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2023年4月

2023年4月30日 (日)

知りたい人は知ってください

世の中にある刃物や砥石が、どれだけの性能を持っているのか。

そして、悪い物や、悪い部分を持ったものが、どれだけ多いのか。

その判断は、数値的なものでは見える訳ではなく、現実的な物です。

私はそれを現実値と呼んでいます。

色々な相性や結果は、努力で成り立たせる事が出来る範囲もありますが、性能を遥かに超えた事が出来る訳ではありません。

そこを見定め、良し悪しを考えていく事が、良質な刃物と砥石と出会う事になります。

ずっと昔からそうですが、そういった部分を、素人さんだけではなく、プロや業者さん対しても、色々とご協力をしてきていますので、その感覚や知識と技術は、信用して頂けるものと思っています。

 

2023年4月29日 (土)

GWも通常営業です(一部を除き・・・)

当方は、GWも通常営業となっており、普段も良くある事ですが、豆ねこが休みとなっているため、当店が開店できないという日は、いくつか存在していますが、それ以外は営業をしています。

詳しくは、HPのTOPページ上方に記載のお休みの記載を見てくださいね。

告知等は、このブログで行っていますが、お休みやご予約状況など、日程の事に関しては、常時HPに記載してありますので、そちらでご確認を頂ければと思います。

連休に来客やご連絡があるか無いかは別として、どうせ裏で仕事をしているので、開けられるならお店を開けておこうと思っているだけですので、宜しければご利用頂ければと思います。

時間があるときは、ある程度までゆっくり対応可能な場合もありますし、他の動きが止まる時期は、実は結構お得な内容があったりします。

新型コロナうウイルスの影響が出て、世の中の流れが変わってから、落ち着いてきた最近までは、常連様もほとんどの方が、可能な状況の時期でも、店頭のご利用を避けて下さり、お荷物で対応とさせて頂いておりました。

当方へのご配慮を頂けていた事は、本当にありがたい反面、止むを得ないにしても、本当に申し訳ない気持ちもありました。

それが、世の中では、ほぼ解禁状態となった今、ご来店を頂いて、直接対応が可能となってきましたし、また直接対応の上で、説明と内容の確認を頂き、ご利用を頂ければ、ご満足もより増えるかと思います。

コロナ期間に、色々な勉強や研究を進めましたので、それがまた新たな技術として、お客様にご提供出来るようになった刃物も、多数存在をしていますので、是非ご利用ください。

特に、実用の為の日本刀研磨と、包丁類に関しては、格段に飛躍していますので、当方で過去に行っていた研磨や研ぎを知るお客様も、ご納得の内容であったり、面白いと思って頂けると思います。

 

 

2023年4月28日 (金)

必要だからこそ、注文を続けます

私が仕事で使う道具の中で、色々と使用量が多く、性能にこだわっているものは、多数あります。

それは、手で使う道具であったり、機械に付けて使う部材だったりしますが、いずれもこれでなければ!と思うものがあり、それらが無くなると非常に困ります。

代わりの物が直ぐに見つかる部類なら、そこまで苦労をしないのですが、必要な性能を持っていて、結果が明確にならないものは、安くても使えません。

結局、結果が全ての世界なので、その良さを引き出す為には、いつでもその道具を買い続けて、作り続けてもらう必要性があると考えています。

自分自身も、仕事の中の内容で、ご利用がないものは、必要に応じて削除をしていますので、極力サイクルを上手く回すよう、ご利用を頂ければ幸いです。

 

2023年4月27日 (木)

研ぎに少しの余裕を・・・

研ぎの基本は、「荒砥→中研ぎ→中仕上げ研ぎ→超仕上げ研ぎ」と言われますが、それぞれが毎回確実に必要な訳ではありません。

それらを必要とする刃物の場合でも、必要な内容を考え、その都度選択をします。

例えば、欠けらしきものが無ければ、中研ぎからスタートでも良いでしょう。

欠けが見られたら、荒砥から研ぐ方が早いです。

そんな感じで、選択肢がいくつかありますので、毎回荒砥から研ぐ必要はありません。

ただ、中研ぎからスタートする必要性がある時に、大丈夫だと思って、中仕上げ研ぎからスタートした場合、いつまでも仕上がらなかったり、軽く砥石を当てて終わりだと勘違いをし、全く刃付きが戻らない可能性があります。

ですから、これでいける!と思ったところより、少し荒い方からスタートするつもりで、時間と作業内容に余裕を持って見てください。

もちろん、明らかに必要無いと言い切れるレベルで、想定より下の荒さからスタートする必要性はありませんので、その辺りは間違いの無いよう、上手く段取りを作りましょう。

 

