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2024年5月

2024年5月31日 (金)

切れ味だけでも、永切れだけでも

刃物の研ぎにおいて、良く言われる切れ味や永切れですが、これに関して皆さんはどうお考えでしょうか?

切れ味を優先すれば、永切れは悪くなりますし、永切れを優先すれば、切れ味は悪くなります。

これはどの刃物でも、基本的には同じ考えた方で良いと思います。

分かりやすい所で、包丁をベースにしてお話をしていきますが、刃物の性能によっても、設定が可能か不可能かが変わってきますので、ここでお書く内容は、良くある一般的な範囲となる、中級の中の中間的な所をベースに考えた内容だと思ってください。

瞬間的な異常とも言える切れ味に憧れる方は、結構いらしゃるようですが、色々な刃物の中でも、包丁は鋭角気味な設定の刃物になりますので、切れ味を以上に感じるという事は、刃物にとって大きな負担であり、場合によっては損傷の可能性が非常に高い事を示します。

特にまな板を相手にし、刃物は自由に動かせて切れる刃物ですから、その使い方の具合によっても結果は天地の差が出ます。

私が良くおすすめするのは、切れ味と永切れのバランスを持たせた範囲に収めるところです。

一切硬い物を切らず、まな板にも当てず、コジるような使い方もしないのであれば、切れ味に振っても良いかもしれませんが、正直な所、そこまでしなくても、十分な切れ味は感じられるはずです。

むしろ刃を薄くし過ぎて、研ぎがまともに入らず、砥石から避けてしまうような状況になると、まともな刃が付かない上に、その時点での強度不足は確定していますので、何も良い事はありません。

また、刃の強度ばかりを考え、永切れ優先とされるお話もたまに聞きますが、それだと食材へのダメージが出て、綺麗に美味しく食材を生かして料理をする事が難しくなります。

ですから、刃先ばかりを鈍角に研ぐようなやり方は、良くない状態と言えます。

プロ用の設定の多くは、比較的薄身に研ぎを行うケースが多いのですが、それは毎日研ぎを行う事も踏まえ、とりあえず1日刃が持てば良いという考えがあるからです。

それに対し、家庭用の場合、毎日研ぐ習慣は一般的ではありませんから、個人の考えにもよりますが、1週間~1ヵ月程度は、なんとか使えるくらいの状況を維持できないと、だいぶ苦労が増えるでしょう。

いつでも良い状態を維持したい場合、研ぎ器を使う方も未だに多くいらっしゃいますが、あれは刃先を潰すような結果になりますので、使えば使うほど、どんどん刃がおかしな形状になり、しかも研ぎ器が毎回確実に当たらない切っ先とアゴ付近は、削れずに残って行きますので、早い段階でまな板にまともに当たらない刃にもなります。

無理のない形で管理をしていくには、砥石でしっかりと研ぐ事や、色々とズレが出て来る前に、歪取りや削りでバランスを保ちつつ、手研ぎでの研ぎを行う事が理想です。

色々な加工方法がありますので、ご相談ください。

 

2024年5月30日 (木)

研ぎにくいものが増えすぎました

年々、刃物の硬度が上がりすぎていて、良いと言われているから買ったけれど、研ぎをまともに行う事が困難であったり、今までは出来ていた仕上げが出来ないという声は多いです。

その手の問題は、当方でも十分に把握をしており、ダイヤモンド砥石をおすすめするなどして、回避を促してたいます。

しかし、根本的な問題として、切れ味や刃持ちに焦点を置き、研ぎについてをある意味では無視するような製品が増えると、研ぎをまともに行えず、かえって性能を生かせない事態になっている事も事実です。

ネットで色々な評価を見ていると、結局は研ぎやすく良い刃が付くものを!という声が多いので、扱いやすいという部分を残す事は、高い割合で必要であると思っています。

普段の研ぎは軽く刃先だけとし、数か月に一度は専門家の所に出して、面から削り直して貰うなど、そういった扱いでその手の刃物を購入するのは、十分に意味はあると思いますが、ご自身で研いで使えそうもないという判断のものは、そもそも購入をしない方が良いと思います。

使う砥石によっては、研ぐ事はそれなりに容易には出来ても、仕上がりでの差の問題はどうしても出てしまいますので、繊細さを生かして研ごうと思った場合には、何倍もの労力をかけなければならない可能性があります。

粉末鋼だから硬いとか、そういう時代でもなくなりましたから、購入時に研ぎが一般的な砥石で可能かどうかくらいは、確認をして購入なさってください。

手に負えなくなった刃物が、中古市場に多く流通し始めると思いますが、その裏側の確認は良く行ってください。

専門家が中古として販売をしても良いという判断をした製品と、知識や技術が無い人達が売りに出しているものでは、かなり大きな差がありますから、製品へのあこがれだけで購入をすると、無駄で大きな出費となる可能性は多くあると思います。

色々な方達を研ぎについてのお話はさせて頂いていますが、結局手が伸びるのは、研ぎやすくて切れ味が出やすい刃物という所に落ち着きます。

上手く研ぎきれずに性能が出せないような製品は、ストレスを抱える事になります。

砥石メーカー各社様は、頑張って高硬度刃物対応の良質砥石を、一日でも早く出してください。

刃物と砥石の背比べは、高硬度刃物対応の部分で見ると、長きに渡って砥石が置いていかれています。

 

 

2024年5月29日 (水)

出来る事を増やしていきます

出来る知識と技術があるのに、その環境が無くて出来ないという部類のものは、考えてみると意外と数が多く、そんな話をしていると、勿体ないと言われます。

出来るのにやらないなんて、やりたくても出来ない人もいるんだから・・・と。

確かにその通りかもしれませんが、それらをやる為には、お金と時間が掛かったり、スペースが必要な場合も多く。

今ある延長線上で出来る事には、やらな理由があったりしますが、それ以外の新しい範囲の事の場合、やろうと思えばやれる事は確かにあるのは事実です。

私は一つの事だけでは満足できず、飽きっぽい性格な所もありますので、色々と幅広く見て聞いて学んできましたが、それが今の幅広い割にはかなり深いと言って頂けている結果には繋がっていると思います。

