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2026年4月 3日 (金)

最近のテストのお話

以前に書いていた内容の続きとなりますが、中途半端に書いて終わってしまっていたので、続きを書こうと思います。

家庭用としての包丁の自分で使うモノ&研究材料として、ある企業の物をいくつか入手して試していました。

大手企業が製作し、海外ブランド内で販売されているメーカーでいくつか購入しましたが、その理由の一つは以前書いていた通りで、粉末鋼のモノをという部分から、特に取り扱い数が多く、サイズや形状での選択肢も多い事が理由です。

あくまで自分が使う事や、テストにも使う事から、新品や新古品をオークションなどで購入し、だいぶコストは抑えられましたが、それでも家庭用として考えると、決して安いとは言えない金額ではあるかもしれません。

粉末鋼系でまともな商品であれば、耐久性が高い事などから、研ぎの頻度は少なくて済みますから、上手く使えば金額以上の満足は得られます。

実際に届いた製品は未使用品であり、傷や刃の欠損も無く、ひとまず安心しました。

初期の研磨の状態は、歪(ひずみ)がかなり酷く、面の構成はまあまあ薄めに作られていてますが、残念な事に小刃となる部分がとてつもなく大きく厚く、切断時に食材を割るような感覚が非常に強くありました。

刃の性質は悪く無さそうで、そこは私にとって重要なポイントですから、大きな安心材料です。

歪に関しては、熱処理後の歪取りが甘い部分と、研磨加工時に起こる歪をちゃんと取っていない事など、色々原因は重なっていると感じます。

製品化の為の磨きや加工に関しては、結構しっかりとやっているタイプしたが、傷取りや磨きに特化しすぎると、歪は捨てる傾向があり、これらもそんな感じでしょう。

磨いている最中に歪が出て叩いて直せば、その傷をまた中目くらいから取り直さないといけないので、いつまでも仕上げ終わらない事にもなる可能性はあります。

特に薄身だとその傾向は強くなります。

悪く言えば、歪は気付かない方が多いだろうという事で、軽く見ている所が多い気がしますが、実際は意外と使っても研いでも直ぐに分かる事なので、まずは歪取りが基本で一番重要であり、管理が難しく必要な部分と考えています。

実際に研ぎ自体はほぼせずに歪取りだけ行って、ほぼ同じ条件で使い試しをしてもらった事がありますが、それだけで切る抵抗が減ったり、切りやすくなったというご意見も過去にありました。

小刃の角度や厚みに関してもっと言えば、刃長に対して大きくばらつきがあり、切りやすい部分と刃の入りが重い部分もあり、食材を切ったり刻んだりする場面では、テンポ良く安定して切りにくいのが気になりました。

それと、野菜の皮剥きをする場面で、部位ごとに抵抗が大きく異なる為、食い込まなかったり、急に刃が勝手に入り込んで進んで行くような感じを見せたりもあって、包丁の動かし方が不慣れな素人の方に、そういった研ぎ物をご提供すると、怪我をされる危険性が高いとも思います。

特に良くあるようなバフ刃でも、今回のケースだと刃はそれなりにしっかりとついていますから、それが逆に場面によっては無抵抗に進んでしまい、余計にその状況は危険を招きます。

刃が細かくて無抵抗感があり、ただ切れすぎて怖いなどという意味とは、これは違いますから、危険という言葉が適切だと言えるでしょう。

いつでも同じように動かして切ったり剥いたりすれば、安定してその刃を生かせるようにという形で、研磨や研ぎをご提供するのは、私は製造や研磨のプロとしてはとても重要な事だと考えます。

量産品として考えると、これでも十分に頑張った結果なのかもしれませんが、金額を考えれば決して安くはありませんし、家庭用モデルでもプロが好んで使うケースが意外と多いと聞きますので、もっと上手く加工はして頂きたいと思います。

刃の強度面を考えると、このくらいがっちり刃先を作りたい気持ちも分かりますが、同メーカーの同製品類に関して、当方に研磨依頼を頂いたケースで見ると、だいぶ大きく損傷して来るものが多い事を考えれば、その意味はあまりないのかもしれません。

強度が高いと感じると、思い切って雑に使ったり、本来用途としてはいけない硬いものを切る方も増えるので、そこは分けて考えて貰う意味でも、適切な範囲がどこにあるかを感じてもらう必要はあると思います。

販売数はかなり多いようですが、中古品の販売数が相当多い事を考えると、それだけ満足度が低い結果なのでしょう。

研磨のプロとしての意見を言えば、刃の性質は決して悪くはないだけに、容易に扱い切れない状況での販売となってしまっている事は、本当に勿体ない製品造りをしていると思います。

言い方を変えれば、研磨や研ぎを変えれば、それだけで凄く良くなる刃物も、今回のパターンのように多いという事です。

当方の研磨をご利用頂いたお客様から良く言われるのは、別物に変わったみたいというようなご意見ですが、これが結果だと思います。

それとは直接関係はありませんが、丁度私が研究してきた内容の一部が完了し、使い勝手と永切れの両立を上手く伸ばせる状況を作れましたので、ご家庭用の包丁でこだわりのお客様や、プロ用の両刃包丁の繊細使い用として、特に上級の包丁をご利用の方専用となりますが、レベルの高い設定を作りご提供をしていこうと思います。

包丁の価格帯としては、三徳や牛刀で2~3万円以上のクラスで、ペティで1万5千円以上のクラスくらいが、大まかな目安となるでしょう。

もちろん価格だけではなく、刃の性質はレベルが高いけれど、研磨が簡略化されており、価格が抑えられているケースもありますので、正確に言えば事前に性能や性質を確認する必要はあります。

明確に言いたい部分としては、しっかりと刃物製造に力を入れて作られている事や、刃の性質に自信があるという商品に対し、性能を特に引き出すような形をと考えています。

ですので、金額がそれに満たないから適用できないのか?という意味では無いという事です。

実物を拝見して、商品自体を厳密に知らないモノであれば、部分的に色々な状況の確認やテストをさせて頂いて、可能と判断をしたらその形での研磨をお受けするという方法になります。

不可と判断をした場合には、通常の研磨の方をご利用ください。

これは研磨の別項目として、こだわりの研磨内容的な形で作りますので、ご案内までお待ち頂ければと思います。

かなり神経を使って設定と調整を行いますから、それなりの金額設定にはなりますので、その辺りはご了承ください。

同じ製品をもし2丁以上用意が出来れば、当方で研磨したものと元の状態のモノとで、使い試しをして頂ければ、技術によりこれだけ変わるという事が特にお分かり頂けるかと思います。

 

 

 

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