2023年4月26日 (水)

刃物のおいしい所

刃物は使い始めから使い終わりまでで、全て性能が同じではありません。

幅や厚みなどの影響で、自分の思う性能にマッチする時と、そうではない時が出来てしまうのは、当然の事でもあります。

更に、刃物の硬度が内部と外部で違う事も結構ありますので、その影響で性質的な良し悪しも出て来る事があるので、その組み合わせで結果が色々と変わります。

使い始めは、機械加工の影響により、研ぎがまともに出来なかったりして、性能を引き出せないかたも多くいらっしゃいますが、それが落ち着いてくると、性能が急に出始める事もあります。

そして、研ぎ使い、小さく細くなってくると、段々と強度が落ちたり、研ぎにくくなったり、鋼が薄くなったりするなど、マイナスも多くなってきますから、性能は劣化を続けるでしょう。

初期の調整は、人が手で行うのは、相当大変ですし、そこで間違った条件を作り出してしまうと、そのまま最良と言える状況には、もう到達できなくなります。

また、形状やバランスが変わってきた時に、それらを直さずに無理に使っていくと、性能が出ないだけではなく、もっと性能を低下させてしまい、研ぎにくさもどんどん増え、結局使わなくなってしまう方も多いです。

それらは、当方のように、研ぎだけではなく、加工修理などが全般的に、可能な所にお出し頂ければ、無駄な労力をかけず、失敗無く状況を作り出せるようになります。

全部自分で無理にでも・・・とおっしゃる方は多いですが、やろうとする努力は良い事でも、結果が出る方は明らかに極少数でしかありませんので、一般的な考え方で言うと、出来ないと言っても良いと思いますから、プロの力を利用してください。

その時、ある程度の額を支払ったとしても、その後の苦労と失敗が無くなるのであれば、決して高くはないでしょう。

 

2023年4月25日 (火)

使える砥石

砥石は数多く持っていないと、出来ない事が増えます。

逆に、数を持っていれば、その分出来る事が増えます。

私は昔から、最低限度以上に砥石を買うようにしていましたが、勉強を始めた時から、その数は格段に増えて行きました。

ただ試したいという意識もありましたが、こんな数では何も理解できないと思ったのが一番です。

実際に増えていった砥石を触りながら、色々な検証や組み合わせを行って、使える砥石というのはどういうものなのかを、細かく知る事が出来ました。

個別やシリーズもので、組み合わせを考えた時に、何をやっても良い結果になったものもあり、これは仕事でつかえるな!と思ったものもあります。

その砥石は、現在も売られていますが、仕様が少し変わっており、当時のそのままではありませんが、今でもやはり使える砥石として残っています。

こういうのは、メーカーや製造業者さんの研究次第なので、その製品を出してくれた事に感謝です。

 

2023年4月24日 (月)

そろそろ花粉は終わりのようです

ほとんど終わっていたと思っていた、スギとヒノキの花粉は、ようやく終わりになるような事が、ネットの記事に書かれていました。

毎日外を見ると、砂埃なのか、花粉なのか分からない感じで、車には粉が付いている感じでしたが、それはほとんどなくなっていましたし、色も特に明確では無かったので、花粉は終わったと思っていました。

しかし、鼻がくすぐったくなったり、くしゃみが出たり、目がチクチクしたりと、色々な症状は、たまには見られていましたので、アレルギーの可能性も考え、何の花粉が始まったのかな?くらいに思っていた状況です。

毎年いつまでなのか、正直良く覚えていないので、症状が出なくなったら終わりという感じです。

そこまで明確では無かったので、もう終わったという意識でいましたし、ネットニュースを見て、やっと終わったんだ!と気付く程度で・・・。

最近はネットニュースでの色々な情報は、あまり見ていなかったというのもありますから、もう少しちゃんと見ようと思います。

知ったところで、なるようにしかならない事ではあるのですが・・・。

 

2023年4月23日 (日)

学ぶ事は多い

ジャンル違いの仕事のお話でも、別分野だからと考えず、生かせる事は無いかと思うと、それは結構見つかる事があります。

技術の世界だけが、特別に必要となる物事も、もちろんあったりはしますが、どんな部分に対してでも、必要であろうと思われる事が、他業界の方が、より必要だったりする事もあるので、そういった事は特に、学ぶ事が多いと考えています。

何をやったとしても、優れているものを持った方から学ぶものは、色々と多く存在していますから、それを吸収する力というのは、いつでも持ち合わせていたいと思っています。

私自身、自分に特に足りていない物が、色々とある事は理解していますから、そこはこれからも吸収を続けていきたいと思っています。

 

