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2022年10月11日 (火)

包丁の長さについて

包丁を買おうと思っていても、どんなサイズを購入して良いのか、良く分からないとおっしゃる方が結構いらっしゃいます。

家庭用とプロ用で、おすすめのサイズはかなり違いますし、ご使用になる方の使用条件でも、大きく変わってきます。

そんなお話を、簡単にだけご案内致します。

まずは家庭用から。

ご家庭でお使いになる包丁は、基本的に特別長いものは、おすすめはしません。

理由はいくつかありますが、まずはキッチンの奥行が狭い事や、まな板を置ける位置が狭い事で、長い包丁はまともに使えないからです。

分かりやすい所で言うと、三徳や牛刀は20cm前後がおすすめです。

三徳だと、一般的には長さが限られてしまいますので、180mm前後を選択されると良いと思います。

それ以下だと、キャベツや白菜などは、切り分けたり、刻んだりするのが、結構大変になります。

また、牛刀の場合には、210~240mmをおすすめしていますが、こちらは大物も切りやすいサイズです。

刺身用に柳を!とおっしゃる方は、8寸(240mm)あれば十分ですが、長くしたい場合には9寸くらいまでにしないと、使いにくくなると思います。

そもそもプロの料理人が刺身を引く場合でも、まともに研いであれば、9寸もいらないとおっしゃる方が多いくらい、そこまで長さは使わない事もあるくらいなので、無理に長いものを使えば、手先がぶれたり、疲れたりするだけで、良い事は特に増えません。

大きい方が良いと思っている方も多いのですが、必要範囲のサイズまでで、ご使用になる事をおすすめ致します。

次にプロ用についてです。

プロ用の場合、職場によって、必要サイズは変わってくると思いますので、細かいお話はあまり出来ません・・・。

実際に調理の現場にいた身とすれば、包丁を多く使い分ける事を考えると、長いものを持つと、研ぎが大変になります。

そういった意味では、丁度使いやすいサイズ狙いが、私はおすすめです。

確実に長さが必要になる部類は、何があっても長物を使わないといけないので、そこは考えなくても良いのですが、それ以外の範囲に関しては、用途に合わせた適正サイズで、購入をした方が、直ぐに手の延長として、細かい作業に対してコントロールが出来ると思います。

将来的な事を考えると、一回り長いものを、おすすめする事もありますが、それは的確に使用場面や、馴染みを考えた場合です。

大きめを買っておくと、馴染んだ時に丁度良いとされるのは、昔から言われている事ですが、これは現代でもあるお話です。

ちなみに、短い物は長くする事は出来ませんが、長い物は短くする事が出来ますので、長めを買っておいて、後に気に入ったサイズに小さくして使うのも、一つの手ではあると思います。

特に、手が大きめの方は、包丁の柄のサイズは、包丁のサイズに合わせて作られているので、一回りや二回り大きめの方が、細くならないなどの利点もあります。

いずれも、考え方や必要に応じて、選択ができる範囲が幅広くありますから、色々と考えてご購入ください。

 

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