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2024年7月11日 (木)

柄は外さなくて大丈夫ですよ!

和包丁の研磨のご依頼の際に、結構な割合でご質問があるのは、柄は外すのか?という内容です。

これに関しましては、なぜそういうお話になるのか、把握はしています。

理由としましては、製造メーカー等に研磨の依頼に出し、修理としての整形修正を行う場合、「柄が邪魔で加工出来ない。柄を交換する代金がかかる」と一般的に良く言われる事にあります。

研ぎを行う面だけを研ぐ場合、あまり必要無いように思われますが、歪取りを行った場合、平面や裏面の修正が必要になる事も多いので、そうなると柄は加工に邪魔になると言われるようです。

その背景には、和包丁に関する製造の部分が関わってきます。

和包丁の製造時に、裏面と平面は、機械の縦当てや横当てや斜め当てなど、様々な方向からの削りや磨きを行います。

それにより、上手く形作られている部分があるので、その方法でなければ加工が出来ない方達が多いのです。

ちなみ、最初に書いた「柄は外すのか?」というご質問に対する回答は、通常の作業範囲であれば、「外す必要はありません」です。

縦だけ、横だけ、斜めだけ、と加工の固定的方法のみで、私は考えて加工を行っていませんから、作業自体は柄を避ける形で行う事は問題ありません。

ただ、良くある新品の和包丁のように、「斜めに木砥を当てて欲しい!」とか、自分は「縦目の仕上げがいい!」や、「磨きを綺麗に!」と言われると、柄があると出来ない作業になってしまうので、致し方なくその場合には・・・と柄の取り外しと交換をお話せざるを得ない状況になります。

ちなみに、通常は行っていませんが、上位の磨きより上となる、鏡面に近い磨きや完全鏡面系の磨きの場合、削りの目を綺麗に消したいと言われると、やはり柄があるとどしても出来ません。

ちなみに、100点と言えるような鏡面まで行かず、80点くらいまでで良いと言われれば、柄の取り外しが無くても出来る事は、色々な実験で確認済みですので、鏡面系や完全っぽいところまでなら、必ず縦横斜めが必要だとは私は思いません。

ただ、他の問題として、機械を当てての加工が色々と増えると、柄に絶対に傷を付けずに加工ができるとは限らないので、一応普段から瞬間的にガリガリにならないようなガードは行っていますが、その辺りの補償問題を言われてしまうと、外させて頂くしかない状況にはなります。

現代では柄の交換は相当高くなってきていますので、昔のように気軽に・・・とは言えないのも現状です。

柄を外す時は、基本的に破壊しての外しとなりますので、再生は不可能です。

稀に薬品やお湯などを使用し、柄を外して再利用をするお話も聞いた事がありますが、材の性質が変わってしまいますし、完全に内部まで乾かしての取り付けをするには、数か月の期間を空けないと乾ききらないので、中子がサビて包丁が折れる可能性がありますし、絶対におすすめはしません。

現代の和包丁は、焼いて差し入れただけではなく、接着剤を使用し、内部を綺麗に埋め込む事が多いので、叩いてもそう簡単には外れず、壊したくないと思っても、亀裂や割れが必ず出てしまうので、再利用は諦めた方が良いです。

 

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