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2023年5月 3日 (水)

簡単に理解はできても簡単には解決できない事

包丁類で特に多いのですが、刃先だけを研ぐ、いわゆる「小刃」の研ぎを連続で行う場合、刃先はどんどん分厚くなっていきます。

もちろん、やり方次第では、さほど影響なく、小刃のみを研ぎ続ける事も可能ですが、効率がかなり落ちてしまうので、事実上、小刃研ぎの利点が良く出るのとは、異なる内容になってしまいますので、それは正解とも言えません。

その刃先の厚みですが、それがある程度出て、食材を割るような感覚が出てきたら、早めに面から削り落とし、厚みを取り除く必要があります。

これをやらずに小刃だけを研ぎ続ければ、切れ方は明らかに悪い方向へと向かいます。

ただ、肉類など、柔らかい物だけを切る場合、食材の割れや押し開きはさほど影響しないので、強度優先という意味では、それでも良いでしょう。

それ以外の、野菜などを切る包丁としては、決しておすすめ出来ませんので、小刃だけを永遠に研ぎ続けるのは、必ず避けてください。

その厚み抜きは、手作業で行うのは、相当な苦労があります。

ある程度慣れた方でも、ただ厚みを取り除くだけではなく、バランスなども考えながらとなると、場合によっては、毎日研いでも、1週間で終わらない事もあります。

荒砥を使えば、確かに早く作業は終わりますが、それで傷ついた部分を綺麗にと思うと、いつ仕上がるのか・・・。

そして、精度落ちした状態で、砥石を使い続けると、包丁自体が変形し始めますし、砥石の面修正を繰り替えしながら、ひたすら研ぎ続けるのは、体力と筋力と忍耐力を大きく消費し、更に砥石を異常量で減らす事になるので、実はとんでもないコストを使っている事にもなります。

それであれば、私達のように、加工が出来る機材と技術を持った専門家に、おまかせを頂ければ、確実に状態を戻す事が出来ます。

ご自身で頑張ってやろうと思う事は、非常に良い事ではありますが、手作業だけだと労力もコストも、とんでもない事になりますから、そこは妥協をしてでも、是非ご依頼ください。

 

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