2023年4月22日 (土)

形で切る

刃物は刃付けが全て!と、そう思っていらっしゃる方の方が、明らかに多いと思います。

しかし、それは残念ながら違います。

刃付けや研ぎの話が、一般的に行われる場合、多くは最終的な研ぎ方や、研ぎで使う砥石の荒さの話や、刃角の事などが多いのですが、それは最後の段階でのお話になります。

それ以前として、全体的な形を作ったり、厚みや角度を作り、そこで切れる基本の要素を、かなりしっかりと作らないと、その先の刃付けは生きて来ません。

実際に、それが正解であるという例も多くあり、分かりやすく言うと、普段お客様がご自身で全体的な研ぎを行い、刃付けを最終的に行うのと、私が全体の整形や、研ぎなどの加工を行ってから、お客様が同じように刃付けを行った場合で、結果が大きく異なる事です。

最終の刃付けは、ある程度の誤差があるとしても、基本構造の違い次第で、刃付けの成功率も変わりますし、同じように刃付けが完成していたとしても、基本の違いによる刃の厚みや角度や形状など、それらが作り出した結果は、違いが出る事の方が、明らかに多いというのも、基本の違いが最後の刃付けにも影響するという事の、証明になると思います。

それが分かっているお客様は、日頃はご自身で研ぎを行い、刃付けを行って使っていても、ある程度の定期的な感じで、全体の整形をご依頼される方も多いです。

頻繁にそれを行っていけば、悪い状態にならないよう、使い進める事が出来ますので、ストレスなく使えますし、それが特にお仕事の場合には、より結果が求められる訳で、刃物が切れない事での損は、出来る限り避けたい事と思いますので、積極的に行った方が、良いと思う案件は非常に多いです。

十分に出来ていると思っていて、実際は何となくの状態まででしかない事が多いので、ある程度のバランスを持たせて、しっかり加工をされているものとの差は、是非知っていただきたいと思います。

どうしようもない状態になってから、何とかなりませんか?とご依頼のお話を頂く事もありますが、もう初期の性能を引き出す事すら難しく、より良い結果にしようと思うと、それは更に難しい場合もありますので、早め早めのご依頼をおすすめ致します。

 

2023年4月21日 (金)

便利な時代

現代は、スマホ一台あれば、かなりの事が出来るようになりました。

まだ使っていない機能は沢山ありますが、それでも過去に比べると、だいぶ色々と使うようになりました。

スマート家電系は、まだ数は少ないですが、スマホで情報を確認したり、スイッチのオンオフなども出来ます。

その反面、落としてそれを拾われて、ロックが解除されてしまったりすると、相当な被害が出る可能性もあるようです。

支払いや個人情報に関わる範囲は、スマホになるべく入れないようにと、昔は良く言われていましたが、現在は積極的に多くの情報を入れ、スマホ一台だけを持ち出して、外出する方も増えたようなので、落としたり壊れたり電池が切れたら、もう何もできなくなってしまいます。

今後はもっと、利便性が上がると思いますし、全ての情報とも言えるくらい、多くの機能が発展すると考えていますが、どこまでそれらを信用して良いのか、難しい選択になる事もあると考えています。

 

2023年4月20日 (木)

一段落

仕事に対して直接的には関係ない部分ですが、面倒な内容の事が、一段落しました。

出来れば先月までに、やろうと思っていた事が、全然進められなかったので、これから少しずつ進めます。

やる予定が、いくつか滞ってしまっていますので、これらを早く進めます。

まだ準備が不足している部分もあるので、その辺りは順次になりますが、直ぐにお伝え出来るような内容は、文章だけでも、早めに掲示をと思います。

 

2023年4月19日 (水)

壊れて・・・買い直して・・・

ここ数年は、色々な物が壊れ、買い直しをしている状態です。

購入後、10年経った物が多い為、想定の範囲と言えばそうですが、順に壊れていくものを考えると、長く使ったな・・・と思います。

長年使ってきたものですから、直せれば直そうと思いますが、年数と共に、修理用の部品が無くなっていたり、修理代があまりのも高すぎて、新品購入を考えるような場合もありますから、止むを得ずの場合も多くあります。

