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2022年8月21日 (日)

雨が多いということで・・・

車の窓ガラスに、撥水加工はしていますか?

新車納品時に、以前は施工されていた時期もありましたが、近年のそこそこの値段の車を買っても、施工されていない事の方が多いようです。

自分でガラスに撥水コーティングをするのは、ハードルが高いと思っている方も多いようです。

また、自分で施工しても、思うように撥水効果が出なかったり、寿命が異常に短いなど、それで諦めたという話も聞いた事があります。

上手く施工できない理由は、下地をしっかりと作らず、水垢やウロコを落とさず、古い撥水剤も残したままで、その上から撥水剤を塗っている事が、大きな要因です。

それと、選択されている撥水剤の質が悪いか、寿命は短いけど高撥水か、寿命は長いけど高撥水程ではないか、どちらを選んでいるかでも、ご自身の思うかたちに収まっていない可能性もあります。

シリコン系は寿命は短いですが高撥水で、フッ素系は寿命は長いですが撥水力はシリコン系よりは劣る状態で、ハイブリッド型と呼ばれるフッ素とシリコンの混合タイプは寿命がまあまあ長めで高撥水と言われています。

シリコン系は、ギラつきやすい事や、湿度で曇りやすい性質があり、ワイパーの動きは良いとされています。

フッ素系は、ギラつきは無く、曇りも出にくいのですが、ワイパーの動きはあまり良い方ではありません。

ハイブリッド型は、ギラつきは少なく、曇りも出にくくて、ワイパーの動きはまあまあ良い方でしょう。

これだけ見ると、ハイブリッド型が良いように見えますが、雨が多い時期に長い時間運転する方は、撥水能力の落ちがそれなりに早いので、その辺りが弱点ではあります。

寿命論で言えば、雨が多い時期の走行の場合、まともな撥水が続くのは、シリコン系は1~2ヵ月、フッ素系は3~6か月、ハイブリッド系は1~3ヵ月、程度だと思うと、分かりやすいと思います。

例えば、12カ月持つと書いてある製品でも、そんなに持つ事は、まずあり得ませんので、頻繁に施工し直した方が、良い状況で使い続けられます。

条件や施工する撥水剤や、ワイパーブレードの種類、窓やワイパーの汚れ状態、などによっても、状況は変わりますので、あくまでも参考程度にお考え下さい。

そんなこんなで、この辺りの選択により、相当違いが出ますので、そもそもの性質を理解する必要性があります。

それと、塗って時間を置き、そのあと空拭きをするか、濡れ拭きをするタイプがあり、その他として、塗りっぱなしで終わりの簡易タイプか、いずれかに分かれます。

基本的に塗りっぱなしで終わりのタイプは、寿命が短いと言われていますが、重ね塗りが出来るタイプが多いです。

基本的には、塗って時間を置くタイプをおすすめしますが、微妙に弱ってきたな?と思った時に、簡易補修で施工したい場合には、重ね塗りをする為には、塗りっぱなしタイプが結構有効です。

下地がシリコン系なら、シリコン系の簡易型とし、下地がフッ素系なら、フッ素系の簡易型をおすすめしますが、フッ素系を下地として、上にシリコン系の簡易型を塗ると、効果が良いという話もありますので、その辺りはお好みで。

いずれのコーティングも、塗り重ねに合わない製品もあるので、その辺りは試してみるしかないです。

また、これらの撥水剤を使用の際は、撥水コーティング専用のシリコン系のワイパー(撥水効果ありの物も)や、グラファイトコーティングワイパーを使う事は、最低限度として推奨されていますので、ご注意ください。

グラファイトワイパーの方が、ビビリ感は少ないと言われていますが、グラファイトコーティングが落ちやすいので、それが嫌でシリコン系ワイパーを使う方もいらっしゃるようです。

なお、ワイパーの寿命は、1年とよく言われますが、撥水剤同様に、実際はそんなにはもちません。

早く替える方は、3ヵ月に1回とか、長くても半年に1回は、替えた方が良いでしょう。

熱や寒さによっても、ワイパーは痛みますので、夏終わりと冬終わりは、特に撥水コーティングとワイパーブレードの交換をするには、丁度良い時期だと思います。

ワイパーは僅かにでも砂や埃が噛んだままで、ブレードを動かし続けると、ゴムが直ぐに傷んできますし、撥水剤が固まったガラス表面も、削り取ってしまいますから、なるべくブレードは質が良くて綺麗な状態で使いましょう。

ワイパーのゴムを固定するブレードも、寿命は一年と言われていますが、ガタツキが出たり、動きが悪くなったりで、ゴムの効果が上手く出せなくなる事や、ビビリの原因になる事も理由のようですが、ゴムを2回交換でブレード交換だと思うと、間違いは無いと聞いた事があります。

先に説明をしました、ワイパー類に関しては、表面や内部に色々な加工がされているので、むやみに洗ったり擦ったりすると、その効果が落ちてしまい、早い段階でワイパーのふき取りが悪くなったり、ビビリが出るなどの問題も出る事があるので、軽く流す程度が限界だと思った方が良いです。

ちなみに私は、フッ素系の撥水剤と撥水コーティング向けのシリコン系ワイパーを良く使います。

グラファイトワイパーの効果が、簡単に落ちないなら、そちらを使いたいのですが、ワイパーが汚れているからといって、ついついマイクロファイバークロスで窓を拭いたついでに、ワイパーも拭いてしまったりすると、一発で効果が無くなる事もあったので、その辺りの改良がされれば・・・と思っています。

話しを戻しますが、施工の際に、先に記載をした妨げになるものを、完全に取り除いているのに、全然だめ!という方は・・・

・研磨剤を綺麗に流していますか?

