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2025年7月28日 (月)

玉鋼と白紙2号

日本刀で使われる玉鋼は、たたら製鉄により今でも製造がおこなわれています。

その玉鋼をベースとして、日本刀の製作がされていますが、鍛えて折り返し鍛錬を行う程に良い刃物になっていくのは、独特の性質の鋼だからだと言われています。

この玉鋼と近い性質であるのは、白紙2号と言われていますが、白紙2号は包丁、ナイフ、鉋、鑿、切出小刀、など、様々な分野で現代もメイン鋼材として使われています。

実際に玉鋼の刃物を研いで使った事がある方は、粘っこい感じがする鋼で刃付きも良くて素晴らしいとおっしゃる方が多いです。

それに対して白紙2号の刃物は、同じような形状のもので比較しても、硬い感じがしてサクサク研げるようなイメージと言われています。

独特の粘り強い感じは、折り返し鍛錬によるものという声がある一方 成分は同等でも材質の基本や製造工程が違うから別物というお話も強くあるのは事実です。

私は玉鋼の刃物のだいひょうとして、日本刀の研磨を行いますし、その他としても玉鋼の刃物をいくつも所持していますから、性質の範囲は大体把握できていると思います。

もちろん白紙2号も、昔から馴染みがある鋼材ですから、同じように研磨や使用の経験も多く、その性質はおおよそ理解出来ているはずです。

それを比較した場合、同じか?と聞かれると、答えは同じではないという回答になります。

それぞれに良さはありますが、指先のように使う刃物は白紙2号で、腕の先として使うような刃物は玉鋼が向いていると感じます。

中には玉鋼研究で有名になり、一般の刃物に玉鋼を用いて過去に作られた鍛冶屋さんもいらっしゃいましたが、その方の製品の良さは別格にあったと言われており、私もその系統を何丁か研いだ経験がありますが、お客様のご意見としては、良し悪しにばらつきがあったようです。

純水な炭素鋼としては、これらの二つが安定の性質を持ち、ある意味では代表として名が出て来ますが、他にも似たような炭素鋼が実は複数あります。

いずれも良し悪しがあるとは思いますが、用途ごとに向き不向きを見極め、そこから生み出される刃物の良さは、素晴らしいと思います。

ただ現代では、炭素鋼が良くないという意見が多く増えてきているのも事実で、鋼が大きく変わってしまったのか、鍛冶屋の技術がそこまで成長していないのか、その辺りは色々と懸念される部分もあり、今後の炭素鋼の製品の性質には注目して行こうと思っています。

色々と難しい部分が多いとされる純粋な炭素鋼は、ステンレス鋼や粉末鋼の進出により、割合は減ったとは思いますが、まだまだそこに求める切れ味や研ぎやすさなどもありますし、今後も製造を頑張って頂きたいと思っています。

 

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