期待しすぎです・・・
色々な製品は、大量生産品、量産品、単品製作や特注品、と、大まかに分けると3パターンで製造されていますが、刃物もそれは同じです。
大量生産品への期待度は、特に大きくない事は理解していますが、量産品への考えはかなりハードルが高い事になっているようです。
色々なお客様とお話をしていると、そう感じています。
実際に量産品というのは、大量生産から製造数が落ちた事で、流れ作業の速さや丁寧さが変わって来ますから、それなりに良くなっていますが、それでも単品製作との差を考えると、かなり遠い所にあると考えています。
結局は製造速度やコストの問題で、加工の削減をされていたり、丁寧に行う所を短時間で済ませたりしますから、その差は大きいでしょう。
価格帯や仕上がりを見ると、大体の事は分かるかと思いますが、大量生産品に対して色々と細かい所を見て、ダメだしをされる例もあるようですが、それが価格相応の事なので、期待をし過ぎな話だと思います。
それ以上を求めるのであれば、まずは金額をもう少し出して、量産品クラスを狙っていきましょう。
しかしその話をするにも、近年の大量生産品は、バラツキが少ないそれなりに高品質の製品化に成功している例も多く、そこから量産に変えて製造をしているようなケースだと、予想よりも仕上がりが良く無い単品製作品よりも、かえってぱっと見では良かったりしますし、製品の性能も決して悪くは無かったりします。
それは上手く製造できる流れを良く作れているという事になりますから、もう特別な単品製作は必要無いとも思えてしまう事があるくらいです。
まだ試せてはいませんが、かなりの評判で、高級メーカーだと20万くらいで売られているタイプのものが、3万円台くらいで買えるとなると、あえて20万円に行く必要があるのか?と思ってしまうでしょう。
実際にはそれ相応の差はあるはずですが、今の商品で十分に満足があれば、それ以上に行かないという形も十分あり得る事なので、そこまでして何倍も高い刃物を買わなくても・・・と思う事は、おかしい事では無いと思います。
予算と考え次第で、一番上を必ず買う必要性はありませんから、私も必要な内容やご予算に合わせ、丁度良い所をご案内するようにしています。
まずは中級くらいからスタートして、それ以上が必要だと思ったら、少し上やそれより上を購入するのも良いと思います。
いきなり一番上に行こうとすると、それまでの違いや良さも分からずに終わってしまい、ただ高かったと考えるようになってしまい、必要無かったものを買って高いで終わってしまいますから、ある程度の段階を踏んでご購入される事をおすすめ致します。
一つ言える事は、無駄にお金を出す必要は無いですが、多くを望むのであれば、高額な資金が必要になるので、その世界を知りたければ、頑張って購入をするのもありだと思います。
それぞれの刃物に対し、私はそれ相応の資金を投入して、自ら勉強をしてきたタイプの人間ですから、損も得も多くの経験をしています。
その中から言える事は、求める領域と予算をしっかりと考え、求めすぎない事も大切だと思います。