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2023年5月

2023年5月31日 (水)

これからの為に

刃物と砥石と研ぎの関係性は、今後どうなっていくのか・・・。

今のところは、刃物と砥石のセットで研ぐ事は必要ですし、それが急速に不必要になる事は、無いと思われます。

ですから、今ある刃物や砥石の事は、大切に考えていく必要性があります。

良いものをどう残すか・・・。

新しく良いものをどう作っていくか・・・。

そこに必要性を感じる方は、利用する事で、商品が継続して作られる事になりますので、それが必要な応援です。

もちろん研ぎも同じで、研ぎ手がいなければ、衰退してしまいますから、それを避ける意味でも、多くご利用ください。

 

2023年5月30日 (火)

違わないはずがない・・・

刃物はそこまで切れなくても、切断に影響はない!といった感じで、刃物の切れ味を気にしないとおっしゃる方もいらっしゃいます。

少数派ではありますが、そういう意見がある事は、理解しています。

刃物を研ぐ事を仕事としている側から見ても、使用する側から見ても、ちゃんと切れた方が、綺麗に切れますし、ストレスが溜まりませんし、楽さが生まれますし、楽しさも出てきたりしますから、私は決してそうは思いません。

100点満点を狙わなくても良いと思いますが、その刃物がまともに使える最低限度以上は、必ず研いで頂きたいというのが、私の意見です。

まともな切れ味を知る側から見て、切れない状況しか知らない方からすれば、それが最高なのかもしれませんし、30点に見えていても、それで充分だと本当に思っているのかもしれませんし、その辺りは個別でお話を聞いてみないと分かりませんが、いずれにしても、それが良い事ではありません。

刃物の切れ味に頼らないと、出来ない事は非常に多くあります。

そして、無駄な時間と、無駄な労力を、切れない状態は生み出してしまうので、それを回避して頂きたいと考えます。

 

2023年5月29日 (月)

新しい方法はかなりの成果です

僅かな違いではありますが、砥石の使い方を、一部変更して、研ぎを行っています。

比較的最近になって見つけた方法です。

正確に言うと、刃付けの部分で、特に違いが出やすいのですが、この違いは本当に凄くはっきり出てくれるので、気付けて良かったな・・・と思っています。

ふと考えついて、実践しただけですし、過去に似たような事を試した時は、良い結果にはならなかったのですが、なぜ今になって、上手くまとまるようになったのか、これだけは不明のままです。

可能性的な部分は分かっていますが、確実ではないので、それだと断定はできません。

何事も、完全に切り捨てるのではなく、片隅に少し残すくらいが、このように、可能性を潰さない事になるのかもしれませんね。

 

2023年5月28日 (日)

選択できます

刃物を購入する場合、様々なランクの刃物があります。

それらは、お客様が選択をして、購入出来る製品です。

それにより、必要な性能を求めて、刃物を購入できますので、金額の問題だけではなく、必要な物に合わせて購入出来ますから、非常に良い選択肢だと思います。

メーカーや鍛冶屋、販売店など、色々と選択が出来ますし、更に商品も選択できます。

色々求めると、金額も上がっていきますが、それでも不満があって、その刃物を無理やり使うよりは、損をした気分にはならないはずです。

どういうものを買えば良いのか、自分自身が何を求めているのか、分からないという方は、専門家の方に相談してみましょう。

 

2023年5月27日 (土)

研磨力を取るか、仕上がりを取るか。

砥石の特性の一つとして、研磨力の違いが挙げられます。

研ぎを早く終わらせたければ、研磨力の高い砥石を使い、仕上がりを良くしたければ、研磨力の低い砥石を使う事が、過去では一般的でした。

研磨力が高い=柔らかめで、研磨力が低い=硬めというのも、過去では一般的だったと思います。

そして、研磨力が高い砥石は、平面保持力が低く、研磨力が低い砥石は、平面保持力が高かったのもあります。

現代では、研磨力が高く、仕上がりが良く、平面保持力が高い、そんな砥石もそれなりに出ています。

代表的なものは、ダイヤモンド砥石ですが、それも過去と比べ、性能が大きく上がっており、いずれも性能を捨てず、使う事が出来るようになってきています。

必要に応じて、ダイヤモンド砥石をメインで使うという選択肢も、私はありだと考えています。

 

2023年5月26日 (金)

完璧と安定

刃物の研ぎは、不安定な結果になる事が多いです。

これに関しては、毎回絶対に近いような条件で、研ぎが行える刃物もありますので、それは除外します。

一生懸命に完璧を求めようとする方も、たまにいらっしゃいますが、どうしても思うようにいかない事が多いようです。

それは、完璧を求めるからです。

それだけのレベルでの研ぎが出来るのであれば、毎回の苦労を考えると、少し手前の状況で、良しとしてみたら良いと思います。

自分で思う100点以上が、そこにあったとしても、毎回100点は無理でしょう。

そう考えると、95点で合格にすれば、大きな苦労にはならなくなります。

また、90点にすれば、研ぐ事が楽しくなるかもしれません。

一般論で考えれば、90点の研ぎを、毎回成功させる事は、凄い事だと思いますし、それが趣味や仕事に活かせたら、かなりの影響があると思います。

ただ、毎回同じ刃物だけを触っているのであれば、性質や性能など、色々な事を理解されていると思いますので、どこを合格点とするのかは、本当に難しい問題だと思います。

私の場合には、仕事で初めて触る刃物を、大きく削って、大きく研いで、磨いて、刃付けをして、お客様にお返しします。

それは、不慣れな刃物で、癖も分からない訳ですから、とても難しい事です。

まれに、慣れた刃物の研ぎだけが上手く出来て、プロになれるかな?と考える方もいらっしゃるようですが、そんな甘くはありません。

出会った刃物の状況判断と、それの性能判断、そして、最終的な結果を想定し、現実的に剃れを形にする事は、難しい事です。

そこに、点数をつけるとしたら、非常に良い点数になる事もありますし、シビアに見ると、落第点の事もあります。

ただ、落第点と言っても、それが私自身のせいではない事もあり、仕方がない事だったりしますので、そういった部分は、ある意味では落第点ではありません。

しかし、表面的に結果だけを見ると、それが上手く出来ていない事にはなるので、あえて落第点と言っていますが、そこまで出来ただけ十分良かったと言って貰えるレベルには、最低でも持っていけているはずです。

 

2023年5月25日 (木)

研ぎを安定させる為の重要なポイント

砥石で刃物を研ぐ事が、不安定になってしまい、毎回のように、ちゃんとした研ぎと、そうではに研ぎになる方も、結構多くいらっしゃると思います。

その理由は、研ぎの上手い下手だけではなく、砥石の安定にあると思います。

砥石をどのように使うかで、結果が大きく変わりますから、そこをまず考えてみましょう。

・砥石の性能は安定していますか?