実際は更に幅も広く、本当は深い部分もあったりしますので、それを一人でどこまで広げられるのかでしょう。

まだやれる事や知ってる事があるの?と、色々とやり取りを詳しくしている関係の方からは、驚かれる事もありますが、興味本位で手を出してみる事は多いですし、知識の一つして一応知っておこうと覗いてみて、ハマってしまった事等もありますので、なんだかんだと広く深くの所は多くなってしまいました。

今後、今までの延長線上ではない範囲は、可能性を広げていくことも、本格的に進めてみようかな?と、少し考え始めています。

もしかしたら、それをやってくれる所を探してました!とおっしゃる方も、中にはいらっしゃるかな・・・と。

私個人の刃物の為だけなら、色々やっている事もあるのですが、そうである事を知り、それやってくださいよ!と言われる事もあるので、色々考えてもっと面白くなる世界の広げ方をしたいと思っています。

私は商売だからとか、利益優先で物事を考えた事は無いので、もっとこうすれば儲かりますよ!とか、これをやればお客様が増えるのに!と言われても、正直大きくは反応をしてきませんでしたし、それは今後も変わりないでしょう。

皆が刃物や砥石や研磨を通じ、今まで知らなかった世界の広さや深さを知って、楽しみや喜びに繋がればというのが、何よりも大切だと思っていますし、どれだけの範囲や方々に対し、社会貢献ができるのかというのを、出来る範囲で表現をしていく事も、重要だと考えています。

つまらない事や、大した事のない当たり前に、無駄な大金や大切な時間を使いたくないと私自身は考えますから、必要だと思って頂ける事を、優先的に行っていきたいという思いもあります。

小さなただの研ぎ屋で、なんだか色々やってるな・・・程度に思われている部分があると思いますが、ここに行けば何とかなるかも!と思い、是非このブログを見たなら、当店を覚えておいてくださいね。

今後まだまだ色々と変化をして行きます。

 

2024年5月28日 (火)

考え方や実行の違い

技術関連の企業や事業所でも、業界に密接はしているように見えるけれど、内容は一流のプロからすれば、何かおかしい事が重なっているという事が・・・。

技術は古い技術もあれば、新しい技術もありますが、それがどういった場面で認められているのかです。

趣味的範囲であれば、何かにおける責任はありませんが、これが世に出る商品や、世に出る技術の場合、その業界に対しての責任問題にもなります。

良い悪いの判断は、最終的にはお客様が決定するものであるとされてはいますが、業界での評判というのもかなり大切ではあると思います。

だいぶ悪い意味で目を付けられている企業も、結構噂で耳にしますが、妬みなどが関係しているのかと思えば、どうもそうではない事が多いようです。

無理に同業から好かれる必要は無いと思いますが、必要範囲の基本的流れだけは、やはり崩してはいけないというのは必ずあり、そこを悪い意味で注目されてしまっているようです。

当方で行っている技術の多くは、オリジナルや完全オリジナルのものですが、基本の部分は絶対に外さないようにしていますし、そこからのアレンジによる味付けのようなもので、それが違いとなるようにしています。

細かい部分を見ていくと、不足はあると思いますが、実用という部分に関して言えば、かなりの高評価を頂いておりますので、その声を信じて堂々とおすすめをしています。

それぞれの仕事や技術に対し、一部のみをそれぞれが行い、何かの完成形にするケースがほとんどですが、私は個人ですから、全ての事を一人で一貫して行います。

その為、一つずつの作業の意味が、繋がりになっていますので、良く評価をしてくださる方のお話では、まとまりがあるという形のようです。

メーカーなどの企業にように、大金を使った宣伝を行ったり、一年中営業をかけ続けるような、時間やお金は一切ありません。

今までそういった事には0円で、宣伝に繋がるかもしれないブログを書く程度のみですが、それでもなお、こうして続けて来れているのは、それだけの評価を頂けている事にあります。

色々な所へ研磨や研ぎの依頼をし、それでもご満足を頂けなかった方からは、特に大きな評価を頂いておりますが、私個人が元々そちら側の刃物を使う人間でした。

当時、自分では解決できない刃物に対する問題点を、一流と言われる企業に技術の依頼をしても、満足の結果にはなっておらず、ここまでしか出来ません・・・と。

金額の問題であれば、もっと出しますから!と伝えても、うちで受けられるのは・・・で終わってしまっていました。

結局どうしたかと言えば、思う条件を全て満たす事は出来なくても、必要な部分を優先的に加工をし、それで使い続ける事をしていました。

当時、機械や道具も種類が少なく、出来る事は僅かではありましたが、その僅かな範囲には強いこだわりはあって、それを見て触った方達が、驚きの声を上げてくださったり、黙り込んでしまったのは、今でも覚えていますので、意味を理解し、加工や使用を理解している人からすれば、ここまで人の手だけで出来るものなのか・・・と思われたのでしょう。

今は機械や道具も増え、思う形に近いものが、だいぶ出来るようになりました。

元々、原理や理論を考えるタイプだったようで、色々な方とお話をする中から、そういった部分からくる見解や検証、色々なテストや研究には、重要な部分が含まれるという事が分かり、それらを生かす形で色々な開発をしてきました。

一部の技術は、人から教わった物も入っていますが、それらもそのままで使うのではなく、内容を解体して解明に繋げ、結果の為にやり方を変えているもので、現在は100%そのままのものを使っているケースは、一切ありません。

結果的には近い物になっている事もありますが、色々な部分で多くの違いがあり、それの組み合わせになりますから、かなり設定も異なってきます。

一番の違いは、やはり過去から重要視をしている手研ぎの部分で、それを基準にした機械加工を行っていますから、機械加工の時点で作りが異なります。

それに関しては、今のところ、相当の違いがあると、業界の方からもおっしゃって頂けています。

全体の状況の為に、細かい事は除外する事もありますが、現状ではそれが難しいという判断をしていますので、致し方ないと思っています。

どうしても綺麗な方向にするのが世の中ですが、綺麗さに隠れた不足まで、多くの方が見ていませんし、見えていません。

そこは解決済みなので、かなりの強みとして頂けていますが、どうやって綺麗さとの融合を完成させていくのかが、今後の課題だと考えています。

そこまでやれない理由は、金額の部分ですが、実際にそこまでやるとすれば、どれだけの方が利用できるのか?と思うと、ごく少数派になってしまいます。

少数で高額の仕事が出来る事は、理想的だとおっしゃる方も多いようですが、私は少しでも多くの方に、実用におけるストレスを無くす事や、刃物の性能と研ぎの重要性を理解して頂く活動を、出来る限り優先したいと考えていますので、そういった仕事を優先する事は難しいと考えています。

