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2024年8月26日 (月)

砥石が機能しない・・・

お客様から良くあるご質問で、砥石がちゃんと使えず性能が出ていないというお話があります。

この件は、砥石について良く書いていますが、それらをまとめると繋がる部分があります。

まず第一に、その砥石はまともに研ぎが出来る砥石なのか?という所です。

砥石なら何でも買えば、刃物を研げると思っていませんか?

世の中には、製品の名前だけついた、全く使えないものが沢山販売されています。

まずそこに属さないか、良く調べてみてください。

過去をさかのぼってみると、悪評高い砥石も数多くありましたし、特別な知識と腕を必要とするような砥石もあり、それらで結果を出すのはかなり難しいです。

次に、砥石の面修正をしっかりやっていますか?です。

これは刃物の研ぎでは基本中の基本となりますが、必要範囲のレベルまで、的確に砥石の面修正を行って、いつでも同じ精度の面で研ぎを行えているかどうかというのは、研ぎの上手いプロでも絶対に外さないポイントになります。

稀に、上手く高いところを使って行けば、面は直す必要が無い!のような言い方をされる方がいらっしゃるようですが、根本的に精度のお話のレベルが低すぎて問題外です。

そして、砥石の面の目立ては適切かどうか?というのもあります。

砥石の面修正はもちろん必須だとして、その先にあるのは、砥石の目がどうなっているかです。

潰れ過ぎていたり、目が立ち過ぎていても、機能的に不足となる可能性がありますから、研ぐ刃物に合わせ、性質の調整が出来ると研ぎがランクアップします。

また、刃物自体、正確な修正を行った砥石の面で研げる状態になっているのか?は、大きなポイントです。

面修正を頻繁に行いながら研ぐ方は、あまりない事だと思いますが、包丁のように長物を研ぐ場合には、全体が砥石に乗らないので、研ぎやすい場所や圧力が掛けやすい場所は、そこだけ凹んでしまう事もあります。

そうなると、その部分は正確な研ぎをしようとすれば、当たらない場所になってしまうので、まずはきっちりと直し、砥石面と刃物面の合わせ具合を感じ取りながら、自分の研ぎの癖も合わせて直していく必要があります。

刃物の研ぎ面に対し、正確な精度のゲージなどを当て、精度確認をしてみてください。

本来低くなるはずがない部位が低いと、それは研ぎの構成に大きな問題を抱えている事になります。

何が良く無いのか、自分で判断が出来ない方は、専門家に依頼をし、状態の確認や道具の性質のチェックと、改善策としての加工やアドバイスを受ける事をおすすめ致します。

最悪の場合、直しが出来なくなるケースもありますので、まだ大丈夫!自分で直せる!と思わずに、プロの力を有効活用しましょう。

プロとして刃物をお使いの方で、研ぎはご自身で普段行っていても、定期的に整形修正にお出し頂くケースは多いです。

 

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