・砥石の修正はちゃんとしていますか?

この二つに問題が無ければ、研ぐ方の問題か、刃物の問題という事になります。

砥石の性能が安定しているかどうかは、使っているとゴツゴツした何かが出て来る場合や、研ぐ場面で研ぎ味が毎回異なる場合など、それらも含まれます。

使用条件を一定化して、それでも砥石の使い勝手が安定しなかったり、刃を傷めている傾向があれば、それは砥石の性能が低かったり、マイナス要素が多い砥石なのかもしれませんので、その確認を専門的な方にしてもらってください。

砥石の修正については、毎回同じ修正をする必要があります。

面の修正精度と、面の目立ての具合が、特に重要になりますが、同じ面に毎々出来て、同じ目に砥石が直せれば、多くの事は解決します。

むしろそれがちゃんと出来るか出来ないかで、とんでもない差になりますから、そこは必ずおさえたいポイントです。

また、研ぎの上手い方であっても、修正の頻度の違いで、結果も大きく変わりますので、頻繁に修正を加え、常時安定した面で研ぐ事は、重要なポイントと言えるでしょう。

 

2023年5月24日 (水)

誰が研ぐか

刃物を使う方が、プロでも素人でも、使う事に変わりはありません。

使い方がどうであるかや、刃物のランクをどの辺りで使うかなど、そういった違いはあっても、使う事は変わりません。

刃物を使うには、研ぐ必要があり、定期的に研いで、刃を復活させなければなりません。

その刃を、誰が研ぐのか?!

ご自身で研ぐ方もいらっしゃれば、100%お店や職人に任せる方もいらっしゃいます。

また、ご自身で研ぐ方でも、定期的に自分の研ぎのズレを、修正して貰おうという事で、研ぎに出される方もいらっしゃいます。

中には、手の施しようがなくなってから、ご依頼をされる方もいらっしゃいますが、そこまでの状態になっていると、直せないというだけではなく、そこまで状態が悪くなる前段階で、だいぶ前の前から、使い勝手が相当悪く、まともにその刃物として、機能をしていなかった可能性があるので、いきなり直そうと思ったところで・・・と思います。

上手く出来なくても、自分でやろうとする方は、応援をしますが、物を直すには限度があります。

特に、研ぎ減らす事で、形と刃を形成する刃物の世界は、限界が意外と早く来てしまう場合もあるので、何がセーフで、何がアウトなのか、その辺りはせめて理解した上で、早いうちに判断をし、直しのご依頼を頂いた方が、後々に大きな後悔はされないと思います。

 

2023年5月23日 (火)

考えが変わると思います。

刃物の研ぎは、出来る限り細かく研ごう!みたいな風潮が、過去にありました。

私もその時期は、やはりそういった事に、チャレンジをしていました。

それが無駄であったとは思いませんが、現在では、そういった事をする機会は、ほぼ無くなりました。

今私が思う研ぎとは、適材適所であり、細かさを競い、それがただ繊細に切れるかどうかではなく、刃が入っていく感じや、刃持ちの部分など、そちらを重要視している事の方が、明らかに多いです。

同じ砥石を使っても、仕上げきれた場合と、下地の失敗はその仕上げでの失敗により、まともにその砥石の目になっていない場合など、違った結果になる事がありますので、その違いを知ると、そこまで無理に細かくしなくても、全く問題が無かったという事は、良くある事だと考えています。

もちろん、100%と言える範囲で、より細かく仕上げなければならないような刃物も、色々と存在している事を考えると、そういう技術もちゃんと持っていなければ、研ぎには対応が出来ませんので、ちゃんと学んでおく必要はあります。

そもそも、安定した刃付けが出来るようになっても、刃物が追い付かない事も多くあるので、それに気づいてからは、頑張りが結果に出ないと、ガックリ来る事もあったりしました。

なるようにしかならないにしても、どこまでなるようにするかで、結果も変わって来るとは思いますので、無駄だと思っても、色々と試してみる事は、無駄ではないと思います。

 

2023年5月22日 (月)

無理に理解をしなくても大丈夫です

専門店の利用は、知識と技術が必要なのではないか?と、恐る恐るご連絡を頂く方や、ご利用を頂く方がいらっしゃるようですが、そんな事はありません。

お客様側は、分からず出来なくても、ある意味当然です。

分かっていて出来るなら、ご依頼を頂く必要はなく、ご自身で全てやれば良い訳ですから・・・。

おまかせ頂ければ、こんな感じでしょうでしょうか?と、作業をさせて頂きます。

そこから感じる物があれば、細かくお伝え頂いたり、感じたままにお話頂ければ、色々と変更が出来ます。

おまかせ設定のみの場合には、ご意見を頂いての内容変更は、別途特注になりますが、こだわる方はそちらのご利用を、むしろおすすめ致します。

並で満足されない方は、各方面にいらっしゃるのは承知していますので、自分の思うステージを狙って、ご注文を頂かないと、むしろ満足されるはずもありません。

その分、納期と金額がかかりますが、色々と望むなら仕方がない事です。

お店であったり、作業をする側にも、その流れが決めてあったりするので、そこは流れに乗って頂く必要があります。

強引に自分の思う方向へ、引っ張って行こうとする方も、稀にいらっしゃいますが、そういう利用の仕方は、お断りしています。

他の方達も同じように、当方の流れでご利用を頂いていますし、一人だけ特別になる訳ではないので、そこは勘違いしないでください。

個人店の場合には、特にそういう部分は、融通が利く部分と、そうではない部分があり、無理な範囲は対応出来ません。

何らかの決め事は、理由があってそうしています。

無意味に決めている訳ではないので、何か理由があるんだろう・・・と思い、その流れでご利用ください。

刃物を見て、使用者の話を聞けば、その刃物とその方の事は大体分かりますので、何が適正になるのかを判断して、良い方向へ進む為のお見積りに繋げます。

 

2023年5月21日 (日)

まずは同じ道具を使ってみましょう!