・薬剤を良く振ってから使っていますか?

・また、塗る量は適切ですか?

・拭き上げるタイミングは大丈夫ですか?

それでもだめ!とおっしゃる方は、施工が上手い業者さんか、神経質で上手い作業が出来る友人や知り合いに頼んでください。

免許を取りたての頃は、これらの情報は知らず、なんとなくでやっていて、今思えばまともな効果は出ていませんでした。

つまり、頻繁に何かしらやっていたのに、無駄なお金を使っただけという事になります。

古い撥水剤や、水垢やウロコを落とすには、それなりの労力が必要になります。

手で磨くものは沢山出ていますが、正直な所、かなりの時間と体力と筋力が必要です。

私の場合、プロの業者さんが使うのと同じような、サンダーのようなものに特殊な研磨能力の無いパッドを付け、そこに撥水剤や水垢やウロコを落とす、車のガラス専用の研磨剤を使用し、水が弾かなくなるまで、下地作りをします。

そのあと、綺麗に拭き取ってから洗い流し、脱脂をしてから、先の撥水剤の施工を行います。

ちなみに、脱脂に関しては、下地作りまでちゃんと終えているなら、撥水剤に含まれているので、やらなくても良いという話もありますが、私の場合には、アルコール系などで脱脂をしてから、撥水剤を塗ります。

その方が、明らかに効果が出ているようですので、やって損は無いでしょう。

これだけの手間暇をかけると、大変なイメージがあるかもしれませんが、ガラス部の全てを施工すると、もちろん結構な大変さです。

しかし、ワイパーをかけるフロントガラス(リアにワイパーがついている場合で良くリアワイパーを動かす方はリアも)以外は、さほど撥水効果は落ちないので、普段はフロントガラスの施工だけで大丈夫ですから、それ以外は、半年~1年に一回で、十分に効果が表れます。

そう考えると、それだけ用意してあれば、さほどの時間はかかりません。

ここで一つ問題ですが、車のガラス用の研磨剤は、コンパウンドや研磨剤と書いてある以上、研磨剤です。

ボディーやその他について、それを擦ってしまったり、薬剤に含まれるPHの影響などにより、傷が付いたり、ボディーに施工してあるコーティングが、取れてしまう事もあります。

水を流しながらやさしく洗えば大丈夫でしょ?と思うかもしれませんが、研磨剤の細かさと粘度を持った薬剤は、意外と落としにくいものなので、簡単には落とせず、乾いてみたら白く残っている事もあるはずです。

その為、施工するガラス面以外を、マスキングや養生テープや養生シートを使用し、飛び散っても大丈夫なようにしておきましょう。

そうする事で、余計な洗車の手間も無くなりますし、後で後悔する事も無いでしょう。

その養生が実は一番時間がかかる気がしています。

それらをクリアーしたら、良い施工になりますので、是非やってみてください。

そんな事をやっていると、時間も労力も・・・という方は、かなり高額になりますが、ディーラーや車専門のコーティング業者さんにお願いすれば、待ち時間とお金を払えば完成します。

わざわざ予約をとっていくのも、時間が不規則な私には大変ですし、今!と思うときに出来ないと、明日車を使う予定があるのに・・・となるので、こうして自分でやるようになりましたが、そこまででは無い方は、頼んだ方が楽ではありますね。

さて・・・。

車の窓ガラスの汚れは、走行に邪魔になり危険ですし、ちゃんとしたマイクロファイバークロスなどで、窓を綺麗に拭こうとしても、コーティングがされていない窓は、まず綺麗にはなりません。

雨が降った時は、特に視界を妨げますし、本当に危ないです。

そうならない為に、良い状況で視界を確保出来るようにしましょう。

こんな感じで、だいぶマニアックな研究(?)をしてきましたので、友人や知人から、良くやってもらいたいと言われますが、時間の関係上、人の分までは難しいので、こうしてアドバイスをと思っています。

こういうのを仕事にしたら喜ばれるんじゃない?と、言われる事もあるくらい、色々なコーティングや薬剤は試してきて、良し悪しには詳しい方なので、たまにそっちの仕事も楽しそうだな・・・と思ってしまったりもします。

だいぶ長くなりましたが、これらは良く質問やアドバイスを求められるので、お伝えする為にデータ化してあったものから、文章を書き足したものなので、10分もかかっていません。

暇だと思われるといけないので、一応・・・。

刃物や砥石や研ぎも楽しいですが、別分野の事も、色々と知りたい派なので、これもまた知識と経験としては、損にならない事だと思っています。

こだわる範囲には、出来る限りでこだわる派なので、そういった性格は、仕事にも生かされてはいると思います。

 

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