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2025年6月 1日 (日)

滑らかでしなやかな切れ味を

砥石は色々と細かい目の物が売られていますし、過去に比べると仕上げは綺麗にやりやすくなったと思います。

もちろん使うメーカーや製品により、今でも変わらずに研いだ面や刃先が荒れる物の方が多いので、全体的な期待はなさらないでください。

何か一つでも良いお話を書くと、それを全てにおいて同じように捉えてしまう方もいらっしゃるようなので、注意事項は一応記載をしています。

刃物が良いと言える範囲にある刃物に対し、例えば中研ぎからスタートし、中仕上げ、超仕上げへと進んだとしましょう。

単純な鋭さや細かさだけではなく、刃の揃い具合や傷の状態により、同じような荒さに感じていても、実際に切ってみると全く違う感覚になる場合があると思います。

それがそれぞれの砥石による、研いだ後の性質になります。

鋭い傷がついたものと、表面を撫でたような傷があったとして、切れている感覚を得られるのは前者だと思います。

しかし切断だけではなく、当て切るような使い方の場合、後者の方が抵抗なく切れる感触はあるでしょう。

これらが使う砥石による切れ方の違いです。

何もかもの刃物に対し、細かく研ぐという事は、私は推奨をしていませんので、刃物によりますが、切り滑りを抑えた辺りを境目として、使い勝手や性能のバランスを見ています。

もちろん刃物ごとに、砥石による影響の出方も異なりますから、刃物の硬さや耐摩耗性の影響なども含め、それらを理解する必要性もあると思います。

最近は誤解が多く、天然砥石での研ぎが良いとしている方も多くいらっしゃいますが、結果が今一つという事が多いようです。

その理由は、砥石の持つ性能が悪い物がかなり多いですし、一般の人造砥石で研ぐ感覚で、天然砥石を使っても良い効果はほとんどありません。

そもそもの部分になりますし、説明が長くなりますので割愛させて頂きますが、天然砥石の利点を生かす為には、かなり時間と労力が必要になりますし、厳密な研ぎに対しての管理も必要になります。

色々と研ぎの研究をされている方とのお話からも、ただ使うだけでの効力と、正しく使い方や性質を理解しての効力では、全く異なる結果になるという事は言えます。

良質の天然砥石をそれなりの刃物に使用した場合、静かに切れるような刃になるのですが、色々な情報をお聞きする限り、ジャキジャキやザラザラといった感じのイメージの切れ方が多いそうです。

それらは天然砥石の性質が悪いか、研ぎを理解していない結果とも言えますので、何のために天然砥石を使っているのだろうか?と、疑問しか残りません。

それに対して人造砥石は、良質な物であれば性質はそれなりに安定していますし、刃物の良い所は引き出しやすく出来ていますから、私は人造砥石をまずは的確に使用する事をおすすめしています。

私自身も過去には天然砥石を多く使用していましたし、色々な研ぎの研究の中では、必要なものだと考えていました。

それが随分前から、天然砥石を使用しての研ぎのご指定を頂いた場合や、刃物の種類によってなど、使用率が相当落ちていますが、それで充分である事や、その方が良い事も多いという結論です。

ちなみに、良質の天然砥石と、良質の刃物が交わった際には、滑らかで柔らかい切れ味になりやすいのですが、それに近い事を他の方法で表現する事も可能なので、どちらかというと、研いだ面に味を出す場合などで使う意味の方が高いかもしれません。

色々な研究が進むと、なぜなのかが解明され、それをどこで用いるかと考えると、使いどころが難しい事も多くなります。

私は利益追求型での仕事のやり方は一切していませんが、それでも失敗に繋がる事は嫌ですから、確実性が高くお客様に喜んで頂けるやり方を、特にメインにもっていきます。

ちなみに砥石の使用に関する指定がある場合は、下地の作りなども含めて作業の流れが変わる事も多いので、通常は特注扱いです。

 

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