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2024年9月23日 (月)

表面的な事ばかり見ていると本質を見失います。

刃物や研ぎの世界は、奥深く繊細なものです。

何となく理解した感じや、それっぽいものが非常に多く、実際にそれでは不足ばかりなのですが、なぜだかそれを最高であると勘違いをしてしまっている方が多いです。

その理由は、物の売り方であったり説明に問題がある事が原因で、どうしてそんなものが一番良い扱いになっているのかと、疑問に思う事も良くあります。

好みの問題であれば、人それぞれで・・・と思いますが、明らかに間違った内容を正しい事とされてしまっている事も、決して少なくはないので、その辺りは懸念材料でしかありません。

ですから、規模や名前で判断をせず、そこに何が存在するのかは、確実に見ていなければならないと考えています。

分かりやすく例えて言うと、ある企業があって、そこが知らぬ間に名前を変え、似たような事業をしていたとしましょう。

その場合、新しく無名の会社に見えても、今まで培った技術や生産性を発展させ、0スタートのように見える形で凄いものを販売したとしても、それに誰も気付く事はありません。

しかも、無名で存在が良く分からない所の話は、簡単に耳を傾けてもらえないので、その情報が本当は正しくても、実績が無いと判断をされて信用されませんよね。

しかし、現実は実績も経験も豊富で、それが新しく見えただけの事なのですが、結局人が見ているのはそういう所です。

また、よく言われるような信者化したユーザーは、一つの形だけを信じ、他は間違いだと勘違いをしてしまう例も多く、そこで情報の受け入れ態勢は消え去っていますので、他に正しく良いものがあっても、なかなかそこから動こうとしないという事も多いです。

色々な範囲で幅広く見て、良い道具や技術をお探しの方は、誰かの意見に惑わされる事なく、現実を的確に見ている場合が多いのですが、そこまで到達するには、ご自身での知識と技術であったり、経験もそれなりに豊富に必要ですし行動力も大事なので、気を付けないと一つの事だけで頭を固めてしまうようでは、それっぽい情報に取り込まれて終わります。

私自身、色々な経験の中から、良し悪しを見て来ていますが、全てのメーカーの全ての製品を、100%良いと言った事はありません。

おすすめ出来る製品もあれば、あまりおすすめ出来ない製品もあったりします。

それはお客様に素直にお伝えをしていますが、ただおすすめ出来るか出来ないかではなく、その理由も色々と述べた上で、あとはお客様がご自身でそれが良いと思うかどうかんも判断をして頂いています。

つまり、否定をしているとか、売れるものではないという扱いをしているのではなく、プラスがあればマイナスもあるという事を、現実値としてお話をしているだけの事です。

逆に使いようによっては、あるところに性能特化する事もあるので、そういう所を読み取って頂く為にも、誰にでもおすすめが出来る訳ではないという事をお伝えしています。

刃物と砥石と研ぎについて考えると、幅広くおすすめ出来る範囲と、そうではない場合がありますので、色々な事を考え、気になる事があればご質問をして頂き、そこから表面では見えない深い場所の本質について、しっかりと見て頂きたいと思っています。

私自身、今でもお客様からのご意見や情報に、色々と助けて頂いている部分が色々とありますので、お互いに良い方向へ進めるように、偏った考えではなく、正しい見解をしっかりと維持していかれればと思っています。

 

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