刃物をご自身で研いでお使いの方から、よくあるご質問は、「どんな砥石を使えば失敗を避けられますか?」や「どんな修正方法が楽で精度良く直せますか?」です。

これは過去から、定期的にご質問があります。

いつでもおすすめをしているのは、シャプトン社の刃の黒幕シリーズという砥石と、修正器は空母や硝子修正器という電着ダイヤの製品です。

これらを使用する事で、ほとんどの研ぎに対して、まともな範囲に収まります。

商品の紹介ページはこちらにありますので、是非ご覧ください。

刃の黒幕シリーズの良い所は、研磨力が高く、研ぎ目が安定しており、確実に刃付けが出来る事にあります。

良くある人造砥石の多くは、研ぎが進まなかったり、研ぎ目が傷だらけになったり、刃付けどころか、刃を潰すような乱れた研ぎになる物を、かなり存在していますが、そういった事はありません。

また、電着ダイヤの修正器である、空母や硝子修正器は、一般的な電着ダイヤ砥石を修正用に使う場合と違って、長寿命であり、精度の維持力も高く、正しく使う方であれば、面の管理が必要無い事が利点です。

空母は両面が電着ダイヤとなっており、片面で刃物の面を正しく直し、もう片面で砥石を正しく直して、面の構成が良くなった同士で、研ぎを正しく行えるという製品で、平面研ぎで使う刃物類には、特に重宝されると思います。

硝子修正器は、硝子砥石が販売された際に、専用品として造られた電着ダイヤの修正器で、現在、硝子砥石は国内で販売されていませんが、硝子修正器に関しては、販売が可能となっています。

シャプトン社の電着ダイヤ修正器類は、荒砥には使えませんので、同社製品でご使用の場合だと、#500以上~の修正でのみ使えます。

ちなみに、この硝子修正器は、当店で通常在庫品として、販売を行っていますので、刃の黒幕シリーズと一緒に、是非お買い求めください。

研ぎで使いたい対象となる刃物や、その刃物の特性が分かれば、砥石の#も色々とおすすめが出来ます。

 

2023年5月20日 (土)

限界はあるけれど

技術は出来る限り、全て投入し、良い形で終わらせたいと思っています。

しかし、それを行う場合、盛り込み過ぎた結果、良い部分が潰れてしまう事があったり、高額になったり、納期が読めなくなったりします。

そこまでして、お客様に何のメリットがあるのかと思えば、内容を絞り込み、必要最低限の範囲で、きっちりと結果を出す事の方が、良いのではないかと考えています。

技術の組み合わせは、相性があるので、それを良く分からず、めちゃくちゃになっている例も、結構色々な範囲で見ます。

良い技術をひたすらプラスにしたり、掛け算し続ける事は、必ず良い結果になる訳ではない事を知ってから、私の技術は大きく変わったと思います。

色々と転換期があり、情報を自ら感じて得たものもあれば、人から教わって気付いた事もあります。

今、通常の範囲で取り扱っている研磨や作業の内容は、ここで書いたように、やり過ぎないようにする事を、考えての内容になっているものが多いので、内容を見て、不足を感じられる方がいたとしたら、あえて通常範囲でご利用ください。

色々な所で、当たり前に行われている事が、無駄でマイナスになっている事に、多くの方が気が付いていない事を、知るきっかけになるかもしれません。

私が今まで書いてきた事から、良し悪しのお話は多くあると思いますが、圧倒的な差というのは、意外と控えめな所にあったりする事も・・・。

それを手抜きだと思っている方は、多くいらっしゃるかもしれませんが、実際はそうではないんです!というお話でした。

私が意味もなく、やれる事をやらないという事は・・・?

ご理解頂けている方には、無意味な事を私がやらない事に意味があると、感じて頂けていると思っています。

 

2023年5月19日 (金)

本気でそのものを望むなら・・・

刃物や砥石や研磨(研ぎ)に対し、高い!を連呼するような方も多いようです。

直接は少ないですが、間接的には良く耳にします。

色々な内容と金額を総合的に考え、それが適正なのかや、価値があるのかを考え、それでも高いと思うなら、仕方がないでしょう。

それは、お金を沢山持っているから安く感じるとか、お金が無いから払えない金額でそう言っているとか、そういう事に関係して、高い安いではありませんので、ちゃんと内容を理解した上であれば、その方の思う位置付けがあるでしょうから、まともな判断をされたと思います。

しかし、ほとんどの場合には、その業界の上下がある事を知らず、良し悪しを理解していない方達が、特別な事にお金を払いたくないから言っている事が多いようです。

私の場合、あるものがあったとして、それが1万円ではちゃんと使えるものが買えて、3万円出すとまあまあ満足なものが買えたとしましょう。

だったらまずは、1万円のものを買うタイプです。

そして、5万円の製品を買うと、ほぼ不満は無くなるとなれば、5万円のものは頑張って買います。

更に、10万円でもっと良いものがあると言われたら、多少無理をして、長い期間の支払いがあったとしても、私はそれを買うでしょう。

なぜなら、それなりのものを知り、手にしない限り、ただの情報に流されただけの経験不足では、人にその話を出来ませんし、自分が体験していないものは、良し悪しを言えないと思っているからです。

今までそうやって、色々なものを購入し、それに関して、良し悪しを見てきました。

正直、価格分の満足が得られないかったものもあるので、それは堂々と良く言っていますが、体験をして、他と比較をした身として、それらを判断した結果ですから、誰かにそれを責められる話など当然ありません。

そういった経験から言えば、批判されたり、全く違うと言われてしまうのは、その個人にも、多くの責任があると思います。

集めた情報だけではなく、それなりの経験を直接してこそ、そのものの価値をどうこう言えるというのは、その世界も同じだと思います。

ものを知り、物を使ったり所持する事は、自分の経験を増やす意味で、とても大きな価値があると考えています。

是非、自分の思う部分で、必要なものがあれば、無理をしてでも購入して、そのレベルを経験してください。

今まで見えなかったものが、多分多く見えてきます。

そう人から教わった部分もありますし、自らそう考えて行動した部分もあります。

なので、こだわる部分に関しては、一般的な人よりも、何倍もお金を使います。

今の仕事に対してもそうです。

私はこの仕事の為に、桁違いの金額を使い、勉強と研究をしてきましたし、それを今も、景気の影響で、少なくはなってしまいましたが、無理にでも継続しています。

時代に取り残されない為と、向上を止めない為でもあり、自分の経験と自信をつける為でもあります。

ちゃんとそれらの結果は、自力でお金と時間をかけた対価として、しっかり身についています。

私がこだわる範囲は、実は意外と狭いので、何もかもを良いものでとは思いませんから、まだ楽な方だと思っていますが、それでも勉強にお金はかけすぎではあるでしょう・・・。