刃物の場合には、直せる範囲や可能性が、かなり広くありますから、お金をそれなりにかけてでも、直した方が良い場合が多いです。

あまりにも安物を使っている方の場合、買い直した方が安い場合もありますが、それでもまともな研磨を入れた刃物に比べると、新品状態でそれを超える事はありません。

何にどれだけの労力とお金をかけるかは、良く考えて使っていきましょう。

私はお客様が損をする内容では、研磨のご依頼を頂く際に、他の案をお出しする事が多々あります。

そういう事をやっているので、貰える仕事が消失してしまうのですが、それでも信念に基づいて活動をしていますので、その方が良い決断に繋がれば、それで良かったと思います。

 

2023年4月18日 (火)

アルコールは昔から使っています

仕事の汚れ落としなどで、アルコールスプレーはずっと使ってきていますが、新型コロナウイルスの問題が落ち着いてきた事で、金額や数が安定して販売されるようになってきました。

一時期は、普段の5倍や10倍といった、あり得ない金額で売られている事もあり、転売屋や転売をしている人の問題が、かなり言われていました。

それもほぼ終息と言えると思います。

多少高いくらいなら、まだ使えるので助かりますが、販売品が無くなっていた時期は、本当に困りました。

在庫がどんどん減っていき、そろそろ無くなる!と思う事も、結構ありましたから、予備を持っていたかったのですが、タイミング良く大きなボトルで1本買えればラッキーくらいでしたし、予備は夢のまた夢でした。

それが今は、予備を保管出来るまでになったので、本当に助かります。

マスクはもう必要ないとは言われていますが、それでもまだ、どこへ行くにも、私はマスクを使っていますので、一応予備で箱買いはしてあります。

 

2023年4月17日 (月)

情報収集

このところ、物価が高くなってしまい、仕事で使う部材も上がってきており、新たに色々な物を探しています。

物によっては、倍以上になってしまっているので、もう気軽に使えなくなっています。

中には、それでしか成り立たないような、特別な仕事もあるので、そこは部材を変える訳にもいかず、全体的な値上げの話をするしかありません。

変えられそうな所は、価格を抑えて、作業代金が大きく上がらないようにと思っていますが、極端に性能が落ちて、寿命や仕上がりが悪くなると、返ってそれを直すのに高くつく事もありますから、本当に悩ましい問題です。

 

2023年4月16日 (日)

長く使ったので満足です

昔の住まいを2か所とこの家と、3軒引き継いできたインターホンが、先日不具合がでて、新しいものに付け替えました。

何年も前から、色々と不具合が出ていましたが、一応問題なく使えていたので、そのままにしていましたが、重要な部分がダメになったので、寿命と判断して、新しいものに交換しました。

明確な使用期間は覚えていませんが、購入したのは多分16~17年くらい前です。

重要なものなので、新しいものは、そこそこの物を付けましたが、それと比較しても、そこまで酷いものでは無かったと感じましたし、当時の選択は良かったと思っています。

今回の物は、どのくらいの期間で使えるのか・・・。

色々と機能が増えているので、便利な反面、壊れるのが早い気もします。

 

2023年4月15日 (土)

久しぶりに使ってみて・・・

しばらく使っていませんでしたが、天然砥石を使う場面があり、まあまあじっくりと使いました。

いくつかの仕上げ砥石を、順に使うという、無駄に思えるようなやり方をしましたが、相性次第でこれは有効になります。

気を付けないといけないのは、見た目では細かく見えているもので、実際の刃は荒い場合があります。

ですから、同じ仕上げ砥石でも、番手の無いものですから、自分での選定をミスすると、折角の仕上げも悪い結果になってしまいます。

年に数回使うか使わないか程度ですが、今まで色々と揃えておいた天然砥石は、ちゃんと活躍してくれています。

100万!と言われても売る気が無いような、結構貴重な天然砥石もあるので、色々と使い方を考えつつ、長く使っていきたいと思っています。

 

2023年4月14日 (金)

刃物の組織の話

刃物はただの鉄やステンレスではなく、鋼と呼ばれるものを使っています。

この鋼は、熱処理により、硬度が変化する事が特徴となっていて、それにより、刃物として役立つ事になります。

鋼にはイメージで言うと、細胞のような組織が存在し、それの組み合わせにより、バランスを保っていますが、その中で硬くなるために必要なのが炭素です。

炭素は鋼の内部に含まれており、それが小さく綺麗に分布し、切れ味に影響を与えますから、重要な素材の一つです。

多すぎても少なすぎても、刃物としての良し悪しに影響をするので、バランスを見て入れてあるのですが、割合は僅かに数%です。

その数%の中でも、更に0.1%単位での差もあるので、影響力の大きな素材である事は確かと言えます。

細かいお話は割愛しますが、その炭素が刃の要となっていますが、それと同じくらい重要なのが、熱処理になります。

熱処理が悪ければ、結局刃物の性能は出ませんから、バラツキのある製造では、不安しかありません。

結果が良い刃物は、熱処理が上手く出来ている思っても、おかしくはありませんし、それに合わせ、研磨や研ぎの事も、性能を生かすためには、必ず必要なものですから、総合的な結果として、色々な事を考えてみるのも、面白いと思います。

