ここ1年程の様子
過去から色々なお客様のご利用があり、中には長期に渡って継続的にご利用を頂いている方も多くいらっしゃいます。
ご新規の方でも、おまかせの内容であったり、細かいご指定を頂くものもあります。
色々と半年から1年くらいで、仕上げに対してのこだわり強いお客様からのお問い合わせが増えている気がします。
当方は、過去からずっとお話をしてきていますが、実用品としての刃物を、どう研磨するかや、どう研ぐかを重要視しており、見た目に関しては、そこまでのこだわりがありません。
もちろん、あまりにも酷い状況にはなりませんが、細かく調整をした見た目で揃えるような事は、出来たとしてもあまりやらず、表面を整える意味での加工までをベースとしています。
均等に揃えると、色目が綺麗に見えたり、バランス良く見えるのですが、それは荒目の物と細かいものだと、同じ精度で加工をしようとしても、どうしても飛び傷や傷の大小が出やすい為で、そこまで合わせようと思うと、部分的に強い磨きが必ず必要になるので、そこを責めると精度落ちする可能性もありますし、歪が増える可能性もあるので、見た目の為だけにそこまではやりたくないのです。
削りから磨きに入り、深い磨きに入って行けば、使用には関係ない範囲で、どんどん刃物は消耗しますし、均等に磨いていったとしても、先ほど記載をしましたように、バランスの問題で歪が出る可能性が十分にあり、精度が崩れていくと、また削りからやり直しになる事もあります。
折角作った実用の為の良い状態を維持できなかったり、無駄に減らす事になるのは、勿体ないと思う部分が強くありますので、当方では下地加工から研ぎに至るまで、極力刃物の負担を減らし、使いやすい状態をとご提案しています。
いわゆる磨きと称しているものは、通常の仕上げ目で良く使っているヘアラインから、細かく傷を取る加工を何段階も多く含め、そこから最後に何段階かの磨き入れをして、光沢を持たせた状態になります。
その時点で、かなり細かくはなっているのですが、光沢を出す事で、傷目はかえって荒く見えたり、目立ちやすくもなってしまいます。
周りが綺麗であればあるほど、少し荒目の筋があるだけで、非常に目立つのが原因です。
なので、磨きに関しては、光沢感が欲しいとおっしゃる方にだけ、おすすめをしています。
そのくらいの磨きでも、かなりなめらかであり、触る手が滑る感覚が強いので、研ぎの際に手を滑らせたり、反射で眩しくなってしまうくらいにはなっています。
その先に更に進めるようにすると、いわゆる鏡面があります。
これに関しては過去にも記載をした通り、鏡面系と鏡面がありますが、色々な理由で当方では基本的には鏡面系や鏡面の作業はお受けしていません。
こういった仕上げ目に関するお話は、ご興味がある方が多いようなので、また近いうちに、何か書こうと思います。
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