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2023年2月10日 (金)

どのくらい研ぎますか???

刃物の研ぎで、刃付けという一部だけを考えた場合に、研ぎをどのくらい行うか、悩む方が多いようです。

軽く研いで刃が出れば刃付けは十分というお話と、研ぎ込まないと仕上げに使った砥石の目にならないというお話と、大きく分けて二通りで言われているからです。

ここでいくつか考えなければならない事がありますが、それは刃がどう変化するかという部分です。

研ぎが少なければ、刃先は薄さを残したままですし、研ぎ込めば、刃先は厚みが増します。

最終の仕上げ砥石だけ、研ぎ込んだ場合でも、少なからず影響は出るでしょう。

その為、まずは刃先をどう生かしたいのかでも、ある程度の結論は出てしまうと言えるかもしれません。

話を戻しますが、軽い研ぎで刃付けが終わる場合、砥石の研磨力と、刃物の硬度の関係が、砥石の方が強い場合、荒さにもよりますが、最小限度で終わります。

それに対し、刃物が硬く、砥石が乗りにくい物の場合、軽くと言っても最低限度に到達するまで、かなり研がないといけなくなるでしょう。

軽い研ぎから生まれた刃は、余程の慣れた技術と、研ぎを理解をしている方でなければ、かなりの確率で研ぎの不足部分が出るとは思います。

次に、研ぎ込む場合ですが、どの段階から研ぎ込みを行うかで、結果も変わります。

中研ぎから研ぎ込むと、下地は綺麗になりますが、研ぎ量が増えてしまい、仕上げの段階での刃先は、だいぶ分厚くなってしまいます。

逆に、最終仕上げだけ、研ぎ込みを行っても、下地が出来ていないと、刃がまともに出てこない場合や、仕上がらない事もありますから、それが研ぎ込みと言って良いのかはわかりません。

簡単にだけご説明をしましたが、これらを総合して考え、どれが良いと感じましたか?

正直な所、条件や好みなど、細かい話をもっと含めないと、答えには近づかないと思いますが、イメージは出来たかと思います。

私の経験から言うと、そこそこは研ぎ込んだ方が、良い刃にはなりやすいと思います。

この経験というのは、研ぎの仕事の中の事も多く含まれますので、他の方が加工をしたものや、研ぎを行ったものに対し、私の精度の高い研ぎを合わせた場合に、合わない事がほとんどですから、余計とそう感じるのはあるかもしれません。

一般的な範囲で考えると、素人でもプロでも、同じ人が同じ条件下で、確実に研ぎを行える場合には、軽い研ぎで十分な事もあると思いますが、そういう方の方が、明らかに少ないですから、そう考えると、わずかな研ぎで大丈夫ですよ!とは、気軽には言えません。

毎回安定して・・・というのが、とても難しい分野ですから、私達のような専門家は、如何に良い状況を毎回ご提供出来るかが、焦点になると思っています。

今お使いの刃物の状態が、どのくらいなのかや、不備を感じる部分があれば、まともな研ぎが行える所に、確認と作業をお願いしてみてください。

ちなみに、まともな研ぎが出来る場所は、相当少ないのが実情なので、依頼先はしっかりと選んでください。

お客様からのお話も含め、色々な状況を見て来ましたが、有名だからといって、良い技術と言える訳ではない事は、明確に答えが出ています。

さて・・・。

以前から掲示をしています、日本刀の販売ページに、販売品の掲示があります。

現在、最安値での最終販売となっており、お得なサービスもおつけしています。

2月14日(火)で、ひとまず販売から取り下げますので、ご興味のある方は、お早めにご連絡ください。

新作刀としましては、今後の入荷はありませんので、最後の一振りになります。

また、彫刻入りの日本刀は、海外での高額取引をされている関係で、国内の価格が安い事もあり、販売品の海外流出が多くあり、国内に健全な状態で残っている数は、かなり少ないとされていますので、特に刀身の出来が良く、派手な彫刻入りとなると、現状では貴重な一品と言えます。

ご利用をお待ちしております。

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