 

2023年4月13日 (木)

人造砥石の硬度と研磨力について

まず、一般論としての、砥石の硬度に対して、研磨力がどう作用するかというのを、記載したいと思います。

砥石は硬いほど、砥面の砥粒の剥がれ(自生作用)が少なく、目つまりを起こし、研磨力が上がりにくい傾向にあります。

砥石が柔らかいほど、砥面の砥粒の剥がれが多く、目つまりが怒りにくく、研磨力が高くなる傾向にあります。

これらが、いわゆる一般論です。

刃物硬度が適正とされる範囲でも、その業界ごとに、刃物の硬度や作りも違いますし、研ぎ方や考え方も違うので、適正な砥石は変わってきます。

鉋や鑿や切出小刀などの、木工や大工道具系にある、平面研ぎ物の場合には、硬めで面の崩れが少ない物と言われます。

しかし、一昔前に流行ったような、異常に硬度が高い砥石を使う場合、面の崩れは少なくても、研磨力が低く、砥石硬度の影響により、荒傷が入る事が良くありましたから、私は一切おすすめをしませんでした。

刃先に欠けや筋を残す事は、最終的な超仕上げまで進む中で、邪魔にしかなりませんし、仕上がった刃がボロボロだったという事もあったようなので、理由を考えるとその砥石が原因であると言える事が多かった為です。

硬度はそこそこで、研磨力が高ければ、面の修正を頻繁に行いながら研ぐ事で、それは十分に平面研ぎと言えるレベルにまで、持って行く事は可能でしたから、必要なのは、毎回同じような修正が可能になるという部分です。

また、包丁関連で良く言われるような、柔らかい砥石というのも、やはりかなり柔らかい砥石が流行った時期もありましたが、そちらもおすすめはしませんでした。

傷取りに使う場合には、刃物に砥石が馴染んでくれる事もあり、良いと思う事が多くありましたが、精度を求めるには不足です。

これらから見て、中間的なバランスを持ちつつ、性能を明確に出せた砥石は、数少ないのですが、効果が高かったのは、シャプトン社の「刃の黒幕」シリーズです。

刃の黒幕シリーズは、それなりの硬度がありつつも、研磨力が十分以上に確保されており、修正も専用の修正器を持たせるなどして、状態の維持までをしっかりとカバーしていて、安定した研ぎを提案出来るのが良い部分です。

今では定番となりましたが、#2000の砥石の重要性を知るきっかけになったという方は、かなり多いと思います。

また、この砥石や専用の修正器で、条件を同じように使える事で、刃物の検証にも使う事が出来ましたし、私の研究が進んだきっかけとも言えます。

ですから、今でも信用度は高いです。

今後、色々な人造砥石の販売が、新しく行われていくと思いますが、刃の黒幕シリーズを超える製品が出てこないと、定番化させるのは難しいと思っています。

そこまで言い切れる程に、使用されている方も多いですし、安心して使える性能がありますから、研究開発を頑張って頂きたいと思います。

今回は、天然砥石と、ダイヤモンド砥石は外し、あくまでも人造砥石の話として、これらを記載させて頂きました。

 

2023年4月12日 (水)

根本的な解決へ

刃物の研磨で必要なのは、その後の使用が楽になったり、性能を引き出しやすくする事です。

そう私は考えています。

ただ綺麗にするだけを考えると、その先に大きな問題を残す事になるので、今が改善される事と、その先の事まで考え、研磨と研ぎを行っています。

基本とされる形があったり、製造された時の考えが、必ずしも正しい訳ではなく、使い手側がそれでは不足になっているケースは、非常に多くありますから、それを解決に近づけるようにしています。

具体的に、この刃物ならこう!と、技術的な内容はお伝えしませんが、当方で研磨と研ぎをご利用になられた方の多くは、その違いを体験頂き、リピーターになってくださっているケースが多くあります。

今後の新技術導入についても、たまに書いていますが、現在もいくつか導入待ち状態になっていて、そのうちの3分の1くらいは、その後に繋がる部分を良くする為の加工方法です。

研磨と研ぎ後に、それを初期状態として見た場合、良くなっているのは当たり前ですが、それ以上の事をしていかないと、それだけの価値を感じて頂けないであろうと勝手に思い、次々に直しの依頼が来て儲かる事より、あの時に頼んで良かった!と思って頂ける事の方を、優先しています。

