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2022年8月15日 (月)

主役は何?

刃物研磨に関して言うと、あくまでも主役は刃物です。

もちろん、砥石や研ぎと、使用者の方と研ぎ手と、色々関係は出てきますが、何のための事かと考えると、刃物がメインになります。

その刃物の声をお届けする事と、砥石と刃物の関係を繋ぎ、使用者の方の意見と合わせて行くのが、私の役割です。

刃物の声は、現状の状態(歪、欠け、サビ、等)、鋼材、熱処理、元の研ぎ、形状、などを総合的に見て、お見積りをお出ししています。

しかし、細かいものに関しては、見た範囲では確認しきれないので、実際に作業に入ってから、研ぎを行う時点で拾って行きます。

今まで何度もお伝えをしていますが、刃物の性能には限界があります。

通常の職人の範囲では無理な事を、上手くクリアー出来たとして、それ以上の性能の限界値は、刃物にあります。

それを上手く生かすのは、使い手の問題になりますから、環境を整え、無理のない範囲でお使い頂ければ、その刃物は痛む事はありませんし、性能を保持し続けられます。

ただ、長切れに関しては、刃物鋼材や熱処理の影響で、大体の事は決まってきますから、そこを優先する場合、色々な部分を諦めて、強度に持っていくしかありません。

好みや希望と、刃物の性能が一致するかは、非常に難しい問題なので、欲しい刃物の形状や名前から、色々なものを多数選び、ご自身や加工をお願いする所で、良いという判断になるものを、一番にお使い頂くしか無いでしょう。

その辺で適当に安いものを買って、最高品質のものが手に入る事は、100%無いと言えるので、それなりの投資は確実に必要です。

研ぎも同じで、安いには理由がありますし、性能に対しての内容を伴わない高額な研ぎは、かなり多くあるので、その辺りは十分に考えて行動なさってください。

 

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