私の手のかけ方をご存じの方からすれば、安すぎないか?と心配される事もあるくらいです。

作業は早くて綺麗で上手く終わらせれば、一番無駄が無いと良く言われますが、微調整を加えなければ到達できない範囲の為に、最短を取る事は残念ながら不可能ですから、そこまで到達していないので、そこで出来ているという判断をしているものでしかありません。

実際に、完成された製品や研ぎは、位置関係がおかしいものがほとんどで、そういった部分を理解している方達からすれば、分かりやすく表現をすると、とても気持ちの悪い物なのです。

色々なズレに気付くレベルの方達からすれば、何があろうと避けたい状況のものが、世の中の常識ですが、それ以上必要無いのではなく、やれるのであればやってあげたいという思いが強くあります。

色々と経験をし、絶対に大手には出さないとおっしゃっている方も多く、結局その都度作業する方が変わる可能性が高い事や、作業時間で区切られてしまうようなやり方では、技術は思う結果にはならないというのがありますから、結果だけの為に行う事を避ければ、出来るはずもありません。

個人の好みに合わせた研磨や研ぎも、個人間であれば十分に可能ですが、細かい話を含めて行けば、作業をする人が直接話をしない大手では、加工する人に伝わる訳もありません。

顧客管理と言われる部分は、営業や事務がそれらを把握し、お客様と直接のやり取りや受付を技術がやりませんので、思う形にする事はそもそもまず無理です。

そういった部分は、対話と加工を一人で行う部分に、大きな意味があると思っています。

規模でカバーできない範囲は、どうしても出てきてしまいますし、最短での仕事も難しいですが、かなりの割合の方々が、出して良かったとおっしゃって頂いており、リピーターになって頂けている率もかなり高いので、少しずつ範囲は広まって来ていますから、私はこの形を崩したいとは思いません。

扱いに困らない刃物へと変化させ、定期的に細かい調整を続ければ、ずっとストレスなくお使い頂ける形になる部分が多くありますので、どこでどうお金や時間をかけるかだと思います。

刃物を購入したり、研磨や研ぎに出して、その時だけの出費で済ませようとすれば、必ず不足が生じますので、刃物と向き合う場合には長い目で見て、良い時間をどれだけ多く使えるのかを考えてみてください。

実用品は芸術品ではありませんので、芸術を求めた結果、性能を多く潰してしまっているケースがかなり多いので、その辺りへの理解も増えれば、研磨や研ぎの世界は今以上に使い物になる製品が増えると考えています。

お客様がただ良い刃物を望み、私が良い研磨や研ぎを行っても、何も生まれるものはありませんから、一緒になって良い形を完成して行かれるように、お互いに意見や努力をし、結果を造り上げていかれればと考えています。

 

2024年5月27日 (月)

終盤からのやり直し

先月から作業をしているある刃物は、刃がボロついてしまい、今月上旬からやり直しをしています。

出来れば早めにと思い作業を頑張って進めていましたが、適当に作業をして出す訳にはいきませんので、もう少しお時間を頂いて少しでも良い状態でお渡しをしたいと思います。

この刃物だけにずっと時間をかけられないので、こういった事があると、予定通りにはなかなか進められません。

この手の状態だと、さすがにそろそろ落ち着くとは思いますが・・・。

今回は大きく削り落とすような加工ではなく、調整をしていく部分が大きかったので、大丈夫だろうと思っていましたが、刃物はそんなに甘くはないという事ですね。

 

2024年5月26日 (日)

真面目にやっています

当方のブログを見て、色々とご興味を持って頂く事が多くあります。

HPにも必要以上に記載をするようにしていますが、細かいお話になると、ブログの方が書いているでしょう。

その内容を見て、刃物や砥石や研ぎに対し、真面目に向き合っていると判断をしてくださるのは、とてもありがたい事です。

私自身が刃物を使う側にいた事もあり、実用という部分を特に重視していますが、使用者側にいないと分からない事や、実際に必要な要素を盛り込める部分もありますので、その辺りは堂々とおすすめをしています。

また取り組みに関しても、様々な業界の方々とお付き合いを持ち、分野における発展であったり、これからのご興味を持って頂ける為にも活動をしています。

そういった取り組みを知り、色々とご協力をしてくださる方々もいらっしゃいますので、本当にありがたいと思っています。

構想としては色々と持ち合わせていますが、私一人では出来ない事が多く、そのお話に賛同を頂き、一緒に活動を出来る例もありますから、決して個人の範囲では終わらず、やれる事はそれなりにあると考えています。

お客様 への対応としても、実物を拝見し、刃物の実際の状態を素直にお話しますので、気分を害される方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、余計な気遣いをして真実を伝えないようなやり方だと、本質的な部分をご理解頂けませんし、その後の作業のご説明をしても、その必要性をご理解頂けないと考えています。

そういった信用のおかげで、当方は今まで潰れずにやって来れていますので、今後も真面目に取り組んで参ります。

 

2024年5月25日 (土)

仕事の中での発見

以前に同じような現象があり、解決が難しいと判断をしたケースがありました。

今回も同じような現象の刃物が相手でしたが、過去の頭には無かったやり方でやってみたら、それは回避できました。

相当難しい範囲の事で、お客様からお話を伺っている限りでは、一般的には高確率で断られるケースだと思いますから、これは強みに出来そうです。

それと合わせ、完成済みの仕上げ方で仕上げを行えば、かなりレベルが高い仕事になります。

この手の内容は、結構色々とあるのですが、組み合わせ次第で良くも悪くもなるので、それを見つけ出すのも結構難しいです。

良くあるパターンの仕事でやるのであれば、何ら問題は無いのですが、冒険をすればするほど、場合により、見た目の問題で安い仕事に見えてしまう事もあります。

実用の結果だけを見て貰えるのであれば、もっとレベルを上げる事は可能なのですが、結局仕上げの問題で下げざるを得ない事もあるのは、非常に勿体ないと思う所です。

最上級が100だとして、仕上げの問題を含めた場合では、どんなに頑張って時間をかけても90行けば良い方です。

その10を大きいと見るか、小さいと見るかで、実用品としてどこまで望むのかは変わって来ると思いますし、その10が必要無いと思う方が多いのか、その10が分からないのかは何とも言えませんが、どうしても見た目を優先する人が多いのは間違い無いでしょう。

