« 近代の加工需要に合わせて必要な物 | トップページ | 鋭さを保てるなら・・・ »

2025年10月18日 (土)

刃物でいう所の硬さとは?

刃物は柔らかめのものから硬いものまであります。

製造や検査分野として確認される、良く言われるロックウェル硬度(HRC)とは違い、一般のお客様や使用者様は研いで使った範囲でのお話になります。

私は昔だったら、数値を気にしていたと思いますが、現代では数値はあまりあてになりません。

その理由は、単純な硬度ではなく、耐摩耗性に影響される範囲で、砥石の乗りが全く異なるからです。

分かりやすく言えば、良くある数字としてHRC60というところがありますが、この数字だと現代の砥石で研ぐ事は、特別苦労する事はありません。

しかしステンレス鋼や粉末鋼などが段々と主流化してきて、これらの数値に詳しい方のお話だと、60~62という数字が多く見られるようです。

62になると多少は大変になりますが、一般的な鋼品やステンレス品では、人造砥石で特別何も考えずに研ぐ事は可能です。

しかし、粉末鋼の場合、62でも研ぎ汁は出にくくなり、砥石の上をすべる感覚は強くなります。

ステンレス系で一般的には研ぎが少し大変程度のものでも、鍛造されている場合には、それだけで研ぎが大変になる事は、30年くらい前から確認済みです。

なお、これらとはまた別ですが、過去に焼きっぱなしと思われるステンレス品を研いだことがありますが、それは砥石の上を滑っているだけで、ほぼ研ぎが進みませんでした。

元々が特別硬くならない性質のステンレス鋼材を使っていれば、焼きっぱなしでも使い物にはなると思いますが、歪取りをするのは割れる危険性がありますし、研ぐのも異常に大変ですから、正直おすすめ出来る刃物ではありません。

当時、良質なダイヤモンド砥石があれば、この製品は活用幅があったかもしれませんが・・・。

ちなみに、鋼品の場合でも、64を超えると研ぎはだいぶ大変になりますし、ステンレス系の64だと相当苦労するレベルです。

それを遥かに超えてくるのが粉末鋼系ですが、特別硬いものになると、67という数字にもなり、ダイヤモンド砥石は必須になりますので、高硬度刃物を購入する場合には、それ以外の範囲にもコストが必要な事を考え、予算を組んでおいた方が良いと思います。

あとは自分では研ぎを行わず、当方のようなところに完全に任せてしまえば、そういった刃物は研ぎの頻度が低いので、実用品としての性能を生かしつつ、ご自身の苦労はしなくて済みますから、方向性によってはむしろおすすめな範囲もあります。

 

 

« 近代の加工需要に合わせて必要な物 | トップページ | 鋭さを保てるなら・・・ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

研ぎ」カテゴリの記事

刃物」カテゴリの記事

砥石」カテゴリの記事