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2023年8月16日 (水)

問題あり

硬度が安定しない刃物があり、それの研磨や研ぎを行うと、不具合が明確に出ます。

本来だと深い傷が入らないような刃物であっても、異常な傷の入りが見られたり、いつまでも傷が消えないなど、そういった問題に直面します。

この手のものは、何度も今まで経験がありますから、作業を始めて少しすれば、大体の想像がつきます。

そういった刃物は、使えない訳ではないのですが、基準的な範囲から見ると、明らかにおかしいのは確実です。

同じような見た目に仕上げようとしても、仕上がりきらないので、同じ結果になるよう、研ぎや磨きを入れても、表面的には見た目の色合いが揃わなかったり、傷目が合わなかったりするので、それを何とかしようにも、どうしようもありません。

この手の問題は、手作り品の場合のには、熱処理による問題や、鍛造の影響があったりしますが、工業製品の場合では、熱処理によるものは考えにくいようで、その後の研磨時に熱ダレをしているケースがあると、私は考えています。

正直、それを引いてしまった方は、外れを買ったと思うしか無いのですが、明らかにおかしいと判断すれば、メーカー等の購入先に状況を細かく伝え、交換の依頼をされると良いと思います。

私は年間に結構な数の研磨や研ぎを行っていますので、この手の問題には、何度か遭遇します。

加工をする際に、こちらがどれだけ気を付けて、熱ダレを出さないように作業をしても、元の状態がそれでは、どうしようもない問題です。

砥石の使用条件等を同じにし、極力作業をしていますので、こういった事は他の所よりも、かなり細かく拾っていると思います。

逆に、硬すぎる場合も、もちろん砥石滑りや傷の具合で、大体の判断はできます。

 

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