一つの段階ずつを大切に研ぎましょう
刃物を研いでも良い刃が付かない方の共通点は、まず砥石の面修正が正しくない事が多いです。
この程度の面なら・・・と、しばらくそのままの面で使い続けている場合、刃先が砥石に上手く当たらない可能性があります。
いくら砥石の面全体を均等に使っているつもりでも、減りにはムラが必ずできますから、研いでいる最中にも修正は必要です。
特に次の砥石へ移る場面では、一旦砥石を修正して、改めてその#で仕上げをしっかりしてから、次の砥石に移行しましょう。
また、現状の状況を把握できず、本当は#1000から研がないと刃の再生が難しい場合に、#2000~#3000でスタートしてしまっている例も多く見られます。
なるべく細かい#からスタートし、傷取りの段階を減らしたいという気持ちも分かりますが、これらは研ぐ事の効率の悪さと、刃の再生の可能性を考えると、良くない判断です。
この刃物でこのくらいの刃先の具合だったら、この砥石からスタートしよう!という判断が正しく出来るようになると、非常に効率も良く、毎回刃の付きで悩む事は減るでしょう。
少なくとも、今のようなパターンでは、例えば#3000で軽く研いでみて、刃の付き具合を確認して、明らかに再生には時間がかかりそうだと思えば、早い段階で#2000もしくは#1000からの研ぎに変える事が必要です。
その砥石の選定ミスについて言えば、多くの方が指で刃先を触り、刃の具合を確認している事が失敗の主な原因です。
刃物を扱う側としてお話をさせて頂くと、一流のプロになれば誤った判断をする可能性がある触っての判断など行わず、刃先を光に当て目視で刃の厚みを計ります。
これをやれない時点で、効率の良い研ぎなど出来ませんし、刃の欠損箇所の確認すらまともに出来ませんから、一つの基準として覚えておくのも良いと思います。
なぜ毎回刃がしっかりと付くのか、疑問に思う方もいらっしゃるようですが、確実に下地を作り、確実に段階を上げて研ぎを行えれば、しっかりとした刃は付きます。
あとは好みや状況に応じた調整などを加えれば、切れない状態でと研ぎを完了してしまう事はありません。
そう聞くと簡単そうに思うとおっしゃる方が多いかもしれませんが、しっかりとした勉強や研究をしていれば、何気なくやっているようには見えるかもしれません。
自分で使い慣れて、自分で研磨や研ぎを行っているた刃物でもない限り、実際は毎回のように簡単に出来るという訳ではありません。
まともな目で見れば、何事も簡単な事など無いので、神経をかなり使って研ぎと確認を行っています。
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