人との差をつける為には、全て個人の範囲で賄い、苦労する事が、大切だと思っています。

これはもう長い事、頑張って続けてきていますので、幅広く深くを発展させる意味では、そうは負けない物を得てきていると思っています。

あとは、自分に不足の部分を、特に色々と学ぼうとがんばっていますので、そこもある程度得られれば、この先は必ず大きく世界が開けるはずです。

少し前まで、色々と自信を失いそうになる事もありましたが、わずかな言葉を人から聞いただけで、自分のやって来た事を思い出しました。

改めて、今まで勉強や研究してきた事を、生かせる場を多く増やしていきたいと思っていますので、是非ご利用ください。

勉強や研究も、それを生かす場が無ければ、そこに価値はなく、ただの自己満足で終わってしまいます。

 

2023年5月18日 (木)

暑すぎます

今日この辺りでは、35℃を超えた記録となり、ネットニュースで高い気温の地域リストの中に、名前が載っていました。

真夏と変わらない暑さで、一日きつい状態でした。

梅雨になれば、だいぶ気温も下がるので、雨は嫌いですが、梅雨になるのが待ち遠しくなります。

 

2023年5月17日 (水)

何を刃とするのか

刃物の刃は、どんなものだと考えますか???

私が思う刃は、切れるかどうかだけではなく、刃持ちがそれなりにあり、使い勝手を損なわない範囲に、上手く収めた物と考えています。

そして、その刃と呼んでいるものが、切断物に対し、どう作用するのかを、重要視します。

刃は荒すぎても、細かすぎても、良いと感じないと思いますし、人によってその感覚や好みは、かなり変わってきます。

引っかかる感じが良いのか、滑る感じが良いのか、大袈裟に言えばそういう事になります。

荒目の方が、わずかな動きで多く切れますが、切り口は荒れやすく、細目の方は、大きく動かさないと切れない感じがしますが、切り口は安定します。

どの辺りが良いのかは、ある程度の情報を持っていますが、先ほど記載したように、好みによるものが大きいので、どこかを基準にして、もう少しこう!というお話が必要です。

ある程度の範囲さえ定まれば、あとはその辺り近づく為の作業をすれば、喜んで頂けます。

個人でそれらを安定させるのは、本当に難しいと思いますが、それは研ぎの専門家ではないので、当然と言えば当然です。

簡単にそれが出来れば、プロの研ぎ屋は必要ない訳ですから・・・。

 

2023年5月16日 (火)

製品の評価

刃物や砥石などの道具として見た製品は、高ければ必ず良いものという訳ではありません。

そこには、基本的な性能があったり、使い勝手があったりして、それらを各ポイントで見つつ、総合的な判断として見て、価格だけの価値があるかどうかです。

自分自身でのテスト的な使用や、色々な仕事を頂く中で、それらを多く見て来ましたが、伸びや安定に繋がっているメーカーと、そうではない所とでは、大きな差があります。

それは、製品の安定生産と、悪い物を徹底的に出さないようにするかどうかです。

正直な所、これは一番難しい所でもあると思います。

良い物だけを出す場合、その分、廃棄が増えたり、製造に対してのシビアさも出るので、生産性が落ちます。

何より、最終的な検品の段階で、許容範囲をどこまでOKにするのかで、その評価も変わります。

そもそも、検品をする人が、使う側の使用を理解し、製品も理解して、それを良いか悪いか判断出来ているかどうかです。

色々なメーカーを見ていると、その辺りが明確に出ています。

また、アフターの部分として、販売後の製品に対する対応や、問い合わせの窓口の対応力など、それらでも評価が全く異なるので、やり取りがどこまでまともに出来るのかは、特に重要なのかもしれません。

確実に良い形で伸びた所は、会社内の連携や、電話対応、製品の知識と解決など、幅広く見ても、本当に素晴らしいです。

それらは全て、経営者や重役、役職を持つ方達が、どれだけの能力があって、社会を理解しているかで、レベルの違いは明確に出ています。

実際に、そういった会社の経営者のお話を伺うと、徹底的に悪い部分を排除する活動をされていますから、本当に学ぶ事が多いです。

私は会社化して、規模を大きくしたいとか、特別多く儲けたいという意識が無いので、会社とは動き方は全く別になりますが、方向性であったり、個人だから出来る事に、それらを含める事は可能な部分はありますから、うちは会社じゃないし!と、そこで切り捨てた考えはしません。

刃物や砥石や研磨に関わる範囲は、結局は使い手の問題が非常に大きくなります。

だからこそ、刃物を使えるようになり、砥石を多く触って知り、研磨を幅広く勉強する事で、生産や加工側だけの考えや知識ではなく、使い手側の状況を理解して、良い部分と悪い部分を、明確にお伝えする事が必要だと考えています。

自分の中でやるべき方向性は、ずっと変わらずに実用のみですが、そこに必要な技術や道具は、まだまだ不足もあり、可能性を生かし切れていない範囲も多いので、それらの改善の為にも、良い刃物と良い砥石が多く世に出てくれる事を、いつでも願っています。

 

2023年5月15日 (月)

思っていたよりも現実は厳しかった

特別な内容でお受けする作業は、かなり難しい内容が多くあります。

特注の中の特注のような、そんなイメージのお話になりますが、それが一応、通常取り扱いになっている範囲も。

まだデータが少ない中で、ただ削ってただ研ぐ訳ではないので、その時の状況と、どこまでそこから変化を作り出すかに、重要な部分であると思っていますが、思うように進まないというのが現実です。

ただ、これが成功すると、本当に良い性能を引き出せるので、細かい事を多く集め、複合的な性能の変化として、ご提案はしていきたいところです。

扱いが上手い方は、特にその性質をご理解頂けると思いますし、色々なデータが取れて、性能に人が追い付ける範囲が定まれば、今後はもっと幅広い範囲の方に、ご提案をして行かれると思っています。

その為にも、シビアな設定の内容のものは、しっかりとお客様のご意見を集め、現実的な良し悪しを判断してから、調整を加えて行きます。

 

引いても攻めても

刃物研磨の作業は、刃物との対話でもあり、お客様との対話でもあります。

出来る限り、お客様のご希望に合わせてと思いますが、刃物がそれに追い付かない事も多々あります。

また、刃物のレベルは十分なのに、作業自体が追い付かない事もあり、そういった場合には、かなり苦悩します。

求められる内容が、軽い範囲であれば、正直な所、なんという事もなく、それをこなす事が出来ますが、複雑で難しい範囲になると、簡単にとはいきません。

なんとなくまでなら、頑張る程度でもいけますが、それよりも上の話になると、色々な事を考えつつ、色々な作業必要になるので、その計算と作業の両方が、非常に難しくなってきます。

