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2025年7月 1日 (火)

幻想であるというお話の後

私は過去に、日本刀の研磨には、機械加工が行われている範囲は普通にある事をお話しました。

それを聞いて衝撃的だった方は多くいらっしゃったようですが、それは事実です。

刀工が日本刀を鍛え熱処理をして造り、それを鍛冶押しまでして研師に渡し、そのあと研師が仕上げまで行います。

他にハバキや白鞘、拵などの工程もありますが、それらは今回のお話には必要ないので、割愛させて頂きます。

刀工が鍛冶押しを行う場合も、研師が下地研ぎの前段階まで行う場合も、どちらも機械が使われる可能性があります。

現在では、それらをオープンにしている所も増えたようですが、過去には全て手作業で行わないのはおかしいとまで思っていた方もいらっしゃったようです。

もちろん今でも、一切の機械研磨を含めず、研ぎを行っている例はありますので、全ての刀工と研師が機械を使っている訳ではありませんので、その辺りは勘違いをしないでください。

そもそも論になりますが、機械研磨を含めてはいけないと言い出すなら、刀工が一人で作刀する場合、ふいご代わりにブロアーを使ったり、向こう槌代わりに機械ハンマーを使っている事すら、やってはいけない事だとするのと同じだと私は思っています。

これらのお話を人にする事がありますが、それで納得をしなかった方は今の所一人もいらっしゃいません。

現代の作刀を全否定するならば、日本刀や研磨の金額はとんでもなく上がってしまうでしょう。

実際に鍛冶経験がある方や、熱処理までしか終わっていない刃物の研磨を、最初から最後まで手でやった事がある方は分かると思いますが、とんでもない労力と時間を要します。

刃物には、機械加工を行ったからこそ、むしろ良さも出る事がありますので、機械加工が悪い訳では無いという事は、十分にご理解を頂きたいと思います。

私は機械を使う範囲と、機械を使わない範囲は、それぞれ分けて考えて加工をしていますが、どこのどの部位が機械加工で、どの部位が手作業だけなのかは、100人中100人全員が分からないと思います。

そのくらいまともな精度で加工を行えるのであれば、むしろ機械は上手く使って、納期や価格として反映出来れば、それは悪い事では無いと思います。

 

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