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2024年4月23日 (火)

加工をしてみたいですか???

刃物をご自身で趣味で作る方は、結構いらっしゃいます。

ブレード材となる鋼板を買ってきて、金属用の鋸でカットをし、成形をしてから、熱処理を加え、研磨をして、ハンドルや柄を取り付け整形と研磨後、刃付けをする流れです。

刃物の種類によっては、鞘やシース、箱なども作る事はあると思います。

それらの加工では、意外と安く済むのは、熱処理までです。

鋼材は刃物を買う事を考えれば、かなり安いですし、カットは手鋸だと相当大変ですが、切れない訳ではないので、時間と労力さえかければ出来ます。

そして、ハンマーと金床があれば鍛造は出来ますし、成形はヤスリで十分に行えます。

熱処理も炭やコークスを使い、上手く熱量さえ上げられれば、粉末鋼でもない限りは、焼き入れ出来る温度には上がります、焼き戻しはそこまでの温度ではないので、焼き入れが出来れば焼き戻しは出来ますし、油でも焼き戻しは出来ます。

もちろん、正しい温度で正確に焼き入れが簡単に出来るものではないので、何本~何十本を作って1本成功すれば良い!くらいに思っていれば・・・の話です。

絶対に成功させたい!と思う方は、業者さんで焼き入れを頼める所もありますので、そういった所にお願いすると良いでしょう。

そんな感じで、それらは毎回かかる細かい費用の分だけですが、研磨やハンドルや柄に関しては、専門的な機械が必要になります。

刃物の種類によっては、高額な研磨の機械がいくつか必要になる可能性がありますし、それに使う部材もかなり多く必要になります。

そして機械の部材は、それなりに高額な消耗品が多く、全ての用意するのは、趣味としては相当高い物になるでしょう。

以前も書いた事がありますが、研磨機械に関しては、使う為のコツがかなり必要ですし、一瞬で形が変わる可能性もあるので、だいぶ難しい部類になります。

研磨に関する機械や部材があれば、是非自分でやってみたい!という方もいらっしゃるかもしれませんが、その辺りは買っても役立たずに終わる可能性が結構高いので、ハンドメイドで頑張った方が良いかもしれません。

過去に時間で機械を使う場として、部材は自分持ちでとお話を頂いた事がありますが、部材は粗削りから仕上げ削りと磨きまで揃えると、総合で1万円では済まないですし、寿命の問題もあるので、練習的に使っていたら、あっという間に千円単位がじゃんじゃん飛んでいきますから、機械なら早くて安い訳ではない事は、十分にご理解を頂いておいた方が良いと思います。

また、機械を使うという事は、危ない事でもあります。

私はそういった怪我はありませんが、指を飛ばしてしまった人や、機械に刃物を巻き込んで、機械を壊した人なども、結構いるようですし、総合的なリスクも合わせて考えると、決しておすすめはしません。

技術職は器用さや安全への配慮は当然ですし、一度にいくつも神経を張っておける人でないと、刃物も機械も自分に対して色々と起こりうる可能性がありますので、気軽に考えるのは危険です。

超低速で回る水研機的な物でも、刃物の形がグチャグチャになったり、手を滑らせて自分の方に回って来る事もあるそうですし、これなら大丈夫という事は、何もないと思った方が良いでしょう。

それなりの覚悟と金額とをかけて、取り返しのつかない事になるより、一回ごとにお金がかかったとしても、失敗が無いように依頼をする形の方が、安心安全で安く確実だと思います。

その後、細かい調整に関しては、ご自身で希望する内容に合わせ、手作業でやれば安心安全です。

プロとしてやる道を選ぶのであれば、そんな事は言っていられませんので、頑張って色々な物を用意して、技術や知識も学んで、代金をお支払い頂けるようにならないといけませんが、趣味の場合には、楽しめる範囲で終わらせておくことも大事だと思います。

 

 

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