やりすぎて取り返しのつかない事にならないよう、気を付けて作業をする必要もありますし、引き過ぎて全く特別感のない作業になってしまう事も、避けなければなりませんし、その時の心情を考えると、本当に複雑です。

リスクがある場合には、もちろんお客様には、その事についての確認を取っていますが、だからといって、それで思い切って攻められる訳ではないので、恐る恐るになってしまう場合もあります。

思い切ってやった方が、結果が良い事が多いのは、十分に技量や計算が出来ている事なので、もっと信じてやれば良いのだと思いますが、戻す事が出来ない作業というのは、本当に勇気がいります。

最終的に、結果が良くなってくれさえすれば、それで文句はないですし、お客様からは、結果しか見られない事なので、こだわるべきは結果である事は理解していますが、何でも気楽に適当にやっていると思われない為にも、こうしてあえて記載をしておきます。

 

2023年5月14日 (日)

ただの職人でも研究は必要です

人から教わった事を、そのままコピーするのは、かなり難しい事だと思いますが、誰にも教わらずに、自分で開発や研究を行う事は、更に難しいです。

何らかにきっかけがあり、少しでも学ぶ事が出来れば、とりあえずスタートラインには立てますが、自分で始める場合、そもそものスタートライオンすらありません。

その代わり、右も左も分からず、成功か失敗かも分からずに始めるので、色々な事例を経験する事が出来ますから、初期段階から多くの情報を得られます。

良し悪しはその後の判断で、どのように判断をしていくのかですか、人の意見も大事ですし、自分の意見も大事です。

そもそも、本当にそれについて、分かっている方を探す事すら、本当に難しい事でしたし、それを上手く生かせる人が少なく、そういった部分での、先へ進むポイント探しが苦労しました。

いまでも研究は色々と続けていますが、そこから得た技術は、どこにどのような技術を使うかの判断も必要で、見定めてからそのレベルに合わせて行っています。

レベルが高いと思われている範囲でも、私の中では、大したレベルではない技術だったりする事もありますし、コストや時間の問題で、出来る事と出来ない事も出て来るので、どうしても高い安いで変更をする必要性が出てしまいます。

同じように見えても、それはただの見た目であって、高性能であるかどうかは、別のお話になります。

全てを一つにまとめる事は、まず不可能ですから、どこかに特化した内容が、どうしても必要になります。

本当の意味で理解をしていない人達からすると、あれもこれもと思われるようですが、余計な事をすれば性能は上げられないので、必要なポイントを絶対に捨てない事が、とても重要だと思っています。

やるべき事はきっちりやって、除外すべき事は諦める事。

表面的な部分ばかりを見て、それが良いと思わない目や感覚を持つと、それらが余計な事であるというのは、明確に理解できるようになると思います。

研究がどれだけ難しくても、必要がなさそうでも、技術と知識の向上を考えると、いつまでも続けていく必要性は無くならないと思います。

 

2023年5月13日 (土)

違いはかなり大きいです。

当店の日本刀研磨は、実用一択で研磨の研究をしてきました。

当時と今では大きく構成も異なりますが、途中も色々な段階を経て、内容を変更してきました。

その時々で、それなりの評価は頂いてきましたが、上級者の方から見ると、設定を別にし、完全に違った作業と調整を行う現在の「斬れ味重視」に関しては、別格の評価を頂いています。

これは、位置関係や形状などを色々と変え、性能を発揮しやすいバランスへと持って行くので、かなり時間と労力がかかりますから、同じ扱いでは作業出来なくなりました。

過去にも、斬れ味重視設定がありましたが、あれは今の調整の違いから考えると、少し設定が違う程度で、完全に別格な物では無かったので、当時を知る方でも、今の斬れ味重視をご利用頂くと、なるほど・・・と思われるでしょう。

もちろん、斬り損じをしない上級者向けとしていますので、慣れない方には繊細で計算された設定は、返ってマイナスになる可能性がありますので、万人向けとしてのおすすめではありません。

当店オリジナルとなる日本刀研磨の、「居合抜刀用面精度研磨」は、「通常の磨き」としている当店の標準的な内容と、「斬れ味重視」があります。

これは、別名での研磨に変更しようかとも、少し悩みましたが、名前に対しての馴染みを頂いていますので、あえてそちらを残す形にしました。

また、今後別項目として、白研ぎの復活も検討はしています。

これは、たまにあれはもうやらないんですか?というお声がある為です。

ただ斬るだけなら、白研ぎの設定が、一番良いとする方も多いですが、研ぎ目がそのまま残るので、色ムラ等もあり、見た目を気にされる方には絶対におすすめが出来ないので、提供する側としては、複雑な部分があります。

ただ一つ言える事は、綺麗に仕上げていく段階が多くなればなる程、実用からは遠ざかる傾向がありますので、性能を生かす意味では、軽い磨き程度で抑えておいた方が、実用特化にはなると思います。

それもあって、当方の仕上げの基準は、磨き系になっています。

なお、美術研磨風の研磨は、今後扱う予定は、今のところ0です。

作業にかなりの時間を使う為、他の仕事が進められなくなりますから、現状では難しい部分があります。

それと、綺麗にするだけなら、美術研磨の専門家がいる訳ですから、そちらにご依頼をされた方が、満足度が高いと思うからです。

斬れる下地作りは、相当難しいですから、それを行ったあとに、綺麗に仕上げが出来れば、理想的な事は分かりますが、斬る為の構成を作るだけで、相当な時間と労力を使うのに、更に仕上げもとなると、仕事ではなく趣味レベルになってしまいますから・・・。

出来るけどやらない事は、結構色々と持っているので、勿体ないとは言われますが、何でも出来る事はやる!になってしまうと、他の仕事に支障が出る可能性があるので、取り扱いは無しという事にしてあります。

基本的には、HPに掲示の内容が、当方の取り扱い範囲になりますので、それ以上は特別な事でもない限りは、取り扱いはしませんので、大きな期待をしないでください。

 

2023年5月12日 (金)

ご利用ありがとうございます。

本日ご来店での対応のお客様は、初めてのご利用でした。

以前よりブログ等はご覧頂けていたようで、そこからのご利用との事でしたので、大変ありがたく思っております。

こうしてお話をお伺いすると、何となくで毎日投稿をもう何年も続けてきたブログも、意味があったのだと思えます。

また改めて、ちゃんとした内容を書く頻度を上げて行かれるように、時間を使えればと思っています。

ご満足頂ける結果になるように、状況と内容から、出来る限りを尽くします。

 

2023年5月11日 (木)

何が起こるか分からないからこそ・・・

刃物の使用時、突発的な何かが起こる事があるかもしれません。

あくまでも想定のお話でしかありませんが、その時にどうするのか?どうなるのか?を、ある程度考えておくと、早い対処が可能です。

例えば、何か硬いものにぶつかり、欠けてしまった場合や、細かい亀裂が入ってしまった場合で、予備の刃物が無かったとしたら?

