刃物の研ぎをどのように設定するかは、個人によって違いがあります。
好みの刃は色々とあると思いますし、切れ味や強度をどのように考えるのかでも違いが出てくるでしょう。
私は過去に、切れ味をとにかく優先するような研ぎにはまり、その後バランスをどう合わせて行くかを研究もしました。
最初に皆さんが良くやるのは、今のように切れ味をどう出すか、使う砥石をどんどん細かくしていき、微細さを求めるケースが多いです。
その辺りは色々な範囲で見て行くと、多くの方が初期段階という目で見ています。
性能を知ると、細かさをただ求めたり、切れ味を異常にして永切れを捨てる事が無意味だと考える方が多いからです。
色々な知識と経験を積んでいくと、そこは早い段階で脱して、使用に対する性能バランスを持たせる為に、刃は荒い方へ戻っていき、強度もそれなりに考えるようになります。
分かりやすく言うと、超仕上げクラスの砥石を使うにも、用途によっては確実に必要ですが、そうではない範囲は実際はかなり多く、そこそこの仕上げでその代わりしっかりと仕上げきってあり、刃が整って潰れていない状態を上手く作れれば、良く行われている曲芸のような事は大抵出来ます。
つまり、そこまで必死にやらないと、その切れ味が出せないという事は・・・。
過去に色々とお話をした方は、#8000~#15000やお気に入りの天然砥石で研いで、かなり自信のある切れ味だったようですが、私が#5000で研いで刃先を整えたものより、実際は切り込みと斬り抜けの感じが出ていませんでした。
多くはこういうパターンになります。
切る時に入り口はありませんから、どこかに入り口を作りますが、入り口を探して切っているようではダメなので、自由に入り口を作れる刃が必要です。
それを考えると、綺麗に切れる研ぎとは何かが、見えてくるのではないかと思います。
普段はそこまで求められず、永切れを気にされる方が多いので、あえて控えめな刃にしてお渡しする事が多いですが、ご要望に合わせて研ぐ場合には、使えば納得の状態には収まっていると思います。