2023年4月11日 (火)

準備中

新しく販売する商品の準備段階に入りました。

まだ揃っていないので、少しずつ進めますが、サンプルもご用意できますので、是非体験を頂きたいと思っています。

今はまだ内緒ですが、その時が来ましたら、大々的に販売を致しますので、是非宜しくお願い致します。

 

2023年4月10日 (月)

また花粉が・・・

もう花粉のシーズンは終わったような感じだったので、このまま落ち着くだろうと思ったのが、何週も前の話です。

それからまた、ずっと花粉が凄い量で飛び続けているようです。

車は毎日、粉まみれになっており、ちょっと買い物に行くにも、前がまともに見えないくらいに、一日で積もる事もあるので、頻繁に窓拭きをしています。

ボディーは窓程は綺麗にし続けられないので、毎日粉まみれのまま・・・。

刃物が汚いのを見るのも嫌いですが、車が粉まみれになっているのも、同じくらい嫌いです。

今年は手洗いでは追い付かないので、止む無く洗車機を使う事もありますので、次回のコーティングまでの期間は、段々と短くなっていると思います。

時間や手間の関係もあるので、いつでも手洗いを出来る状況にありませんし、仕方ないと思って諦めています。

 

2023年4月 9日 (日)

直ったと言えるのかな???

家でまあまあ長く使っているドラム式洗濯機乾燥機で、乾燥が出来なくなりました。

厳密に言うと、乾燥出来なくなっていました。

この洗濯機は、何年前だったか忘れましたが、以前使用していた物が、保証期間中に原因不明の不具合になった時に、メーカーが代替え品として、当時の現行モデルの同等レベルのものに、交換をしてくれたものです。

それ以降、問題なく使えていましたが、少し前から、乾燥に時間がかかるようになったり、明らかに乾燥失敗になる事もありました。

最初は脱水が上手く回らない事で、乾燥に負担がかかったのかと思っていましたが、最終的には、全く乾燥しないという状況になり、これは違うだろうという事で、乾燥構造の問題であると判断をしました。

乾燥ヒーターが起動している際に、ヒーター温度を表示に出す為のコマンドがあり、それで確認をしたところ、ヒーターは問題なく温度が上がるようでした。

ただ、乾燥ゴミが溜まる部位で、カバーを外してみると、本来はそれなりに高い温度となっている風が通りますが、冷たいかわずかにぬるい温度の風しか届いて来ません。

という訳で、とりあえず、出来る限りの掃除をしてみる事にしました。

以前の機種から、同形状のまま、仕様が変更されており、その前の機種での修理を、メーカーに依頼した際に、特別な掃除のやり方を教わっていました。

もちろん、通常はこういう事は教えて貰えませんが、私が機械いじりに詳しい事や、段取りを見せて頂いていた事から、私が分解可能と判断して下さったようで、特別に教えて頂いた方法です。

ちゃんと理解をして行えば、分解して危ない様な箇所はなく、ビスも10本以下ですから、段取りだけ覚えて、確実に戻せば問題は無いような話ですが、当たり前の話として、通常は触るのはダメだと言われますので、やらない方が良いです。

そして、実際に分解して、乾燥除湿を行う構造を見てみると、通気部分にゴミがかなり溜まっていました。

この部位は、掃除機に特殊ノズルを付けて、掃除を行うとされている部位ですが、丁度吸えない場所に沢山くっついており、ここで通気の邪魔をしつつ、水気をむしろ多く蓄えてしまって、いつまでも乾燥しなかったようです。

乾燥ゴミを受ける部位に、熱気が届いてこなかったのは、これが理由です。

それを綺麗に取り除いて、他の部位も出来る限りのゴミをとってから、ドラム式洗濯乾燥機では、当たり前に定期的なメンテナンス項目となっている、メーカー純正系の槽洗浄専用の薬剤を注文。

後日、専用の薬剤が届いて、長時間の槽洗浄モードで洗浄をし、薬品臭が残っているので、問題にならないタオルを10枚ほど入れて、洗濯乾燥をスタート。

終了後は、どこにあったのか分からない繊維ゴミが、脱色した状態でそこそこ出て来ました。

そして、乾燥の結果としては、問題なく、洗濯乾燥が可能になりました。

この槽洗浄専用の薬剤を使った洗浄は、定期的に行っていましたので、もしかしたら、槽洗浄の問題では無かった可能性はありますので、分解清掃の効果が大きかった可能性がありますが、少なくとも、繊維ゴミはそれなりに出てきたので、そちらも有効であったとは言えるでしょう。

もし壊れて買い直しだったことを考えると、かなり怖いですが、無事に使用出来るようになり、本当に助かりました。

今はネットに色々な情報が出ており、この手の清掃についても、探せば出て来るかもしれませんが、あくまでも自己責任になります。

洗濯乾燥機は、最悪の場合、水漏れやショートして漏電にも繋がる可能性がありますので、不慣れな方は絶対に行わないでください。

 

2023年4月 8日 (土)

鋼の質が落ちたのか???