同じ条件でも、予備があるのと無いのとでは、直ぐに交換で使えるかどうかで、大きく差が出てきます。

もし予備が無ければ、急いで荒砥で研いで、中研ぎをして、仕上げと研ぎをして・・・と、どのくらいの時間が必要でしょうか。4

予備があったとしても、その予備は日頃から全く使っておらず、使おうと思ったら、使える状況では無くなっていた・・・、何てこともあり得るでしょう。

これは、何が言いたいかという所ですが、可能性でしかないにしても、想定される場面は、色々とありますので、刃物の扱いに関して、安易に大丈夫とは思わない方が良いという事です。

私も過去に、調理の世界にいた時、過去に部活で指を損傷した後遺症で、疲れてくると指がつる現象があり、急にそれが起こって、コンクリートの床に包丁を落としてしまった事があります。

落ちた向きが良かったので、大きな損傷は免れましたが、一度地面に落ちた包丁を、洗ってその場で使う訳にはいかないので、時間のある時に、損傷の詳細な確認と、徹底的に洗浄を行う事を考え、予備の包丁を出して使った事があります。

これは、包丁であれ、鉋であれ、鑿であれ、日本刀であれ、鋏であれ、どれも同じ事です。

少なくとも、予備があるか無いかで、直ぐに使えるかは変わりますし、焦る事も無くなるでしょう。

そして、予備の刃物が無いと、研ぎや修理に出す時間がなくなり、困り果てる事になります。

無理にとんでもない数を持っている必要はありませんが、それなりの数は用意して、余裕のある刃物ライフを送って頂ければと思います。

 

2023年5月10日 (水)

寝刃合わせについて

先日お客様より、ご質問を頂きましたので、その時の説明と近い内容を記載しておきます。

過去にもそれっぽい内容を記載していますが、一応最新版という事で・・・。

「寝刃合わせ(ねたばあわせ)」について、簡単に説明をすると、斬れない状態の日本刀に、刃付けを行う事を指します。

ただ、左右のバランスを考えた研ぎは、簡単ではないので、多くは刃が真っすぐ進まない状態になって、かえって斬りにくくなったというお話も多く、気軽なものではないというのは、お分かり頂けるかと思います。

過去には、色々な方法で行われていたようですが、現代では砥石で小刃研ぎのような作業を行う事を、指す事が多いです。

美術研磨や良くある安い居合研ぎは、刃先まで研ぎと磨きがされており、一応刃は出ていますが、実用刃の刃付けらしい刃にはなっていません。

ほとんどの場合、磨きの作業により、刃が崩れていたり、細かい砥石や細かい磨きの影響で、刃が細か過ぎたりします。

それらを整えるというと、違った意味合いになってしまいますので、別の言い方をすれば、刃を出す作業をする事で、斬れる状態に持って行きます。

様々な構成の一部として、刃先が存在しているに過ぎませんので、刃先方面だけを研ぐ事は、何度行っても、同じように斬れる訳ではありませんので、そこはメインの研ぎとしての考えとは、大きく異なる範囲です。

これは、他の刃物でも、同じ事が言えますが、切断物によって、その適切な厚みや丸みも、大きく変わってきますし、刃物の性能でも、それらは異なります。

上手い方だと、刃先がどうであれ、刀身の形状がどうであれば、何でも上手く斬ってしまう方もいらっしゃいますが、それがごく一部の話でしかありません。

条件を整える事で、身体への負担は減り、無駄な動きも減る事は、お客様とのやり取りや、自らの経験からも、確実に結果を見ています。

あと少し・・・が届くか届かないかは、日本刀の性能や、拵との組付けがベースとなり、更に研ぎで変わります。

今まで色々と研究をし、性能を見て来た中で、本当はこうしたいというのが合ったりしますが、それは仕事として納品をする中では、マイナスの要素も含んでしまうので、実際にはご提供が出来ませんが、それに近い物は、十分にご提供出来ていると思います。

寝刃合わせに頼る事無く、形状で斬れるようにするには、色々な計算が必要ですが、それを可能にするには、色々と調整が多く必要になります。

条件を整えたいと思われる方は、当方の日本刀研磨の中にあります、「居合抜刀用面精度研磨」の「斬れ味重視」をご選択ください。

これは、今までの研究の成果を、出来る限り盛り込んだ内容となり、上級者向けの設定となっていますし、金額と納期が増えますが、その違いは体感頂けると思います。

「居合抜刀用面精度研磨」の通常のタイプも含め、条件により、研ぎを色々と変えていますので、その辺りもこれといった決まった研ぎで誤魔化さないのも、一つのポイントになります。

研ぎだけで何とかなるものではありませんので、もちろん日本刀の性能に関しても、十分に考えて購入する必要性がありますが、出来る限り性能を引き出す事を、ちゃんと考えて研磨をしていますので、本当の意味での実用の要素は、しっかりとあるはずです。

なお、「おまかせ研磨」という設定もありますが、こちらは完全におまかせの簡易作業です。

簡易的な修正研磨や歪取りと、拵の修理も含みつつ、刀身を使える状態にしますので、見た目を気にされない方や、メインの日本刀ではなく、サブや〇本目のようなご用意品の場合、そこまで力を入れなくても、使えればOK!とおっしゃる方は、こちらをご利用ください。。

 

2023年5月 9日 (火)

今後の店舗営業に関するマスクの着用について

5月8日より、新型コロナウイルスが、2類から5類感染症に変更された事に関して、様々な規制や行動に関して、範囲が解除となりました。

世間一般でいうところでは、事実上、何も制限されなものと考えて良いようです。

3月の中旬より、マスクの着用義務が解除され、店舗や施設などにより、必要箇所であったり、その場の管理の指示に従うような扱いとなっていましたが、それに関しては変更の話はないので、継続という扱いなのでしょうか?

