« 30年~それ以上前の和包丁 | トップページ | 硬すぎる焼き入れ品は組織が悪い物が多いです »

2025年7月 5日 (土)

やはり重要なのは歪取りです

刃物の歪は、研いでお使いになる方には、邪魔以外の何物でもありません。

歪さえなければ・・・というお声は多くあり、他の状態には全く問題が無くても、歪取りを出来る限りとのご依頼は意外と多くあります。

歪取りをすると、色々な箇所に傷がつきますから、全体的な研磨や磨きは必要になりますが、傷が付かないやり方の歪取りは、効果が薄く戻りが早かったりする事の方が多いので、致し方ないと思って頂いた方が良いです。

また、こじ棒のようなものでこじって直す方法は、一部の刃物以外には適しておらず、基本はハンマーやタガネ等の専用の道具を用意し、叩く事で直す事を推奨します。

こじっても叩いても、割れたり折れたりする事はありますが、%的にはかなり低い割合なので、その辺りは運次第です。

全鋼の鋼やステン系は、こじ棒を使うと大体折れます。

昔のステン系は折れませんでしたが、現代のは硬いものがかなりの割合なので、大量生産品クラスでも折れる事が多くなったと聞きますし、やはり細かく叩いて直す方が安心かと思います。

当方での歪取りは、台は数種用意しており、ハンマーやタガネは刃物の種類や状況に合わせて使えるように、15本以上あります。

研磨の技術だけで取り除く事は可能ですが、無駄に減らしてしまう事になりますので、出来る限り歪取りで状況改善をしてから、精度の高い研磨で全体の調整をする事が必要と考えています。

結局研磨は、「歪取り、機械研磨、手研ぎ」の全てが上手く出来ないと、お客様が研いで使いやすい状態には出来ませんので、どれが欠けても良い評価は頂けないと思っています。

私は鍛冶や熱処理の事もある程度経験があり、熱処理済みの板材からの削り出しによる刃物形成を行う技術も持っていますので、適当に削って研いで終わらせているような表面的な知識と技術ではありませんから、可能な限りの技術を駆使して作業をさせて頂いています。

手間とコストは必要以上にかけていますから、一日に出来る数は僅かですし、場合によっては数日掛かりでの作業を行っています。

実用を知り精度を理解しているからこその研磨を是非ご利用ください。

 

« 30年~それ以上前の和包丁 | トップページ | 硬すぎる焼き入れ品は組織が悪い物が多いです »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

研ぎ」カテゴリの記事

刃物」カテゴリの記事

砥石」カテゴリの記事