近年に鋼(炭素鋼や特殊鋼)で作られた刃物は、質が良くないと言われる事があります。

もちろん、全てにおいてでは無いのですが、鋼メーカーによるのか、鋼材のランクによるのか、詳しくは分かりませんが、刃物としての硬度や靭性だけではなく、組織が良くないと言われる事もあるようです。

それと、鍛冶屋や研師の影響により、鋼の性能が上手く出ていない場合もあると思うので、製造的なバラツキや性質の良し悪しに関しても、もちろん注視する必要性はあると思います。

あらゆる角度から、一つの刃物を見ていくと、色々な可能性が出てきますが、実際に研いで使って、どういう性質であったかや、用途に合っているのかなど、最終的に良いと思うか、悪いと思うかで、それが答えになってしまうので、使う側からすれば、それまでの事はどうでも良く、良い刃物として入手出来たかどうかでしかありませんから、作り手や売り手の責任は、特に大きいと思います。

 

2023年4月 7日 (金)

無理に直そうとしないでください!

かなり状況が悪くなってから、修理的意味合いで、刃物研磨のご依頼、を頂く場合がありますが、時既に遅し・・・という事も多々あります。

どうしてここまで・・・と思いながら、状況のご説明を頂くと、悪化していたのを無理に直そうとしたら・・・とおっしゃる方が多いので、その前に持って来て頂ければ!と、どうしても考えてしまいます。

ご自身で何とかしようという考えは、私は嫌いではないので、やれるのであれば、がんばって直してみましょう!と思いますが、実際のところ、なんとかなるものではない事が多いのが現状です。

なぜなら、もしそれを直せる知識や技術があるならば、そこまでの段階で、悪化する事はなかったと思うからです。

もし直せるのであれば、早め早めに調整をして、悪化を防いでいきましょう。

それが難しい場合には、迷わずに当方のように、大きな修理が可能な所にお出しください。

金額だけを見ると、高いと思う事もあるかもしれませんが、労力と時間をかけずに、状況が良くなるのであれば、決して高い事にはならないと思います。

 

2023年4月 6日 (木)

刃があるか無いかくらいの刃付けもあります

刃物だからと言って、何もかもに超仕上げ砥石をかける方もいらっしゃいますが、用途によっては、それはマイナスになります。

まず、細かい刃は、凹凸が非常に小さくなりますので、刃の消耗がとても早いです。

特に、繊細に使う刃物以外は、特にその傾向があります。

そもそも、そこまでで細かい刃が、必要かどうか?と考えると、実際には必要ではない場合が多いかもしれません。

結局、各#事の研ぎを、どこまで仕上げられるかの問題もあり、仕上げ切れていないから、もっと細かい#ではなんとなく仕上がりやすい事から、必要になる事もあります。

それと、刃付行け自体、あまり必要としない刃物の使い方もありますが、刃が必要というよりも、その形状が必要だったりする事もあり、そうなると、簡単に切れてしまうようでは、使いにくい事になりますから、そういう場合には、刃付けは極力せず、刃先形成の手前程度で止めても、私は良いと思っています。

同じ砥石と同じ刃物での研ぎで、誰もが同じ結果ではありません。

大体の平均値的な所はあると思いますが、明らかに刃が良くなかったり、言い方を変えると、仕上がりすぎてしまっていたりしている場合も、それなりにあると思います。

ちなみに、下地から作るのか、途中から研ぎ始めるのかで、研ぎの段取りは変わりますが、確実性を大切にするには、思うより下から研ぎ始めた方が、成功率は上がります。

 

2023年4月 5日 (水)

刃物に欠けが出来る原因

刃物の使用で、どうしても刃が欠けてしまうと、ご相談を頂く事がありますが、原因を考えてみましょう。

・刃物の性能以上の作業をしていませんか?

・研ぎ方が薄い刃にしていませんか?

・使い方は適正ですか?

