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2023年7月 3日 (月)

芸術は目指していません

お客様から、綺麗に仕上げて頂いてありがとう!と、良くおっしゃって頂いています。

研ぎの痕跡のズレや、総合的な傷汚れなど、それらは上位の研ぎでは出来る限り取り除きますので、元々の状態からすると、かなり綺麗にはなりますので、まともに仕上げているという意味では、それに対しての成果を評価して下さっていると思っていますので、大変ありがたく思っております。

しかし私の中では、最高位までは綺麗にしていません。

出来る限り、目の揃えはしようとやっていますが、芸術性を高める為だったら、もっとやりようはいくらでもあります。

では、出来るのになぜやらないか?ですが、そこまでやると、性能や使い勝手を落とす可能性が高いからです。

今まで色々な研磨や研ぎを学び、研究開発してきましたが、何をどうやっても、性能を出せる範囲と仕上げでの見た目は、比例しない事は分かっています。

完全体と言えるような見た目の為には、細かい傷や段を取っていきつつも、精度を維持しなければなりません。

しかし、それが兼ね備えられた研磨や研ぎは、今まで一つも見た事が無いのは、私はそういう理由だと考えています。

その為、「仕上げは出来る限り最低限度で性能を維持」というのを、メインに考えています。

見た目が欲しいとおっしゃる方には、別項目でご用意している刃物も多くありますが、少しだけ見た目を良くすると、性能が変わらないか、ほぼ変わらないか、の状態になり、それ以上の見た目のUPは、性能低下の可能性が十分にあります。

綺麗にすればするだけ、金額は高くなりますし、性能も損なわれ、その見た目の維持も大変になるのであれば、直ぐに戻せるレベルで十分だと、私は考えています。

それぞれ、性能を引き出す意味で、仕上げを変えていく事もやっていますが、それは面白い試みだと考えています。

この辺りは、実際に研磨と研ぎをしつつ、使用してテストを重ねた結果なので、あり得ないくらいの時間を要して、丁寧にやれば、性能が落ちないとか、そういうレベルの話ではない事だけは、明確にお伝えしておきます。

何事も、丁度良い頃合いがあって、それ以上をやる事は、場合によっては無駄になるという、良い例ではあると思っています。

 

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