 

2024年5月24日 (金)

メールの対応について

ここ最近は、メールのお問い合わせややり取りが多く、返信までのご時間を頂く場合がございます。

何か特別な事でもない限り、新規でのお問い合わせや、必要な内容のやり取りには、返信を行っております。

2営業日以内には、ご連絡を行うよう、極力時間を割いておりますが、それにより作業が全く進まなくなる日もあります。

それ以上長くなる場合もありますが、どうぞご了承くださいませ。

 

2024年5月23日 (木)

刃物の寿命について

刃物を購入し、どのくらいの年数使えますか?と聞かれる事がありますが、お答えするのは難しいです。

その刃物をどのように使うのかで、寿命は大きく変わるからです。

使用量や使い方により、研ぎの頻度も変わりますし、研ぎ方によっても、刃持ちや使用に影響が出ますので、色々な事が関係して、刃物の寿命は大きく変わってきます。

とにかく寿命をと考えると、使用の面での不便さやストレスを我慢する事になるでしょう。

道具はむやみに減らす必要は無いと思いますが、寿命よりも快適に使う事に意味がありますから、如何に便利でストレスなく使うのかを考え、気持ち良くご使用頂きたいと私は考えます。

 

2024年5月22日 (水)

切れ味は出ますか???

低級の格安刃物で最高の切れ味を!と頑張っていらっしゃる方は、稀にいらっしゃるようです。

それは可能かどうか、ご質問を頂いた事があります。

答えはNOです。

まず、低級の格安刃物には、レベルの高い鋼は使われません。

その時点で何をどうやっても、組織が良くなって、硬度も理想になる事はありません。

そして、製造の技術レベルも、特別に手の込んだやり方をしている訳ではなく、どこの誰が作っているのかも分からない物ですから、あくまでもその形をした刃物もどきです。

本当の意味でのレベルの高いものを触った事がある方なら、刃物が持つ組織の意味もご理解がある事と思います。

また、低級刃物で切れ味を何となく出せても、刃持ちは一切期待出来ません。

刃角を付けすぎたとしても、刃は持ちませんし、切れ味も出ませんので、組織の問題は致命的です。

なお、どうしても頑張って、そういった刃物に少しでも細かい刃付けをしたい場合、想定よりも何倍~何十倍(?)もの細かい砥石が必要になります。

硬度が低い事により、砥石の影響を強く受ける為で、これはどうしようもない部分です。

あとは、砥石の攻撃性が低く、粒子が揃った砥石を使う事で、ある程度は整える事が出来るとは思いますが、良質なものを知る方が満足するレベルには、到底追い付かせる事は出来ません。

この手のお話を出す事自体、あまり意味がないふざけた事だと思われてしまうと思いますが、良質な刃物を知る意味で、その実験は有効な部分はあります。

しかし、その時間を良質な刃物の研ぎや使用の勉強に回した方が、正直無駄は無いと思います。

 

2024年5月21日 (火)

最近多いご依頼

刃物の研磨でご依頼が増えているのは、仕上げにこだわった内容です。

特に今年に入ってからは、割合的に増えており、オプションとしての追加が多いと感じています。

内容によりますが、年々進化させてきたモノもありますから、必要に応じてご利用を頂ければと思います。

やりすぎと思われるような内容は、当方ではご用意をしていませんので、全体的に控えめです。

ただ、用途の細かい内容や、お仕事でお使いになるモノの場合、通常よりも設定レベルを上げてありますので、価格の割にはかなりご満足は頂けるでしょう。

色々な加工を業者さんに依頼した事がある方は、金額が高くて諦めた事も多いと思いますが、私も過去にそういった経験があります。

格安と言える程ではないかもしれませんが、基本精度をなるべく落とさないままで、その仕上げ方を導入していますので、そういう使い勝手に影響を及ぼさないのも、当方でそういった加工を行う事の特徴と言えますし、そこまでやっての価格になるので、決して悪くは無いと思います。

手研ぎと機械作業の融合により、精度確認と最終結果を作り出していますので、機械作業は機械作業で、手作業は手作業と分け、後に面や歪が大きく合わないという事は無いので、その点は大きな売りとなる部分だと考えています。

単純に金額だけを見ると、他では価格の表記が無かったりで、高いと感じる事もあるかもしれませんが、実際に色々な所でのご利用経験がある方のお話だと、受けてくれないか、受けてくれても驚く金額の請求がされるというお話を聞いていますので、実際はそんなに高いという領域には無いと言われる事が多いです。

あとは実際に何度かご利用を頂き、好みに合うかどうかなど、その辺りも体験して頂いてからの判断をと思います。

当方のHPでは、色々と細かい説明を書いている事も多いので、その辺りも読んで頂ければと思います。

過去に多くを語る職人は・・・と言われていた時代もあるそうですが、近代ではまともな事を喋れない職人は、そもそも相手にされないというのもありますし、その話から知識や技術を判断する基準にもなると思いますので、色々とご相談を頂ければと思います。

技術の細かいお話に関しては、秘密事項も多くありますので、お答えできない範囲がありますが、その辺りは特別な知識や特別な技術を守る意味でもありますので、どうぞご理解とご了承を頂ければと思います。

 

2024年5月20日 (月)

どうしても取れない欠け

タイトルを見て、そんなはずはないだろ!と思った方には申し訳ありませんが、そういう欠けが存在しています。

欠けの取り除き方は、普段通りの研ぎ方で研いでいき、自然に取れるのを待つ場合と、欠けを無くすために刃を潰すように削り落とし、そこから刃の再生をしていく方法があります。

どちらでももちろん取り除く事は出来ますが、後者の方が確実性は高いです。

ただこれをやると、刃先ばかりを必死に研いで刃を戻そうとして、刃角がおかしい事になる場合もあるので、一般の方にはおすすめをしません。

話を戻しまして、取り除けない欠けについてですが、欠けの脇から新たな欠けが発生したり、取り除けたと思ったら、内部から欠けが発生してくる場合もあります。

いつどこでその欠けが止まるかは、やって見なければ分からない事で、わずかな量で収まってくれれば良いのですが、5mm削っても駄目な場合もありますし、1cm削っても駄目な場合があります。