ご自身での確認をしても、それが本当に正しいかどうか、そこに疑問を持つべき事なので、まずは専門的な方や、正しい扱いを知る方に、色々な事を確認してもらいましょう。

それでも問題が無いと確証を得られたのであれば、これらを考えて、それでも不足がある場合、刃物の性能に問題がある可能性があります。

刃物を良くする事は出来ませんので、買い直しにはなりますが、無駄なストレスとの争いを避ける事が出来ます。

良い結果を求めるお話を、私は多くしていますが、それ以前に、通常使用の範囲をクリアーしないと、そこには到達が出来ませんので、色々な事を考え、段階を一つずつ考えて進めて行きましょう。

 

2023年4月 4日 (火)

鋼はステンレス鋼に勝てないのか???

包丁関連で考えた場合、鋼とステンレス鋼で、どちらが良いのか?ですが、未だに論争はされています。

・切れ方で言えば鋼だ!研ぎ味で言えば鋼だ!

・ステン系はサビにくいから良い!ちゃんと研げば永切れするし切れる!

両方にそれぞれの推奨派がいらっしゃいますが、私個人としては、包丁をどう考えるかです。

包丁に対し、異常なまでの切れ味を求める方と、そうではない方がいらっしゃいますし、サビとは無縁の使い方をする方からすれば、鋼系でも問題は無いとおっしゃいます。

あとは、包丁のランクの問題で、相当性能が変わりますから、その辺りも含めて考えると、それ相応の金額を出さないと、両方とも、本当の良さは分からないという結論になってしまいます。

結局は、適材適所を考え、必要なものを取っていった場合、どちらに近づくのかが、重要になりますから、表面的な部分だけを見るのではなく、細かく性能や性質を見ていくと、いずれ答えが出るかと思います。

 

2023年4月 3日 (月)

まだ治らない・・・

先月の23日に体を痛めましたが、そろそろ2週間になるのに、まだ完治していません。

色々な事を疑いましたが、最終的に可能性としてあるのは、肋骨の亀裂か骨折だった可能性があります。

動きにより、ピリピリと来る痛みがあり、なんとなく刺さるような感覚や、力が入らなくなる事も多くありましたから、そうでは無いかと考えています。

全体的に、だいぶ治まっては来ていますが、ふとした瞬間に、痛みが出たり、動きに制限が掛かる感じがあって、治っていない事に気付きます。

当初に比べると、だいぶ楽ですが、力仕事や、急な動きには、まだ体が追い付きません。

最初は車の運転で、振動や体の揺れに対しても、きつい感じでしたので、なるべく運転は控えていましたが、今はそこまでではないので、とりあえず生活に支障は出なくなりました。

ベッドで寝た後と、仕事で体を使う時は、まだ辛さが残っていますので、色々と気を付けてはいますが、それ以外に何も対策は出来ないので、今はまだ我慢の時であろうと思っています。

 

2023年4月 2日 (日)

やる事が増えすぎたかも?

現状の仕事に関わる内容以外にも、今後の事として、色々な段取りを進めています。

新しい契約なども少しずつ増え、今後も更に増えそうですから、今のうちにやっておかなければならない事が、段々と増えて来そうです。

それだけお声がけを頂ける事は、非常にありがたい事ですし、世の中がどうなるか見えない中でのお話は、本当にありがたいです。

私自身、この業界に不足やおかしいと思う事が多くあり、それを変えようと始めた部分が多くありますから、改革に繋がる事であったり、本当の意味での刃物や砥石と研ぎの関係のお話など、それらの真実を発信し続けられる事は、嬉しい事でもあります。

取引として考えると、会社が相手の場合、人が入れ替わったり、担当が変わったりすると、色々とおかしな事になるケースも多いと思いますが、個人相手の場合は、人が変わる事もありませんし、もし人の出入りがあったとしても、目の届く範囲で確実に行えますから、そういった意味での信用度が高いようです。

ただ、一人で出来る事に、限りがありますから、場合によっては早い物順になりますし、内容の選定は厳しくなりますから、やっても成果が出ないと見込めば、そこに労力は使えませんので、それなりの魅力が必要になります。

内容が決定した場合、それに関わる以上、こちらとしても、ご迷惑をお掛けする訳にもいきませんので、契約内容に合わせ、出来る限りを尽くして対応をします。

 

2023年4月 1日 (土)

今日から新年度

いつも変わらずに仕事をしていますので、特に実感はありませんが、今日から新年度になります。

就職や入学など、新しい生活も始まる方が多くいらっしゃると思いますから、大変な時期だと思います。

しかし、先に進むためには、変化への適応も必要になるので、それも大事な勉強ですよね。

今は大きな変化の無い生活を送っていますが、そういう時代もあったな・・・と、ふと考えたりはします。

 

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