お客様からご依頼を頂き、色々とその後もご連絡を頂くケースが結構ありますが、見た目として綺麗になった事や、仕上がりに対して想像以上だとお伝え頂く事も多いです。
「見た目より実用」といつもお話はしていますので、汚い仕上げなのかもしれれない・・・と、たまに誤解される方がいらっしゃいますが、全体的にプロ向けとしてのご依頼をメインに活動をしていますので、見た目が100%捨てられているという意味ではありません。
見た目として良く言われるのが、特殊な分野を除いては、削って調整をしてから細かく磨きていき、ギラギラとした光沢を出すような作業までしないと、綺麗では無いとおっしゃる方もいらっしゃるので、いつからか忘れましたがそういった表現に変えました。
ですので、実用の為に酷い見た目になります!と、お話をしている訳ではありませんので、その辺りは誤解のないよう・・・。
当方で良く行う仕上げは、ヘアライン仕上げですが、これに関しては、幅広い分野で使う為、いくつものパターンをご用意しています。
通常良くご提供しているのは荒目ですが、荒目の中にもいくつもパターンがあって、荒いものと細かいものがあり、あとは刃物の硬度や材質の影響などでも変化しますので、大体のところを狙って加工する形です。
また、中目としての仕上げも、やはりいくつかパターンがありますが、荒目と比べて中目は下地をそれなりに細かめにしないといけないので、この辺りからだいぶ仕上げは気を遣うようになります。
それと、細目のご用意もありますが、そこまで行くと、下地は結構な細かさまで仕上げてあるので、軽い光沢は自然に出てきますが、ヘアラインの細目で終わらせるのか、そこから光沢が強く出るような磨きに進むなど、選択肢が出てきます。
その先の極細目もいつか・・・と思っていますが、その場合、ヘアラインと光沢の出る磨きとの境目が、あまり良く分からなくなるような場合も出て来るようなので、そこまで必要なのか?と思い、今のところは留まっています。
刃物の種類によりますが、中目や細目のヘアライン仕上げに関しては、特注扱いでの対応となり、刃物の形状や鋼材などによって金額が変わります。
荒目のヘアラインが人気な理由は、傷が多少ついても目立たない事や、切断時の切り離れが良い事などがあります。
どんな仕上げであっても、砥石を当ててその面を研げば、見た目はそこだけ変わってしまいますので、その辺りは気にしないとおっしゃる方が多いです。
磨きや鏡面系の部類は、錆びには強くなると言われていますが、実際は錆びる時は錆びますし、そこからまた磨きを入れて戻すのも、かなり高額になりますので、管理が面倒な部分があります。
そして、ちょっとした傷がつくだけでかなり目立ちますし、手で触ると滑りが出てかなり研ぎにくくなるのに、使用の場面では張り付きが出やすいなど、マイナス面がかなり多いと思いますから、おすすめはしていません。
そんな事もあり、ヘアラインを推奨している部分もあるので、特に力を入れて色々な目を表現できるようご用意をしています。
こう書いていると、見た目へのこだわりを捨てていない事は、十分にご理解頂けると思いますが、実用性能重視である事は変わりませんので、つまり総合的にこだわってますとお話をしても、決して過言ではないのかもしれませんね・・・。
今後も色々なご意見を頂ければ、それに合わせた内容を出来る限りで増やしていきます。
まずは当店での標準的な範囲でご利用を頂き、そこからどう変えたいかをお伝え頂いた方が、内容は一致しやすいと思います。