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2024年9月 9日 (月)

正確には覚えていませんが・・・

過去、始めて砥石を手にした時から、現在までに所持や触った事がある砥石は約500丁です。

その中には、頂き物で似たようなサンプル品なども含まれていますが、一応別物ではありますので、それらもカウントに入れていました。

途中から数える事をやめていたので、正確な数は分かりませんが、500丁は多分超えています。

その経験からお話出来る事は、かなり多くありますが、特に数から得られた情報としては、砥石とは何なのか?という所です。

砥石は刃物用のもので、人造砥石、天然砥石、ダイヤモンド砥石、があります。

その中でも多いのは人造砥石で、製法も何種類かあります。

人造砥石の利点は、安定した性能の品を手に入れられる事で、誤差等は仕方が無いと思いますが、改良がされていない限りは、ほぼ同等の製品を何度でも購入できますので、私は一番おすすめをしています。

天然砥石に関しては、色々な荒さの物を使用しましたし、特に仕上げ関連の物に関しては一番多く試しています。

不純物が出る事がありますし、層が変わったところで性質が変わる事もありますから、天然砥石はおすすめしにくく、良品に出会うのはギャンブルを重ねる必要があります。

厚みの比率で見ると、寿命が長い所は良いですし、特に炭素鋼系との相性は良いと思います。

上手く使いこなすと、成果が出るタイプの砥石になります。

それらの内容から、気軽に砥石を使いたい方にはあまりおすすめはしていません。

ダイヤモンド砥石はいくつかの製法がありますが、研ぎで良く使われるのはレジンボンド系の物でしょう。

電着系やセラミック系で見ると、研削性は高いのですが、攻撃性が高すぎて、刃物との相性が悪い物が多いですし、レジンボンド系がおすすめしやすいです。

レジンボンド系は過去製品だと、研ぎ滑りや目つまりする物が多く、力も弱く感じてしまう場合があり、想定の#より荒目を使っている事も多くありましたが、現代では研ぎ味の良いレジンボンド系も出ていますので、そちらはかなりおすすめです。

ダイヤモンド砥石の良い所は、硬質刃物への対応力が高い事や、研ぎ減りが少ないので、砥面管理をしやすい所にあります。

金額的には厚み比率で見ると高額になりますが、人造砥石と同じmm数だけで見るより、何倍も多く研ぎが出来ますし、特別な性能として考えれば、異常に高いとは思わないでしょう。

それらの砥石の使用経験から言える事は、刃物との相性だけではなく、砥石として全く機能しない製品が意外と多いという事です。

500丁として見た場合、100丁以上は使いどころが無いと言えるような性能でした。

ただ研磨剤を固めただけでは、砥石として機能しない事が、そこからは良く分かります。

良いとされる砥石の製造は、研究開発ので苦労があり、非常に繊細な世界でもあると感じています。

詰まり、砥石を扱いには、その性質を良く知り、性能を生かせるような使い方が大切になります。

研ぎが早い事は非常に助かりますが、仕上がりが悪ければ意味がありません。

そして、仕上がりが良くても、研ぐのに時間が異常にかかれば大変になってしまいます。

丁度良い頃合いがありますので、その範囲で相性良く使える砥石を見つけ、使いどころに合わせて砥石を変えていく事が正解であると、私は過去から強く感じています。

良い砥石とは何なのか?と考えると、良質の材で研究の末開発された砥石であり、その砥石を使う事の安心感があるというのが、手を伸ばしやすい砥石にもなると考えます。

研ぎを学ぶのはもちろん大切ですが、それと合わせて刃物や砥石を知る事で、研ぎは格段に良くなります。

実際に私がお客様のご使用に合わせ、おすすめした砥石や砥石修正器などを使用した事で、一気に研ぎが飛躍したケースが多くあります。

それ程に良い砥石は、研ぎをサポートしてくれますから、良品を使う意味は大きいと思います。

当店で砥石や砥石修正器をご購入の場合、ご使用方法も簡単な範囲までならお伝えしていますので、良い結果に繋がるようなお買い物を是非なさってください。

 

 

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