« 勉強と研究はいつでも必要です。 | トップページ | 硬い砥石は有効なのか »

2023年9月13日 (水)

決まり事はありません

研ぎのやり方で、これが「基本なんですよね?」や「こうしないといけないんですよね?」と、おっしゃる方は非常に多いと感じています。

そういうご質問の際に、私がお答えするのは、「基本と言われるものはありますが、それが正しいという訳でもなく、基準でもない」とお伝えをします。

そして「こうしないといけないと決めたのは、どこの誰でもなく、自分でしかない」と。

結局、どこかで植え付けられた考えでしかなく、それをやって結果が出ないのは、知識や技術が難しい事はあっても、出来る要素がそこには少ないというのも、理由の一つだと考えますから、もっと分かりやすく、一つずつ確実に進む方法を、しっかりと伝えてあげる事が、それこそ必要な事だと考えています。

例えば、研ぎの癖が人にはありますが、その癖は悪く出る事が多く、良い事に繋がる癖もあったりします。

それらを全て潰してしまうのではなく、生かす方向として、思う正解に近づくように、導いてあげる事が出来れば、解決は近づきますし、良し悪しの理解も出来るはずです。

以前にも記載をしましたが、人から習っただけで、良いと思われる(あくまでも思われるだけです)方法しか学ばない人は、状況が悪くなる理由も分かりませんから、そういう事をしっかりとお伝えする事は出来ません。

どうしてこうなるのか?

どうすればそれを回避出来るのか?

意外と簡単な事で、その繰り返す失敗を回避する事は出来ます。

結局、上手く出来ないのは、間違った見解での頭と、物を見ても理解しきれていない事や、実際にそれを表現できない技術部分にあるので、それらを少しでも多く、理解して上手く出来るようになるよう、総合的に見てあげる事が必要だと思います。

そして、それなりに出来るうようになってからは、自分で自分に合った方法を見つけたり、より良くなる為にどうしたら良いのかを、探す事も大切になります。

難しい事を考えないとして、結果が良ければ、それで良いと思いますから、結果の為に何が必要で、何が不足しているのか、何が今のままで良いのか、それらを確実に知る事が、その先に繋がる事になりますし、それをまず理解する事から始めてみましょう。

最低限度として、砥石の面修正や目立ては知らないと、上手く研ごうと思っても、それでは精度が足りないですし、研げる可能性を潰してしまいますから、そこは絶対に外してはいけないポイントです。

良い砥石を使い、良い修正を行い、良い目立てをする。

それが出来るだけでも、研ぎの初歩となる基準がそこに完成されます。

そこそこ出来るようになったら、良いと言われてる砥石や修正器を買おう!と思っている方は、まずそこに原因がある場合も多いので、今あるのもで何とかしようと思わない事も大切だと思います。

折角の可能性を潰すのは、非常に勿体ないので、後で!ではなく、今!だと思います。

 

« 勉強と研究はいつでも必要です。 | トップページ | 硬い砥石は有効なのか »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

研ぎ」カテゴリの記事

刃物」カテゴリの記事

砥石」カテゴリの記事