一番いいところはどこか?
刃物は研ぎの角度が決まっている部類と、層では無い部類があります。
角度設定がほぼ固定的に決まっている刃物の場合、刃物の性質に関わらず、大体そのくらいのという基準があります。
それ以外の刃物は、使い勝手や個人の好みに合わせ、いわゆる「刃角」を自分で設定します。
毎回特に決まりが無い方もいれば、いつもの研ぎの構えで覚えている方もいらっしゃいます。
そこで問題になるのは、切れ味と永切れのバランスについてです。
良く言われる研ぎの角度のお話は、情報が間違っている事も多いので、十分にご注意ください。
このくらいの角度で・・・のように言われている物で、確定的な設定がある刃物以外は、ほとんどが適当に作られた話です。
原理を考えると、当たり前にそれがおかしい事に気付くと思いますが、理解出来ない方が多く、いつまでもその話が残り続けて、それを信じて研いでしまっている方が多くいらっしゃいます。
話を戻しますが、研ぎの刃角設定は、その刃物の使い方から考え、実際の性能を知るところから入り、使いながら調整をするのが理想です。
言葉で書くと僅かな文章ですが、それが相当難しい事とされていて、自分の思う所と、実際の研ぎの角度が、一致しない方が多いのも現状です。
その理由は、多くの刃物で言える事ですが、刃角にこだわり過ぎているからです。
刃角を考える前に、刃物全体や面の厚みや丸みなど、その辺りの設定が十分に成り立ってから、最後に刃角の問題になるのですが、それまでの事が完成されていないので、刃角どころではないのです。
その刃角を作る前に、まずは全体の構成の完成を知ってから、最後の最後に刃角になりますから、そこをまず覚えておいてください。
そう考えると、設定が決まらない理由は、刃角では無い事に気付くと思います。
色々なご相談やご依頼の中で、やはり刃角に対してのお話が多いのですが、まず全体を直してからでなければ、そこの意味は生きてこないという所を知って頂ければと思います。
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