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2023年9月28日 (木)

簡単そうで難しい

かなり人気がある(?)話題の一つに、小刃のお話があります。

小刃付けと呼ばれたり、小刃研ぎと呼ばれたりで、固定的な名前はありませんが、小刃を付けるという意味で、大体通用するでしょう。

その小刃についてですが、まだまだ誤解をされている方が多いです。

小刃の研ぎとは、極小サイズのものを指し、段刃を指している訳ではありません。

また、小刃研ぎばかり続け、研ぎにくいからと、ガタついた状態で研いだものは、多くが丸っ刃と言われる状態になってしまっていて、特にその恩恵はありません。

小刃としての効果が大きいのは、下地をしっかりと作る事です。

ベタ研ぎではなく、軽いハマグリ刃程度で構成された面に対し、少し角度を付けて軽く数往復だけします。

それで刃が付かない場合、基本となる面の研ぎが出来ていないので、正直やり直した方が良いでしょう。

そこで必死に刃付けをしようと、ひたすら多く研ぎ続けると、段刃が完成します。

では、その小刃の存在は、かなりシビアなのではないか?と、良くご質問を頂きますが、その通りです。

良く言われているような、小刃で刃を付けるというお話は、いわゆる研ぎの逃げでしかなく、私が良くお伝えをしている小刃は、あくまでも研ぎの補助的に、確実性や切れ方を大きく損なわずに、刃の耐久性を上げる意味があり、それで何もかもが決まる訳ではありません。

ですから、小刃について、ちゃんと学びたいと思ったら、面の構成や、安定した研ぎを基本とする為に、面修正をしっかりとしながら砥石を使ったり、均一に研ぎやすい砥石を使うなど、それなりの努力をしてから、最後の最後で、小刃に移るという形でなければ、何も生かせません。

大袈裟に聞こえるかもしれませんが、そうでなければ、小刃を付ける意味も無いというところでもあります。

この小刃のお話は、細かく色々と見ていくと、本当に難しい内容が多く含まれていて、これで性能を決定する訳ではないのですが、あまりにも間違った情報として、小刃の事ばかりが前に出てしまっている例も多く、皆さんが勘違いをされないように、何度でも記載を致します。

研ぎは簡単な部分と、そうではない部分があります。

確実に研ぐという意味では、小刃は脇役でしかないので、まずは面の構成などから、きっちりと作れるようにしましょう。

完璧を求めないにしても、研ぎの基礎となる構成が、ちゃんと出来ていると思えるレベルの方は、そう多くはいらっしゃらないので、如何に研ぎが上手く出来ていないのかです。

色々とおしいと思える方が結構いらっしゃいますが、どこから何の情報を仕入れ、それを自分の研ぎに変えるかで、その先は大きく変わります。

間違った情報を受け入れ、方向性を誤ってしまうと、戻って来れない所に行ってしまう方も多いようですから、十分にご注意ください。

 

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