極限の状態を試した結果
以前こちらのブログに書いた、かなり薄く仕上げた包丁の使用とその後の事について、少し書きたいと思います。
結果としては、良い点と悪い点があり、これについては好みの問題になるので、おすすめは出来ないと感じました。
切れ味を出すには、刃を薄くした方が良いと考える方は、世の中にかなり多くいらっしゃるのですが、それは正解の部分はありますが、ほとんどのケースではやらない方が良いという答えになります。
刃を薄くする事の利点は、食い込みが良くなり、素材への抵抗が出るという部分のみで、それ以外は刃の持ちが極端に悪くなったり、刃先が素材への入り口を探せなくなる事や、損傷率が急激に高まるなど、マイナス面の事の方が明らかに多いです。
ではなぜ私がそんな薄い刃のテストを、今更色々と繰り返したのかという所ですが、性能が高いとされる範囲にある包丁を使い、特別に意識せずとも損傷させずに包丁を使える私が普段使いのテストをして、何か違った答えがでるのかどうかを試したかったからです。
近代では特に、粉末鋼やステンレス鋼などで、特別硬く靭性の強い刃物も増えてきていますから、その利点を生かすとすれば、刃を薄めに付けても耐えられるという部分も、一部にはあるからです。
ただそれは、薄い刃の研ぎがまずまともに出来るかどうかという問題もあり、仕上げまで形を崩さずに薄さを生かしたままで、仕上げきれるかどうかも関わってくるので、99%の方がその時点で脱落するでしょう。
僅かにでも力を加えると、刃先は踊り動き、そのまま研ぎが入って刃先に刃は付きませんし、刃線もズレてしまいます。
そんな難しい範囲をクリアし、それを損傷させずに普段使いする事は、その時点でハードルがあまりにも高すぎる為、間違いなく皆さんにはおすすめはしませんし、やめた方がいいですとしか言いません。
良く言われる刃物の角度は、それよりも鋭角にした方が良い場合もありますし、鈍角にした方が良い場合もあります。
しかし、極端な鈍角や鋭角は、刃物の性能を潰し、使える範囲が限られ、使う方も選ぶ状態になりますから、それが良い訳はありませんよね。
一応テストはもう終了していますが、今でもまだその状態から小刃だけを研ぎ続けたものを、一度薄すぎない程度に面を整形し直し、それで小刃だけ付け直して使用しています。
あの初期の恐ろしい切れ方は無くなりましたが、今は刃持ちも通常範囲に近いくらい良くなりましたし、使い勝手が大きく落ちていないので、安心して使える状態です。
やはりそこそこまでの変化程度で終わらせないと、こういった安心感や使い勝手の良さは、出てこないと感じています。
特にテストした刃物は、性能が高い部類に属しているものを使いましたので、低級や中級辺りだと、この結果は生まれないと思いますし、廃棄する事になるだけだろうと思いますので、気軽にやらないようにしてください。
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