刃物はどんどん小さくなっていくので、どこまでやるかですが、取り除ける所までといわれれば、多くを削らなければならない場合もあります。

例えば包丁の場合でこれが起こると、食材に欠けが入ってしまう可能性があり、大変危険です。

研ぎでのバリとなる「刃返り」を残す事すら、当然危険な事になりますので、そういった処理が出来ない人が研いだ包丁で、料理をしてもらいたくはありませんね・・・。

また、欠けではなく、サビによる浸食が酷く、どこまで削っても、その浸食が取れない場合もありました。

原因は不明ですが、何らかの影響により、鋼と地金の合わせ材の隙間に入り込み、それが奥の方まで進んでしまい、いくら削ってもサビが出続けるという現象に遭遇した時は、どこまで行けば落ち着くのか?と考えながら、長い時間格闘をしました。

通常の使用では、そうなる事はまず無いと思いますが、今考えてもあのサビの異常さは、理解に苦しみます。

欠けの話から、サビの話まで少ししてしまいましたが、欠けもサビも取り除かなければならない部分になりますので、放置する事なく、早めに修復のご依頼をなさってください。

状況とご希望内容次第で作業内容は変わりますが、良い結果になるように考えて行かれればと思います。

 

2024年5月19日 (日)

砥石がどれだけ重要なのか

私は過去に、刃物と砥石と研ぎの勉強をしていて、刃物は変えずに砥石を変えてから、研ぎが大きく変化した事を覚えています。

その先で、今ある刃物での限界を感じ、レベルの高い刃物へと変更をした時、今までの刃物ではもうこれ以上は無理な状態であり、それが刃物の限界だった事も知りました。

ですから、使いこなすという事は、どういう状態を指すのか、その辺りはかなり把握をしてきています。

何でもかんでも、良い物を買えば良いとは思っていませんが、道具の性能により、今までの限界を遥かに越え、性能を発揮できるという環境を作り出せるという事です。

最上級である必要は無いかもしれませんが、それなりのレベルから始め、それよりも上を使えば、それまでの勉強次第で、その差は明確に分かると思います。

刃物も砥石も、その道具が持つ性能がありますし、それらの相性もありますので、そういった部分を良く考え感じながら、良い結果になるようにお使い頂きたいと思っています。

何を求めるのかにより、必要性能が変わりますから、その辺りも含め、色々な組み合わせを考えてみてください。

まともな知識と技術を持つ人に聞かないと、この手の事は分かりませんので、なんとなくそれっぽい人に聞いてそれを信じてしまうと、方向性を誤ってしまいますので、ご注意ください。

 

2024年5月18日 (土)

硬質刃物の為に是非!

硬質刃物の割合が増えた近代では、過去からある人造砥石では、研ぎがまともに出来ない事も増えました。

単純に鋼材が硬い傾向になった事や、過去とは違うとは違う技術の進歩により、熱処理が確実に行いやすくなった事などもあるかと思います。

あとは、過去からあるような、たまたま硬くなってしまった系の物もありますから、色々考えると一概には言えません。

硬度だけではなく、耐摩耗性や靭性の影響だと述べる方もいらっしゃいますが、結果論として研ぎが硬くて出来ないという、ただそこの問題だけで、私は十分硬いと判断をします。

過去からダイヤモンド砥石の研究には、幅広く多くの時間を費やしてきましたが、一長一短であるというのが現状です。

100点を付けられる場面もあるのですが、用途が合わないとそこに意味は無い事もあります。

使い方も色々とあって、その辺りも把握をして使うのとそうではないのとでは、だいぶ結果が異なります。

何があろうと、ダイヤは地球上で一番硬い素材なので、刃物相手だと削る事は十分に出来ますが、その中でも色々と性能があり相性もありますから、そういった部分の事は、ある程度知っておいた方が良いでしょう。

この先は更に硬いものが増えると予想していますので、早いうちからダイヤモンド砥石の性質や性能を知っておくと、その時が来ても困る事は無いと思います。

当方で現在販売しているのは、「NSK工業のダイヤモンド砥石」です。

扱いに困りにくい、レジンボンド系のダイヤモンド砥石ですが、よくあるタイプとは異なり、研ぎ滑りが明らかに少なく、研ぎの目も安定しています。

幅広く#も販売されていますし、用途に合わせて扱いやすい設定を作ってあるのも特徴です。

過去から販売されているダイヤモンド砥石の多くは、一定の設定品のみで、相性が合わないというケースも多くありましたので、こちらの製品ですと、好みや結果に合わせ、使い勝手や仕上がりの違いを表現できます。

今まで何度もご紹介をしていますので、ご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、初めての方もいらっしゃると思いますので、改めてご案内を貼っておきます。

こちらからHPの販売ページに飛べますので、是非ご購入をご検討ください。

 

2024年5月17日 (金)

どんな砥石を買えばいいですか???

これから研ぎを始めようとなさっているお客様から、砥石の購入や面直しについて、ご相談を頂く事は多いです。

どんな刃物に対し、どんな研ぎを行いたいのかで、おすすめ出来る商品はだいぶ変わりますが、当方で販売中の砥石や砥石修正器の範囲で、かなりの領域をカバーする事が出来ます。

刃物の形状、鋼材、硬度、靭性、耐摩耗性、砥石の荒さを含めた段階的な研ぎについて、研ぎに求める作業効率、初期段階で臨む内容と将来の発展性、予算、等が検討すべき内容には含まれると思います。

色々細かくて面倒に思うかもしれませんが、適当に買って使おうと思っても、必要な条件が合わなければ、それは使えないもので終わってしまう可能性が高いです。

そうならない為に、必要な道具をどうやって選べば良いのか、まともなご説明とアドバイスをお伝えし、安心してご購入頂けます。

また、当方でご購入を頂いたお客様には、必要な内容の最低限度の範囲までは、使い方のご説明やその他アドバイス等も、無料で行っています。

その説明やアドバイスが欲しくて、当方でご購入頂く方も少なくはありません。

知識や技術のお話だけが欲しい方の対応は、当方では行っておりませんので、あくまでも当方での購入を前提とした内容として、お話をお伝えください。

 

2024年5月16日 (木)