当店では、来客の制限は今年に入って解除していますし、飛沫防止板に関しましても、数か月前から使用は中止をしています。

そして、お客様へのマスク着用に関しては、お願いをする事は無くなりますが、当面の間、佐藤研磨店と豆ねこでは、店側はマスクは着用を基本として、接客を行って行きます。

個人事業の場合、誰かが代わりに仕事をしてくれる訳ではないので、自分が倒れたら仕事はストップです。

その為、感染に関しては、十分な注意をし、今まで行動をしてきましたので、しばらくは様子見として、継続を行っていきます。

外出時も、まだマスクは100%つけたままですが、実際に外での装着率を見ていると、かなりの割合の方が、マスクは着用していますので、それだけ注意をして行動をされている方が、多いものと考えています。

 

2023年5月 8日 (月)

衝撃

切れる刃物を始めて使った方が、衝撃を受けたとおっしゃるケースがあります。

私は色々な事に慣れすぎてしまい、当たり前になってしまっている事も多いのですが、切れない刃物しか使った事が無い方からすると、その状況は理解できます。

本当の意味で、実用として良い条件が重なった時は、本当に気持ち良く刃物が使えます。

その状況を作り出すには、いくつも必要な事があり、当然の事ながら、刃物が良いものである必要があります。

私は以前より、中級以上を!と、ずっとお伝えしてきています。

どうせ良くわからないし、そこまで多くを求めてないから・・・とお考えの方も、かなり多いと思いますが、低級刃物は改善が難しい部分が多く、頑張っても限界値が低い為、少しでも刃物を理解し、もう少し!と思ったところで、それを超える事すら難しい場合があるので、低級はおすすめ出来ないのです。

もちろん、何本も刃物をお持ちで、躊躇なく使う為の、雑用品として買ったというのであれば、それは十分にありだと思いますが、メイン使用の刃物として考えると、色々不足になる事は間違いありません。

ですので、中級以上の刃物を、まずは狙ってください。

そして、研ぎに関してですが、砥石を使ってご自身で研ぐのか、研ぎが出来る所に依頼をするのかです。

まともな研ぎが出来ない場合でも、自分で研がないといけない環境であれば、良い砥石を購入し、研ぎをそれなりに学んで、まともな研ぎの範囲で安定をさせる必要性があります。

それが難しいのと、形が変わったり、厚みや角度の調整までは、なかなか難しい事もあって、それなりに意識が高い方の場合、専門家への依頼を定期的に行う方は多いと思います。

最後に、使用者の使用技術に関してです。

こればかりは、誰にも何ともできず、使用者であるご本人でしか、解決できない内容になります。

むしろこれが解決すると、色々な範囲をカバー出来る部分もあるので、使用技術は持っていて損が無いと思いますが、刃物を使うプロの世界でも、使いこなしていると言える方は、さほど多くはないと言われていますので、最低限度までと考えても良いでしょう。

その最低限は、教えて貰って練習をすれば、十分に良い範囲に入ります。

自己判断をせず、それ相応のレベルの方に、必ず見てもらうというのは必須だと考えましょう。

これら、「刃物、砥石、研ぎ」の3つの条件が整えば、非常に良い結果になりますので、是非、良い環境での刃物の使用と、切れ味を体感する事を、やってみてください。

まずはたまたまでも良いので、体験をして頂く事で、色々と変わってくると思います。

 

2023年5月 7日 (日)

勿体ないと思わずに是非!

包丁の材質や切れ味にこだわるだけではなく、形にも是非こだわってください。

それぞれの包丁で、刃の形状が異なり、用途ごとに合わせた設定がされています。

特にに和包丁の場合、用途が明確に分かれていて、色々な使い方を必要とする方は、それだけ包丁の数を用意する必要があります。

それが勿体ないからと、他の用途で使う包丁を、それっぽく使うケースもありますが、やはり専用品程の良い結果は出ません。

それがプロであれ、家庭であっても、その性能を必要となる場面があったら、勿体ないと思わずに、是非その包丁を買ってください。

使ってみると、なぜそれが必要なのか、良く分かると思います。

使い方と研ぎ方は、もちろん良い条件にしたい所ですが、100点を付けられるような状態ではなくても、70点以上出せる状況であれば、その包丁の意味は大きくあると思います。

可能であれば、90点以上で使って頂きたいとは思いますが、それは結構難しい事ではあるので、あまり上を見すぎない方が良いかもしれません。

特に差が出るのは、刺身などの繊細な切れ味を必要とする場合です。

それを一度体感すると、使わなかった今までを、大きく後悔する事になるでしょう。

今は当たり前に、色々な包丁を使う私でも、初めてそれなりの研ぎを行った刺身用の包丁で、刺身を引いた時の感覚であったり、あの食感の違いなどは、明確に違った事を覚えています。

あの感動を、是非皆さんにも、はっきりと感じて頂きたいと思います。

最高の製品を狙って買わなくても良いと思いますので、中級程度から、まずは使ってみてください。

それでも他の包丁とは、別格の性能を見せてくれるはずです。

 

2023年5月 6日 (土)

材質の違い

包丁の柄やハンドルは、色々な材質が使われます。

それぞれ、良し悪しがあったりしますが、私は変化の少ない物をおすすめしています。

例えば、マイカルタ材や人工大理石はそれにあたります。

マイカルタは、リネンマイカルタと呼ばれる名称で作られている事が多く、樹脂とリネン材を固めた物で、強度と靭性を持ち、耐久性が高いのが特徴です。

なんとなくですが、柔らかい感じもあるのが良いと思います。

また、人工大理石は、良し悪しがありますので、ただのプラスチックのような低級な物は除きますが、良質な物の場合、耐熱性や耐酸性もあり、変化が少ないのが特徴です。

ただ少し、冷たい感じがあります。

これら2種は、確実におすすめしていますが、水場で使う包丁には、柄が水に弱い事は、決して良い事では無いからです。

そして、洗っているうちに、段々とやせ細ってくる事が多いのですが、減りにくい事から、丁寧に洗っても寿命も長いと言えます。

そして、汚れの付着も少なく、染み込みが無いとなれば、本当に表面の汚れを落とすだけで良いので、これ以上楽な素材は無いとも言えます。

金属柄は、衛生管理では良いとされますが、ほとんどはブレード材と柄部は別の素材で、溶接で作られており、そこから傷んで折れてしまうケースもあるようですし、冬場は冷たすぎて持つのが辛い部分もあります。

そう考えると、先に記載をした2種は、利点の方が多いと思いますし、手との馴染みの良さもありますので、やはりおすすめ度は高いです。

 

2023年5月 5日 (金)

切れ味と刃角について

刃物は薄くすればするほど、切れると思っている方が、かなりの割合でいらっしゃいます。

カッターナイフや、替え刃カミソリなど、その辺りが薄い刃だと思っている方も多いのですが・・・。

実際のところ、身が薄いのは事実ですが、刃先は意外と鈍角です。

よく観察すると、機械研磨により、3段で研がれていたりする事もあるので、実際は小刃のようなものが、結構な鈍角でついていると思ってください。

ただ基本の厚みが薄い事で、切り抜けがしやすいという事実はあります。

本題の切れ味と刃角の関係ですが、薄さの意味合いが2種あります。

今説明をした、刃全体の厚みによる影響と、刃先の角度や小刃の大きさなどの影響です。

これらを総合して見て、実際に切断する場面で、その刃がどう作用するかを考えますが、刃先の先の角度が鋭角過ぎると、刃は強度を保てないので、刃付きが悪くなりますし、切断の際に、刃先が踊る状況になり、切り進む力が弱くなります。

