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2025年10月 5日 (日)

過去一番の硬さ

刃物に使われる鋼材の中で、過去から見て一番硬いとされているのは、ZDP-189です。

カウリXはそれと同等と言われますが、硬度だけで見ると、同じ数値が出ていても、ZDP-189の方が研ぎにくいとする方が多いようです。

ZDP-189の刃物は、2種所持していますが、一つは切出小刀で、もう一つは小型ナイフです。

同じように機械にかけた場合、切出小刀の方が滑る感触があるので、そちらの方が硬度としては少しだけ上だと思います。

この辺りの硬度は、一般刃物で到底追い付かない数値で、同じ素材だった場合に数値が1違うと、全く別物に感じる事もあるくらいですから、同じような面積を同じように削ろうとした場合の感じる違いは、手研ぎでももちろんそうですが、わずかな違いがとてつもなく大きく感じるでしょう。

この切出小刀は、過去に使っていたそこそこ使えるとされていたダイヤモンド砥石ですら、ことごとく弾いていまして、一応黒い研ぎ汁はでますが、砥石の上の水の中に僅かだけ削れたものが増えていくような感じで、研ぎにはかなりの時間を要しました。

裏側には裏鋤はされていなかったので、硬度の高い鋼用で使える両頭グラインダーの砥石を使い、刃先から柄側にかけて少し彫り込もうとしましたが、何となく線が付く程度しか削れず、熱を持たないように冷やしながら、少しずつ削った記憶があります。

現在はその切出小刀を使う機会はなく、資料として眠っていますが、硬さと靭性を兼ね備えていたとしても、それが条件によっては長切れにはと9区別繋がらないという事も学びました。

そして、ダイヤモンド砥石も通常は使えても、そこまでの硬度物が相手だと、ほぼ使えない物がかなり多い事にも気付きました。

現代のダイヤモンド砥石は、性質が良い物が出ていますので、当時ほどは苦労しないと思いますが、それでも研ぎには相当時間がかかりますし、そうなると手を伸ばしてその刃物を使おうとは思えなくなります。

研ぎやすく使いやすい刃物は、研ぎで大きな苦労はありませんから、私は扱いやすい刃物の方が、おすすめしやすいと思っています。

それもまた経験から学んだ事です。

どうしてもその硬度が必要な場面で使う刃物の場合には、もちろん選択肢はそれしかなくなるかもしれませんが、多くの場合で手に負えなくなり、手放すケースが多いようですから、その辺りも踏まえて購入されると良いと思います。

チャレンジするにしても、そもそもZDP-189の刃物はかなり高いので、気軽に遊びに使おうとは思えないとは思います。

用途や研ぎ方次第で他では得られないような長切れが期待できますから、研ぎの苦労をしてでも永切れを得たいのであれば・・・。

 

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