使う人の気持ち

最近は良く料理をする機会があり、包丁を多く使っています。

そこで出て来るのは、満足でもあり不満でもあります。

安めの包丁からそれなりに高い包丁まで、所有品は使っていますが、テストで使う程度の場合と、本格的に使う場合でも、少し考え方の違いも出てきます。

錆の事や刃持ちの事は、特に使用へ大きく影響する範囲でもありますから、その辺りは普段使いには非常に重要な事だと感じています。

研ぎ方一つでもかなり性能に変化は出ますので、その辺りはもちろん注意をしていますが、それ以前の問題として、機械で研磨され、製品化されている状況において、そもそもの不足な部分が多いのは非常に問題です。

このレベルでプロが満足するのか?と思えば、それ以外の選択肢が無かったり少ない事に影響をされているので、使用者側にあるからこその設定というのは、今後大切にしていきたいと思っています。

それを使いこなす為には、日頃の管理は当然大切ですし、傷みが明確に出る前に研ぎを行い、いつでも良い条件のままで使用する事も必要になるかと思います。

良い状況を保つ事で、使用のストレスが無くなりますが、出費はそれなりに増えますから、そこをどう考えるのかという問題はあります。

お客様の考えとして、長期的に安定した性能の維持と維持費の削減をというものがあれば、それも今後は検討したいと思います。

それをどう形にするかは、今後の焦点にはなるでしょうね・・・。

 

2024年5月15日 (水)

こんな事が出来たらいいのに

今までの私の刃物への考え方は、実用性能一択でした。

それは今でも変わりません。

ただそこに、何らかの面白みがあっても良いかな?とは思っています。

ただ単純に切れて使いやすい事ですら、凄く難しい事ですから、そこまででも十分すぎる状態にあると思いますが、もっとオリジナリティが欲しいとも考えます。

色々と仕上げの選択肢を増やす事もそうですが、刃物をお使いになる方が、その物への愛着をより一層お持ち頂ける事にも、繋がる何かを作れればと思っています。

色々と模索をしていますが、一つは形に出来そうなので、準備が出来たらご案内をと思います。

 

2024年5月14日 (火)

買うなら早めに

製造の終わった製品は、値上がりをします。

元々の出回った本数が少ない刃物は特にです。

通常販売の時は10万円以下だったものが、後に30万円以上になって売られていた事もありました。

世の中で注文自体が減っている新作の日本刀分野は、今後の新しい製品や使用量の少ない在庫は、どんどん減っていくと考えています。

いわゆる美術刀も同じで、鑑賞用の日本刀というものも、状態の良いものは減っていくと思います。

欲しいと思ったら、いずれ手に入らなくなるか、値上がりする事が多いですから、いつか安くなったら・・・では間に合わないと思った方が良いでしょう。

 

2024年5月13日 (月)

大丈夫そうです。

先日入手した、新しい仕上げに対する部材は、まだ完全にはテストは完了していませんが、予想よりかなり良いと感じています。

この商品の別タイプの物もありますが、思い切ってそちらも購入して、更に幅を広げようかと思うくらいですから、当たりの範囲に入ると思います。

問題は金額が安くはありませんから、そこをどう見るかだと思います。

仕上げはこだわれば、当然高くなってしまうものなので、そこにコストが乗って来るのは仕方がないと思いますが、その為だけにこれを使うと、かなり高くなるでしょう。

違う系統の仕事でも、これが使える範囲を多く用意する事が出来れば、通常より高いというレベルで収まるとは思います。

使い方に工夫をすれば、使える可能性もあるので、色々とやってみたいと思います。

 

長い道のりです

色々と新しい事をやろうとするにも、その内容によっては、長い年月がかかります。

予定通りに進む事ばかりではありませんし、予想外の問題に直面する事もあり、妥協をするか、諦めなければならない事もあります。

予算と人員を考えると、個人の範囲で行うのは、かなり無理がある事の方が多く、その中では相当投資をしてやっている方だと思います。

一瞬で解決して終わる事もあるので、毎回苦戦している訳ではありませんが、かなりの割合で苦労をしています。

どこかの真似事をするのであれば、お金の問題だけで何とかなる事が多いようですが、オリジナルでとなると大変です。

 

2024年5月12日 (日)

たまにあります

刃物を研磨したり研いでいくと、刃がボロボロで上手く刃付けが出来ないものがあります。

これは意外と割合的には多い気がします。

特に多いのは鋼の包丁ですが、これは組織がボロボロな感じがしますから、研ぎでどうにかなるものではありません。

研ぎが進む、落ち着くものもあれば、そのままの物もあるそうなので、購入して研いで使っておかしいと思ったら、購入先にご相談される事をおすすめ致します。

購入して間もない事や、使用感が見られない状態で、研ぎがまともな範囲だと判断をされれば、まともな所での購入の場合、返品や交換は出来るはずです。

そういう面でも、安心安全なお店からの購入をしましょう。

相手の存在が分からないオークションや、落札系のサイトでの購入だと、ノークレームノーリターンとなっている事がほとんどなので、こういった性能の問題に関しては、クレームで返品は出来ないと思った方が良いです。

相手が良い方で、良く分かっていない場合には、返品できる場合もあるかもしれませんが、それは稀なケースです。

何事も安く済まそうとすると、その分、多くのリスクを背負う事になる事は、十分に考えて利用しましょう。

私もその手のサイトは使う事がありますが、リスクが大きい系統のものは、絶対にそういったところでは購入しません。

 

2024年5月11日 (土)

どこまでやるのか

刃物の研磨の際に、仕上げ方をどうしたら良いのか、悩まれる方が多くいらっしゃいます。

特注で作成の際には、ヘアライン、梨地、木砥、磨き、鏡面、完全鏡面、など、色々な仕上げがあります。

他にも細かく見ていくと、色々な仕上げがありますし、業界によってもそれらは異なります。

仕上げにこだわり過ぎると、金額はどんどん上がっていきますし、管理も難しくなります。

あまりにも適当な仕上げにすれば、見た目は汚らしく感じてしまう事もあるでしょう。

その辺りは個人の好みによりますが、購入で気持ちが少し興奮気味の事もあると思いますので、将来性も考え、落ち着いて考えましょう。

誰でも新しいものの注文は嬉しいものですが、そこで冷静になる事が大切です。

 

2024年5月10日 (金)

