研げないと言われても・・・
体調を崩してからもう2カ月以上となっていますが、未だに波があり、全体的に見ると、状況が悪い時ははっきり悪いです。
病院には行っていますし、投薬治療も続けており、最悪の状態よりは良くなりましたが、回復したと言えるまでには、まだ時間がだいぶかかりそうです。
さて・・・。
余談はそのくらいにして、刃物を購入したけれど、研げないというご相談が、ここ数年は増えています。
鋼材の基本性能に関わらず、硬度や密度や耐摩耗性や靭性などの影響により、砥石で研ごうとしても、刃物がまともに研げない事があります。
その現象に関しては、かなり昔からですが、自ら体験をして理解をしていますので、その方々のご苦労は十分に分かります。
これが手作業だから大変なだけで、機械でやれば全く同じように削れるでしょ???と思っている方も、多くいらっしゃるかもしれませんが、そんな事はありません。
一般論で言う所の、「硬い」と表現される刃物は、機械で削るにしても磨くにしても、当然時間がかかりますし、場合によっては、機械でも滑りが多く削れない事があります。
そういった刃物は、耐久性が高いからという事で、受けが良い部分もあるのですが、もしお客さがご自身で研ぐ場合、ダイヤモンド砥石の準備は、必須になるかもしれません。
どんなに目立てをした良質な砥石でも、ダイヤモンド砥石程の力は出ないので、砥石の上で滑っているだけという事も、十分にあり得る話です。
私個人としては、硬質刃物も好きですし、完全否定はしませんが、一般的におすすめをするという意味では、硬すぎる刃物や、研ぎが大変な刃物は、おすすめをしません。
それなりに研ぎが出来て、それでいて刃持ちが良いとか、強度が高いのであれば、問題は無いと思いますが、必死になって研がないといけないような刃物は、いずれ使用のメインから外し、使わなくなると思います。
もしくは、100%で当方のような研磨や研ぎを行う所に出し、自分は使用するだけにするか、小刃だけを軽く研いで使い、段がそこそこ付いてきたら、早めに研磨にお出し頂く形であれば、問題は無いと思います。
最悪なのは、ちょっとでも欠けた場合です。
わずかな欠けだから・・・と思っていても、それは一般的な硬度の刃物であって、砥石を弾くような力を持ってしまった刃物では、そのわずかな欠けが、膨大な欠けに感じる事でしょう。
それでも覚悟があって、そういった刃物を使うのであれば、利点はもちろんありますので、良いと思います。
丁度良い頃合いがあるというのは、こういう硬度でも当然言える事なので、ギリギリのラインを超えると、大きなマイナスが増える事も、十分に理解をしてください。
相当高い金額を出して、意気込んで買って、そういう思いをするのは、非常に悲しいと思いますので、程々のところまでにしておいた方が、失敗は無いと思います。
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