ある程度まで、強度の確保をしつつ、角度が鈍角すぎない程度まで、上手く収める事が出来れば、良い結果にはなると思います。

2023年5月 4日 (木)

使うのが怖い砥石

砥石の性質は、刃物の研ぎに大きく影響します。

以前購入して、凄く良かったと思っていたのに、改良の噂すらない中で、性能が悪くなっている事もあります。

特にそれが多いのは、高温焼結される砥石で、いわゆるビトリファイド系です。

実際に刃物ごとで、ビトリファイドの人造砥石を使用している範囲もありますが、そういった事が何度もありました。

その為、今はそれ以外に選択肢がない場合を除き、使う事はあまりありません。

硬さの変化は、研ぎに大きく影響しますので、購入ごとに変わってしまうのは、かなりきつい問題ではありますが、私が特に問題視するのは、研ぎの荒さの部分です。

その荒さは、砥石の粉である砥粒の粒度の問題ではなく、結合の問題で、大きく固まった塊が出てきてしまうと、それが刃先を損傷させたり、面に大きな傷をつける事もあります。

最悪の場合、地金のある刃物には、地金に刺さっていつまでも抜けなくなる事もあります。

研ぎの圧力でも可能性は変わりますが、それだけで回避は出来ません。

これを防ぐには、砥石の面を直す際に、名倉のようなものをかけて、荒目の粒子を取り除くか、ダイヤでの修正で、凹凸を極力で面一にして、その荒い粒子が出て来る前に、再度面修正を行う事で、ある程度までは防げます。

ただ、根本的な解決にはならないので、可能性は高く残ったままになります。

そんな事もあり、高温焼結系は、使うのが怖くなります。

ビトリファイド系が全てという訳ではありませんし、地金も極軟鉄か錬鉄かで、結果が変わる事があるので、それも含めて、あくまでも可能性です。

それを良しとするか無しとするかは、個人の判断になります。

 

2023年5月 3日 (水)

簡単に理解はできても簡単には解決できない事

包丁類で特に多いのですが、刃先だけを研ぐ、いわゆる「小刃」の研ぎを連続で行う場合、刃先はどんどん分厚くなっていきます。

もちろん、やり方次第では、さほど影響なく、小刃のみを研ぎ続ける事も可能ですが、効率がかなり落ちてしまうので、事実上、小刃研ぎの利点が良く出るのとは、異なる内容になってしまいますので、それは正解とも言えません。

その刃先の厚みですが、それがある程度出て、食材を割るような感覚が出てきたら、早めに面から削り落とし、厚みを取り除く必要があります。

これをやらずに小刃だけを研ぎ続ければ、切れ方は明らかに悪い方向へと向かいます。

ただ、肉類など、柔らかい物だけを切る場合、食材の割れや押し開きはさほど影響しないので、強度優先という意味では、それでも良いでしょう。

それ以外の、野菜などを切る包丁としては、決しておすすめ出来ませんので、小刃だけを永遠に研ぎ続けるのは、必ず避けてください。

その厚み抜きは、手作業で行うのは、相当な苦労があります。

ある程度慣れた方でも、ただ厚みを取り除くだけではなく、バランスなども考えながらとなると、場合によっては、毎日研いでも、1週間で終わらない事もあります。

荒砥を使えば、確かに早く作業は終わりますが、それで傷ついた部分を綺麗にと思うと、いつ仕上がるのか・・・。

そして、精度落ちした状態で、砥石を使い続けると、包丁自体が変形し始めますし、砥石の面修正を繰り替えしながら、ひたすら研ぎ続けるのは、体力と筋力と忍耐力を大きく消費し、更に砥石を異常量で減らす事になるので、実はとんでもないコストを使っている事にもなります。

それであれば、私達のように、加工が出来る機材と技術を持った専門家に、おまかせを頂ければ、確実に状態を戻す事が出来ます。

ご自身で頑張ってやろうと思う事は、非常に良い事ではありますが、手作業だけだと労力もコストも、とんでもない事になりますから、そこは妥協をしてでも、是非ご依頼ください。

 

2023年5月 2日 (火)

意外と役に立ってくれています

かれこれ数年前に、色々と海外からまとめ買いをした際に、まだ箱に入りそうだな?と、試しに色々なものを買いました。

まだ当時は、コロナの影響もなく、一応普通に営業出来ていた頃なので、今とは違ってそのくらいの余裕はありました。

ふとしたときに、それらのテストの残りが、沢山ある事を思い出し、引っ張り出して使ってみたら、思っていたよりも使える所が出て来ました。

当時はまだ、それを使うにしても、技術的なレベルがそこまで高く無かったのもありますが、他も安くて良いものがあり、そちらの方を選択したというだけですが、今になってそれが出てきて、結構助かっています。

ちなみに、その製品類を調べてみた所、半数以上はまだ販売はされていますが、価格はだいぶ上がっていました。

当時の好奇心と研究心から、これらを買ってみた事が、今になって生かされているので、無駄にならなくて良かったと思っています。

何年も使える量はありませんが、現在使用中のものと合わせて使って行けば、だいぶ助かるかな・・・というくらいは残っているので、適材適所で使っていきたいです。

これを機に、色々と見直しも考えたいと思いますし、改めて使えた事で、良かったと思っています。

 

2023年5月 1日 (月)

もうそこに最高は無かった

私が過去に、一番おいしいと言えるように感じたパン屋さんがあり、そこのパンを最近食べる機会がありました。

非常に楽しみでしたが、食感も香りも味も、どれをとってもこんなはずじゃないな?というレベル。

どうも当時のTOPは何らかの事情で退いていたようで、レシピはそのままのようですが、作り手が違うとこんなに違うものかと・・・。

刃物の作成や研磨や研ぎも、人が変わるとそれぞれ変化しますが、同じようにやっている「つもり」では、そう都合よくはいかないものです。

やはり、誰がどういう形で管理をするのかというのは、非常に重要な事だと、改めて感じました。

どこに頼むかだけではなく、誰が実際にやるのかでも、もちろん結果が変わってきますから、個人の才能の差は、本当に大きいと思います。

 

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