おもちゃと道具

刃物などの道具は、おもちゃではありません。

おもちゃのように楽しむのは良いと思いますが、おもちゃレベルの製品では困ります。

道具としての存在は必要でも、おもちゃとしての製品を道具とする事は難しいです。

良し悪しを色々と理解すると、この問題も理解して来ると思いますが、安いものは良いとしても、安すぎる物は買ったところで使い物にならないので、その辺りは十分にご注意ください。

 

2024年5月 9日 (木)

販売品の追加予定

現在、販売品を追加する為に準備中です。

順次ご案内をと思いますので、楽しみにお待ちください。

 

2024年5月 8日 (水)

やっと解決

大体ではありますが、2年くらいでしょうか。

一部の仕事で、凄く苦労をしている事があり、それに関する解決策を探していました。

何をやっても・・・という感じで、本当に苦労をしていて、途中で解決に繋がりそうな事もあったのですが、結局は相性の問題に悩まされ、70%の安定すらも難しい状態にありました。

そこまで私は気にしない範囲なので、そのままでも良かったのですが、お客様の為にと思うと、そうもいかない訳で・・・。

今回それが90%くらいまで安定させる事に成功しました。

今後この系統の仕事では、全体的に結果が良くなりますので、一安心といった所です。

これでまた一つ、レベルの高い上級の作業が堂々とおすすめ出来るようになります。

また、今回書いた件とは別のお話になりますが、以前に何度かお伝えをした仕上げ方の事で、改良に繋がりそうなものをとりあえず入手しました。

色々な作業でこれを試し、ご意見を集めてから、導入をと思いますので、まだお楽しみにとは言えませんが、可能性をお待ち頂ければ幸いです。

 

2024年5月 7日 (火)

一つの完成形

機械研磨としての一つの形が、最近完成しました。

これは元々完成していたのですが、完成と呼んでいいのか?と疑問が残っていたので、自分の中では完成としていませんでした。

しかし、お客様からのご意見で、かなり良いという評価が多く頂けましたので、合格枠に含める事にしました。

私が個人的に思う評価と、多くのお客様の評価では、多少違う事はもちろんありますので、最終的な結果はお客様の評価が多く集まってからにしています。

完全に一流と言えるようなプロの方からのご意見だけではなく、一般的なプロの方もいて、一般のお客様でも色々な知識や技術をお持ちの方も多いですし、いわゆる一般のお客様ももちろんいらっしゃいます。

どの領域の方からのご意見でも、それぞれに必要性がありますので、ご意見を頂けるお客様には本当に感謝しています。

今後いくつもの研磨や研ぎが、段階的に導入していくと思いますが、その都度で必ず公表をするとは限りませんので、「今回は」という感じでも良いので、良かった悪かったを色々と細かくお伝え頂ければと思います。

 

2024年5月 6日 (月)

一番難しい???

鏡面仕上げについて、色々なご意見があるのは承知していますが、私はずっとヘアラインや木砥仕上げをおすすめしてきました。

理由は過去に何度も書いてきましたので、割愛させて頂きます。

今回、鏡面について、最上位の技術と言われる部分を、紐解いていきたいと思います。

鏡面に求められるのは、下地削りから入り、仕上げ削り、仕上げ磨き、最終的な磨きと、それぞれで何段階もありますので、実際は工程を細かく見ていくと、10段階よりも更に超える事もあります。

その一段階ずつが、一瞬で終わる訳ではないので、大変ではあると言えます。

そのように、根本的な段階の大変さやコストであったり、時間が多く必要である事も、最上位の技術とされる部分です。

あとは、一般的な範囲ではそうもいきませんが、レベルが高い鏡面になると、全体的な精度も良くなり、綺麗な面になる事や、鏡面の度合いが上がる事にもあります。

ある程度のレベルからは、さほど違いは気付かれない事も多いので、如何に綺麗に揃えるかという部分が、非常に大切ではあると思います。

それらの完成度により、高い技術とも言われているのですが、私が実用として考える範囲では、マイナスの要素がかなり多いので、おすすめが出来ない要因となっています。

ですが、お客様がそれを選ぶ事は、好みによるものですから、特に否定をするつもりはありません。

当方では、鏡面までは基本的にはお受けしていませんが、「磨き」としている部分があります。

こちらは、鏡面の段取りと同じ系統にはなりますが、筋目は残っていて、表面的にヘアラインよりも、光沢がある状態になりますので、実用として考えれば、これでもやりすぎな部分はあると考えます。

しかし、必要とされる方もいらっしゃいますので、ご用意はしていますし、こちらであればいつでもお受け出来ます。

磨きでも色々なパターンがあり、和包丁や洋包丁は、磨きはかなり多めに行えますが、それ以外の刃物の磨きの場合、磨きにより身を多く減らす事を考えると、お受け出来ない場合も多いので、どの刃物の磨きとしてある部分でも、鏡面と同じ段取りで進めた磨きではない事を、ご了承ください。

ヘアラインも綺麗な筋目にはなりますし、そこから細かくなれば、かなり良い揃い方をしますから、思っていらっしゃるよりも、ご納得を頂ける仕上がりではあると思います。

このように、鏡面以外のおすすめは、色々ご用意がありますので、お好みに合わせて研磨の際にご注文ください。

手が込んだ作業は高く納期も長くなりますし身が余分に減ります!

それだけ覚えて頂けていて、それでもと思う方の場合には、問題なくお受け出来ます。

そのうちまた、新しい仕上げ目をご用意出来る可能性もありますので、完成したら今までの標準との比較についても、ご説明とご提案として出お話が来ればと思っています。

ちなみに、当方での一番人気は、ヘアライン仕上げです。

日本刀以外であれば、どの刃物でもヘアラインは有効的に使え、利便性も非常に良いです。

 

2024年5月 5日 (日)

研ぎ込んだら???

