消えない傷
刃物を研いでいて、毎回同じ場所に研ぎ痕が残るというお話が過去にありました。
その理由は、結論から言うと、亀裂でした。
確かに研ぎで付いたヒケ傷にそっくりで、良く行われる研ぎの向きと同じ感じですから、たまたま砥石の中に硬い固まりがあって、それが悪さをして荒く深い傷が付いたようにも見えます。
しかし、同じ場所に同じ形というのが一つのポイントで、それを考えると、そこにそもそも存在をしているものの可能性が高いです。
ただし、刃物の研ぎにおいて絶対はなく、その部位が砥石に当たらない溝のような状況になっていて、それが影響している可能性もあります。
その溝状の部分は、砥石に当たらないという事は、砥石の粒子の動きはあって表面的には色合いは変わったとしても、実質研ぎは出来てない事になりますから、研げているようでそこにそのままの傷は存在し続けられます。
この判断は、砥石を変えて当ててみれば、非常に分かりやすいです。
普段は人造砥石を使っている方がいたとしたら、同じレベルに修正をされたダイヤモンド砥石を使って、同じ向きで研いでみると良いでしょう。
そうすると、研いだ面の情景が変わりますので、厳密な精度としてのダイヤモンド砥石の研ぎ面と比較をすれば、その部位が低くなっている事が分かります。
この溝状のものを、私は穴とも呼んでいますが、それの取り方は実は難しいです。
先ほどのお話のように、人造砥石などでの研ぎでは、砥石の粒子が砥石から離れ、砥面で動き回りますので、それを巻き込んで研ぎを行っていると、溝の中に入り込んでそこで粒子がそれなりに活動をし、枠や溝を広める可能性がある為です。
確実に取りたいのであれば、研ぎの際に水を流しながら研ぐしかないでしょう。
もしくは、先ほどの説明のように、ダイヤモンド砥石を使って、ヤスリのようにそれ自体で削っていく状態がベストです。
そこまでやって確実に凹みが無くなるまで行えば、良い面になったと言えるでしょう。
ダイヤモンド砥石は、面の修正が難しいという欠点がありますので、そこをクリア出来るのであれば、こういう作業にはかなりの信用性がありますし、是非使う事をおすすめ致します。
幅広く使えるダイヤモンド砥石は、ここに掲示がありますので、是非使ってみてください。
当店には実際に試し使いをして頂けるサンプルもありますので、ご予約の上で簡単な試し使いを是非どうぞ。
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