです。
総合的な知識と技術を持ち、最終的な使用技術まで持っていないと、それはまともな判断が出来ないという事になりますから、しかるべき方にその判断はゆだねた方が良いです。
前にも何度も書いて来ましたが、人からこの刃物は良いものだ!と言われて買ったとか貰ったとか、その手の話でまともな物に当たった事は、ほとんどありません。
そのおすすめした方の判断が、全くそれを語るレベルに無かった事から、そういう結果になっていますから、やはりしかるべき方に確認をし、その判断を受け入れる事が、大切だと思います。
刃物の性能は、それが鋼として良いかどうかではなく、その刃物として良いかどうかです。
いずれ良いものを使う機会があれば、それまでの概念を完全に覆すくらい、性能差を感じるはずです。
どうか良い刃物と上手く巡り合えますように・・・。
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