刃物の研ぎで同じ砥石を使うとしても、かなり余分に研ぎ込んだら特別に切れるようになりますか?と、過去に数名からご質問を頂いた事があります。

これに関しては、ほぼNOです。

的確に研ぎがされていれば、最小限度+余分に研ぐ程度で、ほぼその刃物と砥石での想定の研ぎ目にはなっています。

ただし、砥石をステップアップして使う際に、間隔を大きくあける方の場合、意味はあると思います。

私は過去から、砥石の#は遠くしないようにと、ずっとブログで書いて来ていますので、長くご覧頂いている方であれば、理由や必要性はご理解頂けていると思います。

例えば、#1000→#8000では、通常の研ぎ量で考えると、まずその研ぎ目にする事は不可能に近いです。

色々なメーカーや製品によりますが、4倍は相当きつくなるので、出来れば2倍までが理想です。

そうすれば、ほぼ確実に次の#へと安心して進められます。

2倍以内であっても、砥石修正を確実にし、同じ角度や同じ面で研げない場合、もちろん不足になりますので、その辺りは腕による影響も大きいでしょう。

研ぎ込む事で、ミスをカバー出来る部分はありますから、自分のいつものバランスとして上手く研げる量の想定より、少し余分に研いでおけば、自分の研ぎ技術の中での90点は超えられると思います。

ある程度まで繊細で細かい設定が出てくると、その何倍も難しくなりますから、その場合は違った部分での研究をしないと、思うような研ぎにはならないと思います。

単純に鋭い刃を付ける事は、実用刃ではありませんから、その辺りも理解しつつ、色々な事を試してみてください。

 

2024年5月 4日 (土)

微妙に変わった・・・

ある製品を仕事でいつも使用していますが、新しいものを買いました。

使ってみたら、微妙に変化が・・・。

作るごとに変わるような製品のタイプではないので、改良をしたのだと思いますが、希望する性能からは少し落ちたように感じてしまいました。

もちろん改良後の方が、良いと感じる方もいらっしゃるのだと思いますが、ちゃんと意見を集めて改良をしたのか、その辺りは不明です。

こういった事が多く、折角見つけた製品も、結局は他のものに変更する事があります。

長く同じものを作り続けてくれた方が、次回の注文も安心して出来ますし、バージョンを変えるのであれば、今までのはしばらく残しつつ、使用者からの意見集めをするとか、そういった事はやって頂きたいと思います。

私自身も色々な改良を導入する側ではあるので、ご意見はかなり集めて、それをなるべく生かすようにしています。

良くも悪くも、ご意見を頂ける事で、その先の方向性が変わる事がありますから、いつでも是非ご意見を頂ければ幸いです。

 

2024年5月 3日 (金)

色々とご意見を頂いた結果

私自身の研磨に関して、お客様からのご意見をいつでも集めていますが、新しく始めた内容に関しては、ご意見が集まるまでの時間はそれなりにかかります。

刃物によりその個数は異なりますが、このくらい集まればいいかな?と思った所での判断をします。

ちなみに、決まり事がはっきりしている刃物の場合、そういった変更はほぼ行いませんから、良かったか悪かったか程度です。

以前より悪くなる事はまずないのですが、ほぼ変わらない場合ももちろんあります。

そして、ちょっと良くなったのか、だいぶ良くなったのか、とんでもなく良くなったのかで、その変更の想定通りだったのかどうかが決まります。

過去から記載をしていますが、誰からのご意見でもそれを票数に入れる訳ではありません。

最低限度としてその刃物を使える方が、こういう状況でこの刃物をこう使った時に、こういう結果になるというお話を正確にしてくださる方のご意見は、その方のご使用状況が見えてきますので、だいぶ信ぴょう性が高いです。

状況からして通常の使用レベルであれば、絶対にありえないだろうというようなご意見もあったりしますので、そういった場合には、良くも悪くも除外をします。

刃物の質と研磨や研ぎがあり、それに使用をするのは人ですから、結果が人により大きく変わる事が多いです。

その為、その方とのニュアンスの違いや、言葉や表現の度合いからバランスを取るのは、かなり難しい部分があります。

何度もご利用を頂き、ご意見も頂いている方からのお話だと、この方の場合には・・・という頭が前提にありますので、当方としましては、かなり重要なご意見が集まります。

以前からずっとお話をしていますように、一度の研磨や研ぎでご満足を頂けてなくても、3回までは是非ご利用を!とブログでは書いて来ましたが、こういった感じで、言葉と実際に求められている内容を合わせる意味もあります。

角度や荒さなどを数値で表せられるなら合わせれば良いだけなのですが、そういった確実に誰が見ても同じ範囲とは違い、微妙な形状やバランスの事が関わってくると、想定とは異なる事も増えてきます。

そのままではお互いに損になってしまいますから、相違を合わせる事にご協力をと思います。

 

2024年5月 2日 (木)

もしかしたら解決するかもしれません

以前より機械の部材は色々と探していますが、昨年に廃盤になった商品の代わりが見つからず、だいぶ苦労をしていました。

代替品は決して悪くなかったのですが、それ以外の連携に相性の問題があったりして、こういう時に・・・と思う所がありました。

以前のものと比べ、同等の作業も出来なくなった事が問題で、他の製品に変えてそれがカバー出来るのであれば、それで特に文句は無かったのですが、なかなかそうもいかないのです。

各社が色々な製品を頑張って作っていますが、やはりそれぞれのオリジナルの性能の物がありますし、その一つが無くなる事は、非常に困る状況になります。

今回入手したものは、サンプル品ですが、これらのテスト具合によっては、色々と入れ替えが出来るかもしれません。

そうなると、厄介だった部分の回避や、他製品との連携が上手く出来て、過去と同じかそれ以上の状況は作れる可能性があります。

もちろんまだ現段階では、期待を持ちたいという所でしかありませんが、これらの問題が作業や技術に直接影響を及ぼしますので、結果の良い物をなるべく選びたいと考えています。

こういった加工に関する範囲は、お客様への影響が0ではありませんし、私自身の考えや結果で見ても、今まで上げて来た結果が落ちるのは残念な事なので、本当に重要な事だと思います。

 

2024年5月 1日 (水)

作業内容だけ変更しました!

日本刀研磨の項目で、いくつかを改良とし、内容を変更していますが、金額は変わっていません。

作業の段取りが変わった関係と、今までの傾向から得た作業時間の算出により、納期が少し伸びています。

年々、手が込んだ内容になっているので、作業開始後の納期は、どうしても長くなる傾向にあります。

なお、改良の箇所ですが、今までと比べ、結果は特別大きくは変わらないとは思いますが、常連様で何度も同内容でご利用を頂いている方には、分かる方もある程度はいらっしゃるでしょう。

技術的な事なので、具体的なお話が出来ずですみません。

 

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