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2024年6月 1日 (土)

今までいくつか解明した刃物の特性と解決方法

刃物の研ぎを良くする為であったり、どうしても結果に繋がらない場合に、刃物の性質が関係している場合があります。

刃物自体の性質の問題は、どうしようもないという形で、諦めるケースがほとんどです。

もちろん、ギリギリまでやれる事はやりますが、それ以上は無理という意味です。

もっと上があるのに、その刃物では出来ない理由は、製造過程にある場合と、鋼材にある場合があります。

いずれの場合も、購入した以降は、どうしようもない部分の話ですから、多くの方は諦めていました。

中には、その解決方法として、今までより良い結果になるよう、性能の引き上げが可能なものも、いくつか発見していますから、それらに関しては、刃物や砥石の研究をしてきた事が、大きく生かされています。

総合的な勉強や研究をしてきたからこそ、そういった解決方法が見つかった事で、一部だけの事に対し、知識と技術があるだけでは、まず見つけられないような内容と言えるでしょう。

私の持っている知識や技術は、ほとんどが表には出していません。

出す必要が無い事ですし、出す機会も無いですから、今後も出す事は無いでしょう。

ただ、今後の仕事として、刃物の研磨などを考えている方に対し、有料で色々な事を講習をする場合には、必要に応じて解放はしていきます。

私のお付き合いの中で、ほんの僅かな範囲の方だけは、知識や技術の交流をしていますので、そういった話をする事はありますが、実際にその知識と技術を完全に持ち合わせていないと、説明をされたところで理解は出来ないような内容がほとんどなので、その内容がどれだけ凄い事なのかは、多分分からないと思います。

砥石も色々なタイプがあって、ピンポイントでこれを使わないと・・・と言うような、本当にたまたま見つかった結果もありますから、あまり偉そうには言えないのですが、それでも世に解決策が出ていない事を考えると、大きな発見であろうものは、いくつか存在していますので、そういったものを今後も見つけ、いつかそれを理解出来る人達が現れたら、生かしてもらう場面もあるかと考えています。

上手い下手で解決されてしまうような、刃物の世界の技術には、色々な研究の成果である事は多くあります。

本当に細かく見ていくと、それはとても難しく、良く分からない世界になっていきますが、それに関しての原理と解決が見つかると、どうしてその刃物はこうであったのか・・・と言うのも、なんとなく繋がって行きます。

逆に、最初から構成を理解していた事により、解決策を見つけた例もあり、この辺りは一般的な研ぎ屋の研究レベルでは無いと、一部で賞賛を頂いています。

それでも私は、ただの研ぎ屋として、良かった!助かった!と言って貰えるような、そんな仕事を続けて行きたいと思っています。

以前に何度もありましたが、こんな小さな研ぎ屋が、なんでこんな事を知っていて、こんな事が出来るのか?と。

その手の言い回しは、人に話すと失礼な言い方だとおっしゃる方もいらっしゃいますが、私はそうではないと思っています。

実際にこんな小さな規模でやっている者が、そんな事を出来るとは誰も思わないでしょう。

しかし、良く考えてみてください。

企業などに就職をすれば、その領域の中で、それ以上の知識や技術を持つものが、育つはずはありません。

しかし、むしろ個人で小規模で、誰にも決められた流れが無い仕事や勉強をするからこそ、そういった知識や技術を学べて、色々な事を全て一人で出来るのです。

面白くて大いに役立つ知識と技術は、お客様からも頂く事がありますが、それでもお客様と共に育てて来た、研磨や研ぎの世界となっていますし、使い手側も使う知識や技術を得られますし、良い事が多くなります。

私は素人やプロとブログで枠組みを書く事もありますが、それは分かりやすく分けた話であり、実際の所は素人がプロを遥かに越えるような知識や技術をお持ちの方もいらっしゃいますから、負けるわけにはいきません。

年齢や性別も関係なく、出来る人の意見はしっかり受け入れていますし、優れた知識や技術は、いくらでも受け入れをしていますので、頑固なように見えても、かなり柔軟な頭は持っている方だと思います。

 

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