中古の刃物は状況次第です
中古で安く刃物を購入できたと喜ぶ方も多いようですが、その先の事を考えていますか?
新品で5万円の刃物があったとして、中古で3万円で買えたとしましょう。
それがそのまますぐ使える状態で、さほど消耗していないのであれば良いと思います。
しかし、刃物の大きさが極端に小さくなったり細くなったりしていて、しかも大きな修理や修復が必要だったとしたら、その研ぎ修理にいくらかければ良い状態に戻せるのかと思えば、実は新品を買った方が良い場合もあります。
私は古物も取り扱っていますので、お客様と価格のお話をする際に、その刃物の状態を考えて、掲示金額の事をお話します。
もちろん当方の場合にはレア品も多いので、単純に新品価格だけで考えるのはおかしいですが、それを買ってどのくらい使えるのかや、研磨や研ぎを行って使える状態で販売するのかでも、その価値は大きく変わりますから、それらも含めて考えなければなりません。
欲しいと思っても、作者が亡くなられており、新品の入手が難しい物の場合には、その刃物が存在していて手に入る事が、大きな意味を持つ可能性も十分にありますが、実用で使う場合には、こういった事も考えると良いと思います。
中古という言い方をすると、非常に悪いイメージを持つ方もいらっしゃると思いますが、そこに信用があれば問題はないでしょう。
売る人も買う人も、損をしないようなバランスを見て、丁度良い売り買いが出来るようにと思っています。
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