必死に研いだら結果は出ません
研ぎのお話で、ひたすら早くパワフルな動きで研いでいる方が結構多く見受けられます。
余程慣れた方でなければ、早さは攻撃性に変わり、動作の不安定にも繋がるので、安定して研ぎが決まりません。
これはプロの世界でも同じで、早く動かせる人が上手く、研ぎが早く終わる訳ではありません。
この辺りが理解できないと、本当に意味での良い研ぎには繋がりません。
ですから、急いでいるから早く動かして研ぐというのは、マイナスの行動です。
ただ、一部の刃物分野では、動かし方の意味が分かっていて、早く動かす事が有効な範囲もあります。
それらは実際に意味があって、あえて早く動かして研いでいる事なので、それもまた理解があれば納得な話です。
もちろんどんな刃物でどんな条件であれ、基本の部分が安定し、段階ごとに綺麗に研ぎが進められている事が前提なので、最後の仕上げで何とかしようとするのはやめましょう。
一つずつの段階が全て大切なので、ここは適当で・・・が通用するものではありません。
機械作業で見ても、上手い人と下手な人の差は、明確に表れます。
どんなに綺麗に加工されているように見えても、荒傷が多数残っていたり、見た目は完璧に近くても、精度が悪かったりと、そういう事も多いです。
修正整形を含む修理作業の場合、削れる範囲が限られますので、当方の場合には、性能に対して不必要と思う範囲に関しては、全てを完璧に直すまではやりませんから、部分的に身が無い部分は加工を加えられず、ズレたように見える事がありますが、それは意図的です。
そこを削り落としてしまう事で、他は更に無駄に削る事になり、寿命を極端に減らす事もありますから、それを合わせて加工出来ないのではなく、あえてしないのです。
それでなくても、大きく直す必要性があるような作業が多いので、それを直すだけでも最短で行わないと、寿命を大きく縮める事になります。
常連様で色々な刃物の研磨をご依頼頂いているお客様は、意図的に無理に加工をしない場合がある事をご存じです。
意味のない事は当方ではやりませんし、そこを直して見た目での評価を高く貰える事よりも、性能が出てご満足頂ける事の方を大切にしていますので、そういったやり方を優先します。
もちろん、どんなに小さくなっても良いので、見た目や精度を完璧に近く直したい!と言われれば、遠慮なくやらせて頂きますが、その場合、皆さんが想定するより、相当小さくなるでしょう・・・。
そして料金も合わせて高くなります。
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