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2024年9月22日 (日)

必要か、不要か

砥石の面直し後、砥石の目立てを行うかどうかは、人それぞれです。

私は効率と仕上がりの為に、それぞれ目立てを行う事がありますが、100%ではありません。

本来砥石は、どんな状況であっても、砥石の表面が研ぎで自然に崩れながら、目の調整も行われるものです。

ではなぜ目立て必要になるのか?ですが、砥石が全体的に硬い方向に変わってきているからです。

一時期、意味も無く硬いだけの砥石がいくつも販売されていた時期もありましたが、その手の物は使い勝手が悪く、効率も悪いので、直ぐにブームが去りました。

そういった異常に硬いだけの砥石の場合や、天然砥石の岩のように硬いタイプを使うには、名倉で擦ったり、自分で好きな砥石をカットして、それを名倉にして使ったりして、砥面の調整をされる方が多くいらっしゃいました。

そうしないと、研ぎを進める為のきっかけが作れない為です。

私は硬めは好きですが、タイプにもよりますが、5段階で言えば3~4くらいの硬さを好みます。

柔らかい方が良いような高硬度刃物や、高靭性で耐摩耗性が高い刃物も現代では増えたので、3辺りが実際は必要な感じもしますが、その辺りは硬さだけの問題ではなく、砥石の粒子がどう作用するのかも大事なので、硬さだけでは言い表せない部分はあります。

使う砥石の硬度が変わると、それに対する目立てのやり方や考えも、色々と変えなければ効果が薄れますから、色々な方法での目立ては一応出来るようにしてあります。

可能であれば、砥石のみの性質を使用し、上手く研ぎが出来れば良いのですが、微妙な相性の調整に対しては、有効性は高いと思いますから、私は目立ては100%とは言わないにしても、いつでもできる状況は作っておいた方が良いと思っています。

 

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