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2024年8月 5日 (月)

当たり前に研いで均等に刃が付かない場合

刃物は短くても長くても、上手く刃が付けられないものがあります。

例えば、特に刃線を見ての判断の場合、平面研ぎだと直線になるはずですが、片面だけの研ぎの段階で、そうならない事があります。

その理由は、歪(ひずみ)です。

ゆがみとも言いますが、刃物分野ではひずみと言われており、それを直す事を、歪取り(ひずみとり)と呼びます。

その歪取りですが、叩いて直せる範囲は極力叩きますが、それで直せない場合や、歪の残りは必ずありますので、その先は削って直す方法しかありません。

一般的に良くあるのは、その状態がおかしい事を疑わず、必死にそれを手で研いで直そうとして、途中でどうもおかしいと気付き、状態の確認や修理的なご依頼へと変わるケースです。

そういった場合だと、だいぶ直しが進んでいて、頑張った形跡を見る事が出来ますが、本来あるべき位置関係で研ぎが出来ないと、不必要な部位を研ぎ減らしてしまっていますので、鋼が無くなる手前になっていたり、歪取り後の他の削り直しが多く必要な事も多いです。

また、直しをしているつもりでも、状態を的確に理解し、直しへと進める方向で作業が出ていなくて、むしろ悪化させている事も良くありますので、ご自身で何とかしようと思わず、早めにご依頼を頂ければと思います。

それにより、後の刃物寿命であったり、無駄なコストも削減できますし、良い状態に直せる条件から外れてしまうと、後で大きな痛手となるでしょう。

購入時に明らかにおかしいと思えば、返品や交換の依頼をし、それが出来ない場合には、当方のように色々な条件に合わせて削り出しによる刃物作りや、修正整形が可能な所にご依頼ください。

可能な限りで調整と今後に繋がる研磨を致します。

なお、今回のようなお話のものは、平面研ぎものを例に挙げさせて頂きましたが、その他でも当方で加工が可能な刃物類に関しましては、全て対応が可能です。

 

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