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2022年10月14日 (金)

刃付きの良い刃物と悪い刃物

研ぎ方が正常と言える範囲でのお話を前提にします。

その中で、研ぎが上手くいって、刃付きが非常に良く出る刃物と、そうでは無いものがあります。

その差が出る場合で、どんな問題があるのか、その辺りをご説明します。

まず、疑うべき所は2か所あり、刃物の硬度や密度と、砥石の性能の2点です。

刃物の硬度が高いと刃がボロつきやすく、柔らかすぎると荒れやすい傾向があります。

使う砥石や、研ぎ方の工夫などで、それらをある程度までなら、解消する事は出来ますが、いずれの場合も、硬すぎる事や、柔らかすぎる事は、マイナスに働くと思って間違いないでしょう。

もちろん、鋼材が硬く仕上がるタイプのもので、十分な靭性があったり、柔らかめに仕上がる鋼材でも、砥石が刺さるような意味での柔らかさと違って、サクサク削れる系の物の場合には、意外と問題は出て来ません。

そして、砥石の方ですが、硬すぎる砥石の場合、研ぎ進みが遅い事から、刃先への攻撃性が低く感じても、実際は硬すぎる事によって、わずかな問題でも大きく刃物へと移ってしまう事もあります。

逆に、柔らかすぎる砥石は、乗りが良さそうに見えても、実際は砥石が減っているだけで、研ぎとして研磨剤が生きない場合もあります。

良く活動をしてくれる砥石は、そこそこ硬めなのに、研ぎがしっかりと入りつつも、目が揃いやすいものが、特に明確に良さは感じやすいでしょう。

これらは、刃物の硬さと砥石の硬さで、相性も色々と出てきますすから、悪い話に入ってないから大丈夫!と、軽く思わないでください。

相性問題は、細かく見て行くと、かなりシビアです。

あと少しこうなれば・・・が、意外と届かない部分として残るので、刃物も砥石も、まだまだ改良の余地はあると思います。

上手い事、刃物と砥石がまとまる組み合わせが、簡単に見つかる方法があると良いのですが、こればかりは経験によるものが多くありますから、色々と試しながら、自分なりのデータを作っていくしかないでしょう。

 

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