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2024年9月 2日 (月)

修正、整形、修復

刃物の研磨には、まず初めに、サビを取ったり、欠けを取る作業が良くあります。

それらは手作業では難しく、綺麗にするのは大変ですから、基本的には機械作業です。

機械が使えない刃物や作業内容の場合は、それらも手作業にはなりますが、特殊な刃物や形状の場合なので、通常の範囲であれば問題ありません。

また、修正や整形は、それなりに大きな直しを行ったり、崩れているバランス(購入初期から、使用や研ぎにより)に関しても、極力正しい状態になるように直します。

一般的に直すとお話をしているのは、これらの修正や整形を行う事を指します。

調整としてのお話の場合、歪取りや位置関係の直しなども含まれます。

そして、修復として表現をするものは、ほとんどがかなり状態が悪く、直す事が非常に大変な状態を指します。

かなり大きく削ったり、色々な面の構成も直す必要が出て来るので、正直なところ、作り直した方が全然楽だとお話される職人さんも多いくらいです。

製品化されているという事は、あり得ないくらいに削り直す程は、削りシロが無いという事ですから、最小で収めるのは難しい技術になります。

ここまで来ると、時間とコストがかなりかかりますので、金額はだいぶ上がり、納期も長く頂く事にはなりますが、大切にお使い頂き、今まで以上に条件良くお使い頂ける可能性もありますので、いけるだろうと踏んだ場合には、無駄にはならないと思います。

ある程度の範囲は、完全体にするのは難しく、掛けのような範囲は出てしまいますが、それでもそのレベルで刃物をお使い頂いた事が無いくらいの所までは到達するでしょう。

高い金額をかけても良くならない可能性が高い場合には、買い直しをおすすめする事もありますが、基本的には直しでの復活をお受けしています。

止むを得ない場合や、ご予算が合わない場合、将来性を見据えた流れを見た場合など、それらによっては、買い直しの方が良いと思える事もありますが、直せるなら直そうと思う気持ちは、出来る限り大切にしたいと思っています。

 

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