研ぎ修復修理修正研磨に関する考え方
表題がごちゃごちゃで、分かりにくいかもしれませんが、一つずつ・・・。
研ぎとは砥石を使って研ぐ場面。
修復はかなり状態が重度な物を回復する為に行う大掛かりな研磨。
修理は直しを入れるという中度の研磨。
修正は修理と同じような感じでも軽度の範囲。
と思って頂けると分かりやすいかもしれません。
これらを総合して、研磨や研ぎと言われていますが、それぞれの所で、表現は異なるかもしれません。
簡単に研ぐ場面や、軽度~重度の削り直しなどを含む作業を行う事に関して、今回は書きたいと思います。
例えば、中度~重度の状況となっている刃物があり、それを普段はお客様が研いで使っているとしましょう。
まずはそれを前提に・・・。
そして、その場合、こちら側としては直しの方法がいくつか選択できます。
例えば、一般的なお話になると、出来る限り直しを入れるという意味で、比較的簡易的な作業によるものや、綺麗になるように完全に直すなど、考え方があります。
その中にも、必要箇所のみを簡易的に直す事で、一気に寿命を縮めるような加工を行わず、一部だけの必要部位を研いで使えるようにする場合と、やはり手の込んだ仕上げに合わせ、出来る限り直すという場合があります。
この選択により、刃物の寿命をどれだけ残せるのかという意味と、今後、また短期で研磨の依頼をされる可能性があるのであれば、その時まで状態が維持出来る範囲までというのも、考え方に含まれます。
一般的には、決まった形があって、その通りに研磨の依頼を受ける所がほとんどだと思いますが、こういう考え方を、当方では行っています。
そんな中途半端な修理で、ちゃんと使えるようになるの???と、ご心配になる方もいらっしゃると思いますが、刃物の種類によっては、それでも十分に効果が出て、普段通りに使う事は可能です。
そこにあるのは、一気に直しすぎて、いきなり小さくなったとか、薄身になったとか、軽くなったなど、今までとは違った刃物への変化を嫌う方に、特にこういったお話はしています。
実際は、出来る限り直す事を、私はおすすめしていますが、それでもその直しは、半永久ではなく、いずれまた、整形や修正などが必要にはなると思いますので、それまでの期間が長くなるというところです。
良くある刃物のお話として、刃物を購入して、一切プロに研磨の依頼を出さず、使い終わる事は、難しいとされていますが、それは刃物の初期状態が、最後まで使える計算にはなっていないからです。
そこまで出来ている刃物は、本当に僅かだと思います。
特に、研ぎに癖を持っていて、通常減らさない場所を減らしてしまう方や、部分研ぎをどうしてもしてしまう方、手抜きを重ねて直せなくなって困る事がある方は、どんなに状態が良く出来ている刃物を手にしても、ある程度の期間ごとに、直しが必要になります。
そうなると、毎回きっちりと直し続け、寿命を確保する事は、難しくなりますので、そういう必要部分を上手く加工して、そのまま使い続ける選択肢もありかな?と思います。
分かりやすく言うと、整形を完全にしないとか、裏鋤部がベタになりかけても、刃先側だけを鋤いて裏押しが出来るようにするとか、鎬がズレていても気にせず使うなど、そういう部分が特に目立った内容になるかと思います。
まずは研ぎが出来る状態にするまでが、最低限度のラインとなり、その先に初期状態に近づけるよう、簡易的に作業を行う事があり、更にその先には、より状態が良くなるように、出来る限りの手を尽くす事があります。
もっと細かく分ければ、色々な部分を調整出来る場合もありますが、分かりやすく三通りにまとめました。
こういった考えも、打ち合わせや金額の事などもあり、面倒に思うお店や企業が多いと思いますが、私が使い手側の考えがメインとなっているので、出来る限りで選択肢を作りたいと思っています。
おまかせの内容の場合、どの刃物でも、こういった選択はお受けできませんが、その都度のお見積りになる内容の場合には、この手の内容をご選択頂く事も可能ですので、必要に応じて、ご相談ください。
また、HPに乗せてある以上の内容で、研磨や研ぎをお受けする事も可能です。
その場合、完全に時価となりますが、ご希望の内容を全てとは言えないものの、かなり多くの事が可能になります。
無理のない範囲で、ご用命頂く分には、それに合わせてお見積りをしますので、お問い合わせ頂ければと思います。
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