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2025年9月 2日 (火)

それぞれの鋼材の切れ味の違い

刃物に使われる鋼材(鋼)は、か数えきれないほどの種類が製造されています。

業界によって使われるメイン鋼材は異なりますが、包丁関連で皆さんが良く耳にするのは、白紙2号、青紙2号、モリブデン鋼、銀紙3号、V金10号、この辺りでしょう。

他にも有名どころはありますが、どこかのサイトで刃物を検索して、使用鋼材の情報を見た時に良く目にすると思います。

なぜ使われる率が高いかですが、それは市場の評価の高さが影響していると思います。

あとは鋼材から刃物へと製造する時のコストの関係もあると思います。

気軽に扱いやすいとされる白紙2号(白2)は、本当に良く出来ている刃物の場合、繊細さや刃持ちなども良く、とにかく気持ち良く切れるのに、研ぎやすいというイメージでしょう。

それに対し青紙2号(青2)は、硬度が高く感じて耐摩耗性も高く、研ぎでそれなりに時間がかかると思います。

よく言われる切れ味と永切れのバランスで言うと、青2の方が良いという声も多い気がしますが、研ぎでの苦労を考えると、白2に軍配は上がりますから、頻繁に研いで刃を良く保ちたい方と、一度じっくり研いで永切れして欲しいという方で、好みはあると思います。

ちなみに包丁分野では、私は白2の使用率が高いですが、これは研ぎの面白みのようなモノを学んだのが、白2だったからというだけで、今後鋼の包丁を買おうか?と迷った時は、多分青2をまず候補に挙げるかもしれません。

また、モリブデン鋼(モリブデン)は30年近く前に流行ったと言われているステンレス系鋼材ですが、その当時は他には銀紙3号(銀三)が主流であり、そちらはサビにはかなり強いものの、切れ味が出にくかったり、比較的硬めの刃にはなっていたと思いますが、少し薄めの刃にするだけで刃先の強度が弱くなり、刃先にまくれが出やすいという例もあり、組織の繊細さもあまり感じられないという方が多く、それと比べると繊細さがあったのがモリブデンでした。

確かにそこそこ細かく研ぎを入れた場合、モリブデンの方が滑らかに切れる感触があり、使用感もしっとりとしつつ少ししなりを感じるような刃でしたから、洋包丁類や家庭用包丁では需要は高かったと思います。

あとは切れ具合で好みは分かれましたが、和包丁関連では銀三の方が好まれていたのですが、モリブデンは刃持ちが悪く、銀三は刃先を薄くさえしなければ刃持ちは良かったので、その辺りが影響していたと思います。

現代での銀三の評価を単発で見ても、当時よりは良くなっていますので、鋼材が改良されたか、製造の技術が進んで良さを引き出せるようになったのか、その辺りの影響だろうと考えています。

モリブデンと銀三に次いで出て来たのが、V金10号(V10)ですが、こちらは出てきた当時から評価が高く、繊細な刃付けもそれなりに可能で、切れ味や刃持ちも良く、家庭用~プロ用まで、幅広く使われるようになり、現代でもV10はその存在感を残したままです。

このようにして書くと、〇〇の鋼が良い!、〇〇なら大丈夫!、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私がここでお話している内容は、あくまでも傾向でしかありません。

鋼材が本当にそれを使って製造されているのかは不明ですし、製造方法によって鋼の性能は良くも悪くもなりますから、購入した製品が必ず良いと感じられるかどうかには直結しません。

ここまで良し悪しを語ってきて、どん底に叩き落すようなお話かもしれませんが、刃物とはそういうものです。

近年では、大量生産品の性能も良くなってきていますから、大量生産より量産、量産より少数生産が絶対に勝てるとは、必ずしも言えない事も出てきているのではないかと思うくらいです。

ですから、中途半端なレベルの包丁をそこそこの金額で購入するのであれば、レベルの高いものにしっかりと金額を使って安心感を得た方が良いと考えます。

そこまで求めないのであれば、量産クラスのモノで、メーカーのこだわり(柄やハンドルではなくブレード部)が強く出ている製品を購入すると、十分な満足生えられると思います。

ちなみに今回、粉末鋼系のお話を入れていないのは、粉末鋼は使う方を選ぶ事が多い為で、平均的な話には含まない方が良いと考えた為です。

今後別の機会で、粉末鋼のお話を書く事はあると思います。

 

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