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2024年9月25日 (水)

厳しい状況

刃物研磨や研ぎでの作業は、どんな状態でも完璧に直せる訳ではありません。

まず大前提として、直しの量が多くなればなる程、完璧に近い直しをしようとすれば、刃物はどんどん小さくなります。

そして場合により、鋼量が減らす事にもなりますので、極力最低限度の範囲を狙い、まずは直す事を考えます。

例えば、浸食サビが深く入っている場合、研いだ部分やその他がどのような状態であったかに関わらず、その浸食サビを取る為には削り込みが必要になります。

また、歪が酷く、そのままの状態で研がれてしまったものは、歪取り後に位置関係が全く合わないものは、全体的に削りでの調整が必要になります。

元の状態が良く、わずかにだけ欠けた場合や、研ぎで少しだけ形が崩れた物に関しては、分からない程度で直す事が出来ますし、最初からこうだったのではないか?と思う程、綺麗に直ります。

あくまでも状態次第で、直せるかどうかや、どのように直すかの選択肢が多いか少ないかも決まりますので、まずは状態の確認とお見積りのご依頼をと思います。

最低限度のラインとしましては、この先、研いで使える状態にするところから始まり、出来る限りの内容を盛り込んでやるのが一番最高地点になりますが、元の状態と合わせ、ご希望になる内容により、納期と金額は大きく変わりますから、ご予算も含めてご相談ください。

状態がかなり悪いor最悪なのに、超低価格で直せるという事は、業界を知る限りでは無いので、むしろそういうお見積りが出るような所は、作業の内容ややり方に大きな問題があるかもしれませんので気を付けてください。

自社製品は安く作業を受けて、他社製品は高いというケースはたまにありますから、安いと感じても、内容や条件など、出来る限りの事を確認の上で、修理や調整をご依頼される事をおすすめ致します。

最終的には、依頼先の知識や技術力であったり、ご相談をされる方のご要望と打ち合わせやご質問のやり方にもよるとは思います。

良い結果の為には、良い知識と技術を持ち、やり方が一つではないような、幅広く対応が出来るところにご依頼ください。

あとは相性の問題だと思います。

 

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