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2024年5月 6日 (月)

一番難しい???

鏡面仕上げについて、色々なご意見があるのは承知していますが、私はずっとヘアラインや木砥仕上げをおすすめしてきました。

理由は過去に何度も書いてきましたので、割愛させて頂きます。

今回、鏡面について、最上位の技術と言われる部分を、紐解いていきたいと思います。

鏡面に求められるのは、下地削りから入り、仕上げ削り、仕上げ磨き、最終的な磨きと、それぞれで何段階もありますので、実際は工程を細かく見ていくと、10段階よりも更に超える事もあります。

その一段階ずつが、一瞬で終わる訳ではないので、大変ではあると言えます。

そのように、根本的な段階の大変さやコストであったり、時間が多く必要である事も、最上位の技術とされる部分です。

あとは、一般的な範囲ではそうもいきませんが、レベルが高い鏡面になると、全体的な精度も良くなり、綺麗な面になる事や、鏡面の度合いが上がる事にもあります。

ある程度のレベルからは、さほど違いは気付かれない事も多いので、如何に綺麗に揃えるかという部分が、非常に大切ではあると思います。

それらの完成度により、高い技術とも言われているのですが、私が実用として考える範囲では、マイナスの要素がかなり多いので、おすすめが出来ない要因となっています。

ですが、お客様がそれを選ぶ事は、好みによるものですから、特に否定をするつもりはありません。

当方では、鏡面までは基本的にはお受けしていませんが、「磨き」としている部分があります。

こちらは、鏡面の段取りと同じ系統にはなりますが、筋目は残っていて、表面的にヘアラインよりも、光沢がある状態になりますので、実用として考えれば、これでもやりすぎな部分はあると考えます。

しかし、必要とされる方もいらっしゃいますので、ご用意はしていますし、こちらであればいつでもお受け出来ます。

磨きでも色々なパターンがあり、和包丁や洋包丁は、磨きはかなり多めに行えますが、それ以外の刃物の磨きの場合、磨きにより身を多く減らす事を考えると、お受け出来ない場合も多いので、どの刃物の磨きとしてある部分でも、鏡面と同じ段取りで進めた磨きではない事を、ご了承ください。

ヘアラインも綺麗な筋目にはなりますし、そこから細かくなれば、かなり良い揃い方をしますから、思っていらっしゃるよりも、ご納得を頂ける仕上がりではあると思います。

このように、鏡面以外のおすすめは、色々ご用意がありますので、お好みに合わせて研磨の際にご注文ください。

手が込んだ作業は高く納期も長くなりますし身が余分に減ります!

それだけ覚えて頂けていて、それでもと思う方の場合には、問題なくお受け出来ます。

そのうちまた、新しい仕上げ目をご用意出来る可能性もありますので、完成したら今までの標準との比較についても、ご説明とご提案として出お話が来ればと思っています。

ちなみに、当方での一番人気は、ヘアライン仕上げです。

日本刀以外であれば、どの刃物でもヘアラインは有効的に使え、利便性も非常に良いです。

 

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